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第33回広島2人デモ 2月1日報告

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◆画像説明
1.第33回チラシ1-4P
2.第33回チラシ2-3P
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
5.本日の天気

みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
第33回広島2人デモのご報告をいたします。

最初にお断りしておきますが、いつもにも増して今回報告は長いです。
ご容赦のほどを。
今回スピーチは、合計9人になりました。

今回の参加者は、結局10人。参加者はおいおいご説明します。

今日は冷たい雨でした。
哲野に数十メートル離れたアーケードに行ってもらい、元安橋から私だけ時間通りに歩きます。
途中参加の形を取ってもらいます。

写真ではわかりにくいかもしれませんが
水蒸気が飽和状態になっているらしく、けぶっています。

警察の方がきて、指令書の確認をし、時間まで待ちます。
警察「こないだは雪で今日は雨ですね。」
海の方から頻繁に汽笛が聞こえます。
警察「船の汽笛が頻繁に聞こえますね。
    航行に支障がでるほど視界が相当悪いんでしょうね。」
網野「海にでると、ここよりもっと酷いんでしょうね。」
警察「このあたりでこれくらいですからねえ・・・・」

ロンドンの霧とまではいきませんが・・
警察の方と元安川を見ながら
あまりお目にかかることのない天候な上に頻繁な船の汽笛に心配していました。
事故がおきないといいですが。

雑談をしていると6時の音楽が鳴りました。
歩いて一人で本通りのアーケードに向かいます。

Kさん親子、じゃけえさん、大歳さんが来ていました。
哲野が今回のチラシのトピックの、原子力規制委員会の動きについて、説明していました。
スピーカーを抱いて、プラカードをじゃけえさんとKさんの娘さんが持ちます。

合計6名で出発です。

網野「よし、行きましょう!トップバッターは?」
大歳「ボクです。」

▽今日のチラシ
チラシは告知版より、原子力規制委員会のところのフローに若干間違いがありましたので修正しています。
宜しければ再度ご覧ください。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130201.pdf

▽本日のプラカード
上の画像をご覧ください。

大歳さんのスピーチです。
===
 さて原発推進内閣トップの安倍内閣総理大臣殿は所信演説において「危機突破」という言葉を連発していらっしゃいました。言葉尻を捉えて揚げ足取 ることは致しませんが、この「危機突破」という言葉、十分に注意しなければなりません。「より安心、安全な原発を作ること」で危機を突破する、金 融緩和と財政出動でデフレを突破する。いずれにせよ、危機の回避ではないのです。

 突破というからには今目前にある問題を、そのまま突き抜けよう、反省ばかりしても仕方がない、という意味でおそらくこのような言葉を使っている のだと思います。しかし、人間は反省が大事なのです。

 先日の茨木で震度5の強い地震が起こりました。3.11以来何度目でしょう?明らかに日本は地震の活動期に入ったということができます。そして 巨大地震に耐えられる原発など一基もありません。島根原発などのように現実不可能な避難計画を立てなければならず、とんでもなく高コストであり、 何より人間の生存への脅威になる、どこをとってもデメリットだらけの原発というものを再稼働、新規建設させてはなりません。

 原発に反対する我々のような人間にとって、昨年末における自民圧勝の衆議院選挙の結果は大変残念なものでした。この結果の意味するところは、原 発問題が直接の争点とならなかった、多くの人にとっては長引く不況こそなんとかして欲しいと考えた、ということだと思います。

世の中には原発容認派という方々も多くいらっしゃいます。原発があまりいいものだとは思ってはないが、経済を動かすにはとにかく大きなお金の動き が必要なんだ、必要悪のようなものだ、と考える人たちです。

 私はこの考えには賛同はしませんが、特に大間違いとも思っていません。実際、原発以外でも、治水上意味の少ないダムや河口堰、交通量の少ない場 所に作られた立派な道路、ミサイルを迎え落とすためのミサイルの開発などに日本は巨額の資金を費やしてきました。効果が少ないようでもこうしたお 金を回すことは、経済学の先生方がおっしゃるには、富の再分配の上でそれなりに重要らしいのです。こうした考え方をケインズ主義というそうです。

