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第98回広島2人デモ 5月2日告知

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▽第98回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140502.pdf

みなさま

毎度毎週お騒がせします。
第96回広島2人デモのお知らせです
2014年5月2日(金) 18時~
広島平和公園元安橋(花時計前)から出発
本通り・金座街を歩きます。

チラシができました。
宜しければお読みください。

タイトル
「原発ビジネスをキューサイするための
自民党政権「エネルギー基本計画」」

トピック
1.「基本計画」は「原発推進基本計画」
2.第4次エネルギー計画の隠れた目的は電力会社の延命
3.国富の流失は化石燃料増大のせいなのか?
4.エネルギー基本計画のもうひとつの虚構-原発なしでは電気が足りない
5.関⻄電力需給実績に見る経産省の虚構
6.原発・核燃料サイクル事業継続を合理化・正当化するためのエネルギー基本計画
7.何が何でも原発推進を合理化・正当化する「エネルギー基本計画」は誰のため?

では歩いて参ります。

第97回広島2人デモ 4月25日報告

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みなさま

毎度お騒がせしてしております。
第97回広島2人デモの報告です。

哲野「さっきね、ある人に奨められてテレビのドキュメンタリーを見たんだ。なかなか見せたね」
網野「おや珍しい。テレビのドキュメンタリーを褒めるとは。日本の?」
哲野「うん。僕が見たテレビのドキュメンタリーでこれは、と思ったのは
   ドイツのZDF、スイステレビの番組、それからヒストリーチャンネルのチェルノブイリもの
   くらいで日本の番組はどれもこれも、酷い内容。
   僕だって褒めたいけど褒める番組がない。
   特に酷いのはNHK。あれ、いつだったけなぁ。
   市民運動の人に奨められて一緒に見たときがあったろ。」
網野「ああ、ちょうど年末付近で。
   『追跡!真相ファイル 低線量被ばく・揺らぐ国際基準』でしょ」
哲野「そうそう、あれは2011年の暮れだったね。
   福島事故の後でそれまでは後ろに隠れていたICRPをNHKが取り上げた。
   地名も出さずにイリノイ州のドレスデン原発付近の健康障害を扱っているように見せながら
   実際登場させるのはがんや腫瘍だけ。
   実際には広汎な健康障害が現れているのに全く触れない。
   ICRPを批判しているように見せながら、実際にはICRPの擁護をやっている。
   傑作だったのはICRP本部を訪ねたというくだり。
   ICRPに本部なんかあるもんか。
   単に科学幹事が住んでいるカナダのオタワを訪ねてICRP本部を訪ねたと言っている。
   もっと傑作だったのは、ICRPの放射線許容量を巡って大議論が行われたという会議の模様。
   内容を聞いてみると放射線許容量の話ではない。
   線量率係数をいくらにするか、と言うだけの話。
   酷い番組だった。」
網野「それで褒める番組はなんなの?」
哲野「それが言いにくいんだけど、日テレのドキュメンタリー。」
網野「はぁ~?!ウソでしょ!」
哲野「いやそれが嘘じゃない。日テレはいまだって正力の亡霊に支配されてる。
   そこであんな番組をつくるかなと思って」
網野「だとしたらあれじゃない?あまりに勉強不足過ぎて
   国としてはやってほしくない路線をやっちゃったんじゃない?」
哲野「いやそういう批判はマズイよ。まず見てから言わなきゃ。」
網野「なんていう番組?」
哲野「『チェルノブイリからフクシマへ 未来への答案』という番組」
網野「どこが良かったの?」
哲野「今回のチラシはチェルノブイリ事故から日本の未来の状況を見てみようと
   そういう企画だったよね。
   特に低線量の内部被曝影響、これは日本の未来に暗い影を落としている
   チェルノブイリに学んで最優先で取り組まなければならない課題だよね。

   実は大きな課題はもう一つある。
   事故を起こした福島第一原発そのもの。
   この番組はチェルノブイリ原発の現状から福島第一原発の未来を見てみようという企画だ。
   特に僕が関心したのは、チェルノブイリ原発で今終息にあたっている要員の研修や訓練や
   彼らの動機。実によく教育・訓練してから事故現場に送り込んでいる。
   給料もいい。年金も普通より15年も早く支給されるようだ。
   だから応募に来ている人たちもイタリア人やドイツ人やポルトガル人などヨーロッパから幅広くやってきている。
   こうしないと質の高い苛酷事故終息作業は不可能だ。
   それでもチェルノブイリの廃炉の見通しは現場の人に言わせれば全く目処がたっていない。
   ウクライナ政府の報告書では2064年を目標に廃炉にすると言っているけど
   現場の声を聞けば、ウクライナ政府の希望的観測だということはなんとなく見当がつく。

   福島第一原発は今どうだ。
   95回のチラシでやったように、第二苛酷事故の兆候がたくさんでてる。
   http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140404.pdf
   汚染水問題どころじゃない。
   お手軽にかき集めた作業員、ろくすっぽ訓練も教育もされず、現場に送り込んでる。
   福島第一原発は工事現場じゃないんだから。
   ちょっとしたミスが第二苛酷事故に直結するような現場だ。
   東京電力だってよくわかっていると思うんだけども金がなきゃ背に腹は代えられない。
   第二苛酷事故が起こって、またぞろ想定外だった、というつもりなのか
   一番責任があるのはやはり安倍内閣だろうね。
   全部東電におっかぶせて、復興だ、帰還だ、アベノミクスだ、オリンピックだ…
   目の前に迫っている危機に全く鈍感、無頓着。
   これで第二事故が起こらなきゃいいけど、我々は運を天に任せてるのと同じだ。

