プロフィール

コンテンツ

記事一覧

ジュネーブ市長から双葉町長を辞任した井戸川克隆さんへの手紙

ファイル 98-1.jpgファイル 98-2.jpg

山口県立大学教員の安渓遊地(あんけい・ゆうじ)さんのサイトより転載します
http://ankei.jp/yuji/?n=1841

私たちには世界中に理解者がいます。
私たちは決して日本国内だけで「放射能安全神話」と闘っているのではありません。
私たちの命は世界中の彼らの命、
彼らの命は私たちの命に直結しているのだと感じました。

ジュネーブの市長は以下のように手紙の中で述べています。

「政府に福島県民の皆さんがモルモットのように扱われている事態は許しがたいです。事実、政府はIAEAとWHOの協力のもと、福島県民の健康実態のデータを集めようとしています。これは人権侵害であり、即刻阻止しなくてはなりません。」

「井戸川さんが強調されていた通り、日本人はチェルノブイリから学ばなければなりません。」

全く同感です。

人が人として尊厳を尊重される
そんな世界を闘い取りましょう。

以下転載です。

====
放射能安全神話とたたかう
ジュネーブ市長から双葉町長を辞任した井戸川克隆さんへの手紙

井戸川克隆さんをご存じですか。

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/56198

「今の双葉町の現状を見ても、簡単に環境回復できるものではない。復興のために中途半端な形で町民が戻って、放射能の片付けをやって寿命を迎えるような、そんなことはさせたくない。」
 この国は、あたりまえのことを実行するリーダーが引きずり下ろされる国です。

 以下は、
 スイスのジュネーブ市長の レミ・パガーニさんから、放射能安全神話をばらまく利権勢力によって双葉町長を不本意な形での辞任においこまれた、井戸川克隆さんにあてられた手紙の和訳です。

パガーニ市長の顔写真や経歴(仏文)は以下に載っています。
http://www.ville-geneve.ch/conseil-administratif/membres-conseil-administratif/remy-pagani/

井戸川克隆様 ジュネーブ         2013年2月13日

拝啓

 昨年のジュネーブご訪問に改めて感謝申し上げます。Palais Eynard(市庁舎)に井戸川さんをお迎えできたこと、大変光栄に存じます。2011年3月に発生した原発事故後、日本国民の皆さんが直面している問題の理解がより深まりました。

 去る1月23日に、辞職の申し出をされたと聞きました。苦渋の決断だったのではとお察しいたします。井戸川さんは、福島県の首長の中でただ一人、住民を県外に避難させ、原発事故の深刻な状況に対し無策、無責任な態度を取る政府、東電を公然と糾弾されてきました。放射能被害から町民の皆さんを守るために、あらゆる措置を講じられてきました。辞職されたことは残念に思います。

 昨年10月にお会いした際、チェルノブイリと日本の避難基準を比較した表を見せて下さいましたね。日本政府が、直ちに健康への影響はないとの見解から、年間の放射線許容量を20mSvまで引き上げたと知り驚きました。

 ご存知の通り、ICRPは一般公衆の年間被曝許容限度を1mSvと勧告しているほか(放射線取扱従事者の被曝許容限度は年間20mSv)、子供は大人よりも放射能に対する感受性がより高いことは周知の事実です。また、放射能が及ぼす健康被害についても幅広く論文化されており、最近ではニューヨーク・サイエンス・アカデミーが2009年に発行した研究書に詳細が述べられています(文献1)。そして、多くの独立した研究者が数十年来の研究結果から、被爆に安全なレベルはないと唱えています(ICRPも閾値なし直線仮説を認めています)。

 ICRPが勧告した年間被曝許容限度の引き上げ正当化の立証責任は、日本政府にあります。しかし、そんなことを実証できるのでしょうか。実際には、これ(1mSv)以下の低線量被爆による健康被害が認められていることから、許容限度など何の役にも立ちません。政府に福島県民の皆さんがモルモットのように扱われている事態は許しがたいです。事実、政府はIAEAとWHOの協力のもと、福島県民の健康実態のデータを集めようとしています。これは人権侵害であり、即刻阻止しなくてはなりません。

 井戸川さんは、今後も政府当局による非人道的な扱いから、町民の皆さんを守るための戦いを続けていかれると聞きました。より多くの人々が共闘することを心から望んでいます。人々が高濃度汚染地域での生活を強いられていることは到底受け入れられません。政府と福島県が、双葉町の皆さんを致死的なレベルに汚染された地域に帰還させようと画策していることは狂気の沙汰としか言いようがありません。