 そうした考え方に則っていけば、クリーンで安全で、あまりに安上がりにできてしまう最先鋭天然ガス火力発電などはけしからんわけです。原発ほど 大きな利権が発生しないから、業者も旨みがないのです。原発の場合は、それが作られる場所では必ず反対運動が起きますから、これを押さえ込むのに 多額の資金が動きます。テレビ、新聞を使っての一大キャンペーンも張らなければいけませんから、メディアにも多額の資金が入ってきます。恩恵にあ ずかることができるとても人が多いわけですが、当然これらの資金の出どころは私たちが支払う電気料金です。

 こんな姿をしたのが100年経っても、200年経っても変わらない、わたしたち日本人であるならばそれはそれでしょうがないのです。ならば、せ めてもっとましなことにお金をかけるようしたらどうでしょう。例えば、日本の某大学では、藻類から石油同等のオイルを作り出す研究をしているとこ ろがあるらしいです。藻類とは海やら池に生える藻のことです。実際にそのオイルは製造と使用が成功しているそうですが、大量生産する技術が今後の 課題になっているそうです。こうした研究の第一人者が日本人の先生だそうですが、そうこうしている間にオーストラリアが同じく藻類からオイルを作 り出すための大きな研究所を作ってしまって先を越されてしまったそうです。こうしたことには、大きな予算をつけてでも早く進めたほうがよいと思い ます。こうしたグループが利権化されたとしても、原子力マフィアよりかははるかにましでしょう。

 それから潮汐発電というものあります。和歌山などの黒潮が通っている海域に、スクリューを設置して発電するというものです。これなら海の上に大 きな構造物を作らなければならないので、ゼネコンさんにも大きな仕事が回ってきます。決して悪くない話だと思います。

 確かに自然エネルギーというものにはそれぞれ技術上のハードルがいくつもあります。たとえば地熱発電は地中の圧力を人為的に抜くことになるので 地震が発生し安くなるという話があります。しかし100年経っても実用化されないだろうと言われている高速増殖炉に一日当たり5000万円もかけ るよりかははるかにこうした研究に予算をかけるほうが遥かにマシというものです。

===

大歳さんのスピーチがはじまってすぐ、
プラカードをじっと見てる仕事中の某配達業者の方がいました。
足をとめて見ているのです。
Kさんが気が付いてチラシを持っていきます。
哲野は「仕事中だし見られたらやっかいだから、チラシをとらないだろう」と
思いつつ見ていたら、チラシを躊躇なく受け取り、びっくりしたそうです。

歩き始めてすぐなのに
2枚、3枚・・・とチラシが受け取られていきます。
いずれも中年の男性でした。
哲野とKさんが顔を見合わせて「?」

そしてデモ中、終始プラカードが注目されましたが
一番みなさんの関心を引いたのは

「福島原発事故の超A級戦犯 安倍晋三首相
 原発のげの字もないあきれはてた所信表明演説
 日本国民、とりわけ福島県民
 命、健康、財産、平穏な暮らしを奪われ
 今なお避難している人々に
 やはり国会で一言謝罪すべきです」

このプラカードのメッセージが一番注目を引いたのは確実のようです。

ちなみに、出がけに共産党志位委員長の国会質問をチェックしました。
志位氏の質問は関連個所以下の様でした。

===
2006年12月に、日本共産党の吉井英勝議員が、質問主意書で、「巨大地震の発生にともなう全電源喪失によって冷却機能を失った場合の検討を 行っているのか」とただしたのに対して、政府は答弁書で、「ご指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期している」と答えたのであり ます。そして、この答弁をしたのは、安倍総理、あなただったのです。総理にいま求められているのは、こうした「安全神話」をふりまき、大事故を引 き起こしたことへの深刻な反省であり、国民とりわけ福島県民への謝罪ではありませんか。しかとお答え願いたい。
===
http://www.shii.gr.jp/pol/2013/2013_02/K2013_0201_1.html

出がけに哲野はこれを読んで、感想。
哲野「なんだこれは?!
    政治家・首相としての根本的責任を追及していない。
    吉井氏はまるっきし福島原発事故を予見したような質問だった。
    だから、これを一蹴した安倍首相の政治責任・行政責任が問われる。
    ここに踏み入ってない。」

