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第89回広島2人デモ 2月28日報告

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みなさま

毎度毎週お騒がせします。
第89回広島2人デモの報告です。
参加者は3人、哲野、網野、じゃけえさんでした。

先週の水曜日(26日)の朝のことでしたでしょうか。
広島市内が大げさに言えば、乳白色に濁っておりました。
網野「これってきっとPM2.5だよね。」
哲野「そうなの?」
網野「天気予報やニュースで言ってるし。
    それに風向きまでシミュレーションして出してるし。」
哲野「ああ、これがPM2.5なのか。
    見えるんだよねえ。
    放射能は見えないし、におわないし、色も付いてないから
    こういう風にわかんないんだよね。」
網野「放射能にも色がついているといいよね。」
哲野「昔、黒沢明の『夢』という映画のエピソードで
    原発が大爆発して放射能が日本中を覆う話があって
    その放射能には色がついてた。」
網野「セシウム137は黄色かな?」
哲野「そうだろうねきっと。ヨウ素131は、これはたぶんヒ素のブルーだろ。」
網野「ストロンチウム90は?」
哲野「まがまがしい黒。」
網野「プルトニウムは危険の赤でどう?」
哲野「ショッキングピンクという手もある。」
と、こんな話をしているうちに、気が付きました。
哲野「放射能は人間の五感では感知できない。
    じゃ、どうやってその危険を感知するか?
    五感で感知できなければ、頭脳で感知するしかない」
網野「そう。そこがやっかいな点だよね。」
哲野「感じることが出来なければ、そこに危険がないわけじゃない。
    危険はある。
    が、五感で感知できない以上、知識と知見でその危険を感知するしかない」
網野「だから勉強して学ぶしかないんだよね・・・」
哲野「そ。せっせとやりましょう。」
網野「もう、やだやだ。やんなきゃいけないけど」

今回のチラシのテーマは、五感で感じることが出来ないことをいいことに
被曝強制政策を進める、自民党安倍政権の動きをまとめたチラシです。
ついでに、3.11から数日間の避難を中心にした動きを時系列でまとめてみました。
じゃけえさんは、この時系列表を丁寧におっかけていくうちに、
避難したくても出来ない人のことを思い、涙がでてきたそうです。

▼今日のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140228.pdf
▼今日のプラカード

集合場所にいくと、先週から一段と日が暮れるのが遅くなって
あたりは薄暮というより、もう遅い夕方という感じです。

警察の方が来たので、チラシを渡して雑談していると
じゃけえさんも来て、4人で話に夢中になってしまい、6時の音楽が鳴りました。
つい、指令書の確認を忘れそうになりました。
(警察の人はさすがに忘れません。)

今日は、3人だったこともあり、反応の手ごたえの薄いデモとなりました。
さすがに本通り商店街のお店の人は、慣れたもので
私たちが近づくと、今日は何を言うのかと店先へ出てくる人も目立つようになりました。

月末の金曜日のせいか、まだまだ町は仕事が終わってない感じです。
哲野「いやだね、月末の金曜なんてのは。
    手形を切ってる中小零細の経営者は、お客さんからの入金日と
    支払日と、手形決済日が重なっちゃうから
    生きた心地がしないだろうね。」

スピーチのトップバッターは哲野です。
チラシの内容をかいつまんで説明しようとしているのですが、
もたもたと上手く説明できていません。
考えてみれば、チラシの中身であるフクシマ惨事の発生、避難、原子力緊急事態宣言発令、
そして現在推し進められている帰還政策
そしてその帰還政策が実は被曝強制政策であることを
一言で説明するのは難しいかもしれません。

哲野「2011年3月11日午後7時3分に発令された原子力緊急事態宣言は
    2014年2月28日の今日現在も、まだ解除されていません。
    日本はまだ福島第一原発事故による原子力緊急事態宣言中の社会なのです。
    原子力緊急事態宣言が解除されていないということは
    フクシマ惨事が継続中であることを内外に認めているのです。
    その緊急事態宣言中の日本で、原発の再稼働が進められている
    こんなおかしなことはない、と思いますが、みなさんはおかしいと思いませんか?」

