広島県知事候補者へ質問書を提出していましたが
先に大西候補より回答がありましたのでご報告いたします。
▽質問書
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20131028.pdf
大西候補の回答PDF
▽
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/oonishi_kaitou.pdf
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市民グループ『結・広島』様
2013年10月30日
民主県政の会
県知事候補 大西オサム
四国電力伊方原発3号機再稼働問題に対する質問への回答
10月28日に頂きました質問に対し次のとおり回答致します。
質問
1,四国電力伊方原発3号機の再稼働に明確に反対の意思表示をされますか。
2,それとも沈黙を守られますか。
3,それとも積極的に賛意を表明されますか。
回答
1のとおり「再稼働に明確に反対の意思表示」を致します。
理由
1,伊方原発3号機は原子力規制委に再稼働申請した全国12基の原発で最初に認可が下りると報道などが観測しています。理由は、加圧水型であること、重要棟直下に活断層がないことなどです。また、愛媛県知事が推進派であることもその背景にあります。
2,しかし、次の点に問題があります。
①伊方原発は唯一、瀬戸内海沿いにあること。
広島市から100km、呉市から60kmに位置しており、原子力規制委の放射能拡散シミュレーションにより、福島事故と同様の苛酷事故が起きると深刻な影響があることが予想される。そればかりか閉鎖水域である瀬戸内海の汚染は計り知れない。
②沖合6kmに中央構造線があり、全国で有数の地滑り地帯があること。
とくに新しい知見により「南海トラフ」の地震(深部低周波地震)が中央構造線に影響することが2011年に明らかにされている。
③原発の敷地面積が極めて狭いこと。
福島第1の敷地が350万㎡に対して、伊方は86万㎡。汚染水保存は出来ない。
④3号機はプルトニウムが使われていること。
ウランに比べて熱エネルギーが大きく、融点も低いプルトニウムをウラン燃料用に造られた原発に使うことは危険を増幅する。また、蒸気発生器も同型がアメリカで6月に廃炉(サン・オノフレ原発2,3号機)の原因になったばかりです。
⑤免震重要棟が、原発から100mと近すぎること。
事故が起きると機能しなくなる可能性がある。
⑥原発上空が米軍機低空飛行訓練空域(オレンジルート)に入っていること。
過去に米軍機の墜落事故もあるなど危険と隣り合わせだ。四国電力は頑丈な圧力容器だから大丈夫と言うが、愛媛県も国に対して改善を申し入れているが、改善の可能性はない。(1988年6月、伊方原発の至近に米軍ヘリCH53D大型輸送ヘリが墜落、乗員7人が死亡)
⑦佐田岬からの避難(約5000人)対策がないこと。
避難計画は県や自治体の大きな役割だが対策が立てられていない。30km圏にある山口県の八島をUPZに指定したが、避難訓練の結果問題を残している。
3,そもそも原発に「絶対安全」はない。規制委も当初「安全基準」と言っていたものが「規制基準」になったように100%安全でないことを規制委自身が認めた。現在、再稼働審査をすすめる背景にあるものは、電力会社の経営問題そのものです。
原発政策をすすめるためには、福島第1原発の苛酷事故に至る原因を徹底的に解明する必要がある。それがないままいくら「規制基準」を定めても空論である。しかし、東電、政府も「原因究明」のためのデータの情報公開もせず、秘密にしていることが問題である。
私は、原発に頼らず自然エネルギーへの転換を求めます。いったん事故が起これば制御できなくなるのが原発という技術です。福島第1原発事故がそのことを教えています。しかも、再稼働すれば、処理方法が確立されていない「核のゴミ」が増え続けます。いま原発はすべて止まっていますが、日常生活も経済も支障は起こっていません。福島第1原発の放射能汚染水問題は極めて深刻な状態であり、その解決にこそ全力を傾注すべきです。原発を即時ゼロにして、再生可能エネルギーへの転換をすすめます。当面、過渡的に火力を活用しつつ、再生可能エネルギーの大規模な普及と低エネルギー社会への移行をすすめます。
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以上が大西候補の回答です。