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第36回広島2人デモ 2月22日報告

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◆画像説明
1.第36回チラシP1-4
2.第36回チラシP2-3
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
※なお、写真には広島原爆612発分の上に(1~3号機)とかかれていますがミスでした。
1~4号機の炉内及び使用済み核燃料プールが正解です。
5.本日のプラカードの写真(猫まみれ)

みなさま

毎度お騒がせしております。
第36回広島2人デモの報告を致します。

今日の参加者は5人でした。
哲野、網野、シュウトさん、じゃけえさん、そして飛び入り参加、アメリカ人のカメラマン、パリ(Pari)さん。

だいぶ明るい元安橋です。
プラカード

今日は2月22日、ニャンニャンニャンの日ということで
マスコットキャラ「被曝なき猫」を多めにしました。裏も表も猫だらけ。

集合場所で待っていると、「だめよ!そっちいっちゃだめ!」と声が聞こえます。
見ると超ミニチュアのかわいい犬がちょこちょこと目の前を歩いていきます。
しゃがみこんで「おいで~」というと、すぐによってきました。
「イイ子だね~」といいつつ、頭をなでて落ち着いたところで犬の服をがっしと掴み「確保!」

「すいません、この子人懐っこくて・・」と飼い主の女性が来ました。
どうも散歩がおわって自転車に乗せてたらしいのですが(ノーリードだったので)
かごから飛び降りてこっちに寄ってきたみたいなのです。

哲野「この人(網野)は犬に好かれるから。すぐに手玉にとるんですよ。」
女性「そうなんですか?」
哲野「どんな犬でもすぐ仲良くなっちゃうんです」
生まれた時から犬と暮らしてりゃそうなります。

哲野「僕たちこれをやるんですよ」
とプラカードを差します。
女性に反原発のデモをやるんだと説明して
「良かったらチラシ受け取ってもらえません?」といって差し出すと、躊躇されています。
哲野「僕たち、どこの団体でもないし組織の人間でもないんですよ。普通の市民です。
    テレビや新聞があんまりにも報道しないんでね。」
網野「政府や東電のホームページにはちゃんと私たちに必要な情報が載ってるんですけど、
    テレビや新聞は報道しないんです」
女性「お二人でですか?え?・・・(チラシを見て)2人デモ?ふたり!?」
哲野「2人です。全く個人でやってます」
女性「それにしても詳しいですね。」
哲野「僕はwebジャーナリストなんです。」
網野「私が仕事でチラシなんか作ってるもんですから、形を作るのは私で。
    2人で勉強しながら相談して作ってるんです。主にあちらが調べるんですが。」
ここいらへんから、女性が完全に、警戒感(政党・労働組合・宗教団体の回し者ではないか?という警戒感)
を解きはじめ、口が滑らかになってきました。
福島第一にむき出しになった核物質が300tあるという説明をすると目を丸くしていました。
女性「こんどはいつされるんですか?」
網野「毎週金曜日、夕方6時からです。よかったらチラシだけでも見てくれると嬉しいです」

そしてしばらくすると写真を撮る外国人の女性がいたので哲野が話しかけます。
プラカードを撮影しているのかと思ったら、どうも花時計のモニュメントを撮っていたようです。
「私は日本語がほんの少し。プラカード読めないんです。なんて書いてあるんですか?」
「福島原発事故のことなんですが、まだまだむき出しの核燃料が相当ある、
 福島事故は今現状維持がやっとという状態の意味合いのことを書いてます。」
「じゃいまから、デモですか?」
「そうです。」
「どこ歩くんですか?」
「そこですよ、その繁華街。突き当ったら折り返してまた戻ってくるんですよ」
「じゃあ、私も参加しようかしら。」
「いや、それはありがとうございます。なにしろこの人数ですからね。人手は多い方がありがたいです」
で、みんなに紹介しました。
話を聞いてみると、イラン生まれでテヘランの
日本の某大手新聞のテヘラン支局で契約カメラマンをやって
アメリカに行って市民権を取って今はテキサス州のダラスに住んでいるそうです。
生まれはイラン・イラクの国境地帯で、例のイラン・イラク戦争の時に故郷を離れたそうです。
みんな一人一人、凄まじいストーリーを持っています。

そんな話をしている間に、シュウトさん、じゃけえさんも登場。
それぞれパリさんと自己紹介します。

警察の方が登場。
指令書の確認をし、チラシを渡し
警察「では今日も安全に気を付けてまいりましょう。宜しくお願いします。」

ゴング代わりの6時の音楽「花車」が流れます。
スタートです。

今日のチラシ
※告知版から修正がかかっています。
http://inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130222.pdf

▽今日のプラカード
1-2
3-4

シュウトさんとパリさんがチラシ撒き、じゃけえさんと私がプラカードです。
いつも参加してくれている大歳さんはついに『年度末地獄』に突入しました。
3月末の会計年度末まで現場、現場で張り付いて夜は報告書作りという悲惨な生活に毎年のことながら入ってしまったようです。
それで、身体は参加できないが、心が参加している、ということで、
スピーチ原稿をあらかじめ送ってきてくれています。
それから先にご紹介します。(いつもは大歳さんがトップバッターですから)

大歳「私を含め、人間とは熱しやすく冷めやすい、古いニュースより新しいニュースにより強い関心を持つものみたいです。
    これはおそらく人間の習性のようなものだと思います。だからこれに関して悪いとか良いとか言っても仕方ないのかも知れません。
    その一方で、現実は冷酷なほど進行していくものです。
    もちろん福島第一原発のことを言っています。
    尖閣竹島などの領土問題、中国海軍のレーダー照射の問題、はたまたアベノミクスの是非、
    テレビではこういったことを中心に報道が行われています。
    もちろんこれらがつまらない問題というつもりはありません。
    ただしこれらはテレビにとって報道しやすい、もしくはテレビスポンサーにとって無害、
    むしろ有利なニュースであることは間違いありません。
    常にテレビというメディアにはこういったフィルターが張られています。

    自ら作ったタブーに触れてないようにし、
    政府と大企業に利益が誘導されるような報道だけを伝えるようにできているのが現在、いやはるか以前からのテレビの姿です。
    私は中国から飛んでくるPM2.5やその他の化学物質にも警戒しておりますが、
    そういった報道をするのであれば福島原発から2年前からダダ漏れになっている放射線物質と
    その影響について今でも報道すべきであると思います。
    発生日時の遅い早いという問題ではありません。
    私たちに及ぼす危機について正確な情報を提供するのがメディアの役目です。
    「PM2.5は粒子が細かくマスクをしても通り抜けてくる。」
    そして中国大陸と日本列島が分かる地図上で「何月何日の何時ごろに大量の汚染物質が飛来する。」
    とテレビもなかなかいい報道をしていますが、なぜこれと同じことが福島事故の時はできなかったのでしょう。
    相手が東電や政府の時と、中国の時とで対応の仕方が違うのはきわめて奇妙に感じます。

    そんな私も最近では、原発の話をしようものなら
    「お前、まだそんなこと言っているのか?今は尖閣だろ」と知人から言われたりもします。
    実はこれこそがテレビの力なのです。
    テレビは一方的に優先順位を決めて視聴者に与えます。
    また以前によく報道されていて今はされていない問題などは
    「今ではうまく収まっているのだろう」という気にさせられます。

    明らかに報道には何らかのバイアスがかかっています。
    トレンドもあります。
    しかしながら、福島原発では処理を待つ汚染水が処理できず溢れている、
    収束活動する労働者が不足している、
    その過酷な労働を強いられている人にまともな賃金が与えられていない、
    東北だけでなく関東圏でも子供の甲状腺異常が増えている、
    甲状線癌になった例も新たに二人見つかるなど、今でも日本は非常事態なのです。