大歳さんからマイクが哲野に渡ります。
ちょうどこのころ、仕事を終えたシュウトさんが、合流。
プラカード役にまわり、じゃけえさんがチラシ部隊に回ります。

ここで合計7名。

哲野は福島原発事故の政治的超A級戦犯、安倍首相の責任追及と
所信表明演説で原発事故に全く触れなかった政治感覚、無責任さに
触れた内容に終始しました。

哲野が早々に切り上げ、Kさんにマイクが渡ります。

Kさんのスピーチです。
===
みなさんに知って欲しいことがあります。福島の子ども達の事です。
福島県郡山市の小中学生が「年間1mシーベルト以下の安全な場所で教育を受けられるようにと、裁判を起こしました。

TV・新聞などの大手メディアはこの裁判を報道しません。
政府・東電・東電の大株主がスポンサーだからです。
自分たちのスポンサーに都合の悪いことは報道しないんです。

2012年4月に発表された甲状腺検査の結果では、福島の13市町村3万8千人の子ども達の35%、そして福島市の4万2千人の子ども達の43% に嚢胞が見つかっています。

子ども達は「友達を見捨てて自分だけ逃げるなんて裏切りは出来ない」
「学校からは離れたくない。でも、福島にはいたくない」という思いで裁判を起こしました。

去年福島で干し柿などの加工自粛の呼びかけがありました。
軒下に吊された干し柿から1kg当たり100Bqを越える放射性セシウムが検出されたからです。

子ども達は被曝量を抑えるために、外遊びが制限されています。
身近に子どものいる人にはよくおわかりだと思いますが、子ども達にとってものすごいストレスになります。

福島地裁郡山支部は去年12月、子ども達の生命身体に対する切迫した危険性があるとまでは認められないとの理由から、子ども達の訴えを却下しまし た。
現在は宮城県の仙台高裁で控訴審が続いています。

子ども達の身体に目に見える症状が現れた時には手遅れなんです。

放射能は目に見えません。匂いもなく、味もしません。
放射能は生き物にとって有害です。無害になるまでは何千年もかかるんです。

福島原発からは今でも大量の放射能がもれて、風にのって広がり続けています。

政府も東電も原子炉のどこに燃料があるのかさえわかっていないのに、新しい放射能漏れはない、収束したと嘘をついています。
民主党から政権は移りましたが、収束宣言はそのままです。
自民党も公明党もこれからも原発を推進し、利権を手放したくないからです。

どうか本当にこの世界に原発が必要か考えてみてください。
地震の度に原発の心配をする。
それをこれから先ずっと自分だけではなく、子ども・孫にも続けさせる社会はおかしいと思います。

TVや新聞は本当に大切なことは言いません。自分で情報を探して、そして考えてみてください。
よろしくお願いします。
===

Kさんのスピーチ中は、ちょっと周りの雰囲気が違いました。
中学生、高校生らしい若い子が、じっと立って、スピーチを聞いているのです。
中学生、高校生は本能で自分たちに危険が迫っていることを感じ取っていると感じました。
チラシも、中学生、高校生に差し向けると、よく取ってくれ、またよく読んでくれていました。

マイクが次にじゃけえさんに渡ります。
===
毎度お騒がせしております。
毎週金曜18時からのアーケードを歩いての広島2人デモです。
今は7人で歩いています。
私たちは、既成の団体や、組織ではありません。普通の市民です。
原発に反対して個人が集まり、こうして歩いております。
デモで使用するチラシやプラカードは、毎回内容が変わっています。
それだけ、みなさんに知っていただきたい事実がたくさんあり、原発に反対する人々にとって状況が刻々と悪い方向に向かっているからです。

これからお話することはチラシの要約です。
気になった方は、チラシをお配りしておりますので、どうぞお手にとってご覧ください。

2012年6月原子力規制員会法が成立しました。
目的は原発再稼働へ向けての「新安全基準」作りです。
すでに25回の会合を重ねてきました。
新聞やテレビでは混乱してこれらの動きを断片的に伝えるだけなので
私たちにはなにが起きているか、わかりにくいのですが
規制委員会のwebサイトは極めてよく整理されていますので、
直接サイトを閲覧することをお奨めします。