   チェルノブイリ原発では、事故当時の幹部はほとんど刑事告発された。
   当然だよね。それぐらいの犯罪行為だったんだから。日本ではその仕組みはない。
   事故が起こっても、次に事故を起こしても、なんの刑事責任も問われない。
   想定外でしたと言えば済む。我々は想定外で済まされちゃかなわない。
   要するに現場の作業要員が第二苛酷事故のリスク要因になりつつある。
   チェルノブイリ原発に現在終息に当たっている現場の人はちゃんと指摘してたね、あの番組では。
   現場の事故鎮圧終息に当たる作業員、マネージメントは最重要課題だよ。
   これから50年、100年続くんだから。この危機感が日本社会全体で共有されていない。
   その問題の重要性を極めて具体的に描き出しているね、あの番組は。」
網野「じゃ、あとで見てみようか。
   それにしてもチェルノブイリは本当に学ぶことが多い
   これに学べば、日本の被害はウクライナのようにならなくて済むかもしれないのに…」
哲野「本当そうよ。ウクライナやベラルーシや南ロシアでやった失敗を参考にすれば
   将来の様々なリスクは回避できる、とまでは言わないけど
   少なくとも最小化にむけて努力が出来る。」

というわけで、今回のチラシのテーマは翌日がチェルノブイリデーということで
「チェルノブイリからフクシマが見える」です。

この日は天気もよく、暖かな日でした。

集合場所で待っていると、警察の方が来たのでいつも通り指令書の確認をし、チラシを渡して説明していると
ツナさんが登場。
音楽が鳴ったので3人で出発です。

▽第97回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140425.pdf

スピーチのトップバッターは哲野です。
チラシの内容を要約して説明しかけたところに、じゃけえさんが現れました。
これ幸いと哲野はマイクをじゃけえさんに押し付けます。
ツナ「哲野さん、まだ何にも言ってないじゃないですか!」
哲野「いいのいいの、はじめは、じゃけえさんの方がいいの。
   ボクまたあとで順番回ってくるから。」

いきなりマイクを渡されたじゃけえさん。
最近はいつものことなので、慌てずスピーチをはじめます。

じゃけえ「広島には原爆が投下されました。
   福島原発事故で放射能が放出され、同じように核によって被害を受けましたが
   その被害の質と規模は全く違います。
   ヒロシマが復興出来たようにフクシマが復興できるかといえば、そうではありません。
   放射能による被害の質も量も全く違うからです。
   ヒロシマとフクシマは比べることができません。
   ヒロシマのようにフクシマが復興することは残念ながらできません。

   しかしチェルノブイリの歴史を知ることによって
   日本が抱えている放射能による被害を抑えることができます。
   チェルノブイリを見ることによって日本の未来を予測することができます。
   それを知ることで健康被害による人口減少を抑えることができます。
   今の日本政府の被曝対策では、チェルノブイリにならうどころか、
   チェルノブイリ以上の健康被害がでてくることが予想されます。

   みなさんご存知かと思いましすが28年前にチェルノブイリ原発事故が起こりました。
   同じ原発事故ですがチェルノブイリ原発事故とフクシマ原発事故ではまたちょっと違っています。

   チェルノブイリ原発事故は終息していますが現在だに健康被害が続いています。
   チェルノブイリの廃炉予定は2064年となっています。
   かたや日本は3年経ったいまも福島原発事故は全く終息していません。
   終息する目処も立っていません。
   第二事故の可能性を抱えたまま事故は継続しています。
   放射性物質はいまだに放出され続けています。

   私たちはチェルノブイリに学ぶ事が出来ます。
   しかし今の日本政府が行っていることは全く真逆のことです。
   チェルノブイリでは被曝対策が遅れたために人口減少がおびただしい数になってしまいました。
   チェルノブイリ事故が起こったのは1968年で、
   1993年から2011年の20年間で約650万人、人口が減少しました。
   今の日本の被曝対策ではこれ以上の被害が出る恐れがあります。

   2008年の時点で両親が被曝した子どもたちの中で、健康な子どもの割合は2割に満たない状態です。
   放射能汚染地域に長くとどまるほど健康被害が現れる確率が高くなっています。

   低線量内部被曝による被害を日本政府は認めていません。
   それを認めれば放射能汚染地域からたくさんの人たちを避難させ
   高濃度放射能汚染食品を流通させることができなくなるからです。
   その補償をすることができないので低線量内部被曝による健康被害を認めずに
   高濃度放射能汚染地域の人々をそのまま生活させ
   放射能に汚染された食品が流通しつづけています。…」

次にマイクはツナさんに渡ります。

ツナ「毎度お騒がせしております。広島2人デモです。
  2人デモですが只今4人で歩いております。
  28年前の明日、1986年4月26日、現地時間で午前1時24分
  ウクライナにある原子力発電所、チェルノブイリ原子力発電所が大爆発事故を起こしたことは
  みなさんご存知か、聞いたことがあるなということがあるくらいかと思います。

  2度にわたる爆発で巻き上げられた塵、この塵は多くの放射性物質を含むものでした。
  その放射能が私たち生きている者にとってどんな影響をもたらすものかは
  今お配りしているチラシを読んで是非知っていただきたいと思います。