    ロシアに落ちた巨大隕石は確かにびっくりしますが、
    その裏で安倍総理がTPP交渉参加表明を決意したり、
    憲法改正の準備を進めていることはあまり報道されていません。

    しかし情報が隠されているわけでもありません。
    インターネットでその気になって調べればいくらでも正確な情報は見つけることができます。
    軽水型原子炉の新基準は原子力規制委員会のHPにありますし、
    憲法改正草案は自民党HPにあります。情報はちゃんと公開されています。
    これが戦前の大政翼賛体制との違いです。
    大事なことがすべて隠されていた戦前と違い現在では重要な情報のほとんど公開されていますが、
    大手メディアが伝えないので、ほとんどの人はわざわざ堅苦しい文章を自分から探してまで読まないのです。
    というよりも情報公開されていること自体も知らされていません。
    権力側は情報公開し、メディアは取り上げない。
    これこそが両者のアリバイ作りです。
    であるからこそ市民相互の情報の共有が大切になります。」

次に哲野のスピーチです。

哲野「毎度毎週お騒がせします。金曜日夕方恒例の広島2人デモです。
    現在ただいま、5人で歩いています。
    今日は、飛び入りでイラン生まれのアメリカ人カメラマン、パリさんが参加してくれています。
    チラシまきをしている人がそうです。

    福島事故からそろそろ2年が経ちます。
    原子力規制委員会の監視の中に、福島原発が入ることになってポロポロその実態の輪郭が
    ようやく見えてきました。
    最大の問題は全く手が付けられていません。
    ほとんどむき出し状態になった危険な核燃料はようやく水に漬けて現状維持を継続しています。
    最大の問題は東京電力がわらかないことをわからないと言ってくれないことです。
    大事なことがわからないのに、なんでもかんでもわかったような顔をして
    中長期の廃炉措置計画を作って内閣の災害対策本部や経産省がそれを認め
    新聞やテレビがその計画が実行性があるかのように私たちに伝えていること、
    これが最大の問題です。

    私たちには、現在の本当の危機状態がわかりません。
    警戒感も生まれてきません。
    詳しくはお配りしているチラシを見ていただきたいのですが
    福島第一の危機的状況は全然去っていません。
    次の問題は東電の姿勢です。
    東電は目の先の危険回避に汲々としていて、大局観を失っています。
    もう一度大きな地震がきたら、もう一回津波がきたら、夏から秋口にかけてやってくる台風が
    とてつもなくデカかったら、大火事が起こったら、誰かのちょっとしたミスで取り返しのつかない事態になったら、
    考えてみるともう一度放射能の大放出が起こり得る危険は大きいわけですが
    東電はこうしたことまで頭が回っていません。
    東電の計画を読んでみると、これから何十年もの間、何事もないことを前提にして
    計画を作っています。
    東電には余裕が失われています。
    目先のことに汲々としています。
    にもかかわらず、政府、政治はこの東電の姿勢を正しいものとして認めているかのように見えます。
    これがもしかすると、最大の危険なのかもしれません。

    次の問題ですが東電福島敷地内では現在、とてつもなく危険な事故鎮圧作業をやっています。
    いつ何があってもおかしくないような鎮圧作業です。
    鎮圧の人員の人たちは仕方がないとして、住民の人たちはまず周辺から避難しておかねばなりません。
    ところが現地では福島第一の危険は去った、放射能のレベルも相当下がった、除染も進行中だ
    こういういわばおとぎ話を広めてすでに避難している人たちに帰還を促しさえしています。
    全く逆です。
    見ていると、原発の評判をこれ以上落とさないために
    福島の人たちが戻って被曝をしてもやむを得ないと見切っていると感じます。
    復興どころではありません。
    今は復興よりまず避難です。」

次にじゃけえさんにマイクが渡ります。

じゃけえ「お騒がせします、広島2人デモです。
    2人デモですが今は5人で歩いています。
    なんでこうして歩いているのかというと、国が命に関わる大事な事実を大々的に発表してくれないからです。
    国民を守ってくれないから、私達はこれからも生きていたいです、
    危険な原発はやめてくださいと訴えています。
    今の日本は危険だと知ってしまったから。
    知ってしまったからには訴えていかないと、周りに知らせていかないといけない。
    一番考えなくてはいけない最重要問題です。命に関わる問題です。
    しかも、何世代にもわたってこれから先、何十年、何百年と。
    原発事故はそれほど取り返しのつかない事故なのです。

    難しいことなんて考えたくない。不安になる事をあえて知ろうなんてしたくない。
    でも、全て命あってのことです。
    生きてなきゃ、考える事も不安になる事も、まして楽しく暮らす事なんてできないんです。
    何の心配もなく、映画を見て、音楽を聴いて、本を読んで、
    友人と何の不安もなく一緒に食事をして暮らしていたかった。
    でも、それは今の日本では叶わないと気付いてしまった。
    イヤなものはイヤだ、死にたくない、不安でたまらないと、訴えていこうと決めました。
    生き物が死にたくないと抗い、抵抗することはおかしいことでしょうか?
    生き物なら当たり前なのではないでしょうか?
    当然ですが、人間も生き物です。
    今、人間として当たり前の権利を主張して訴えています。

    私は便利な物より、安全なものが欲しいです。
    ぜいたくな生活より、健やかな生活がしたいです。
    10年後も生きていたい。大好きな人には長生きしてもらいたい。
    今、人類が持てる技術では原発維持は適いません。

    今回のチラシには今の福島第一原発の現状が書かれています。
    原発事故は収束していません。
    今現在も危険な放射能が漏れ続けています。
    収束どころか現状は悪化しています。
    原子炉建屋の中は放射線量が高く人が近づけません。
    そのため状況把握もできず、収束させたくてもできない状態です。

    どうすれば安全な生活がおくれるのか?
    一人ひとりが考え、意識していけば未来は変えられます。
    大事なことは知ろうとしなければ知れません。
    どうか、体に異変が起きる前に知ろうとしてください、事実を知ってください。
    私からは以上です、ありがとうございました。」

次にまた哲野にマイクが渡り、間をつないでシュウトさんにマイクが渡ります。

シュウト「ICRP (国際放射線防護委員会)ってご存知でしょうか。
     そのICRPの勧告の影響は絶大で、日本の法律やIAEA の基本安全基準にもなっています。
     日本以外にも、主要国は法律のモトとしています。
     いわば世界基準なんです。

     一般市民の線量限度は1mSv/年というのは、ICRPの勧告です。
     ちなみにシーベルトというのも、ICRPが定義した単位です。
     一年に浴びていい量の何分の一だから安心してください。
     という類の文章は、全てICRP の勧告に基づいていたわけです。
     しかしこのICRP の勧告にも欠陥があるかも知れません。

