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第93回広島2人デモ 3月21日報告

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みなさま

第93回広島2人デモのご報告です。
▼今回のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140321.pdf

今回のチラシは、伊方原発特集です。
3月17日から25日の予定で伊方原発の存在と危険を広島市民に集中的に広報すべく
広島の繁華街、本通りで街頭広報活動を
「広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼働に反対する1万人委員会」
(略称)「広島1万人委員会」が実施しております。

http://hiroshima-net.org/yui/1man/index.cgi

私も哲野も、この広島1万人委員会のメンバーで、活動に参加しています。
この街頭活動では、次のようなチラシを配布しています。

http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140323.pdf

この広島1万人委員会の活動は毎日18時から19時ごろまで
各人、伊方原発の存在と危険性について交代でスピーチしながら
チラシを撒くという単純なもの。
スピーチは例えばこんな具合です。

「広島市民のみなさま、ご通行中の皆様、商店街の皆様、うるさい事で申し訳ありません。
 私たちは、普通の、当たり前の、皆様と全く変わらぬ広島市民です。
 広島から最も近い原発は中国電力島根原発、ではありません。
 広島から最も近い原発は、四国は愛媛県、広島から直線わずか100km、
 遮るものとてない、瀬戸内海をはさんで佐田岬半島の付け根にある、
 四国電力伊方原発でございます。
 広島から最も近い原発は、四国電力、伊方原発です。
 直線わずか100kmしか離れておりません。

 つい先週、伊予灘沖で大きな地震がありました。
 その震源地は伊方原発からわずか40km。
 また、中国電力が今、懸命に建設しようとしている
 周防大島から近い上関原発予定地からわずかに10km強の地点でした。

 今お配りしているチラシに、その伊方原発と先日の伊予灘沖地震の震源地の
 位置関係を記載したマップを掲載しております。
 どうか、チラシを受け取って、お手にとって位置を、
 広島から最も近い原発、四国は愛媛、四国電力伊方原発の位置を
 どうかご確認ください。

 また、マップをご覧いただけるとわかるのですが
 伊方原発が南海トラフの震源域にあること
 また、伊方原発前面海域約4kmのところに
 世界有数の巨大活断層帯、中央構造線が走っていることも明示してあります。

 原発に賛成の人、原発に無関心な人、
 原発にあまり興味の無い人、
 原発に反対な人
 どうか、チラシをお手にとって、広島から最も近い原発、伊方原発が
 どこにあるかをご確認ください。
 伊方原発が広島から最も近い原発であることを知っておくことは
 賛成・反対・無関心に関わりなく、広島市民として基礎的な知識でございます。」

なぜ、こんなことを長々とやらねばらならないかと言うと、
多くの広島市民は、広島から一番近い原発が伊方原発、
直線わずか100kmしか離れていないことを知らないのです。
これを知ってもらわないといかに伊方原発の危険を説明してもピンときません。
ですから、危険の説明の前に位置の説明を必ず入れると、こういうことになります。

この広島1万人委員会の街頭活動にテーマを合わせようと言うことで、
今回チラシのテーマになりました。
なお、街頭活動は18時からと決めていたんですが
広島2人デモの時間とコースが重なりますので
この日だけは街頭活動を1時間だけずらしてもらい
デモ後の19時から街頭活動としてもらいました。

もちろんデモが終わったあと、私たち2人も参加しました。

さてデモの報告です。
この日は物凄く寒い日でした。
昼間は晴れて少し暖かかったのに、デモ直前で空が雲に覆われ
冷たい雨になりました。

▼今日のデモ前。祝日なので平和公園は遊歩道になっています。

集合場所で待っていると、警察の方がきていつも通り指令書の確認。
警察「今日は東北の方は雪で、記録的な積雪もあったらしいです」
出発前、雨模様になってきたので、時間まで哲野やじゃけえさんは商店街アーケードに移動していてもらいました。

音楽が鳴って出発です。

プラカードはテーマに合せて伊方原発問題一色。
最初のスピーチはじゃけえさんです。

じゃけえさんのスピーチがはじまるとすぐ、大歳さんが合流。
計4人。ところが、少し行くと、森本さんが参加。
計5人。

じゃけえ「広島から一番近い原発は愛媛県にある四国電力伊方原発です。
     原子力規制委員会の全国原発放射性物質拡散シミュレーションと
     原子力災害対策指針を合わせ読むと
     もし、伊方原発で福島並みの苛酷事故が起こったら
     広島市は1週間で4mSvの被曝、4mSvは一時移転の対象になります。
     一時移転とはいいますが、それは避難と同じことです。
     いま伊方原発の再稼働に反対しないということは
     黙っていることは賛成したことと同じです。
     伊方原発再稼働に賛成するということは
     規制委員会のシミュレーション通りのことがおこって
     広島が放射能に覆われる、そしたら避難する
     避難してもかまわないと言っていることと同じになります…」

じゃけえさんのスピーチが終わりかけのころ、久々に森本さんが参加。
すかさず哲野が森本さんに
哲野「次、きみやってよ。」
森本さんは、しばらく網野と一緒にプラカードを持って先頭を歩きます。
網野「お忙しいでしょう、よく来れましたね」
森本「ええ、仕事も忙しいんですけど、今は子育てが忙しいんですよ。」
お子さんが生まれて11か月。今一番大変な時です。
で、森本さんのスピーチです。