  私からは、その時何千キロの距離を流れたチェルノブイリの雲の下で
  何が起きていたか、人々はどのように生きて行かねばならなかったか
  『チェルノブイリの雲の下で』という本がありますので
  こちらを引用しながら紹介していきたいと思います。
  人々が恐怖と不安にさいなまれ、どんなに苦しんだかを記録し
  それを語り伝えることは、それを体験した人の義務です。
  私たちは25年遅れて、今これを体験しております。…」

と、本の引用をし、フクシマ事故の放射能にあまりに無警戒な日本の社会の問題点を指摘しました。
そして、ケネディ大統領のコメントを次のように引用しました。

ツナ「歴史上最も有名な偽善者、ケネディ大統領のコメントを引用します。
   ケネディの言葉ですが、言ってることは真実です。
   大気圏核実験禁止条約が締結されたときのコメントです。

   (正確には『大気圏内、宇宙空間及び水中における核兵器実験を禁止する条約』
   -Treaty Banning Nuclear Weapon Test in the Atmosphere, in outer Space and under Water
   日本ではなぜか部分的核実験禁止条約という言い方が一般的ですが
   この条約の主旨、目的からして部分的核実験禁止という言い方は当たりません。
   大気圏核実験で危機的なまでに汚染した地球環境に対して
   世界中の激しい抗議に核保有国ーアメリカ・旧ソ連・イギリスーが協定せざるを得なくなったのが実情です。
   なお、アメリカはケネディ政権下で最多の大気圏核実験を行っています。)

  統計学的な観点から我々の子や孫の世代で核実験のために死亡する人は
  いたって少数である、という見方も存在しよう。
  しかし、我々の死後、奇形児が生まれたり、死者が出たりするのは我々全員の問題なのだ。
  我々の子や孫は、単なる統計学上の数字ではない。
  だからこそ我々はこのことに無関心であってはならないのである。」

次にマイクは哲野に渡ります。
そこでKさんが登場、これ幸いと哲野がチラシの束をKさんに渡します。

哲野「広島2人デモと申します。
   原発や被曝のことについて色々調べたことをお伝えして歩いております。
   明日4月26日はチェルノブイリ事故が起こってからちょうど28周年になります。
   チェルノブイリ事故の影響は今どうなっているのだろうか
   今お配りしているチラシやプラカードにも一部書いておりますが
   非常に不思議な事が起っております。

   事故に一度も遭っていない、事故から5年以上も経って生まれた子どもたちの間に
   慢性疾患を持っている子の割合が年と共に増えている。
   被曝した両親に生まれた子ども、被曝した両親というのは、
   ウクライナ国家に登録されている人たちのことですが
   2008年には80%までが何らかの慢性疾患を持っている、
   非常に不思議な事です。
   チェルノブイリ事故から28年も経った、ウクライナで起こっている一つの例です。
   さらにウクライナの死亡原因2010年のデータですが、心臓疾患、
   これは心筋梗塞、狭心症など心臓に関わる病気一般ですが、
   死因全体の49.36%を占めています。
   さらに、第二位は脳血管障害、これが15.43%。この2つの死因で約64%を占めています。
   普通の国ではありえない死因構成です。
   これが低線量内部被曝の影響かどうかについては議論が分かれるところですが
   少なくとも、この報告をしたウクライナ政府は
   低線量内部被曝の長期的な影響を認めないわけにはいかないと述べています。
   私も、また、そうだと思います。
   低線量内部被曝の長期に渡る執拗な影響が主な原因だと考えないわけにはいきません。

   現在はセシウム137、ストロンチウム90、大量に発生したプルトニウム241が
   核崩壊して生成するアメリシウム241などが主な原因の放射線核種だと思います。
   これが事故から28年後の姿です。
   問題はフクシマ事故の放射能に直面する私たち日本の社会です。
   汚染されているのは決して福島県や福島地方ばかりではありません。
   もちろん福島原発から離れるにつれて、汚染の度合いは低くなってはいくんですが
   事故前に比べれば日本社会全体が放射能汚染されているといっても間違いではありません。
   今私たちはチェルノブイリから学ぶことができる。
   真剣に学ぶことによって、これから起ってくるだろう放射線被曝による広汎な被害を
   軽減、最小化できる、また、ウクライナやベラルーシの人たちもそれを望んでいる。
   そうすることによって彼らの犠牲は無駄でなかったことになります。
   このことを皆さんに申し上げたいと思います。」

哲野のスピーチ中に、原田さんが登場。
網野と一緒に先頭でプラカードを持って歩きます。
次にKさんにマイクが渡ります。

Kさん「福島原発事故の後、半年間の調査で6都県の母親の母乳から
   放射性物質が検出されていたことが、いまになって明らかになりました。
   http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_sougou/article/77531
   それがどういうことか、考えてみてくれませんか。
   母親が放射能汚染された水、空気、食べ物、それらを摂取したら
   母乳も放射能汚染するということです。
   みなさんはほんのわずかな毒だからといって、自分で食べたり飲んだり
   子どもに与えたりしますか?
   空気が汚染されていたら、しかたないとあきらめますか?
   身体に害があるとわかっているものを、摂りこんだりしないはずです。
   放射能汚染食品を摂取するということはそういうことなんです。」