     最近でもアメリカが湾岸戦争やイラク戦争で劣化ウラン弾を用いました。
     この原爆以来の残虐非道な爆弾を落とすことを正当化たらしめたのはICRP の勧告です。
     もちろんアメリカはICRP の重要なスポンサーです。
     何が欠陥なのかは、琉球大学の矢ケ崎教授の報告書「内部被爆についての考察」に詳しく載っています。
     僕も素人なのですが、簡単に言うと、内部被曝と外部被曝が、ごちゃ混ぜになっているのが問題です。
     実際に放射性物質が、内部被曝によりα線を放出した場合α線が例えば半径40マイクロメートルまで飛びます。
     この間に420万eV(電子ボルト) ものエネルギーを放出していくのですから、
  細胞は極小範囲でものすごい影響を受けます。
     一方で、ICRP モデルでは局所的な影響を認めていません。
     必ず臓器、組織単位になります。
     ですから、α線が一ヶ所に強い影響を及ぼしたとしても、
ICRP モデルでは1Kg中にどれだけの線量が出たか、しか考えません。
     これはエックス線のような放射線を一様に照射する場合には適用できますが、
     内部被曝のα線の場合では1Kg の臓器で同じ量のエネルギーを受けた場合、
     質量あたりのエネルギーeV /kgを比べると、ICRP モデルより現実の被曝モデルの方が、なんと10億倍も高くなります。
     現実とICRPのモデルでは、被曝による線量は変わりませんが、被曝の密度が変わる事が分かりました。
     放射線の影響は主にイオン化(※電離化とも言う)です。
     放射線が分子にエネルギーを与え、イオン化を促すのです。
     このイオン化作用はDNA を傷つけます。
     傷つけられたDNA は、生物学的、物理学的に修復されます。
     放射線はゆっくり浴びれば問題ないとたびたびテレビでいってますが、これはDNA 修復作用を考えての事でしょう。
     では局所的に、あるいは急速に大量の放射線を浴びたら、どうなるのか?DNA は高密度で損傷を受けます。
     そしてDNA の修復が起きるのですが、人体はこのような緊急事態に対応しきれません。
     このとき同様に傷つけられたDNA とくっついて、異常なDNA が発生する危険性があります。
     このDNA が増殖した場合、ガンのモトとなることがあるのです。

     貴方はきっと大量に被曝すると危ないんだなと思ったでしょう。
     これはある意味で正しく、ある意味で正しくありません。
     少量の被曝だからこそ悪影響を及ぼす場合があるからです。
     被曝し、分子を傷つけられた細胞は、二通りの反応を起こします。
     損傷が小さい場合は先ほどのように修復する事で生き延びようとします。
     一方で大量の放射能で著しく損傷した場合、細胞はアポトーシス(細胞死)を起こします。
     ガンに成るくらいなら死んでしまえ、という細胞の自殺です。
     少量の被曝では異常再結合が起こり、発ガンを引き起こすのです。
     さて、微弱にα粒子を放出し続ける放射性物質には、劣化ウランがあります。
     先ほどアメリカで劣化ウラン弾が用いられたといいました。
     気になるのはWHO の発言です。
     劣化ウランはほんの弱い放射能だから、大量の劣化ウランのホコリを吸い込まないならば、
     肺癌の危険は高まらないだろうとWHO は見解をしめし、劣化ウラン弾の使用を正当としました。
     これはICRP の基準を根拠とした意見です。

     しかし現実はどうでしょうか?現地では奇形児、白血病などの発症が増加し、発ガン率が10倍にもなったのです。
     何より恐ろしいのは、全てのメディア、そして国、東電がICRP の勧告を元に安全基準を語っている事なんです。
     考えてみれば、どのテレビでも口を揃えて同じことを言います。
     エックス線より小さいから…一年に浴びていい値より小さいから…
だから安心しろと言うわけですけど、これらの大元は全てICRP だったんです。
     あるニュースサイトでアメリカの教授までもが日本の専門家と全く同じ回答をしているのには驚きました。
     政府が口封じしている、というよりはICRP の影響が絶大なのが理由だったのかも知れません。

     ではICRP の勧告が間違っていたら…?と考えるととても恐ろしい事です。
     この不完全なICRP の勧告にもっとも忠実な国はどこでしょうか?
     クリーンな爆弾として原爆を落とし、方々を劣化ウラン弾で汚染したアメリカでしょうか?
     福島原発事故まで原発回帰の流れの強かったヨーロッパでしょうか?
     答えは全く逆で、原爆を落とされた日本の方なんです。
     日本はICRP の最優等生と国際的に評価されているんです。

     全く馬鹿げた皮肉な話だと思いませんか?
     じゃあなぜ私達は従うのか、それは従うしかないからです、
  だって分かりませんもの、科学者じゃないし、目の前で被曝したわけじゃないし。
     そうです、今スピーチしてる僕だって本当の事なんて分かりません、一般人ですから。
     でも、もし、日ごろ当たり前だと思っている事、若しくは信じているモノが間違っていたらとても怖いことですよね。
     ICRP は世界の基準になっている組織ですから、学校で言えば校長先生です、
  校長先生がいってる事が間違っているとしたらと考えるとゾッとしますよね。
     戦時中の思想と現在の思想は違いますよね、天皇の為に死ねるのなら嬉しいとさえ思っていたのですから。
     もちろん僕は戦後生まれなのでその感覚は理解できませんが、
要するに、「常識」というものは必ずしも「真実」とは言えないという事です。」

その後、網野にマイクが渡ります。

網野「お騒がせしております。毎週金曜恒例の広島2人デモです。
    商店街の皆様、いつもお騒がせしてすみません。
    
    私たちは大飯原発再稼働に反対・抗議して歩いる普通の市民です。
    政党や組織とはなんら関わりもありません。
    このままじゃいけないと思ってマスコミが伝えないことを調べてお知らせしようと思います。
    チラシをご覧ください。

    原発に賛成の人も反対の人も、いらっしゃると思います。
    しかし、今は普通の時ではありません。
    まず大飯原発を停めて福島原発事故の解決、克服に日本を挙げて全力で取り組むべき時です。
    日本は絶対起こしてはいけない原発の過酷事故を起こしました。
    普通の事故とは訳が違います。
    通常であれば、放射能が敷地外に漏れた時点で避難です。
    ところが、政府は福島原発事故以降、政令、省令、法改正を連発し
    福島の人たちだけではなく、私たち全体に被曝の強制を正当化・合理化しています。

    これは憲法違反です。
    とりわけ憲法第25条生存権への違反です。
    読み上げます。
    「日本国第25条、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
     国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」
    みなさんご存知なかったかもしれませんが、自民党はこの憲法もどこをどう変えるか準備をしています。
    前回の衆議院選挙の選挙公約にもはっきり書かれています。
    新聞やテレビが伝えてくれると思ったら大間違いです。
    都合の悪い事は流しません。
    みなさんの目には触れなかったかもしれませんが、自民党のホームページに発表した
    選挙公約や、詳細な憲法改正案が掲載されています。
    どうぞご覧になってください。

    福島原発は今、現状把握ができないまま、むき出しになった放射性物質を
    ただただ水で冷やしている状態です。
    大きな地震がきたら、台風がきたら、津波がきたら、ヒューマンエラーが起こったら
    というリスク想定もなく、したがってその対策も取られていません。

    もうこれ以上の最悪の事態になることは許されません。
    二度目は許されないのです。
    その視点に立って東電も、政府も、原子力規制委員会も全力をあげて取り組んでいません。
    わからないところは黙っているのです。
    わからないところがある、誰かこれを調べてくれ、担当してくれ、考えてくれ、
    鎮圧技術がまだまだ不足、だれか誰か技術開発を担当してくれ
    助けてくれ、と言わなければならないのです。

    福島原発の敷地内に人が入れなくなったら終わりです。
    核崩壊からもしかすると核暴走、あるいは再臨界もありえます。
    そうなったら3.11とは比べ物にならない大量の放射能が世界中に放出されます。
    少なくとも東日本は人が住めるところではなくなります。
    その危険は去っていません。

    みなさん、福島第一原発の危険は去っていません。
    政府も東電も事故前のような感覚で対応しており、ことの問題の大きさ、深刻さがわかってないとしか思えません。
    調べたことをチラシにしています。
    どうかご覧ください。
    そして自分で調べ、考え、福島の問題を一度真剣に考えてください。
    一見、関係がないように見えるかもしれませんが、
    福島第一の問題は、私たちの生活、健康、命に直結した問題なんです。」