現在、この新しい、安全基準の骨子は出来ており、
一部意見公募(パブコメ)も始まっています。
その意見を踏まえて3月から4月に新基準案を固め、再び意見公募をして
「新安全基準」の作成を終えて正式に施行されます。
「新安全基準」が施行されると、電力会社は再稼働を申請し、
規制委員会は「新安全基準」に基づき審査し許可を出します。
それを受けて、政府は政治判断の上、原発を再稼働させてしまうでしょう。
原発に反対するため、私たちに出来ることは、選挙を通じて反原発政府を作り
再稼働の動きに歯止めをかけることです。

中国電力は、上関原発の原子炉設置許可の申請をし、規制委員会で審査の上許可を出すことになります。
その前提として、現在問題になっている公有海面埋め立て許可延長を山口県知事は、
このままいくと自民党政府の動向を見定めながら、結局許可を出してしまうでしょう。

原子力規制委員会の動向に目を向けて原発再稼働・新設に対する動きに
注意を向けましょう。
今私たちが住んでいるこの町も、このままではフクシマ、チェルノブイリになってしまう可能性は十分にあります。
===

このじゃけえさんのスピーチ中、プラカードの「福島原発事故の超A級戦犯 安倍晋三首相」のプラカードを見て
食ってかかってきた50歳代の男性がいました。
ところが食ってかかった相手が、警備の警察の方でした。
哲野は明らかにおかしい人と判断して、議論の相手になることをやめ、対応を警備課の方に任せました。
見ていると警備課の方は、相当長い間、対応されていました。
あとで話を聞きました。
網野「すいませんでした、対応していただいて・・・どうでした?」
警察「あれは、酔っぱらいですね。」
網野「えっ?まともに見えたんですが・・・」
警察「近寄ると酒臭くて。相当飲んでますね。
    A級戦犯という言葉に敏感に反応したみたいです。
    原発のことを言ってるんだということが全然わからないほどでした」
網野「そうでしたか、ありがとうございました。」

じゃけえさんのスピーチが終わったころ、仕事場から直接来てくれた原田さんが合流。
合計8人です。
すぐにマイクが原田さんに渡ります。

原田さん
===
今、大飯原発だけが動いていますが、この夏参議院選挙が終わり、原子力規制委員会の新しい基準が決まれば、再稼働の嵐がやってきます。
一番先に再稼働される可能性が高いのは、広島市から一番近い原発、四国電力の伊方原発です。

放射線被曝に安全値はありません。
特に危険なのが内部被曝です。
内部被曝の一番大きい原因が食べ物によるものです。
保育園、小学校、中学校の子どもたちの給食の放射能検査を行政の手で行う必要があります。

現在、福島市では毎時1マイクロシーベルト、放射線管理区域レベルの線量の中で人々が暮らしています。
しかし、原子力規制委員会の新しい避難基準では、その500倍の毎時500マイクロシーベルトになってはじめて人々を避難させることになっています。

原発を進める側にとって一番都合がいいことは、わたしたちの「無関心」です。
何が起こっているのかということに関心を持ちましょう。
===

哲野が思わず、
「そうだ!核推進勢力は私たちの無関心につけ込んで、どんどん再稼働準備を進めている」と怒鳴っていました。

次にマイクがシュウトさんに渡ります。
===
あの忌野清志郎さんも、生前、原発反対の歌を歌っていました。サマータイムブルースという曲です。
その中でもうたっていますが、日本の電力エネルギーは実はあまっています。
原発がなくても、日本は今まで通りの生活ができるのです。
関係者が、自分達の利益を守るために、隠しているのです。
事故が起こってから、デモをしても意味がありません。
自分の大切な人が、亡くなってから、デモをやっても意味がありません。
何かが起こる前に、1つ残らず、撤去したいのです!