次は原田さんのスピーチ

原田「明日は28年前にチェルノブイリで事故が起こった4月26日です。
  そして3年前、日本の福島で原発苛酷事故が起こりました。
  1945年に原爆に遭った広島はこのように復興しましたが
  原爆と原発の事故は全く違います。
  原発苛酷事故に遭えば復興は出来ません。
  広島原爆で残留放射線の影響で低線量内部被曝の被害者がいなかったわけではありません。
  例えば私の知人は草津に住んでいましたが、40歳代で癌を発症し体中転移して亡くなりました。
  被爆直後、汚染された野菜を成長期に食べていたのです。
  しかし広島原爆の場合は放射能量が全然違います。
  ですから私の知人のような人は、フクシマ事故の放射能で大勢出てくる、と思います。
  これから福島で、東北地方で、そこで捕れた食べ物を食べている全国の私たちに
  こうした健康被害が現れると考えておかなければなりません。
  日本の未来はいま、ウクライナやベラルーシで起こっていることから見えてきます。」

最後は網野です。

網野「毎度毎週お騒がせしております。
   広島2人デモです。毎週金曜日、6時から7時くらいの間
   本通りと金座街を歩いてみなさんに原発や被曝のことをお伝えしております。
   普通の市民です。よく共産党か、社民かと聞かれるんですが、
   全くどこの政党も支持しておりませんし、関与もしておりません。
   また宗教団体かと聞かれることもありますが、宗教団体ではありません。
   みなさんと同じ普通の市民です。
   原発や被曝のことを語るのは政治活動ですが、私たちは政治党派活動は一切いたしません。

   明日はチェルノブイリ事故が起こってちょうど28年目になります。
   ウクライナでもベラルーシでも被曝対策が遅かったために、
   多くの人が低線量内部被曝で健康損傷を起こしたり亡くなったりしています。
   私たちはチェルノブイリ事故から学んで、私たち自身を守ることができます。
   是非とも一緒に調べて考えてください。

   それから福島や東北の人たちが、広島も復興できたんだから私たちも復興できると
   言っていると、良く耳にします。
   みなさん、そういう人たちには言って上げて下さい。
   低線量内部被曝ということでは広島原爆ははるかに少ない放射能量でした。
   だから幸いにも復興できました。
   しかし、福島の高濃度汚染地域に降り注いだ放射能は桁が違います。
   残念ながら復興はできない、と言って上げて下さい。
   そして一刻も早く、より放射能汚染している地域に移り住むように
   そうできるように、国に責任を取らせるように、と言って上げて下さい。
   そのことをチェルノブイリ事故は教えてくれています。」

元安橋に帰ってデモ終了。
3人スタートのデモは、終わったら6人
40部用意したチラシは35部売れました。

街の反応は、先週に比べれば手ごたえが薄かったです。
ひとつにはチェルノブイリ事故が人々の記憶から薄れていることがあるかと思います。
もう一つは広島の人たち自身が「被曝」が本当にはわかっていない、と私は思います。

このあと、じゃけえさんの招集で、哲野・網野事務所で
前々から課題になっていた、広島2人デモ継続について話し合いが行われました。
仕事で2人デモに参加できなかった大歳さんも、遅れて参加、計7名の協議となりました。

いきさつを説明すると長くなりますので(脱線タイムが長すぎたせいもあります)
結論だけ報告します。

1.100回以降も広島2人デモは継続すべき
2.チラシは今の質レベルを維持・向上すべき
3.毎週金曜日にこだわらず、隔週程度でもいいのではないか
4.上記要件を守る範囲で現実の運用は哲野・網野に一任

と決まりました。
以上ご報告いたします。

第97回広島2人デモ 4月25日告知

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みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
第97回広島2人デモ
4月25日(金)18時~
広島平和公園 元安橋東詰め(花時計前)出発
本通り・金座街往復

▼チラシが出来ました。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140425.pdf

タイトル
「ヒロシマからフクシマは見えないが
チェルノブイリからフクシマが見える」

トピック
1.原爆と原発苛酷事故での放射能被曝-根本的違い
2.放射線被曝の被害という点では、
  ヒロシマ原爆からフクシマ事故の未来を
  類推することはできない―異なる被害の質
3.チェルノブイリからはフクシマの未来が見える
  ―同じ種類の被曝被害
4.ウクライナ政府2011年報告
  「チェルノブイリ事故後25年:未来へ向けての安全」
5.チェルノブイリとフクシマの違い
6.ウクライナ政府報告が伝える、チェルノブイリ事故による
  広汎で長期的な健康被害
7.ウクライナ政府に比べ、何の対策も取れていない
  日本の被曝対策

良かったらご覧ください。

では本日も歩いて参ります。

第96回広島2人デモ

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みなさま

毎度お騒がせします。
第96回広島2人デモの報告です。

今回、チラシがなぜ20ページになってしまったのか?