元安橋まで帰り、デモ終了。
警察にお礼を言ってお別れし、さて今日の町の反応はどうだったんでしょうか。

デモ後のじゃけえさんのツイッターをご紹介します
「最初はプラカード(猫多め!)を持って歩いていましたがスピーチ後はチラシ配りに回り、4枚配りました。
4人中、お一人は積極的に貰いに来てくださったマダムです。
他の3人の方も関心がおありなのか差し出すと「どうも」とすぐ受け取ってくださいました。おじ様、奥様方でした。」

哲野の感想は
「やっぱり福島は話が遠いのか、僕は反応がイマイチだったと感じるね。」
網野「プラカードはよく見てくれて、最初歩き始めたころ、回り込むようにプラカードを見た女性が、
    内容を把握したのか、チラシをわざわざパリさんのところに取りに来ていたのを見たよ。
    哲野は最近、点が辛いんじゃないか?」
哲野「いやそんなことはないけど・・・今のままじゃとてもじゃないけど100万広島市民は動かないよね」
網野「いや、それそれ。はじめたころは理解を持ってくれるひとが一人でも増えればいいということだったのに
    反応がよくなるとだんだん欲が深くなって
    広島100万市民を動かそうと考え始めたから反応がイマイチだと感じるんじゃない?」
哲野「・・・・・・・・・・」
網野「今日は本当にプラカードはよく見てくれたよ。」
哲野「チラシは相当残ったろう?」
網野「結局1枚も残ってないよ。」
哲野「おかしいなぁ。僕は1枚も渡してないけどな」

調べてみると、パリさんが一人でほとんど撒いちゃったようです。
(じゃけえさんは4枚。哲野もシュウトさんもチラシまきは苦手なようです)
はっきりしていることが一つだけあります。
本通り商店街の人たちの反応です。
積極的に通りに出て私たちの話に耳を傾けてくる人がめっきり増えたことは、これは確実です。

以上報告いたします。
長々と失礼しました。

広島2人デモ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/

第36回広島2人デモ 2月22日告知

第36回広島2人デモ
2月22日 18時~19時
平和公園元安橋東詰め出発~本通り・金座街往復

本日のチラシ
http://inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130222.pdf

※デモ直前までチェックしますので修正・訂正が入る可能性があります。

第35回広島2人デモ 2月15日報告

ファイル 97-1.jpgファイル 97-2.jpgファイル 97-3.jpgファイル 97-4.jpgファイル 97-5.jpg

◆画像説明
1.第35回チラシ1-4P
2.第35回チラシ2-3P
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
5.本日の天気

みなさま
(いくつかのメールにご案内いたします)

毎度毎週お騒がせします。
第35回広島2人デモ2月15日の報告をいたします。
参加者は4人、哲野、網野、シュウトさん、じゃけえさんでした。

▼本日の空。週ごとに明るくなってます。
本日の天気

ぽつぽつと雨粒があたります。
昼は晴れていたのに・・・

警察の方が来て指令書を確認します。チラシを渡して・・・
警察「雪になるかもしれませんよ。」
網野・哲野「ええっ!!」
警察「天気予報だと6時~9時にちょうど雪マークが・・・」
携帯から天気予報のサイトを表示して見せてくれました。
6~9時に狙ったようにしっかり雪マークがついているじゃないですか。
警察「南部はないと思いますが、北部は降るでしょうね、この冷え込みだと」

じゃけえさん登場。

しばらくすると音楽が鳴りました。
3人で出発です。

▼本日のチラシ
※告知板の誤植を修正しています。
▼A3
http://inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130215.pdf
▼A4版
http://inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130215_A4.pdf

▼本日のプラカード
1-2
3-4

最初のスピーチは哲野です。
哲野はほとんどチラシの内容の要約スピーチでした。
(哲野:・・・・この話題は歩きながらじゃ無理なんだけど、いつかはやらなきゃいけないからね。)

1.2013年2月13日福島県「県民健康管理調査」第10回目の会合が開かれ様々な資料が公開されました。
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24809#9kentouiinkai

2.県民健康管理調査と銘打ってはいますが、その基本調査は事故から4か月間の外部被曝線量推計作業です。
  この推計データがどれほど信頼性の高いものか、それ自体疑問ですが、データを見て、「これは大変な事になっている」と思いました。
  外部被曝線量だけですが、それに数倍する内部被曝があるだろうと容易に推定できます。

3.さらにこのデータは事故後4か月間のデータであり、その後も福島第一原発からは放射能が出続けています。
  1時間に1000万ベクレルのレベルに達したのは、事故後1年も経った2012年2月ごろからであり、
  2011年7月~12月の間は1時間に10億ベクレルから5000万ベクレルの範囲で放出し続けていたのです。
  しかも、これらは1号炉~3号炉から大気中に放出されるセシウム核種のみの数字で、
  汚染水や使用済み燃料プール、共用プール、などからの放出は現在に至るまで全く評価されていません。
  これらの評価を含んでいなくて、4か月間のみの外部被曝データが推定されているのです。

4.にも関わらず、評価会合では、
  「これまでの疫学調査により100ミリシーベルト以下での明らかな健康への影響は確認されていないことから
  4か月間の積算実効線量推計値ではあるが、放射線による健康影響があるとは考えにくい、と評価される」
  と簡単に書かれています。

5.同じデータを見て、なぜこうも評価が違うのでしょうか?

6.これまでの疫学調査とは、ABCC=放影研のLSS、すなわち広島長崎の原爆生存者寿命調査なのです。
  このLSSは詳しくはチラシをみていただきたいのですが
  低線量被曝、特に内部被曝の影響を極端に過小評価しています。
  最大の問題は、内部被曝のリスクも外部被曝のリスクも同じとしている点です。

7.ヨーロッパやアメリカの一部の学者たちはすでにこの問題に決着をつけています。
  核実験放射性降下物の影響や、チェルノブイリ事故の降下物の影響を研究した
  学者グループは、内部被曝は外部被曝と比べて100倍から1000倍のオーダーでリスクが高いと結論しています。
  私も100倍なのか、1000倍なのか、は別として恐らくこの範囲で内部被曝は外部被曝に対してリスクが高いものだと考えています。

8.ヨーロッパ一部の諸国では、すでにこの問題は議論の対象ですらなくなっています。
  例えば欧州原子力共同体は公衆の被曝線量の上限を年間0.35mSvと推奨していますし
  「KiKK研究」など子どもや幼児に対する放射線被害の研究を行ったドイツでは
  すでに独自のリスクモデルをつくり、ドイツ放射線防護令で年間0.3mSvを上限と定めています。
  また、内部被曝問題を重視する科学者グループ、欧州放射線リスク委員会は年間0.1mSvとすべきである、と主張しています。
  これらはすべて内部被曝のリスクが外部被曝に比べてはるかに高いことを踏まえて定められたものです。

9.こうした目で福島県民健康管理調査のデータを見てください。
  しかも、これらは外部被曝のみ(おそらくは過小推定されていると思います)のデータです。
  空恐ろしくなります。

10.まず、子どもや若い女性、おあかさん、乳児、幼児、などこれから日本の将来を担うひとたちだけでも
   危険な地域から避難させておくことが必要だと考えます。

11.さらにチェルノブイリで起こった内部被曝の実情を見ると、その90%以上は汚染食品摂取で起こっています。
   このことは福島で起こっていることが、時間差とともに日本全国に広まっていくことを意味しています。

12.今、私たちは相当な危機感を持ってこの問題に対処しなければなりません。
   「フクシマ」の問題は、「福島」だけの問題ではなく、私たち全体の問題です。

本通りのアンデルセンを過ぎてからシュウトさんが参加してきてくれました。
シュウトさん、チラシまきに回ってくれました。

今回、プラカードは結構よくみてくれたように思います。

今回、スピーチばっかりしていた哲野と私は街の反応について
全く正反対の印象を持ったようです。
私はプラカードの注目度も高かったし、チラシも差し向ければ受け取るだろうと
思われる人を結構みかけたと思います。
それに対して哲野は、反応はさっぱりだった、と言う印象を持っているようです。

