◆画像説明
1.第16回チラシ1-4P
2.第16回チラシ2-3P
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
5.本日の天気、桜咲く平和公園
みなさま
3月30日15時~に伊方再稼働反対ウォークがありました。
応援参加しましたので私からも補足いたします。
主催の原田さんの報告と、哲野と網野のスピーチは最後にまとめてあります。
今日は本当に人が多かったです。
平和公園は花見客+観光客でごった返していました。
ぽかぽか陽気で暑いくらいでした。
・・・16時になるまでは。
集合場所に行くとすでにマトリョーシカさんも来ていました。
立ち話になります。
そこへ雑誌『環太田川』の編集者の人が取材がてら参加。
計5人。
警察の方もきて、原田さんと指令書の確認。
雑談をしているとそろそろ15時。
警察「今日は音楽が鳴りませんからね!」
といいつつ腕時計で時間を見てくれます。
(音楽が鳴るのは18時だけです。)
警察「もうちょっと待ってくださいね~あと10秒です!」
と言われりゃ、カウントダウンしちゃいます。
原田・網野「9、8、7、6、5、4、3、2、1・・・・」
警察「はい、時間になりました。どうぞ。」
というわけでデモ開始。
原田さんのスピーチがはじまります。
原田さんのスピーチは末尾の報告にある通りです。
本通りも人が多かったです。
4人+1人しかいないので、早々に網野はプラカード2枚とスピーカーを抱いてチンドン屋に。
情報はチラシにあるので、興味を示す方にはチラシを受け取っていただかないと意味がありません。
原田さんのスピーチのあとはシカさん
シカさんのスピーチは末尾報告の通りです。
途中気が付いたんですが、商店街のお店の人、昨日も歩いた人間が3人来るわけですから
見てくれていましたし聞いてくれていました。
しかし様子見といったところでしょうか?
2人デモのように毎回ネタがはっきり違うわけではないので
「また来たな」と見ている感じです。
哲野、それから網野にマイクがわたり
最後に原田さんが締めておわりました。
チラシは60部持っていきましたが、復路ですべてなくなりました。
実は花見モードなのであんまり売れないだろうと思っていました。
せいぜい40部程度かなと思っていましたが、これはちょっと意外でした。
警察にお礼をいってお別れし、立ち話に。
シカさんによると「先週ほど反応がよくない」とのこと。
シカさんの分析は「人の流れに負けている。」
哲野「それは、こちらの人数が少ないっていうことですかね?」
シカ「うーん、必ずしもそうではなくて、勢い負けしている、と言う感じかな?
前回とはそう人数は変わってないけども、勢い負けしているという感じはなかった。」
哲野「意外と、重要な指摘かもしれないなぁ。
人数の問題ではなくて、別な問題かぁ・・・なんだろう?」
シカ「僕もそれ以上上手く言えないなぁ。」
網野「私たちが工夫して改善しないといけない点は確かにありますよね。」
シカ「うーん、フォーメーションというか、そういうの、あるんですよ。例えば
1人がスピーカーを持つでしょ?
2人がプラカードを持つでしょ?
1人がスピーチするでしょ?
2人がチラシまきするでしょ?
そうすると最低でも6人必要になる。
単に6人ということじゃなしに、それがフォーメーションを組んで歩いている。
今日なんかは4人の間を平気で一般の人がすりぬけていきましたよ。
ウォークのメンバーなのか、一般通行人なのか、さっぱりわからない。」
哲野「ははは、そりゃそうだ。2人デモの時なんか、あんまり威圧がないというか
完全に通行人の中に埋まってますもんね。」
網野「ま、それが良いところでもあるんですけどね。」
哲野「一工夫二工夫必要なことは、間違いない。
でも今日のシカさんの指摘、勢いに負けている、というのは何か別な要因、
何か根本的な問題がありそうな気がするな。考えてみないといけないね。」
網野「これも良く無かったよね。解りにくかった。」
(といってプラカードを差す・・・プラカード4です)
哲野「言われてみればその通りだ。確かにここには凄い恐ろしいことが書いてある。
だけど、例えば『原子炉自動停止失敗時』なんて平気で言ってるけど
自動停止に失敗すりゃ、確実に核暴走だからそんなこと想定してるってことを
伝えたかったけど、原子炉自動停止ってそりゃなんじゃ?って話だろうねきっと。
また、『格納容器破損時』なんてすごい事も言ってる。
でも、原子炉格納容器がいったい何で、それが破損することの意味がわかんなきゃ
それがどうした?ってことになっちゃうよね。
ここを伝えるにはどうやったらいいんだろうねえ。
伊方原発の再稼働ではここまで想定して安全対策を講じてるってことだけど
私たちからすれば『そんな危ないもの動かすなよ!』ってことだけど。
どうやって伝えたらいいのか・・・」
網野「今回このプラカードはほんとに、ぱっと見た目わかりにくすぎた。
工夫が必要だね。」
哲野「福島原発事故の時は原子炉自動停止は成功した。
しかし、メルトダウンやメルトスルーで、あるいは地震で格納容器が壊れちゃった。
それで放射能が大量に漏れ出した。
水素も漏れて爆発の原因になった。
要するに福島事故のいきさつ、なぜあれだけの大惨事になったのか
という知識がまだまだ一般に共有されていないってことだよね。