 また、福島県の約40%の子供達に甲状腺の異常が認められたことは恐るべき事態です。福島県外でも、甲状腺異常の発生件数が増えていると聞きました。このような非常事態の中、保健当局は真実を隠蔽し、被曝の影響を否定しています。(昨年)お会いした時に井戸川さんが強調されていた通り、日本人はチェルノブイリから学ばなければなりません。福島の状況は、住民の皆さんの全体的な健康被害の発生頻度を見る限り、チェルノブイリよりもはるかに深刻に思えます。ご存知かと思いますが、チェルノブイリ周辺における甲状腺がんの発生件数は、1990年代に入ってから増加し始めました。双葉町では約300人の住民の皆さんが、福島第一原発の第1号機爆発後、高濃度の放射性降下物を浴びたと仰っていましたね。にもかかわらず、政府や保健当局は、被害者の皆さんに対して健康調査を実施しなかったとのこと。(昨年の)会合時にお約束した通り、ジュネーブ市は、医療関係者やIndependentWHOなどをはじめとする団体と協同して、適切な健康調査が実施されるよう、最大限サポートしていく所存です。他に何か協力できることがありましたら、遠慮なく仰って下さい。

今後益々のご活躍をお祈りするとともに、正義を勝ち取るための戦いに多くの皆さんが団結することを望んでやみません。くれぐれも健康に留意され、またジュネーブでお目にかかれることを楽しみにしております。

敬具

レミー・パガーニ

引用文献1
A.ヤブロコフ、A.ネステレンコ、V.ネステレンコ『チェルノブイリ:事故が人々と環境に与えた影響』
Yablokov, A., Nesterenko, V., and Nesterenko, A.
Chernobyl: Consequences of the Catastrophe for
 People and the Environment.
 Annals of the New York Academy of Sciences,
 Vol. 1181. Wiley, New York, 2009.

=====以上転載終わり
尚、井戸川町長が在職中チェルノブイリ避難基準と比較した表はこちら
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/zatsukan/041/nihon_hinan_souba-cho.pdf

『広島2人デモ』アクセス・ランキング(番外編です)

網野「広島2人デモをはじめて8か月経つ。
   先週のデモで34回目だった。効果はあるんだろうか?」
哲野「効果?何をもって効果というのか?」
網野「原発を止め、被曝を最小化するためには、政治が動かないといけない。
  政治を動かすためには、多くの市民が動かないといけない。
  ところが今、多くの広島の市民はこの問題に表面無関心か、
  あるいは関心があっても考えるに十分な知識をもっていない。
  関心のない人はいないと思うんですよ。
  だから、広島市民を説得しようと始めたのが広島2人デモなんだけど、
  その効果があるんだろうか、という意味なんだけど・・・。」
哲野「なかなか気宇壮大で結構毛だらけ猫灰だらけなんだけど、
   ドンキホーテだね、まるっきり。で、そういう意味での効果だけど
   仮にあるとしても、今のところ数値化できないのが悩みの種だね。
   効果があるとしても、感覚的、情緒的な判定しかできない。
   何とか数値で定量化できないかねえ。」
網野「うーん。例えばwebサイトのアクセスを見るのはどうかね?」
哲野「というと?」
網野「去年の8月4日に広島2人デモのwebサイトを開設したでしょ?
   そこから解析ソフトを使って、アクセス状況を分析すれば
   何か数値化の手がかりが出ないかなぁ。」
哲野「それはもしかして、もしかすると、もしかするね。」
網野「ま、2人デモのサイト自体が知られているかどうかもあるんだけど、
   効果についての傾向は見られるじゃないかなぁ。」
哲野「ま、手掛かりだね。やってみべえか。」

というわけで、「広島2人デモ」のアクセス状況を調べてみました。
以下、日別のアクセストップ10。
(アクセスはページビューを使用しました。ページビューとは1日24時間中、1アクセスで1ページ以上を閲覧した場合「1」とカウントします。つまり、1アクセスが何回ヒットしてもページビューは「1」です。)

▼「広島2人デモ」日別ページビュートップ10
1位◆2013年1月28日(月)1792(単位は閲覧数、以下同じ)
2位◆2013年1月27日(日)1753
3位◆2012年12月11日(火)1322
4位◆2013年1月31日(木)1254
5位◆2013年2月8日(金)1099
6位◆2013年2月2日(土)1097
7位◆2013年2月10日(日)1068
8位◆2013年2月7日(木)1014
9位◆2013年1月21日(月)1003
10位◆2012年12月13日(木)972