森本「今から3年前、福島原発事故が起こりました。
    福島原発事故が起こった時、私は出張で千葉にいました。
    それまで原発は安全だと、事故を起こさないと信じていましたし
    マスコミの報道も正しいものだと思い込んでいました。
    千葉で福島原発が爆発したと聞いて、これは大変なことになったと思いました。
    広島に戻ってきて、それから一生懸命情報を集めいろんな勉強をしました。
    そして、原発はいらない、原発をやめさせなければならないと思うようになりました。
    いま、日本の原発はすべて止まっています。
    電気も足りています。
    でも、広島から最も近い原発、四国電力の伊方原発が
    再稼働しようとしています。
    福島原発事故を出張中の千葉で体験した私は
    もう二度とあのような恐ろしい思いをしたくありません。
    四国電力伊方原発がもし事故を起こせば
    私たちは広島から避難しなければなりません。
    こんなバカな話はありません。
    四国電力伊方原発の再稼働に、みなさん反対してください。」

次にマイクは大歳さんに渡ります。
大歳「・・・というわけで、四国電力の伊方原発は危険な原発です。
    それでは事故を起こすから危険なのか?
    いやそうではありません。
    伊方原発は事故を起こさなくても危険な原発なのです。
    伊方原発が稼働中の10年間に瀬戸内海に放出したトリチウムは
    約550兆ベクレル。
    1年間平均50兆ベクレル以上です。
    原子力業界や電力業界はこの程度のトリチウムなら無害だと言っておりますが
    本当でしょうか?
    トリチウムがトリチウム水(HTO)のままであれば、あるいは電力業界の言うとおりかもしれません。
    しかし、HTOは人間や植物、動物などの生体の中に入れば
    生体内の有機物と化合して、有機結合型トリチウム、OBTになります。
    人間の身体のなかでOBTとなったり、OBT化したものを食品・飲料の形で摂取すれば
    これは大変なことになります。
    OBTは様々な理由で人間の細胞を物理的にも、化学的にも破壊していくからです。
    確かに、HTOのままであれば、10日くらいで体外に排出されますが
    いったんOBT化したトリチウムは、体内滞留時間がHTOの20倍から50倍程度となり
    なかなか体外に排出されません。
    つまり慢性被曝状況になるわけです。
    このトリチウムを大量に瀬戸内海に放出している伊方原発は、
    事故を起こさなくても危険な原発と言えるでしょうし
    事故を起こさなくても瀬戸内海を汚染し、私たちの生活を脅かしていると言えるでしょう」

大歳さんのスピーチの時には、もう折り返し地点です。

次に哲野にマイクが渡ります。
哲野「今から3年前の3月11日、福島原発事故が起こった直後
    午後7時3分、当時の菅直人総理大臣は福島第一原発に関わる
    原子力緊急事態宣言を発令しました。
    法律用語では内閣総理大臣告示というそうです。
    それから3年後の今日も、この緊急事態宣言は解除されておりません。
    3月12日、こんどは福島第二原発の圧力抑制機能が失われたとして
    福島第二原発に関わる原子力緊急事態宣言が発令されました。
    この緊急事態宣言は第二原発の危険が相当程度低下したとして
    2012年12月22日、当時の内閣総理大臣野田佳彦名で解除宣言が出されました。
    ところが、申し上げたように第一原発については今なおかつ、緊急事態宣言中です。
    なぜ緊急事態宣言中なのか?
    それは、緊急事態宣言が出された直接の理由、
    つまり、福島第一原発施設外へ大量の放射能が放出され
    国民生活が危機に陥り、
    なおかつ、現在も避難中の住民が多数存在するからです。
    少なくとも、敷地外への放射能放出が法令で定める限度以下になり
    かつ、避難中の住民が避難解除、と言っても今の時点で帰還することは難しい地区も出ていますが
    少なくとも避難指示解除準備区域の避難が解除されるまでは
    福島第一原発による原子力緊急事態宣言は解除することはできません。
    みなさん、今日本の社会は福島第一原発事故による原子力緊急事態宣言中です。
    このことをしっかり頭に入れておいてください。
    そして、この緊急事態宣言中の日本で、
    広島から最も近い原発、直線わずか100kmの伊方原発がまさに再稼働されようとしている。
    これが異常な事態である、という認識はしっかり持っておいてほしいと思います。
    これが正常な生活感覚だと思います。」

次にじゃけえさん変わりました。
じゃけえ「・・・以上申し上げたように、伊方原発が苛酷事故を起こせば、私たちは広島にいられなくなります。
    今現在私たちは広島市議会に伊方原発再稼働決議をするように請願しております。
    現在、共同請願人は2082人となりました。
    (2014年3月2日現在。集計は済んでいないが、現在はこれを上回っていることは確実)
    所定の署名用紙に署名していただくことで共同請願人になっていただくことができます。
    出来るだけ多くの共同請願人を集め、広島市議会に圧力をかけ
    伊方原発反対決議を出して原発再稼働の今の政権に対し
    政治的プレッシャーをかけたいと思っています。
    原発の再稼働に賛成の方は、黙っていてもいいんですが
    反対の人は反対とはっきり意思表示しなければなりません。
    というのは、今の政治の仕組みの中では、
    原発に対して何も言わないことは、賛成だとみなされてしまうからです。
    伊方原発の危険を知って、広島の生存権を守ろうと思っていらっしゃる方は
    ぜひとも共同請願人になってください。」