金座街に入ってある老舗のお店のオーナーが2人ほど明らかに店前にわざわざ出てきているのに気が付き、
チラシを持って行くように促すと、シュウトさんが持っていって案の定受け取ってくれました。
私は反応もよく、関心は高い、と感じましたが哲野はもう一つ納得していません。

次にマイクがじゃけえさんに渡ります。

じゃけえ「福島では原発事故の影響を調べるために事故時に18歳以下の子供たちを対象に
     「県民健康管理調査」を行っています。
     (※基本調査に対して、詳細調査のひとつが、18歳以下の甲状腺検査)
      今月13日に3人の方が甲状腺がんですでに手術を終えており、
      7人の方に甲状腺がんの疑いがあると発表されました。
      今のところ発表されたのは対象となる18万人のうち
      3万8千人分の検査結果で、
      残り14万2千人分の方の検査結果はまだ発表されていません。

      チェルノブイリでは事故後に子供の甲状腺がんが大幅に増えたことがよく知られていますが、
      この検査結果について福島県は「被爆による影響は考えにくい」としています。
      しかし、通常こどもに甲状腺がんが見つかるのは100万人1人と言われており、
      3万8千人のうち3人に見つかるのは多いのではないでしょうか?
      放射能に対する感受性は人によりバラバラで、病気の原因を追求すること自体難しいことです。
      原発事故による放射能が原因であると断定は出来なくても、可能性が全くないとは言い切れません。
      なぜ放射能で甲状腺がんになるのかというと、
      甲状腺はヨウ素を取り込む性質があるため、
      放射性ヨウ素が体内に入ると甲状腺に集まります。
      そして放射性ヨウ素が発する放射線により甲状腺が被曝します。
      甲状腺が放射能を浴びるとがんになる可能性が高くなるとされおり、
      チェルノブイリでは50ミリシーベルトの被曝でがんのリスクが上がると報告されています。
      福島原発事故後の2011年3月下旬に原子力委員会が
      15歳までの子供を対象に調査した結果45%の子供が甲状腺被曝していました。
      原発事故によう放射能が原因だと断定はできません。
      しかしそうではないとも言い切れません。
      事実を追って見ているだけでも原因は原発事故による放射能である可能性は高いと言えます。」

哲野「・・・今ので終わり?」
じゃけえ「はい。」
哲野「重要なことをちゃんと言って締めて」
というわけで再びじゃけえさんはマイクを握り、

じゃけえ「原発事故は過去にも海外で起きています。
      歴史を学ぶ上で最も有意義なことは同じ過ちを繰り返さないという事ではないでしょうか?
      海外の学者さんたちが言っていることに国は耳を傾けるべきなのではないでしょうか?」

哲野は驚いてこの締めを「その通りだ!」と言っていました。
私も同感です。

次はシュウトさんです。
シュウトさんは今回、調べたことをスピーチしてくれました。

シュウト「ICRP (国際放射線防護委員会)ってご存知でしょうか。
     そのICRPの勧告の影響は絶大で、日本の法律やIAEA の基本安全基準にもなっています。
     日本以外にも、主要国は法律のモトとしています。
     いわば世界基準なんです。

     一般市民の線量限度は1mSv/年というのは、ICRPの勧告です。
     ちなみにシーベルトというのも、ICRPが定義した単位です。
     一年に浴びていい量の何分の一だから安心してください。
     という類の文章は、全てICRP の勧告に基づいていたわけです。
     しかしこのICRP の勧告にも欠陥があるかも知れません。

     最近でもアメリカが湾岸戦争やイラク戦争で劣化ウラン弾を用いました。
     この原爆以来の残虐非道な爆弾を落とすことを正当化たらしめたのはICRP の勧告です。
     もちろんアメリカはICRP の重要なスポンサーです。
     何が欠陥なのかは、琉球大学の矢ケ崎教授の報告書「内部被爆についての考察」に詳しく載っています。
     僕も素人なのですが、簡単に言うと、内部被曝と外部被曝が、ごちゃ混ぜになっているのが問題です。
     実際に放射性物質が、内部被曝によりα線を放出した場合α線が例えば半径40マイクロメートルまで飛びます。
     この間に420万eV(電子ボルト) ものエネルギーを放出していくのですから、細胞は極小範囲でものすごい影響を受けます。
     一方で、ICRP モデルでは局所的な影響を認めていません。
     必ず臓器、組織単位になります。
     ですから、α線が一ヶ所に強い影響を及ぼしたとしても、ICRP モデルでは1Kg中にどれだけの線量が出たか、しか考えません。
     これはエックス線のような放射線を一様に照射する場合には適用できますが、
     内部被曝のα線の場合では1Kg の臓器で同じ量のエネルギーを受けた場合、
     質量あたりのエネルギーeV /kgを比べると、ICRP モデルより現実の被曝モデルの方が、なんと10億倍も高くなります。
     現実とICRPのモデルでは、被曝による線量は変わりませんが、被曝の密度が変わる事が分かりました。
     放射線の影響は主にイオン化(※電離化とも言う)です。
     放射線が分子にエネルギーを与え、イオン化を促すのです。
     このイオン化作用はDNA を傷つけます。
     傷つけられたDNA は、生物学的、物理学的に修復されます。
     放射線はゆっくり浴びれば問題ないとたびたびテレビでいってますが、これはDNA 修復作用を考えての事でしょう。
     では局所的に、あるいは急速に大量の放射線を浴びたら、どうなるのか?DNA は高密度で損傷を受けます。
     そしてDNA の修復が起きるのですが、人体はこのような緊急事態に対応しきれません。
     このとき同様に傷つけられたDNA とくっついて、異常なDNA が発生する危険性があります。
     このDNA が増殖した場合、ガンのモトとなることがあるのです。

     貴方はきっと大量に被曝すると危ないんだなと思ったでしょう。
     これはある意味で正しく、ある意味で正しくありません。
     少量の被曝だからこそ悪影響を及ぼす場合があるからです。
     被曝し、分子を傷つけられた細胞は、二通りの反応を起こします。
     損傷が小さい場合は先ほどのように修復する事で生き延びようとします。
     一方で大量の放射能で著しく損傷した場合、細胞はアポトーシス(細胞死)を起こします。
     ガンに成るくらいなら死んでしまえ、という細胞の自殺です。
     少量の被曝では異常再結合が起こり、発ガンを引き起こすのです。
     さて、微弱にα粒子を放出し続ける放射性物質には、劣化ウランがあります。
     先ほどアメリカで劣化ウラン弾が用いられたといいました。
     気になるのはWHO の発言です。
     劣化ウランはほんの弱い放射能だから、大量の劣化ウランのホコリを吸い込まないならば、
     肺癌の危険は高まらないだろうとWHO は見解をしめし、劣化ウラン弾の使用を正当としました。
     これはICRP の基準を根拠とした意見です。

     しかし現実はどうでしょうか?現地では奇形児、白血病などの発症が増加し、発ガン率が10倍にもなったのです。
     何より恐ろしいのは、全てのメディア、そして国、東電がICRP の勧告を元に安全基準を語っている事なんです。
     考えてみれば、どのテレビでも口を揃えて同じことを言います。
     エックス線より小さいから…一年に浴びていい値より小さいから…だから安心しろと言うわけですけど、これらの大元は全てICRP だったんです。
     あるニュースサイトでアメリカの教授までもが日本の専門家と全く同じ回答をしているのには驚きました。
     政府が口封じしている、というよりはICRP の影響が絶大なのが理由だったのかも知れません。