哲野「1月28日にアクセスが多いっていうのは、どうしてなの?」
網野「うーんと…1月25日(金)に第32回広島2人デモ、
翌26日(土)に第11回伊方原発再稼働反対デモをやってるんだけど、
   2人デモの報告が土曜日、伊方デモの報告を日曜日の27日にアップしているから、
   これを読みに来てくれたんじゃないだろうかと思う。」
哲野「じゃあ、1月27日日曜日に、次にアクセスが多いのは?」
網野「うーん、2人デモの報告を見に来てくれたんじゃないだろうか。」
哲野「3位の12月11日は?」
網野「12月7日に第25回の2人デモ、12月9日日曜日に伊方デモ。
   この時、2人デモの報告は翌日の土曜にして、
   9日の伊方デモは月曜日に報告を上げてるんですよね。
   と言っても、日曜の深夜ですけど。
   この報告を読みに来てくれたんじゃないかな」
哲野「そうすると、1月31日は?」
網野「わからんのですよ、それが。木曜日近辺でどうしてアクセスが高いのか。
   ずっと以前に、鎌仲ひとみさんが2人デモのチラシをツイッターで紹介した時に、
   アクセスが上がったことがあるけど、ここではそういう動きもなかったし。
   金曜日の予告を見に来たとも思えない。
   金曜日が近づいて、あ、2人デモは先週どうだったのかな、と見に来たのかなとは
   思ったことはあるんですよ。ただ、ここまでアクセス多いと、違うなと思います。」
哲野「もしかして、チラシがアップされているかどうか見に来てくれてるのかね?」
網野「どうでしょうねえ。知りたいところですね。」
哲野「ちょっと待って。これおかしいよ。
   だって全部、日付が最近のもんばっかじゃない。
   2人デモの認知度が上がってアクセス数が増えた、という以上の結論は出せないんじゃないの?これは。」
網野「それはその通りだと思う。
   だけど、認知度が上がったこと自体が、効果が出てきたと考えることもできますよね?」
哲野「うん。そりゃまぁ、そうだね。
   だけどもうちょっと、はっきりした数字がでないかな。
チラシだけの閲覧データは出ないかな?」
網野「あ、出ますよ。2012年8月4日以降のチラシだけのページビューを見ればいいわけでしょ?」

というわけで、以下がチラシだけのページビュートップ10。
(2012年8月4日0:00~2013年2月10日24:00)
▼『広島2人デモ』チラシページビュートップ10
1位◆2012年9月14日 第13回チラシ  3592
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20120914.pdf
2位◆2012年12月21日 第27回チラシ  444
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121221.pdf
3位◆2012年11月2日 第20回チラシ   374
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121102.pdf
4位◆2013年1月11日 第30回チラシ  360
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130111.pdf
5位◆2013年2月8日 第34回チラシ  285
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208.pdf
6位◆2012年9月7日 第12回チラシ  264
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20120907.pdf
7位◆2012年12月14日 第26回チラシ  254
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121214.pdf
8位◆2012年11月23日 第23回チラシ  253
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121123.pdf
9位◆2012年10月19日 第18回チラシ  252
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121019.pdf
10位◆2012年9月28日 第15回チラシ  246
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20120928.pdf