じゃけえさんのスピーチ中、プラカードと拡声器を抱えたさとうさんとバッタリ。
哲野「どうしたんです、今日は?」
さとう「今日私仕事が休みなもので、横川駅近辺からここいらへんまで
    ところどころの街頭で原発反対のスピーチをしながら来たんです。
    2人デモさんに会うかなぁと思いながらいたら、やっぱり会っちゃった。」
哲野「最後まで一緒に歩きますか?」
さとう「ええ、もう。ここまでくれば最後までご一緒しましょう。」
ということで合計6人になりました。

次は網野のスピーチです。
網野「申し上げたように、今日本は原子力緊急事態宣言中です。
   原子力災害対策特別措置法によれば
   原子力災害に対応するため内閣総理大臣に強力な権限が集中します。
   原子力緊急事態宣言中は内閣総理大臣はオールマイティーの権限を持ちます。
   これは、目の前の原子力災害を最小化して早期に終わらせるための措置です。
   ところが全く残念なことに、前首相野田氏も、現在の首相安倍晋三氏も
   自分に与えられた権限を全く使おうとしておりません。
   菅首相は、今から考えれば、自分に与えられた権限をフルに使おうとしたことろを
   原発推進勢力がマスコミを使って引きずりおろされた、と言えるでしょう。
   特に、現在の安倍首相は悪質です。
   法律上自分に与えられた権限を使わず
   福島原発事故という原子力災害を最小化するための責任も果たさず
   原子力災害対策特別措置法の理念とは全く逆の、原発再稼働を推し進めています。
   法律などはあってなきがごとしです。
   また本来、この点を痛烈に批判すべきマスコミも
   気が付いているのかいないのか、まったく知らんぷりをしています。」

元安橋に帰ってきてデモ終了。
チラシは30部用意して、ほぼ全部はけました。

この日は立ち話もなし、デモ参加者全員、このまま広島1万人委員会の街頭お知らせ行動に行きました。
街頭活動に向かう途中、
哲野「寒いね。これ、春なのかね。口が動かないんだもん。
    3月にこれほど寒いのは去年はなかったよ。
    誰が悪いの?」
網野「安倍さんに決まってるでしょ」
じゃけえ「あ、そっか。いいともに出たから・・・」
網野「東北は雪だよ、雪!」
じゃけえ「『安倍首相はいますぐやめてもいいとも』て言ってる人がいました。
     アルタ前は抗議の人が殺到したらしいです。」
なんて言いながら街頭活動の場所に行ってみると、もう一ノ瀬さんが待っていました。

以上ご報告いたします。

▼デモ後の街頭活動。左端はマイクを握る森本さん。右はチラシ配布のじゃけえさん。

第93回広島2人デモ 3月21日報告の件

広島2人デモwebサイト訪問ありがとうございます。

第93回広島2人デモのご報告、少し遅れます。
17日から伊方原発再稼働反対街角お知らせ行動中。

http://hiroshima-net.org/yui/1man/

報告は23日今日~24日明日アップ予定です。
しばらくお待ちください。

第93回広島2人デモ3月21日 及び 伊方原発反対街宣のお知らせ

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みなさま

毎度お騒がせしております。
広島2人デモ第93回のお知らせです。

3月21日(金・祝)18時~
広島平和公園 元安橋東詰め(花時計前)を出発
いつも通り本通り・金座街を往復します。

チラシが出来ましたのでご覧ください。
タイトルは
「原子力緊急事態宣言中の日本で原発再稼働という異常事態
 伊方原発再稼働は100万都市広島の最大リスクです」

今回は主に広島市民向けの伊方特集になっております。
が、他の自治体にも同じことが言えるような内容だと思いますし
なにより原子力緊急事態宣言中の国で、終息に全力注ぐどころか
再稼働という愚かしい行為に力を入れています。
宜しければお読みください。

http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140321.pdf

なお、デモ後に17日から続けている
伊方原発再稼働反対・署名活動の街角行動を
デモ後19時から20時まで
本通り電停、叶屋さん前で行う予定です。

昨日は、中高年齢層のビジネスマンが足をとめ
スピーチを聞き、チラシを取りに来てくれました。
一番動かしたい階層が少しずつ興味を持ってくれています。

少しずつですが、伊方原発の認知度と危険性を広めたい
また、原発の話や被曝の話をタブーにしないよう
街に出るべき時だ、と思いを新たにしました。

原発だけの話ではありません。
憲法問題も教育問題もそうです。
おかしいことはおかしいと言いましょう。
裸の王様を堂々と歩かせてはいけません。
「賢い子ども」になりましょう。
議論を起こし多くの人と共感を持ちましょう。
街は「これはおかしいよ」の声を待っています。