http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140418.pdf

網野「なんで20ページになってしまったんだっけ。」
哲野「ドント・ギブ・ミー・ホワイト・リ-ブス」
網野「シラバくれるな、と。」
哲野「もともと、君が一般市民に向けて原発の経済問題を
   解説したチラシをつくりたいと言ったのがスタートじゃないか。
   それは簡単にはいかないよ、膨大な中身になるよ、とボクが言ったじゃないか」
網野「それはそうだろうけど、原発問題は経済ビジネス問題でもある
   そこがみえないとなぜ電力会社が原発に固執するのか
   これだけ反対があるのになぜ原発が続くのか
   そこが説明されないと反原発に向けて一般市民は納得しない。
   いまだって歩いていると、電気が足りなくなるとか、電力会社が赤字になるとか
   まだまだ説得力がある。」
哲野「いやだから、そこはボクも同意するよ。
   だから今回の企画になったわけだろ。
   それをなぜ20ページになったか、それはないだろう。
   結局調査と分析にまるまる10日間もかかってしまった。
   すべては君が張本人」
網野「しかし、20ページはやりすぎ。
   そこまでおしゃべりが止まらなくなるとは思わなかった。」
哲野「それでもまだまだ説明し足りない。
   原発メーカーの焼け太りぶりも説明したいし。
   東京電力の経営の中身も中途半端だし。
   電力会社以外の発電所も火力発電しか扱えなかったし。
   だいたい今おおざっぱに言って、電力会社9社(沖縄電力除く)で
   発電能力が2億1000万kWある。
   これは原発を含んだ話。
   それに対して、非電力会社系の発電容量が火力発電だけで3400万kW
   これに水力発電約1000万kWを加えたら4400万kW。
   おおざっぱにいって日本の発電容量全体で電力会社の占めるシェアは83%程度。
   でも世間的には電力会社以外の発電はしていない、と思い込んでいる。」
網野「しょうがないよね。電気の話をする際に、非電力会社の電力の話をしないんだもの。マスコミが。」
哲野「いや、経済欄にはちゃんと出るんだけども、
   関連性がないビジネスネタとして扱うからぴんとこない。」
網野「そうだよねえ。まさかその電力が電力会社が買って、私たちに供給しているとは
   お釈迦様でも気が付くめえ・・・って冗談だけど、
   ああいう記事を読んだときに、私たちはどこかの工場に供給される電力だと
   勝手に思い込んでしまうような扱い方をしてる。」
哲野「こうなるとやっぱりマスコミが一番悪い。
   経産省や電力会社は原発推進に誘導しようとする発表をする。
   いや、そうじゃないでしょ、事実はこうでしょ、と書かなきゃいけないのがマスコミだけど
   マスコミは朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、NHK、TBS・・・例外なく経産省や
   電力会社の発表通り記事を作っている。
   だから新聞やテレビだけ見てると正しい電力事情は伝わってこない。
   ・・・何の話だっけ?」
網野「20ページでも言い足りないという話でしょ。」
哲野「そうそう、そうだった。
   今回のチラシでは電力会社の高コスト発電体質についてもほとんど触れていないし
   原発が安い発電手段だという嘘も有価証券報告書から見て充分に書かれていない。
   僕としては不満だらけだけども、まぁ20ページ超すと一種の非常識だからね。」
網野「非常識はいいのよ、あっちが非常識なんだから。
   問題はフトコロよ。」
哲野「それはそうだよね。20ページをチラシを40部作ると、トナー代痛いよね」
網野「20部でも痛いよ。」
哲野「いや、これからは8ページ、どんなに多くても8ページで抑えよう」
網野「しかしこのシリーズは例外だけどね。」
哲野「そうなのよ。次が三大メガバンクグループを中心にした金融業界の話でしょ?
   そうするとまた、基本データや解説が長々となるのよねえ。」
網野「ビジネスマンにとってはこういうデータを見るのは当たり前なんだろうけど
   自分の仕事の関係以外のデータはわざわざ調べては見ないよね。」
哲野「そう、そう。そこなの。
   やっぱりこの社会を動かしているのは、社会の第一線で働いてる色んなレベルのビジネスマン。
   彼らはこういう話はよくわかる。
   が、電力会社の経営分析とか原発の経済非合理性のデータとか、
   電気が足りないのカラクリとかは、やっぱり共通認識とはなっていない。
   彼らが原発の非効率・高コスト、
   原発を維持するために意図的に火力電力を高くしているみたいなことを知れば、
   やっぱり事故で危ないとか、被曝問題とか、という視点以外に
   反原発に回ると思うよ。」
網野「だって1円10円のコストを削減するために、四苦八苦しているわけだから。
   それが原発ビジネスは湯水のように税金と電力料金が投入されてる、
   しかもコスト削減の経営努力もしていない、
   で、債務超過の危機を迎えて、打つべき手段は電力料金の値上げ。」
哲野「だろ?みんな値上げはしたいよ。でも、値上げすればお客さんが離れる。
   だから我慢して一部の寡占・独占業界を除けばコスト削減やってるわけだろ。
   そりゃ、事実を知れば怒るよな。
   僕が今回のチラシで念頭に置いていたのは、こういうビジネスマン層だったんだけど。」

というわけで長い20ページになりました。
用意したチラシも20部でした。

4月18日は、雨は降りませんでしたが、曇って寒々した日でした。

▼出発前の天気(18時直前に、街頭に灯がともりました)

▼サツキのつぼみが大きくなってきました。咲いてる枝もあります。

▼今回のプラカード

待っていると警備の警察の方が来られたので、指令書の確認をし、チラシを渡します。
哲野がポイントを説明します。
じゃけえさんが登場。
音楽が鳴って3人で出発です。

スピーチのトップバッターはじゃけえさんです。
じゃけえさんは、今日のチラシのトピックを説明したあと、

じゃけえ「日本の原発はいま全て止まっています。
     運転はしていますが、稼働はしていません。
     1kW/hの発電もしていません。
     でも、原発設備を維持するのに、厖大なお金がかかっています。
     廃炉にしないかぎり、原発の維持費はどんどんかさんでいく一方です。