もう一つ皆さんが忘れている、あるいは見落としがちな問題があります。
それは人間以外の生き物達も当然、私達人間と同様あるいはそれ以上の被害を受けている事です。
私達が目にするテレビ等では、動物ましてや昆虫や植物にいたっては
その被害については殆んど報道されていないのではないでしょうか。
私達人間の起こした事故で、何も関係のない沢山の生き物が病気になっている、
あるいはこれからなっていくでしょう。
身体に及ぼす影響は人間だけではないのです。
私達人間の文明の為に人間の勝手な都合で、他の生物が犠牲になるのは食物連鎖の範囲を越えています。
自然の摂理を大きく越えたおこないは、許される事ではないですし、阻止しなければなりません。
地球に住んでいるのは私達人間だけではありません。
地球に害を及ぼすモノは出来るだけ多く無くして行きましょう。
最近発表された研究結果では、極端に言えば日本のどこで地震が起こってもおかしくない可能性が出てきました。
黙っていては何も変わりません。
まだ日本はデモに参加したあるいは原発に反対したからといって、
他国のように生命に危険が及ぶ事はないでしょう。
原発を皆で無くして行きましょう。
===

そして次にマイクが網野に渡ります。

このころ、Kさんが高校生のグループにチラシを差し出すと、一人の子がひったくるようにして取りました。
そしてもう一人の子が、「僕もちょうだい」。で、Kさんが渡しました。
チラシを見た一人の子が哲野に解説を求めました。

 哲野「僕としては、今日のチラシで見てほしいのはココだよね、ココ。
     原子力規制委員会がこういうスケジュールで今、再稼働を進めている。
     これをよく見てほしいね。
     今は、ほら、ここ。骨子案をまとめたとこだね。
     だから再稼働は7月以降になる。
     それともう一つ、ほらプラカードに書いてあるだろ?
     前の旧原子力安全・保安院は福島事故のような過酷事故は起こらない、という前提で
     原子力規制行政を進めていた。
     今の原子力規制委員会は、過酷事故は起こることを前提に
     原子力規制行政を進めている。
     ここをしっかり押さえておいてほしい。」
高校生「過酷事故が起こることを前提にしてるんですか?」
 哲野「その通り。だから、避難計画とか、被曝医療計画とか、原子炉の安全対策の強化とか、
     前の規制行政に比べるとはるかに厳格な態度を取っている。
     しかし、原発事故は起こる。このことは、認めざるを得なくなってきた、ということだね。」
高校生「それっていうのは、おかしくないですか?」
 哲野「何が?」
高校生「絶対事故の起こらない原発って出来ないんですか?」
 哲野「人間のつくるもので、絶対事故が起こらないものはない。
     原発も絶対事故が起こらない原発はありえない。」
高校生「原発は事故が起こるんですか?」
 哲野「だから。今の社会は原発安全神話をやめて、
     率直に原発も事故が起こる、と認めて、コトが進んどるわけだよ」
高校生「それって納得いかんですよね。
      原発が事故を起こすんでありゃあ、そんなものはやめんにゃあいかんですよね。」
 哲野「・・・・。
     そうだよ!キミ!その通りだ!
     キミ、マイク渡すから、それ喋ってくれんか。」

というわけで、スピーチをはじめかけた網野からマイクはこの高校生へ。

高校生A
「もし原発が福島事故のような事故を起こすのなら
 その可能性があるなら、絶対事故を起こさない原発が出来ないのなら
 原発をやめてほしいです。
 僕たちは、原発はいりません。
 みなさん、お願いします。
 ご清聴ありがとうございました」
高校生B
「原発いらないです。原発やめてください。」

ご清聴もなにも、喋った時間はたったの10秒。
しかし説得力はありました。

2人をカウントすると、これで今日は10人参加ということになります。
2人は待ってこっちをみていた、仲間の高校生グループに合流して行きました。

マイクは再び網野へ。
===
今、高校生の飛び入り参加がありました。
ありがとうございました。
(去っていく高校生グループが全員手を振って会釈しながら離れていきました)

毎週お騒がせします。
広島2人デモです。今日は8人で歩いています。

中国電力の島根原子力発電所が停まって、1年以上経ちました。
電気が足りなくなることはありませんでした。
昨年冬にドリミネーションも行われましたが
それでも電気が足りなくなることはありませんでした。

私たちは普通の市民です。
原発に反対して集まっているだけです。

311以降、私たちは、原発とはなにか、放射能とはなにかを調べました。
調べた内容を、理解して、これは私たちは大変な世界に暮らしていると知りました。
調べた内容を毎回チラシにして、こうやってお話して歩いています。