次にマイクがじゃけえさんに渡ります。

じゃけえ「3月11日に発令された原子力緊急事態宣言は発令されたままで
     まだ解除されていません。
     今、日本の原発は全て止まっていますが、再稼働の準備は着々と進められています。
     日本の原発は、原子力規制委員会の規制基準適合性審査を受けています。
     規制基準は苛酷事故を最小化するための基準です。
     規制基準に適合しているからといって、事故を起こさない安全な原発ではありません。
     世界中、探してみても、どこにも安全な原発はありません。
     それは原子力規制委員会委員長も認める通りです。」

そして、今再稼働最有力候補になっているのが
広島から最も近い、愛媛の伊方原発である、
ここがもし苛酷事故を起こせば、原子力規制委員会の拡散シミュレーションと
原子力災害対策指針を合わせ読めば
広島市は一時移転になるということ、
広島市民の生活を守るためには、伊方原発再稼働を阻止しなければならないこと
そのために広島市議会に再稼働反対決議を求め、請願中であること
ここで反対の意思表示をしないということは、
事実上、伊方原発再稼働を容認し、苛酷事故が起こっても
やむをえない、と言っていることになる、とスピーチし
提出中の請願の共同請願人になってほしい、と訴えました。

哲野とじゃけえさんが交互にマイクを変わり
最後に網野にマイクが渡りました。

網野「原子力規制委員会の、各原発苛酷事故時の放射性物質拡散シミュレーションは
    原子力規制委員会のwebサイトに公開されています。
    広島のみなさんだけではなしに、全国のみなさんにこのシミュレーションをよく見てほしいと思います。
    そして、原子力災害対策指針(これもサイトに全文公開されています)も是非合わせ読んでいただきたい。
    もし、苛酷事故が起こったら、自分が住んでいる地域にどんな事態がやってくるか。
    今日お配りしているチラシの3ページにフクシマ事故発生から避難まで初期の動きを時系列でまとめています。
    それも合わせ読んでいただき、もし本当に自分が住んでいる地域に
    原発事故の放射能が襲ってきたら、避難ができるものかどうか
    いや、そもそも、たかが原発のためになぜ私たちが避難しなければならないのか。
    そこをじっくり考えて見てほしいと思います
    今広島市議会に広島から最も近い、原発、四国電力の伊方原発再稼働反対の決議の請願を出していますが
    フクシマ事故は他人事ではありません。
    保守系の市議会議員さん、公明党の市議会議員さんからも、実はわしは反対じゃ、という声。
    しかし党の方針で言いにくい。あんたらが声を挙げてくれれば、わしらも反対と言いやすい、という話も聞いております。
    青森県で建設中の電源開発の大間原発に対して、
    建設凍結決議を挙げた、函館市議会(2012年9月25日全会一致)はその決議文の中で次のように言っています。
    『ひとたび事故が起これば、最短23kmの距離に位置する道南地域の住民の生命は危険にさらされることになる
     函館市議会は道南地域の住民の生命の安全、安心と産業を守るため、
     大間原発の無期限凍結を断固求めていく。』と述べています。
    この函館市民の危機感こそ、私たち広島市民が共有すべき見識ではないでしょうか。」

▼函館市市議会決議(2012年9月25日)
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/soumu/ohmagenpatsu/data/hakodate/ketsugi240925.pdf
▼放射性物質拡散シミュレーション
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/data/kakusan_simulation1.pdf
▼原子力災害対策指針
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/data/130905_saitaishishin.pdf
34ページ「表3 OILと防護措置について」と36~38ページ「原子力災害対策重点区域」
をご覧ください。

元安橋に帰ってきてデモ終了。
30部用意したチラシは、実際に渡しにいくことができなくて
取りに来られた方しか渡せませんでした。
なので6部しかはけませんでした。

以上ご報告いたします。