     原発は他にもお金がかかります。
     原発の寿命は40年ですが、他の発電手段と違って廃炉に厖大なお金がかかります。
     電力会社はこれを毎年解体処理費として積み立てていますが、
     現在の会計処理規則の下では必ず積立不足になります。
     いざ、廃炉にしようとしても、積立不足のお金は結局純資産で賄う以外にはありません。

     おまけに、使用済み核燃料も資産として計上しています。
     使用済み核燃料がなぜ資産なのか?
     それは使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して、新たな燃料を作り出すことができる、
     だから資産だという理屈です。
     こんなおかしな会計処理をしているのは、世界でただ日本だけです。
     もともと核のゴミを資産などと言っているわけですから、
     原発をやめるといった時点でゴミはゴミ、つまり資産価値ゼロとなります。
     こうした資産をゼロにするためには、充分な純資産を持っていなければなりません。
    
     ところが、その純資産はどんどん危険水域まで目減りして、廃炉もできない状況です。
     原発をやめると言った時点で、電力会社の純資産はマイナス、つまり債務超過、つまり倒産です。
     電力会社は倒産しないために、原発を続けようとしています。

     原発をやめられない理由はなんなのか。
     電力会社の事情はなんなのか。
     それを今回のチラシで扱っています。
     お手にとってご覧ください。」

    「福島原発事故はまだ終息の入り口にも立っていません。
     ところが原発は再稼働の準備が進んでいます。
     現在の規制基準では原発は苛酷事故を起こすものとして
     重大事故対策を中心に審査が進んでいます。
     原発は事故を起こすことが前提で再稼働の準備が進んでいるのです。」

    「広島から一番近い原発はどこにあるか、みなさんご存知でしょうか。
     広島から一番近い原発は、四国の愛媛県にある、伊方原発です。
     広島から100kmの位置にあります。
     この伊方原発が再稼働に最もちかいグループで、今審査が進んでいます。
     事故を起こさない、絶対に事故を起こさないというのはならともかく、
     事故を起こす可能性がある、として再稼働準備が進んでいます。
     原子力規制委員会の放射性物質拡散シミュレーションと
     同じく原子力規制委員会の原子力災害対策指針を合わせ読むと
     伊方原発でもし福島並みの苛酷事故を起こしたら
     広島市は1週間の被曝線量4mSv、一時移転の対象区域となります。
     一時移転とはいうものの、事実上の避難です。

     (チェルノブイリ事故時、ロシア・ウクライナ・ベラルーシ政府が採用した強制移住区域の目安は
      1年間の被曝線量5mSv以上でした。)

     もし、事故を起こす可能性があるのなら、絶対に再稼働を認めるべきではありません。
     黙っていたら、賛成したことと同じになってしまいます。
     たかだか電力会社を倒産させないために、どうして私たち広島市民が
     こんな不合理なリスクを背負わさなければならないのでしょうか。
     広島市議会に、私たちの生存権を守るために、伊方原発再稼働反対の決議をあげてほしいと
     請願を提出しています。
     広島市当局は、原発問題はエネルギー問題、エネルギー問題は国の専管事項として
     国の意向に従う、との見解を出しました。
     広島市議会に対する、請願の共同請願人になっていただきたいとお願いいたします。
     現在共同請願人は2170人にまで増えました。
     私たちはこれを1万人にしたいと考えています。」

じゃけえさんのスピーチの時に、「なら電気を使うなぁ!」とヤジが飛びました。
哲野が振り返ると、中年の女性が野次を飛ばしたようです。
哲野が近寄って、チラシを読んでみてください、と差し出しました。
女性「いや、私は全部わかってる!そこに書いてあることも全部知ってる」
哲野「なら原発反対の人は電気を使うなという話にはならないんじゃないですか?」
女性「なる。日本の電気は原発なしには足りない、電力不足になる。新聞にも書いてある。
    たまたま去年の夏はほとんど原発なしで過ごしたけど、電気はギリギリだった。」
哲野「ですから、このチラシを読んでみてください。いま、お話になったことは、全くの誤解です。
   電力会社が流してる嘘です。」
女性「いや、そのチラシの中身はわかってる。私は全部知っている。」
哲野はこりゃ街角じゃあどうしようもないなと思って話を打ち切りました。
あとで立ち話の時の感想。
網野「最近、原発推進の人たちのほうが情緒的だよね。
   非科学的というか、信念が先にたっているというか。
   宗教に近くなってるね。『原発教』というべきか。」
哲野「そうそう、反原発のほうがだんだん理論的、実証的、科学的になってきてて
   原発推進の人たちが非論理的、非合理的、
   あるいは情緒感情に訴えるという傾向には、確かになってきたね。
   こないだ閣議決定された、エネルギー基本計画なんか典型的に非論理だよね。
   原発をベースロード電源と位置づける、という話だけど。
   これは原発なしには電気が足りないという話が前提で初めて成立する論理だよね。
   ところが原発なしで本当に電気が足りないかどうか、という話は全く詰められていない。
   唯一持ち出す論点は例の、『供給予備率』。
   供給予備率が3%を切ると、電力不足、停電が起こるという話だけど
   これは供給が最大限の時だけに当てはまる話で、
   毎日のピーク供給量を増やせる場合には全く当てはまらない。
   原発なしに電気が足りない、の話を詰めない、検証しないまま
   原発をベースロード電源と結論するのは、非科学的、非論理的。」
網野「街宣の時にじゃけえさんがチラシを配って受けとった男性もだっけ。
   一瞥して『こんなデマは信じない』って突っ返してきた。
   原子力規制委員会や政府が公表するデータがデマだって言い切るの?
   それで原発賛成なの?って思った。
   今日の女性なんかは、極端だよね。私は正しいの一点張り。」
Kさん「ああいう人は、自分が神だもんね。」
哲野「いや僕は、私は全部わかってる、全部知ってると言われると
   もう、お手上げ。だって、全部知ってる人は新しい情報を入れようとしないんだもん。」