1人でも、2人でも。みなさん、街に出ましょう。

私も歩いて参ります。

第92回広島2人デモ 3月14日報告

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みなさま

毎度お騒がせいたします。
第92回広島2人デモ 3月14日のご報告を致します。

最初に、3月14日未明の地震の話から。
ちょうど、このデモのチラシを作成中でした。
いつも徹夜で朝方までに作るのですが、哲野の机で相談中、揺れ始めました。
急いで湯沸し器の電源を切ったところで大揺れ。
傍にあった本棚が倒れそうに揺れたので支えていました。
棚から本とかビンとか色々落ちましたが・・・・

哲野「今の、どこが震源地だ!?」
網野「調べます!」
NHKも出してない。
網野「気象庁のツイッターのほうが早い!」とツイッターを開き
広島が震度5弱と判明。
哲野「いや、今のは震度5弱ほど強くないぞ。震源地は?伊方じゃないだろうな?!」
網野「・・・出ました!中央構造線から少しそれてますね、祝島に近いです」
哲野「伊方の震度は!」
網野「震度5強です!」
哲野「よし、チラシ作成に戻ろう。5強ならまず耐えられる。」
網野はしばらく、手の震えが止まりませんでした。

地震のたびに家族は大丈夫か?と心配しつつも
原発の心配をしなくてならないのか?
もし原発になにかあったら、被災したうえに不必要な「一時移転」という避難が強いられます。
こんな理不尽なことがあるか?と実感した出来事でした。

そして「絶対14日のデモで言ってやる・・・!」と思ったのは
当然私だけではなく、実はデモ参加者全員でした。
なんで地震が起こるたびに原発の心配をしなきゃいけないのでしょうか?
これも「放射線恐怖症」と言いくるめられるのでしょうか?
伊方は廃炉にしなければいけません。
私たちの生活を根本から脅かしています。

今回チラシで上関町のまちづくり連絡協議会の立て看板を紹介していますが
そのメッセージに
「町民の大多数は(原電=原発)建設を望んでいます。
それでもあなたは妨害するのですか?」という文言があります。

上関に原発が出来たとしましょう。
地震がしょっちゅう起きるでしょう。
そのうち苛酷事故に発展するかもしれません。
それでも上関町の大多数は建設を望みますか?
私たちの生活権、生存権を侵害してまで達成される上関町の繁栄とはいったい何でしょうか?
(もっとも、私たちは上関町まちづくり連絡協議会なるものは
 中国電力のお金で運営されていると思ってますが・・・)

(撮影:網野沙羅 撮影日2012年5月14日)

さてデモ報告です。

参加者は
哲野、網野、じゃけえさん、初参加のAkkoさん、Kさんでした。
原田さんがデモ終わりに駆けつけて6人でした。

いつもは集合場所に15分前に行くのですが
出発が遅れて10分前に。
じゃけえさんが集合場所で待っていました。
そこへ警察の方が先に来て待つ形に。

指令書の確認をしてしばらく雑談していました。

▼今日の出発前

そこへ現れたのがAkkoさんでした。
Akkoさんはツイッターで話しかけてきてくれた人です。
一度会っておきたい、と広島を離れる前に来てくれました。
東京に引っ越されるのだそうです。

音楽が鳴って4人で出発。

▼第92回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140314.pdf

本日のプラカードは早速地震を取り上げました。
新聞には震源地が書いてありましたが、伊方原発や上関原発(計画中)との位置関係は
まったくわかりません。
どうしてもこの位置関係を広島市民に知っておいて欲しかったです。

あとでご説明しますが、今日は異常にチラシがはけました。
一つは未明の地震、一つはAkkoさん。

スピーチのトップバッターはじゃけえさんです。
じゃけえ「みなさん、今日の地震は怖かったですね。
     私は地震の揺れですぐに飛び起きて、すぐに原発の心配をしました。
     震源地がすぐにわからなかったので、事故の終息がまだの福島第一原発の心配をしました。
     テレビをつけて、震源地が伊方原発のすぐ近くだとわかって
     今度は伊方原発の心配をしました。
     私たちの住む広島から一番近い、約100kmの位置にある伊方原子力発電所は
     今止まっていますが、止まっていても安全なわけではありません。
     もし事故が起こって原子炉の制御機能が失われたら
     メルトダウンを起こして放射能が大量拡散していたところです。
     今日の地震がもし、東日本大震災並みの地震だったら
     いま私たちは広島市内にいられなかったかもしれません。
     『3.11』が広島だったかもしれないんです。」

じゃけえさんのスピーチ中、チラシまきは哲野とAkkoさんです。
哲野がAkkoさんの手元を見ると、今日用意したチラシがもうそこを尽きかけています。
まだ出発したばかりです。
実は今日のチラシは人数が少ないだろうと思って、25部しか作ってきてなかったんです。
哲野「もう、あまりないですね。」
Akkoさん「まずかったでしょうか?」
哲野「いや、そんなことはありません。もともと撒くために用意してきたチラシですから
    ただ、帰り道のことも考えないとチラシなしで歩くというのは手持ち無沙汰ですからね
    受け取りがいいんですか?」
Akkoさん「ええ、差し出すとたいがい持って行ってくれます。」
哲野「僕は最近はズボラを決め込んで、取りに来た人しか渡さないんですが…」
Akkoさん「あ、そうですか?私もそうしましょうか?」
哲野「いやいやいや、とんでもない。それはちゃんと渡してあげてください。
    それにしても異常ななくなり方だなぁ。地震のせいかなぁ」
と一人ぶつぶつ。