     ではICRP の勧告が間違っていたら…?と考えるととても恐ろしい事です。
     この不完全なICRP の勧告にもっとも忠実な国はどこでしょうか?
     クリーンな爆弾として原爆を落とし、方々を劣化ウラン弾で汚染したアメリカでしょうか?
     福島原発事故まで原発回帰の流れの強かったヨーロッパでしょうか?
     答えは全く逆で、原爆を落とされた日本の方なんです。
     日本はICRP の最優等生と国際的に評価されているんです。

     全く馬鹿げた皮肉な話だと思いませんか?
     じゃあなぜ私達は従うのか、それは従うしかないからです、だって分かりませんもの、科学者じゃないし、目の前で被曝したわけじゃない し。
     そうです、今スピーチしてる僕だって本当の事なんて分かりません、一般人ですから。
     でも、もし、日ごろ当たり前だと思っている事、若しくは信じているモノが間違っていたらとても怖いことですよね。
     ICRP は世界の基準になっている組織ですから、学校で言えば校長先生です、校長先生がいってる事が間違っているとしたらと考えるとゾッとしますよね。
     戦時中の思想と現在の思想は違いますよね、天皇の為に死ねるのなら嬉しいとさえ思っていたのですから。
     もちろん僕は戦後生まれなのでその感覚は理解できませんが、要するに、「常識」というものは必ずしも「真実」とは言えないという事で す。」

網野は「すごい!いいスピーチだ!」と思わず口に出しました。

この時ちょうどさよなら原発ヒロシマのデモ隊が本通りアーケードの入っていったので
警察の方と相談して1回信号を待つことにしました。
時間調整で哲野がマイクを握ります。

哲野「福島健康管理調査の一環として、子どもたちの甲状腺検査が行われました。
    これは、ヨウ素131は甲状腺に溜まりやすい、そしてがんを起こすことがあるという
    ICRPの臓器標的説を実証しようという検査です。
    実際には、ヨウ素131は呼吸器系がまだしっかり出来上がっていない乳児を襲います。
    乳児の呼吸器系疾患、それが原因での死亡が実は最も恐ろしい事態です。
    チェルノブイリ事故では胎児・乳児を襲ったこうした非がん性疾患を「ヨウ素ショック」と呼んでいます。
    実際に低線量放射線の影響は”がん”だけではありません。
    たとえば2010年、ウクライナでの死因の第一位は心臓疾患、要するに心臓が機能不全になってしまう病気でした。
    これだけで死因の約50%を占めます。
    次に多かったのが呼吸器系の疾患の死亡です。
    これで15%を占めます。
    がんや白血病など、氷山の一角にすぎません。
    福島県の甲状腺検査はこうした目的を持って放射能の影響が甲状腺がんだけだと、見せかける一種のトリックですが
    それはそれでデータを見ると、恐ろしい結果が出ています。
    2011年甲状腺検査の結果で36%の子どもに結節や嚢胞が認められました。
    ところが2012年の検査では、この比率が43%に上がっています。
    検査した甲状腺の細胞が異常を起こしているためです。
    年とともに、健康な影響の比率が下がっている、ウクライナの調査結果とも一部一致します。
    怖いのは内部被曝による慢性被曝です。
    これを脱するには、被曝環境から早く抜け出さなくてはなりません。
    ところが、国も、県も、子どもたちを危険な被曝環境に縛り付けようとしています。
    これが、最大の問題です。
    放射線被曝そのものよりも、もっともっと大きな問題です。」

本通りアーケードを抜けて、もうすぐ元安橋というくらいになって
網野にマイクが渡ります。

網野はいつも通り自分で調べて自分で考えましょうと呼びかけました。

さよなら原発ヒロシマのデモに参加した皆さんが「ご苦労さん!」と声をかけてきてくれるので
「お疲れ様です」と声を返しました。

元安橋に帰ってデモが終わり、時計と見るとジャスト19時。
警察にお礼を言ってお別れしました。

恒例の立ち話ですが、今日それぞれ喋った内容をみんなで吟味しました。
あとでじゃけえさんが、ツイートに今日の感想を次のように上げていました。
======
今回も他の方たちのスピーチを聞きながら「へぇ~!そうなんだ~!」と思いながら歩いていました。毎回勉強になります。
シュウトさんのスピーチで
「ICRPに忠実に従っている国は皮肉なことに原爆を落とされた日本。」
「ICRPの影響力は絶大で学校でいう校長先生のようなもの。」
という部分を聞いて驚き、ますます危機感が募りました。
おそろしいですね~。
デモ後の立ち話でも話題にあがりましたが、権威ある人の言うことを全て鵜呑みするのは怖いことです。
ちょっと前の自分に教えてあげたいです。(苦笑)
事実を知ること・知ろうとすること、そして自分の頭で理解できるまで納得できるまで考えることが大事なんだとまた改めて痛感させられました。
私は事前知識が全くなくほんとにちょっとづつですが勉強を始めました。
最初から無理だと思ったら何も知れずに終わってしまう。
命にかかわる問題です。これから生まれる命に関わる問題です。必死で考えていこうと思います。
========

そうです。私にはわからない、と思ったとたんに敵のドツボにはまります。
敵さんは、みんなに知って欲しくない、考えてほしくないのです。
ただただ、自分たちのいう事を盲目的に信じていて欲しいのです。

哲野「これって、古代奴隷制社会だね」
網野「古代奴隷制社会はよくしらんが、民主主義社会じゃないことは確かだな。
    シュウトさんも言ってたけど、・・・戦前ってこんな感じだったんだろうなぁ・・・」

チラシは、40枚用意して、20枚はけました。
多いのか少ないのかわかりません。
Kさんがいたら全部なくなってたと思います。

以上報告を終わります。

広島2人デモwebサイト
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/

第35回広島2人デモ 2月15日告知

ファイル 96-1.jpgファイル 96-2.jpg

みなさま

お疲れ様でございます。
第35回広島2人デモの告知をします。
18時から平和公園元安橋スタートです。

▼チラシが出来ました。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130215.pdf

こまかいチェックがまだですが宜しければご覧ください。
福島県の県民健康管理調査を取り上げました。

どうも金曜夕方の広島は雨みたいです。

2月15日追伸
デモ終わりました。
※報告は土・日あたりになりそうです。

第34回広島2人デモ 2月8日報告

ファイル 93-1.jpgファイル 93-2.jpgファイル 93-3.jpgファイル 93-4.jpgファイル 93-5.jpg

◆画像説明
1.第34回チラシ1-4P
2.第34回チラシ2-3P
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
5.今日の天気
<チラシ>
▽A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208.pdf
▽A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208-A4.pdf

みなさま

毎週お騒がせします。
少し遅くなりました。
第34回広島2人デモのご報告をいたします。

参加者は6名
哲野、網野、Kさん、Kさんの娘さん、じゃけえさん、シュウトさんでした。

1週ごとに、明るくなっていくのがわかります。
警察の方との指令書の確認も、今日でついに懐中電灯なしで行いました。

じゃけえさん、Kさん親子が登場し雑談していると音楽が鳴りました。
出発です。

第34回のチラシ
▼A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208.pdf
▼A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208-A4.pdf

告知版に誤植があったので修正しています。

今回のプラカード
1-2
3-4

今日はいつものトップバッター大歳さんが年度末で溜め上げた書類整理に集中しているとのことで、不参加。
(お気の毒・・・)
で、トップバッターは哲野。
チラシ内容をスピーチして歩きます。