次は哲野のスピーチです。

哲野「広島2人デモです。
   毎週金曜日、この時間に被曝の問題や原発の問題で、
   みなさんに余計なことをいいながら歩いております。

   今日のテーマはなぜ原発をやめられないのか、です。
   福島事故から3年経ちました。
   福島原発事故が私たちに教えてくれたことは、いったん原発苛酷事故が起これば
   私たちの地域社会は壊滅する、ということです。
   冷酷ないい方をしますが、福島第一原発に最も近い双葉町には人はもう戻れません。
   双葉町の長い歴史と、人々の営みは忽然と日本の社会から姿を消した、も同様です。
   これが原発苛酷事故というものです。
   でも原発はなくなりません。
   原発がなくならないのは、原発をなくしたくない人たちがいるからです。
   
   原発を続けたい人は良く言います。
   『原発がないと日本の電力が足りなくなる』あるいは
   『火力電力が高コストで燃料費が高くついて、電力会社が赤字になる
    だから電気料金を上げなくてはいけなくなる』
   いまお配りしているチラシにこうした話が全く嘘・デタラメであることを説明しています。
   どうかお手にとって読んでみてください。
   基礎的なデータを入れてありますので、あるいは皆さんが考える材料になるかもしれません。

   例えば電気が足りない、の話です。
   日本で最大の発電容量を持っている会社は東京電力です。
   福島第一原発の6炉はすでに廃炉になっていますので、
   水力、火力、原発、新エネ、合わせて合計約6400万kW。
   2番目は関西電力で怪しい火力発電設備もありますけど、公式のデータでは3500万kW。
   3番目は中部電力で3300万kW。
   4番目は東北電力で2260万kW。
   5番目は九州電力で2100万kW。
   6番目はいわゆる電力会社ではありません。
   電力卸売り専門の電源開発で1700万kW。
   残りの北海道電力、中国電力、北陸電力、四国電力は
   1000万kW、あるいはそれ以下です。
   四国電力になると、約700万kW程度しかありません。
   9電力会社合わせて2億1000万kW。

   確かに9電力会社だけが発電事業者なら、原発なしでは電気が足りないか、
   あるいは足りてもギリギリかもしれません。
   しかし、非電力会社の発電能力が火力発電だけで3400万kWあります。
   これに電源開発の水力発電700万kWなど、水力発電も入れて考えてみると
   非電力会社の発電容量は4400万kW以上あります。
   原発なしで電気が足りないはずがありません。
   むしろ日本は電力生産設備過剰の国です。

   じゃなぜ、原発なしで電気が足りないと言うのか。
   それは、9電力会社の電気だけを問題にしているからです。
   電力会社以外で火力発電だけで3400万kWもあると、聞かれて驚く方も多いと思います。
   実際これら新電力は2000年代、特に2005年以降、急速に増えました。
   電力の一部自由化が2000年代に入って始まったからです。

   自由化がはじまったからといって、発電事業者がどんどん増える、というものではありません。
   どんどん増えている理由は、発電事業が日本においては当面有望な投資分野だからです。
   それではなぜ電力生産設備過剰気味の日本で、発電事業が有望な投資分野なのか。
   それは電力会社が供給する電力があまりに高すぎるからです。
   つまり高い電力料金を嫌って安い電力料金を望む需要家がたくさんいるからです。
   新電力はこうした需要家に対して電力会社より安い料金を提供する、これが有望なビジネスだというわけです。」

  「もう一つ、電力会社がどうしても原発をやめられない理由があります。
   お配りしてるチラシに有価証券報告書を分析したデータをお示ししておりますが
   もし、いま、電力会社が原発をやめたとしましょう。
   データ上は中部電力を除いてすべて債務超過になります。
   東京電力は、生きながら死んでいる、ま、ゾンビ企業のようなもんですからこれは倒産同然です。

   みなさんよく御存じのように、債務超過会社は株式上場を取り消されます。
   上場を取り消されればその時点で倒産です。
   つまり、もし、電力会社が原発を今やめたとすれば、倒産ということになります。

   電力会社が倒産なんて、そんなバカなことはありえないと思っていらっしゃる方は多いと思います。
   しかし、データはそれをはっきり示しています。
   ここに電力会社が原発をやめられない理由があります。

   電力会社は地域独占・総活原価方式の上に胡坐をかいて
   経営改善努力、生産体制の更新をしなかったツケを、いま、払わなければならない、
   倒産という形でそのツケを払う、そこまで追い詰められています。
   今お配りしているチラシにデータを示してあるので、よくご覧になってみてください。

   電力会社が原発を続けなければいけない理由は、倒産回避です。
   その倒産回避を合理化するために、原発なしでは電気が足りないの嘘、
   原発なしでは電力会社は大赤字、料金値上げの嘘、
   が使われているわけです。
   こういうバカな話が、目の前で堂々と行われている、これが実態です。
   胡坐をかいてきた電力会社救済のために、危険な原発を続ける、
   その原発を続ける費用は電気料金と税金で賄う、
   私たち一般市民にとってこんなバカな話はありません。」