じゃけえ「今日の地震が大きな地震じゃなかったのでとても幸いです。
     そして今日の地震が今日だけで終わるわけではありません。
     これから先も大きな地震が広島の近くで起こるかもしれません。
     東日本大震災並みの大きな地震が西日本で起き、伊方原発で苛酷事故が起これば
     私たちは広島市に住めなくなってしまいます。

     原子力規制委員会が出したシミュレーションと、原子力災害対策指針を合わせ読むと
     伊方原発で福島並みの苛酷事故が起これば
     広島市は4mSvの被曝線量を被り、一時移転の対象になります。
     今日の地震がそんな大きな地震でなくてよかったです。
     でもこれからも、今日みたいな地震という保証はどこにもありません。
     私たちは放射能で広島から離れなければならない可能性は
     ずっとずっと残るのです。
     可能性なんていうものではなく、これは蓋然性です。

     そして今、広島市議会に伊方原発再稼働反対決議を出して
     政治的意思表示をはっきりさせてくれるよう請願をしています。
     現在、共同請願人は広島市内有権者2082人です。
     今これを1万人にしようと共同請願人を募っています。
     みなさんもどうか参加してください」

という話を折り返しまで繰り返し訴えました。
折り返し点に来ると、もうチラシが当然底をついていました。
チラシ袋にある過去のチラシや、伊方の署名チラシをAkkoさんは一人で配っています。
哲野はただ茫然とその様子を眺めるだけでした。
網野がたまりかねて、哲野に「はい、これ、折って!」
哲野「?」
網野「伊方の署名用紙を裏返せば、チラシになるでしょ!」
哲野「あ、そっか。」
網野「折ったらAkkoさんに渡して」
哲野があわてて裏返し折りをはじめたところでKさんが現れました。
哲野はこれ幸いと、Kさんに「これ、折って!」と歩きながら渡します。
Kさん「どうしたの?」
哲野「チラシがなくなっちゃったのよ。
   今、念のために持ってきた署名用紙を折り返してチラシにしようとしてるの」
Kさんは、哲野から束を受け取ると、瞬く間に折り返してしまいました。
哲野「早い!」

次に哲野にマイクが渡ります。
哲野「今朝の地震は怖かったですね。
   伊方の震度は5強だったそうです。
   現在の原子力災害対策指針に従えば、
   原発サイトで震度6弱の地震が発生すれば、
   原発は緊急重大事故対応を取なさい、ということになっています。
   5強ではなく、その一ランク上の6弱だったら、
   伊方は緊急重大事故体制を取っていたということです。
   もうこうなると、苛酷事故が起こるとか起らないとかの問題じゃありません。
   南海トラフの震源域であり、中央構造線のほぼ真上にある伊方原発が
   震度5とか6とか7とか、そんな震度の地震に襲われるのは
   当たり前と考えておかなければなりません。
   そのたびに広島でひやひや、ドキドキ心配する、こんなバカな生活がありますか。
   みなさん、どう思いますか。」

次のスピーチは再びじゃけえさん。
最初にスピーチした内容を繰り返し訴えました。
やがて寒さと疲れで、口が回らなくなりました。
哲野にマイクが渡ります。

哲野「原子力規制委員会の昨日の定例会合で、九州電力の川内原発評価書作成がほぼ決まりました。
   これは、事実上再稼働一番手に川内原発が候補になったことを意味します。
   伊方原発は2番手グループに入ります。
   原子力規制委員会の審査で最後までネックになっているのが
   地震の時の基準地震動です。

   電力各社は原発安全神話時代の地震動を基準として
   原子力規制委員会のもっと厳しくするようにという要請になかなか応じません。
   なぜかというと、基準地震動を厳しくすれば、構造物に耐震強化を施さねばならず
   これがコストアップと工期の長期化に繋がるからです。
   その課題リストは今日お配りしているチラシの最後ページにまとめておきました。
   (といっても、その時点では一部も残っていなかったのですが)

   一昨日の規制委審査会合で、九州電力の川内原発だけがとうとう
   規制委の求めに応じて、基準地震動を大幅に上げることに同意し
   基本問題解決とばかり昨日の規制委会合で承認されたものです。

   しかし、私は裏の政治的な理由が実はあったと思っています。

   田中委員長は2月19日の定例会合後の記者会見で
   確かに手続き上は規制委が適合審査合格をだし、内閣がこれを受けて再稼働許可を出すという
   手続きにはなっているけど、本当に再稼働を決めるのは
   地元を含む国民のみなさんだと言っています。