哲野「9月14日の第13回のチラシがダントツなんだけど、どうしてだろうね。
   中身とすれば、データだらけの結構小難しいチラシではあるんだけど。」
網野「内容は「作られた電力不足は何のため?」「危険な関電原発」「債務超過を恐れる関西電力」のトピックだよね。
   この日、鎌仲ひとみさんがツイッターでこのチラシを紹介したんだけど
   それが回ったのかも・・・」
哲野「じゃ、これは『鎌仲効果』か。」
網野「そうだろうね。たぶん。」
哲野「それじゃあ、2位の第27回チラシは?」
網野「ああこれは高校生のコメントを出したぶんですね。
   私たちがなぜ大飯原発再稼働に反対するか、それと
   フクシマ放射能危機について政策的な提言を出しているし、
   放射能汚染食品基準(上限値、または許容値)の国際比較データもある。
   小ぶりだけど、内容があるいいチラシになったなと思ってた。」
哲野「なるほど。じゃ11月2日は?」
網野「これは第20回で、関西電力の総まとめ版ですよ。
   夏場の関西電力の供給電力をエネルギー源別に内訳を出して、
   ピーク時の使用電力と比較して、電力不足の嘘をデータで暴いた、
   その総まとめ版ですね。」
哲野「あ、思い出した。供給電力の内訳を出したのは、関西電力だけだった。
   それで大いに助かった記憶がある。というのは、これを手がかりにして
   関西電力管内に独立系電気事業者がだいたい600万~700万キロワットの供給能力を持っていることがわかったから。
   同じように他の管内も調べて行ったら、どこも多かれ少なかれ独立系電気事業者の供給能力が大幅に上がっていることがわかった。
   だから朝日新聞が大嘘を書いていると思い切って批判が出来た。
   四国電力の広報に電話した時に、
   『四国電力は内訳は出さない、経済産業省の指導もあることだし…。
   関西電力さんだけですよ、内訳出しているのは。思い切ったことをされてますよ。』と言っていた。普通は、一般には公開しないデータなんだろうね。」
網野「ホントに関西電力さんは質問に丁寧に答えてくれて、
   内訳が知りたいと言ったらデータのある場所を教えてくれて、親切だったね。」
哲野「2013年1月11日と、2月8日のチラシ閲覧。
   というのはこのデータは累積だから、チラシが新しければ新しいほど、数字は低いはずなんだけど。これはなんでだろうか?」
網野「1月11日はちょうど第30回のチラシでやはり特別版を作ってますね。
   でも、恐らく、放射能汚染食品問題と、低線量内部被曝の危険性についての記事が
   読まれたんじゃないかなと思ってるんです。」
哲野「でも、この問題って、みんなやってるじゃない。」
網野「取り上げたのが、厚生労働省のリーフレット「食べ物と放射性物質のはなし」で、
   『基準値以下の汚染食品はいくら食べても安全です』に対して裏面では
  例えばわずか50ベクレルのセシウム137による内部被曝が実際どういうメカニズムで細胞を損傷させるか、を説明しているのと、もっとも厳しい汚染食品基準をリンクさせて説明している点、じゃないかな。
  つまり、政府が言う「大丈夫」はみんな「おかしい」と思ってるんだけど、
  なにがどうおかしいのかを、このチラシがある程度説明してる点じゃないかな?」
哲野「なるほど。で、2月8日はどう思うの?」
網野「私もびっくりですが…最初、2月9日に、前日の8日の1日だけのアクセスを見た時、
  『みんな、福島原発がどうなっているのか』と心配してるんだと思いましたよ。」
哲野「マスコミを信用してないということかね?」
網野「そう思いますよ。結局、福島第一原発に大きな問題があるんだけど、マスコミがそれを報じない。と疑ってる人も多いということじゃないかな。
   だってふつう、あれだけの原発事故起こして、はい、収束なんて信じられませんよ。
   どう収束したのかすらはっきりわからないままですもん。」
哲野「どうだろうか?1号炉から3号炉だけのセシウム放射性物質だけで
   1時間に1000万ベクレルの放射能が今でも出続けていることは
   一般の知識になっているだろうか?」
網野「いや、なってないと思う。だって、ホラ、正月に親戚が集まった話をしたじゃないですか。『もう放射能はでなくなったんでしょ?だって放射能が出てるようなら、新聞やテレビが騒ぐはずでしょ?』と言われた話をしたでしょ。
   そこはマスコミを使った政府の広報宣伝が浸透してると考えたほうがいい。
   だけど、信じてない層も多い、と言える。」
哲野「だからあの2月8日の直近のチラシがアクセスが高いんだろうね。」

網野「これで2人デモの効果はある程度、数値化されたでしょうか?」
哲野「ぜんぜん。ただ、今のところ、やらんよりマシだ。という程度じゃないか?」
網野「そうだとしても、やる以外にはない。居ても立ってもいられなんなぁ、もう」
哲野「まあ、座りなさい。じっくり腰を落ち着けていくしかないですな。網野君」

ということで、分析してみました。

大手マスコミの検証記事を書きました。

おかしいのです。

民意の大半は、推進派も含め、大飯原発再稼働反対でした。

なのになぜ、大飯は再稼働されたのか?
しかもなぜ権限のない政府が決めたのか?

去年から捨てずに新聞を溜めておりましたが
マスコミの動きから、政府が何を考えているのか
そして私たちがどういう経緯で騙されていったのかを哲野が詳しく検証しました。

宜しければお目通しください。
結構長い文章ですが
その②は新聞記事を挟んでおり、読みやすいと思います。

広島2人デモ
その① 政府・関電、そして関西広域連合の詐術
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/zatsukan/044/044.html

広島2人デモ
その② 大飯原発再稼働-朝日新聞にみる巧妙な世論誘導と脅し
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/zatsukan/045/045.html

網野沙羅

ページ移動