哲野「毎度毎週お騒がせいたします。
    金曜日夕方恒例の広島2人デモです。
    現在は5人で歩いております。
    (シュウトさんはまだ仕事中)
    福島原発事故からもう2年経ちます。
    2012年の11月からは福島第一原発も法的に原子力規制委員会の管理・監督下に入りました。
    規制委員会の計画提出に対応して、東電は次々と修正計画を提出しています。
    その過程でさまざまな現状が次第に明らかになってきています。
    詳しくはお配りしているチラシをご覧ください。
    東電は福島原発事故の全容をまだはっきり把握していません。
    特に1号炉から3号炉の核燃料及びデブリ(溶融燃料の残骸。なぜデブリと呼ぶのでしょうか?残骸でいいと思うんですが・・・)
    の実態が把握されていません。
    最大の危険源が把握されていません。
    使用済み核燃料プールにもお配りしているチラシにあるように
    約6000体の燃料が浸かったままです。
    東電は燃料に損傷はない、と主張していますが、その検査方法を見るとわずかな燃料引出しでその様子を見て、損傷はないと主張しているにす ぎません。
    特に3号機プールはいったん、カラカラになっていますから、損傷はないはずがありません。
    損傷なしは東電の希望的観測です。
    これ以外に、共用プールには6400体の核燃料が貯蔵されていることも明らかになっています。
    いったん冷却機能を失った共用プールは、今は完全に機能回復したと東電は主張していますが
    それは応急工事にすぎません。
    こうした危険源の多くは、完全密閉という意味では「むき出し」のままです。
    ある意味、事故前よりも危険な状態にあると言えます。
    地震にも津波にも台風にも不測の事態にも、事故前より脆弱な状態にあります。
    一言で言えば、危機は全く去っていないのです。
    さらに、新たな危機を生んでいる要素もあります。
    プラカードやチラシをご覧いただければおわかりのように、
    東京電力福島第一原発敷地全体が危険な
    高レベル、中レベル、低レベルの放射性廃棄物の仮置き場と化しています。
    さらにもっとも大きな危険は、福島原発の周囲にはまだ人が住んでいることです。
    あまつさえ、帰還を促しています。
    冷静に考えてみてください。
    爆弾処理をするときは、その爆弾の危険度に合わせて周辺住民を避難させます。
    爆弾処理がうまくいくとは限らないからです。
    福島原発事故の鎮圧作業もうまくいく保証はどこにもないのです。
    再臨界、再びの大量の放射能放出、台風や地震、津波などによる放射性物質の拡散、
    こうした事態は十分起こり得る危険です。
    であるならば、周辺住民を避難させて、腰を落ち着けて鎮圧作業にあたらなければなりません。
    アメリカ原子力規制委員会の規制項目をそのまま当てはめてみるならば、半径50マイル(80km)には一般市民は立ち入るべきではありま せん。
    チラシをご覧いただけば他に様々な危険が存在していることはお分かりと思います。
    一言でいえば、危険を除去しようと新たな危険を生んでいる、危険の連鎖反応状態です。
    福島原発危機はぜんぜん、去っていません。
    最大の問題は東電の姿勢にあります。
    東電の計画は、自然災害、不測の事故、人為ミス、大火事、など、障害は全く起こらないことを前提にして組み立てられています。
    私たちからすれば、現在いつ、何があってもおかしくない状態です。
    東電一社まかせにするのではなく、日本全体が福島事故解決に向けて全力を上げ、そのために政治がリーダーシップを取らなければなりませ ん。
    私たちはいま、非常に危険な状況にあります。

    また、こんな状態で、大飯原発を再稼働など、愚かしい限りです。
    大飯原発再稼働は止めてしかるべきです。
    こんな事態に、大飯原発を動かす、また他の原発を再稼働させようと考えるなど
    愚の骨頂と言えましょう。」

哲野のスピーチはデモ向きのスピーチではありませんでしたが、
言わねばならぬことをとにかく言っておこう、という感じです。

電停を渡ったところでシュウトさん参加。
チラシ撒きにまわってくれました。

いつもの商店街のオーナーが声をかけてきてくれました。
哲野がスピーチを中断してマイク持ったまま、
立ち止まってチラシをオーナーに簡単に説明し、スピーチ再開。

哲野のスピーチを聞いていると
だんだん寒くて声が固くなり
歯の音が合わなくなっています。
だんだん冷え込んできたのです。

次にKさんにマイクが渡りました。

Kさん「いつもお騒がせしております。広島2人デモです。
    原発の再稼働に反対して歩いています。

    みなさんに知っておいて欲しいことがあります。
    福島で今起きていることです。
    福島県郡山市の小中学生が「年間1mSv以下の安全な場所で教育を受けられるように」と、裁判を起こしました。
    TV・新聞などの大手メディアはこの裁判を報道しません。
    政府・東電・東電の大株主である企業がスポンサーだからです。
    スポンサーに都合の悪いことは報道しないんです。
    震災以前、子どもの甲状腺異常は1%未満でした。
    しかし、2012年4月に発表された甲状腺検査の結果、
    福島の13市町村3万8千人の子どもの35%、そして福島市の4万2千人の
    子どもの43%に嚢胞が見つかっています。
    東京の3千人に行った検査でも36%の子どもに嚢胞が見つかっています。

    福島市や郡山市の保育園では、原発から60km以上も離れているにもかかわらず、
    市内の至る所にホットスポットが点在し、放射線量は毎時1.5μSvの所もあり、
    乳幼児の外遊びは1日15分に制限されています。
    そのため、震災の前には上がれていたジャングルジムや滑り台に上がれなくなっている子もいるそうです。
    自然に囲まれている場所ほど線量が高く、以前のお散歩コースは立ち入り出来なくなっているそうです。

    手抜き除染がニュースになっていましたが、
    国や県が中間貯蔵施設が決まらないまま、ただ除染だけを進めた結果、
    汚染土壌はあちこちに野積みされたままです。
    汚染土壌をかき集めてホットスポットを作っているようなものです。

    宮城に友人が住んでいます。津波で家を失いました。
    その友人の住んでいる近くの一般廃棄物焼却施設で家庭ゴミに
    放射能に汚染された牧草を混ぜて燃やされたそうです。
    牧草に付いた放射能は燃やされることで灰に濃縮され、気化して空気中にも放出されます。
    東北・関東の人々は、福島原発から今も放出されている放射能、
    汚染された食品・水、汚染物質を燃やした煙、それらで毎日被爆し続けているんです。

    広島は遠いから大丈夫。そう思っていませんか?
    福島県鮫川村で稼働を停止していた堆肥センターの再稼働をするそうです。
    8000Bq/kgを堆肥原料の基準にするそうです。
    汚染された原料で作った堆肥に、放射性物質は凝縮され濃度が高まります。
    そしてその堆肥を使った畑は汚染され、汚染された農作物が作られます。
    汚染された畑で作られた作物、その作物を食べて育った家畜の肉。

    中国からの大気汚染が毎日ニュースになっていますが、
    北九州では毎日震災がれきが燃やされ、
    風にのってダイオキシン・アスベストそして放射能が広がり続けています。
   事故のあった福島原発から遠く離れていても、ここ広島も安全とは言えないんです。
   今の福島で起きていることを知ってください。今福島で起きていることは、広島でも起きるんです。

    どうか本当に原発が必要なのか考えてみてください。
    食事のたびに放射能を心配する。地震のたびに原発の心配をする。
    それをこれからずっと、自分が死んだ後も子ども・孫にまで続けさせるのはおかしいと思います。
    TV・新聞は本当に大切なことを言いません。
    自分で情報を探して、そして考えてみてください。
    よろしくお願いします。」