   つまり、福島原発事故で失った信頼を規制当局が取り戻せるかどうか、
   これが最大のポイントだというわけです。
   そして、もし、それでも地元のみなさんが信頼できないというのであれば
   再稼働にはつながらないかもしれません、と述べています。

   川内原発は伊方原発に比べれば、地元の反対行動、反対意思表示が弱い
   それにくらべて伊方原発は四国地元でも反対運動が強い上に
   周辺の最重要都市、この広島でも反対の意思表示が強くなっています。
   恐らく、規制委が川内原発を選んだ隠れた理由はこれではないかと思います。
   つまり、これからは、私たちの曖昧でない、はっきりした反対の意思表示
   反対行動が決定的に重要になってきている、
   と、こういうことだと思います。」

次にKさんにマイクが渡ります。
Kさん「伊方原発は確かにいま、止まっています。
    しかし、敷地内には特に燃料プール内には使用済み核燃料がぎゅうぎゅうづめに詰まっています。
    今日の地震では大丈夫でしたが、たとえ動いていなくても地震で使用済み核燃料プールが
    事故を起こす可能性は十分にあります。
    動いていないからといって安全ではないんです。

    事故が起これば、ほんの2~3日の間に広島は人が住めない都市となってしまいます。
    今テレビは東北大震災の復興の話ばかり流しています。
    確かに、地震や津波に襲われた地域の復興は大きな問題です。
    しかし、フクシマのような地震や津波だけではない、放射能で汚染された土地は違います。
    復興以前に人が住むことが出来ないんです。
    3年目の3.11直後の今日、地震が起きました。
    これを機会にみなさん、問題をじっくり考えてみてください。お願いします」

哲野のところにモノクロのチラシが20枚くらい渡されました。
それが以下です。


http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140308_shirokuto.pdf

よく見たらプリンターが故障した時に急きょ作成したモノクロのA4 1枚チラシでした。
哲野「たしかチラシ袋の中に1枚か2枚残ってたと思うんだけど・・・こんなにあったかなぁ」
あとで知ったのですが、袋のなかに1枚だけ残っていたチラシを
恐らくはどこかのコンビニに飛び込んでAkkoさんがコピーしたものだと知りました。
それでもこのチラシを人がどんどん受け取って行きます。
Akkoさんのチラシ撒きテクニックも相当高度なものがあるのだとは思いますが
どんどん受け取って読んでいます。

デモも終わりに近づきました。
最後に網野がマイクを握ります。

網野も地震から始めます。
網野「今日の地震は本当に怖かったです。
    まず私は伊方の事を心配しました。
    プラカードを見ていただくと震源地がわかるんですが
    伊方原発から40kmくらいしか離れていません。
    何事もなくてよかったです。
    伊方原発の前面海域約4kmのところには世界有数の活断層
    中央構造線が走っています。
    今回は中央構造線は動きませんでした。
    また、南海トラフの震源域の最北端に伊方原発は位置しています。
    もちろん南海トラフも動きませんでした。

    しかしこれからも動かないという保証は全くないどころか
    予測とすればむしろ動くという予測です。

    原子力規制委員会で伊方原発の審査が行われています。
    一番手ではなくなったようですが、最有力候補に入っていることは間違いありません。
    私たちがこれに反対の意思表示をしない、ということは
    何を意味するでしょうか?
    黙っていることは、反対の意思表示をしないということは
    伊方原発再稼働を容認することとなります。
    いま、私たち一人一人が伊方原発再稼働反対の意思表示をすることが
    決定的に大切です。
    そして、家族や親せき、隣近所で原発や伊方のことを積極的に話題にしていきましょう。
    なかなか勇気のいることです。
    しかし思い切って話してみると、実は原発に反対の人は多いのです。
    また、伊方が広島に一番近い原発であることを知らない人もまだまだ多いのです。
    この事実を知れば、多くの人は伊方原発再稼働反対となるはずです。
    勇気をもって原発のことを話題にしましょう。
    それは小さな勇気かもしれませんが、世界を変える貴重な勇気です。」