哲野のスピーチの最中、Kさんが息せき切って登場。4人になりました。

このスピーチの時、たまたま差し掛かったのが金座街の折り返し点。
自転車に乗ったおじさんが、チラシを配っていたじゃけえさんに話しかけ
「3部くれ、撒くから」と取って行きました。
が、なぜか、私をじろじろ見て行きました。
この方は前にも、チラシを持っていった方ですが、確か原発賛成派の方だと思います。
チラシをどう使うんでしょうか。
でも「ちゃんと何を言ってるか、聞いてやろう。」という姿勢で、悪い感じはありませんでした。
あとでの立ち話。
哲野「あの時、雰囲気は異様だったよね。ボク一斉にみんなの視線を浴びた感じがした」
網野「ああ、あのむすびのむさしのあたりね。あの時は凄かったねえ。
   横断歩道を渡ってきたビジネスマンや飲食店に入ろうと列を作っている人がみんなビジネスマンで
   足をとめてこっちを見て話をきいてたもんね。」
哲野「それで僕は一斉に見られた感じがしたのか」
じゃけえ「あれは、すごかった」
Kさん「チラシを待ってる人にも差し出したけど、取って行った。
    3~4部はあそこで売れた。
   しかもみんな、中高年のバリっとした格好のビジネスマンのおじさんばっかり。」

やはりこれは、みんな興味のある話題なんだと思います。
なんかよくわからないけど、電力会社の経営はおかしい、と思っているんだと思います。
Kさんの話によると、このあとも、チラシを受け取ろうと黙って手を差し出しながら
近づいてきたビジネスマンもいたそうです。
哲野の話だと、プラカードを持って歩いていた哲野のところに
高校生がチラシをくれ、と手を差し出したので黙って渡した後、気が付いて
「今日のチラシは難しいよ~」と声をかけたら、大丈夫という風に手を振って
チラシを片手に眺めながら、去って行ったそうです。

スピーチは再度、じゃけえさんに代わり、初回と同じ内容のスピーチ。
次に哲野がじゃけえさんに『中国電力の話だけさせて』とマイクを変わります。

哲野「中国電力は原発依存率が低いので、影響が最も少ないと言われていますが
   データで見る限りはどうもそうではなさそうです。

   お配りしているチラシに中国電力の原発関連資産のデータをいれていますが
   そのなかに建設仮勘定の項目があります。
   金額は4529億円。
   突出してデカい数字です。

   これ、実は完成したばかりの島根原発3号機の建設費です。
   2013年3月末の数字ですから、2014年4月の今では、5000億円になっているでしょう。
   これを含めて中国電力の原発関連資産は約7000億円。
   この時期の純資産は6156億円。
   中国電力が原発をやめた、といった時点で債務超過の倒産になります。
   というのは、この原発関連資産は原発をやめた時点でゼロ価値資産になるからです。
   これを引き当てるだけの十分な純資産は中国電力にはありません。

   島根3号機は再稼働ではありません。
   新規運転開始です。
   しかし規制委員会は再稼働の審査体制は持っていますが、
   実は新規原発の審査の体制は持っていません。
   これから構築です。
   ですから、中国電力も島根原発3号機の運転開始申請はまだしていません。
   チャンスをうかがっているのだと思います。
   申し上げたいことは、島根原発3号機の動向が中国電力の命運を握っている、ということです。
   経営的に見れば、一事業に企業の命運をすべて賭けてしまう、これほど愚かな経営もありません。」

この哲野のスピーチ中、おじさんが哲野にずかずかっと近づいて
「頑張れよ!」と大きな声で怒鳴り、哲野が思わず、腰を引いてしまいました。
網野「あれなんて言ったの?」
哲野「がんばれよ、なんだけど、酒臭かったなぁ」
網野「なんだ。酔っ払い?」
哲野「ま、そんなもんだ。」

最後にじゃけえさんに代わって、最後までスピーチ。
元安橋に帰ってデモ終了。
チラシは途中で全てなくなりました。

立ち話はしばらく続きましたが、大事なところはもうご紹介しました。
哲野が一言。「今日は手ごたえがあった。」
全員うなづきました。

以上ご報告いたします。

第96回広島2人デモ 4月18日告知

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みなさま

毎度お騒がせしております。
第96回広島2人デモ 4月18日(金)
18時~広島平和公園元安橋東詰め(花時計前)出発
本通り・金座街を往復します。

チラシが出来ました。
先週は中止いたしましたので今回のチラシは
先週配布予定だったチラシの
解説部分をしっかり書いてみることにしました。

宜しければご覧ください。
20ページあります。

▽第96回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140418.pdf

タイトル
「なぜ原発をやめられないのか①
電気料金と税金が原子力産業の利益の源泉」

トピック
1.“なぜ原発をやめられないのか?”という疑問
2.“原発なしでは電力不足”の嘘
3.電力「供給予備率」は正しい目安なのか?
4.“原発なしでは電力会社は赤字”の舞台裏-火力発電高コストのからくり
5.原発をやめられない勢力―原発メーカー
6.投資に見合わない原発ビジネス
7.脱原発は会社倒産を意味する電力会社
8.総資産に比べ純資産が極端に少ない電力会社の体質
9.原発施設解体処理費と廃炉費は違う
10.稼働しなくても運営コストの厖大な原発事業
11.倒産させないための原発ビジネス継続
12.なぜ私たちが電力会社を倒産させないために高い電気料金をむしられなければならないのか?

では歩いて参ります。