次にじゃけえさんのスピーチです。

じゃけえ「福島の人々は今も高濃度汚染された地域で暮らしています。
     福島第一原発から放射能は漏れ続けています。
     量が減っても漏れ続けている限り危険です。安全ではありません。
     福島の高校生達の中には
     「どんな子供が生まれるかわからないから怖くて子供なんて産めない。」
     と子供を産むことを諦めている子さえいます。
     広島・長崎・チェルノブイリと同じ、それ以上の大惨事が起きています。
     それほど恐ろしいものを作ってしまったのです。

     福島の現状は全く報道されていません。
     福島の人々は事故の風化をおそれています。
     忘れ去られて、無かったことにされるのを恐れています。
      (※安倍首相の所信表明演説は、まさにそうでした)
     現状を知ることから福島への支援につながります。
     知ろうとしなければ本当のことは知れません。

     最近になってようやく放射能の勉強を始めました。
     大まかな知識ですがスピーチしたいと思います。
     放射能とは放射線を発する機能、能力のことです。
     その能力を持ったものが放射性物質です。
     被曝とは人体が放射線にさらされることです。
     被曝には大きく分けて二つあります。
     体外から被曝する「外部被曝」と
     放射性物質を飲食などで口にしたり大気中に漂っている放射性物質を呼吸することで吸い込んで体内に入れてしまい
     体内から被曝する「内部被曝」とあります。
     Sv(シーベルト)とは人に放射線が影響を及ぼす量を表す単位です。
     1Svは1000mSv(ミリシーベルト)1mSvは1000μSv(マイクロシーベルト)となります。
     放射線に対する感受性は人により異なりますが、
     統計的にどれ位の被曝で死に至るのかというと、
     短期的に全身外部被曝した場合の致死量は
     2Svで5%、20人に1人が死亡します。
     4Svで50%で半数で、7Svで100%、全員が死亡します。
      (※ICRPのモデルでは、これを「放射線による確定的影響」と呼んでいます。つまり、急性被曝のことです。)
     放射能に近づいたり、放射能が漂っている空気を吸ったり、
     放射能に汚染された食品を口にしたり、
     普通に生活しているだけでリスクは膨大です。
     目に見えないだけに警戒しなければ危険です。
     放射能汚染地から離れていても安心はできません。
     放射能は今、日本全国に拡散されています。
     空気からも雨からも海からも流通品からもです。
     内部に取り込んだ放射能は減ることはありますが簡単には無くなりません。
     放射能を体内に取り込んでしまうと体内で被曝し続けてしまうのです。
      (※つまり慢性被曝状態になります)
     警戒しないといつ致死量に達してしまうかわかりません。
     知ることで身を守ることが出来ます。
     是非、放射能について知ってください。」

次にマイクが渡ったのがシュウトさんでした。

シュウト「あの忌野清志郎さんも、生前、原発反対の歌を歌っていました。
     サマータイムブルースという曲です。
     その中でもうたっていますが、日本の電力エネルギーは実はあまっています。
     原発がなくても、日本は今まで通りの生活ができるのです。
     関係者が、自分達の利益を守るために、隠しているのです。
     事故が起こってから、デモをしても意味がありません。
     自分の大切な人が、亡くなってから、デモをやっても意味がありません。
     何かが起こる前に、1つ残らず、撤去したいのです!

     もう一つ皆さんが忘れている、あるいは見落としがちな問題があります。
     それは人間以外の生き物達も当然、私達人間と同様あるいはそれ以上の被害を受けている事です。
     私達が目にするテレビ等では、動物ましてや昆虫や植物にいたっては
     その被害については殆んど報道されていないのではないでしょうか。
     私達人間の起こした事故で、何も関係のない沢山の生き物が病気になっている、
     あるいはこれからなっていくでしょう。
     身体に及ぼす影響は人間だけではないのです。
     私達人間の文明の為に人間の勝手な都合で、他の生物が犠牲になるのは食物連鎖の範囲を越えています。
     自然の摂理を大きく越えたおこないは、許される事ではないですし、阻止しなければなりません。
     地球に住んでいるのは私達人間だけではありません。
     地球に害を及ぼすモノは出来るだけ多く無くして行きましょう。
     最近発表された研究結果では、
     極端に言えば日本のどこで地震が起こってもおかしくない可能性が出てきました。
     黙っていては何も変わりません。
     まだ日本はデモに参加したあるいは原発に反対したからといって、
     他国のように生命に危険が及ぶ事はないでしょう。
     原発を皆で無くして行きましょう。」

次にまた哲野にマイクが渡り、その後、網野もスピーチをしました。

網野のスピーチ内容は
1.自分自身で調べないと、現在の危険や現在の世界がわからなくなっていること
2.デモに参加しなくていいし私たちも信用しなくていいので、自分で知ろうとし、調べてほしいこと
3.黙っているのはYESと同じ、また無関心もYESと同じであること
4.私たちも311から調べて色々知った市民であること
5.現在の状況は、無関心が許されなくなっていること

最後にもう一度哲野にマイクが渡り、元安橋でデモ終了。

警察にお礼を言ってお別れし
みんな一致して即座に「寒い!」
Kさん「来る前、なんじゃこの寒さ!と思った」
実は前日も終日雪がちらつく寒さだったのです。

先週の2人デモに比べると、街の反応は冷淡でした。
ひとつには、寒くて人通りも少なく、足早だったこともあります。
また、テーマが福島第一原発で、広島の人には遠い世界のことと捉えられたのかもしれません。

チラシのはけに関しては反応がイマイチな印象を受けました。
取りに来た人も少なかったようです。

哲野、Kさんの観察によると背広来たサラリーマン層、特に30歳代以降の男性は
これまで無視を決め込んできた人が多かったのが、反応を返すようになりました。

例えば、哲野は遠くからこちらに「バカ」と言っている人も見ましたし
これ見よがしに首を横に振って「わかってないなぁ、この人たちは」と
私たちが理解不足であることをジェスチャーで示す男性もいました。
この人たちは、今まで全く無視を決め込んできた人たちです。

何が起こっているのかがよくまだわかりません。
しかし、明らかな変化ではあります。
結局、チラシのはけ具合は、先週とたいして大きくは違わなかったことが後でKさんに聞いてわかりました。
印象と実際が違うのかもしれません。

翌日の9日、広島2人デモのwebサイトのアクセスを見ると
8日金曜日の予告チラシの閲覧者だけで200を超え、ダウンロードは100を超えていました。
1日だけでです。(解析ソフトの分析)
数字の高さに「やっぱり関心はあるんだ」と思いました。

恒例の立ち話・・・になるはずだったのですが
あまりの寒さで解散しました。

あとでじゃけえさんは感想を送ってくださいました。

じゃけえさん
「今回のスピーチは福島の現状について焦点を当てよう、と前回の情報交換で決まり、
 スピーチメモに取り組もうとしたが、常々ちゃんと放射能の勉強をしようと思っていたので
 まず放射能の基礎用語をネットで勉強しました。
 本当に初歩的なことですがやっと理解しました。
 次回も福島について主に健康に関した内容でスピーチすることになりました。
 スピーチするとなると不確かな情報は発表できないので情報の確かさをよく吟味しなくていはいけません。
 当日は寒くて寒くて、鼻水が垂れているかわからないくらいに感覚がマヒするほどでした。
 寒いせいか前回ほどチラシははけなかったようです。
 それほど前回の反応はすごかったです。
 本当に寒かった! 」

その後の2人の感想です。
哲野「じゃけえさんは偉いなあ。自分の頭で理解しようとしている。
    これが、我々一般市民に今一番必要なことだよね。
    ある新聞記者さんが、『僕は文科系だから、これは理解できない』とつぶやいているのを聞いたことがある。
    最初からギブアップするか、しないか、これが決定的な分かれ目だ。」
網野「じゃけえさんもだけど、Kさんも、シュウトさんもだよね。
    タイプは違うけど、自分の頭で理解しようとしてる。」

以上ご報告いたします。