元安橋に帰ってデモ終了。
Akkoさんを中心に話題がはずみ、寒さで震えながらも立ち話が長く続きました。

以上ご報告いたします。

第91回広島2人デモ 『3.11』特別版 報告

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みなさま

毎度お騒がせしています。
広島2人デモ、遅ればせながら3月11日の報告です。
デモが終わった後の哲野と網野のやりとり。

哲野「ほら、今日『フクシマを忘れない!さようなら原発 ヒロシマ集会』のデモの人たちと本通りですれ違ったじゃない?
    あれは良かったねえ。」
網野「うん。参加してた田尾市議がこっちに気が付いて
    『おお、お疲れ様です』と声をかけてきてくれた。
    なんかね、撮った写真みると、ちらほらこっちに気が付いてくれた人がいたよ。」
哲野「去年は3.11に歩いたのは僕たちだけだった。」
網野「そうだよね、前日の休日にデモやって、当日は私たちだけだったね。」
哲野「休日のほうが人が集まるからというのは、確かに納得できる理由なんだけど
    やはり3.11の意味をよく考えて欲しいなと思った。
    今年は通り過ぎる人たちを見ていると、全水道、女性会議、
    教育関係の広教祖、広島電鉄の労働組合なんかが歩いてた。
    あれ、自治労が中心だったんだろうね、きっと。
    やっぱり今年の3.11は火曜日で人は集まりにくかったんだろうと思うけど
    でも仕事を終えて、あのデモに参加した人たちがたくさんいた。
    どれくらい参加したの?」
網野「情報筋によると、500人は最低いたらしいですよ。」
哲野「だろうね。とにかく僕はみてて嬉しくなった。」
網野「そうだね。この日に歩くことに意味があるね」
哲野「去年も3.11がらみのイベントがあったけれども
    自然エネルギ―を主張する人、環境を守ろうと主張する人
    なにか焦点が絞れてなかった。
    今年の3.11のこのデモはまだ生存権を守ろうという明確な主張までは至っていなかったけど
    脱原発、反原発に焦点が絞ってあった。
    1年間ではやはり大きな前進だと僕は思う。」
網野「私たちも参加するという手があったかな」
哲野「いやそれはないよ。僕たちのデモはスローガンを掲げて市民にアピールするタイプのデモではない。
    やっぱり原発や被曝に関して市民の人たちに知って欲しいことや
    市民の人たちが知りたいことをお知らせして歩く、いわば広報デモだから・・・
    ちょっと方法が違う。」
網野「ま、確かに。」
哲野「だから今日見た大人数のデモも良し、僕たちのような少人数のスタイルの違うデモもよし。
    今大事なのは街に常に僕たちがでて、原発反対の意思表示をしっかりしておくことだ。
    1人でも2人でもね。
    これが一番大事なことだ。
    で、自分の周りの人たちに、思い切って声をかけて、原発や被曝をタブーの話題とせずに
    積極的に話題にしていくことだ。
    ほら君が言っていたじゃないか、なんだっけ?」
網野「 町に出よう
     となりの人に声をかけよう
     小さな勇気が世界を変える 」
哲野「そう。その通りだよ。それが大事なところだよね。
    広島市立大学の河上さんじゃないけれど
    『あなたの一票、革命権』とどっか通じるものがあるよね。」

と自分たちのデモのことはそっちのけでさようなら原発デモの感想を言い合ってました。

では2人デモのご報告を。
参加者は7人。
哲野、網野、じゃけえさん、一ノ瀬さん、原田さん、かおるさん、ひらめさん

集合場所に行って待っていると、
じゃけえさん、一ノ瀬さん、原田さんが来ました。
かおるさんがちょうど通りかかりました。
かおるさんは福島の方々の体外へ放射能排出させるための母子保養の運動をしている人です。
http://kimita-fukushima.jimdo.com/
原田さんのお知り合いのようで「こっちに参加しない?スピーチもできるし」
ということで参加。

▼平和公園では震災イベントがされていました。

▼高校生が仮設住宅に焼却炉をと募金活動をしていました。

高校生の募金活動にしても、福島での被曝を軽減する母子保養の運動にしても
本来は政府がきっちり予算をとってやらなければならない最低限の政策です。
国がやらないから、政府がやらないから、といって
民間の人たちがやることはやむを得ないと思います。
しかし、私たちの善意が一方では上手に利用されていることも
しっかり頭のどこかに刻んでおかなければならないことだと思います。

チェルノブイリ事故で苛酷な対応をした旧ソ連政府ですら
避難者の医療費、住宅の手当て、仕事の確保など
最低限のことをやろうとしています。

ウクライナ政府などは避難者の入れ歯まで無償で提供しています。
そのためにウクライナ政府の国庫は空っぽになって借金だらけになりましたけど
それに比べれば、民間の善意を利用して政府がやらなければならないことを
踏み倒し、値切り倒している日本政府は原発事故史上、最悪の政府と言えるでしょう。

▼3月11日、夕陽を浴びる原爆ドーム

▼私たちの「3.11」

▼今回のプラカード


▼第91回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140311.pdf

雑談していると音楽が鳴りました。
哲野、網野、じゃけえさん、原田さん、一ノ瀬さん、かおるさんの6人で出発です。

トップバッターはじゃけえさんです。
じゃけえ「3年前の3.11に発令された原子力緊急事態宣言はまだ発令中です。
     3.11を考えるとき原発問題を是非考えてみてください。
     なぜ原発に反対するのか。
     事故を起こしていなくても、通常時でも放射能を出すからです。
     放射能に人間はとても弱いです。
     放射能安全神話を受け入れてきたからこそ原発がたち福島原発事故が起きた。
     人間が太刀打ちできない放射能がたくさん放出された。
     3.11を考えるということは、3.11を繰り返してはいけないということを考えるべきです。
     3.11を繰り返してはならないと考えるということは
     放射能安全神話の克服を考えるということです。
     本来、被曝線量に許容値はありません。
     絶対に安全であると言い切れないのなら、危険と考えるべきです。
     危険と考えなければならないのなら、避けるべきです。」