デモに参加していただかなくていいです。
私たちの事を信用していただかなくていいです。
私たちも素人です。間違いがあります。

今大事な事は、今自分たちがどういう世界にいるのか、
自分たちの立ち位置はどこなのかを知ることだと思います。

大事な事は、知る事、調べること、そして議論すること
お互いに話し合う事です。
原発や放射能問題を、話題のタブーにしてはいけません。
どうか、新聞やテレビを鵜呑みにせずご自分の目で調べてご自分の頭で考え、判断してください。
それが今一番大切なことだと思います。
===

後での原田さんの感想。
「今回、網野さんの呼びかけが、聞きやすかったのもありますが、
 そのとおりだとうなづけ、聞いている人が多いと感じました。」

マイクは哲野に渡ります。
哲野の役割は、さよなら原発さんのデモといつも合流をする電車通りの交差点で
間を持たせることでした。
というのも、警察との話で、こちらが待つことにしているからです。
網野「さよなら原発さんは今どこらへんですか?」
警察「もう、本通りを歩いていかれたようです。
    ただ、さっき、アーケードに入ったばかりなので・・・
    信号を1回待ったほうがいいでしょうね。」
というわけで、哲野のスピーチも手短に

哲野「みなさん、今原子力規制委員会は、お配りしているチラシのように
    着々と原発再稼働へ向けて準備を進めています。
    確かに、今の原子力規制委員会は、かつてのような「事実上規制なし」の状況から
    大きく方針転換をし、厳格に規制をかけていこうという姿勢をとっております。
    しかし、原発を推進していこうという立場には変わりはありません。
    もう一つ、大きな転換があります。
    過酷事故は起こらないという前提で、これまで原子力規制行政が行われてきました。
    現在の原子力規制委員会は福島事故やチェルノブイリ事故のような
    過酷事故は起こる、絶対に避けることはできないという前提に方針転換しました。
    私たちは過酷事故が起こることを覚悟しながら毎日の生活を送っています。
    みなさん、こんな不合理なことはありません。
    私たちの社会の主人公は私たちであって、原発ではありません。
    原発をやめましょう。
    いま、日本で唯一稼働している関西電力の大飯原発の再稼働も停めましょう。」

通常であれば、この待ちタイムでチラシが売れるのですが
今日はもう、チラシがありませんでした。
哲野の台本用のチラシも、チラシ撒き部隊に取られていました。

マイクが再び原田さんに渡り、原田さんは今度は原子力規制委員会の避難計画や
被曝医療計画の非人間性についてスピーチしました。

原田「原子力規制委員会が固めている避難計画をみると、
    空間線量率500μシーベルトではじめて避難させる。
    これは事実上、放射線被曝で死ねというのと同様です。
    このような避難計画を作らなければならないような原発再稼働はけっして許してはなりません。」

(ちなみに、現在福島市内の平均空間線量率は下がったとはいいながら1μシーベルト。
 事故前の東電福島第一原発の正門近くのモニタリングポストの値は、0.07μシーベルト。
 また、事故前の東北地方の平均空間線量率は、0.04μシーベルトでした。
 原子力災害対策本部2011年3月12日07:00報告参照のこと
 http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/pdf/201103120700.pdf

原田さんが最後までスピーチし、本通りのアーケードの端でデモを終了しました。

警察の方にお礼を言ってお別れし
このあと、恒例の立ち話ですが、今日は近くのファミレスで暖をとりながら
情報交換ということで、お話することになりました。

今日の反応や観察を話合いましたが、あまり長いのですべてをご紹介するわけにはいきません。
簡単にまとめます。

1.いつもにくらべて、中年の男性がチラシをよく受け取った。
2.ここ最近の傾向ではあるけど、中高生の関心が高いことが確認できた。
  女子グループも、それから、これまで比較的関心が薄いと思われていた男子グループも
  実は関心が高いことがわかった。
  チラシを取りに来た中高生が増えたこと、熱心に読んでいる姿が見られたことなどが特徴。
3.一般の人でもチラシを取りに来た人が今日は特に多かった。
  20歳代、30歳代、40歳代の男性。
4.Kさんの感想で、プラカードをじっと見なくても、チラシを差し向けると受け取る人が増えてきたようだ。
5.2人デモにおなじみになっている、本通り商店街の従業員が好意的な反応を示すようになった。

以上ご報告いたします。

第33回広島2人デモ 2月1日告知

第33回広島2人デモ
2月1日18時~
平和公園元安橋東詰出発