次にマイクはかおるさんに渡ります。
かおるさん「原発賛成とか反対とか、再稼働するとかしないとか
      それ以前に福島の子どもたちを救ってほしい。
      いま福島では年間1mSvは軽く超えています。
      妊婦さんがレントゲンを浴びるということがありますか?
      ありません。放射線が影響を与えることがわかっているからです。
      本来、法的には年間1mSv以上の被曝はしてはいけないんです。
      今私は、福島の子どもたちの母子保養を行っています。
      本来は国がやるべきことです。
      でも「原発事故子ども・被災者支援法」が出来ても、いつまでたっても理念法です。
      福島県にも掛け合いましたが、福島県は福島県内ならいいけど
      県外への保養は認めないという考えです。」

交通費だけでも、とカンパを呼び掛けました。
次に原田さんにマイクが渡ります。

原田さんは今なお、原子力緊急事態宣言中であること
福島の人たちは避難したくても出来ない状態に置かれていること
本来、人が住んではいけない高い線量の地域に依然として住まわされていること
政府はこうした人たちをじわじわと殺しているのと同じことだ、とスピーチしました。

次は哲野です。
哲野「今6時45分ですか、あと20分足らずで午後7時3分になります。
    今から3年前の3月11日午後7時3分に当時の菅総理大臣によって
    福島第一原発による原子力緊急事態宣言が発令されました。
    この緊急事態宣言はいまだに解除されていません。
    日本の社会は事故から3年経ったいまでも原子力緊急事態宣言下にあるわけです。
    なぜ緊急事態なのか。
    それは福島第一原発で事故が起こったからではありません。
    事故による放射能が福島現地を中心に日本を覆っているからです。
    福島第一原子力緊急事態宣言に続いてその時、福島第二原発緊急事態宣言も出されましたが
    放射能による汚染の影響はないとして、2011年の末までに解除宣言が出されました。
    いま、日本は福島第一原発の放射能による緊急事態宣言中だということを
    頭の片隅に置いておいてください。
    原子力緊急事態宣言中は、内閣総理大臣に緊急事態に対処するありとあらゆる権限が集中します。
    内閣総理大臣はオールマイティーです。
    しかし、日本の現在の首相は自分のオールマイティーの権限を全く使おうとしていません。
    自分が使える権限を使わず、東京電力に責任を押し付けています。
    そして日本の首相は、自分の権限外のことに対して影響力を行使しようとしています。
    原子力緊急事態宣言解除に向けてその権限をフルに使い
    問題解決に全力を挙げる内閣総理大臣がいま、日本に必要な事は明らかでしょう。」

ここで本通り電停にさしかかり
さようなら原発のデモとすれ違いました。


▼デモを取材する大手マスコミ
 翌日、どの新聞にも一行の記事も出ませんでした。
 ここで撮影した写真も、新聞紙上ではなく、中国電力関係者に渡っていることでしょう。

2回ほど信号を待ち、行進が少し途絶えたところで渡りました。
次は網野です。
網野は事故後3年の今日もまだ原子力緊急事態宣言中であること
福島事故は継続中であることを、政府もまた認めていること
広島・長崎の原爆被爆生存者寿命調査LSSが、現在の国際的な被曝強制基準ICRPリスクモデルと
その勧告の基礎データとして使われていること
これが放射能安全神話を形作っていること
LSSは外部高線量被曝には当てはまるが、内部低線量被曝には全く当てはまらない研究であること
しかも原爆投下から4~5年後から開始された調査であり
外部高線量被曝も過小評価されていること
広島はその意味では、放射能安全神話の故郷であること
放射能安全神話を克服することは、広島市民の使命であることなどをチラシのテーマに沿って訴えました。

次にじゃけえさんに再びマイクが渡りました。
事故から3年経ってもなおかつ、福島の人たちは本来人が住んではいけないところに住んでいる、
なぜ住んでいるのか、それは放射能安全神話があるからです。
放射能安全神話を克服しないかぎり、フクシマは解決しません
と訴えました。

元安橋に帰ってきてデモ終了なんですが
網野が一言
「いま午後7時5分過ぎました。ちょうど3年前の7時3分に原子力緊急事態宣言が発令されました。
 いまだに、解除されていません。
 フクシマ事故は継続中であることをお伝えしておきます。」

デモを終了して気が付いたのですが、実は参加者が一人増えていました。
それがひらめさんです。
終わりかけのころから、一緒に歩いてくれていました。
あとで本人に聞いてみると、2人デモの事は知っていて、以前から参加してみたかったとのこと。
仕事が忙しく、なかなか参加できないけど、今日は無理して都合をつけた、とのことでした。
ひらめさんも周りで原発問題や被曝問題について話せる人が少なく
もっと原発や被曝について知ってみたい、勉強してみたい、と思っていたそうです。

一ノ瀬さんは広島2人デモ初の参加の方ですが
黙々とチラシまきを担当してくれました。
途中で哲野が「一ノ瀬さん、一言でいいから何か言ってよ」というと
一ノ瀬「いや、いや、僕はそういうのは・・・いいよ…」とまたチラシ撒きにもどりました。
あとで聞いてみると、一ノ瀬さんは青森県の六ヶ所村に3年くらい暮らしていたそうです。
無口な人ですが、根っからの原発反対派。

というわけでこの日は寒かったので
早々に解散しました。

以上3.11特別版の報告でした。