それがわかっていれば、このプラカードを見て腰を抜かすはずなんだけどね」
網野「ほんとだよねえ・・・トンデモなこと言ってるんだけどね、この人たち。」
というわけでみんな、これから一工夫、二工夫も必要ということでは一致しました。
以上補足報告です。
▽以下、主催の原田さんの報告です。
みなさま
広島の原田です。
3月30日第16回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。3月30日(土)15:00にスタート。今回は4人+1人で歩きました。
今回のチラシのタイトルは、
「着々と再稼働準備の伊方原発…
苛酷事故発生を念頭に新安全基準適合の最終対策
苛酷事故の可能性があるなら止めてほしい再稼働」。
(チラシは毎回、「変えよう!被曝なき世界へ 市民アライアンス」の哲野さん・網野さんが作成してくださっています。)
↓
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130330_ikata.pdf◇次のようなことを訴えました。
広島市から100キロ、愛媛県の佐田岬半島にある四国電力の伊方原子力発電所が
再稼働に向けて着々と準備を進めています。
原子力規制委員会は、今年の7月中旬、原発を再稼働させるための「新安全基準」を
完成・施行する予定です。
この基準に基づいて、原発再稼働のための審査が行われますが、
再稼働に最短距離にあるのが、広島から一番近い原発、四国電力の伊方原子力発電所です。原子力規制委員会がつくる「新安全基準」とは、
原発周辺の住民の安全をほんとうに守るための基準ではなく、
原発再稼働の手続きを進めるための基準です。「新安全基準」は、原発苛酷事故が起こることを想定して、「少しでも被害を小さくするため」の設備を電力会社に求めています。
「少しでも被害を小さくするため」とは、文字どおり「少しでも小さく」なればいいということで、
周辺住民の命や安全を保障するものではまったくありません。例えば、原子炉格納容器の爆発を避けるための「ベント」の装置をつけろと言っています。
「ベント」とは、強い放射能を持つ気体を、格納容器から環境中に放出する装置です。
強い放射能を持つ気体が大気中に出てきても、原子炉が爆発するよりはマシということです。しかし、この「ベント」の装置も、福島原発と違った一回り大きい加圧水型原発の伊方原発は、
付けるのを5年間猶予してもいいということになっています。
伊方原発の原子炉は福島第一原発の原子炉よりも容積が大きいので、爆発の危険は「少し小さい」ということです。それから、地震や津波に耐えられる「免震重要棟」という建物を原子炉から
少し離れた所につくれと言っています。通信を確保するためです。
原子炉から少し離れた所にあることで、原子炉がヤバイ状態になっても、
「免震重要棟」がヤバイ状態になる可能性が「少し小さくなる」ということです。
また、原子炉の自動停止に失敗したり、冷却ができなくなった場合に備えて、補助ポンプや補助タンクや補助電源を用意しておくということです。原子炉の自動停止に失敗すれば、核爆発と原理的には同じ、核暴走が起きます。
大量の中性子線が出て、原子炉周辺に近づくことなどできなくなります。
どうやって補助ポンプや補助タンクや補助電源を使うのか、まったくわかりませんが、
それでも「無いよりは少しマシ」ということでOKなのです。このようなナンセンスな「対策」でも、原子力規制委員会の決める
「新安全基準」に定められた「対策」をとっておけば、原発の再稼働は認められます。
伊方原発は、福島原発よりも一回り大きい型の原発ですし、「免震重要棟」も準備しています。
今年6月までには、原子力規制委員会の決める「新安全基準」に定められた補助ポンプや補助タンクや補助電源などを十分用意できるでしょう。広島市から一番近い原発、四国電力の伊方原子力発電所の再稼働は、すでに決まったようなものです。
愛媛県は、原発過酷事故が起こった場合の「防災計画」を、すでに立てています。
原発過酷事故が、手順に従って、マニュアルどおりの対応ができるような形で
起こることを想定したナンセンスなものですが、地元県の「防災計画」が紙の上でできていれば、原発再稼働はOKなのです。福島県飯舘村で、牧場の馬に異変が起こっています。
写真家の森住卓さんのブログに、写真とコメントが掲載されています。
飯舘村の細川徳栄さんの経営する牧場では、今年になってから、生後1週間から1ヶ月で死亡した子馬が14頭、元気に育った子馬は1頭のみです。
さらに、2月末から今までに、大人の馬が4頭死亡しています。
後ろ足を引きずるようになり、だんだん歩けなくなり、死んでしまうのだそうです。
家畜保健所の検査の結果では、細菌やウィルス、寄生虫による死亡ではありません。
福島原発事故が起こった後の異変です。原発事故はすべてを奪います。
原発事故が起こった後に、大量の放射性物質のふりそそいだ土地で、「復興」など不可能なのです。
伊方原発で苛酷事故が起こった後に、
広島市の復興も、瀬戸内海がふたたび恵みの海になることもあり得ません。地震はいつ起こるかわかりません。
伊方原発への航空機の墜落もいつ起こるかわかりません。
いつ地震や事故が起こっても、すべてを失う事態を招かないためには、
原発の停止と廃炉以外にありません。わたしたちのささやかな、しかし、大切な財産、
呼吸できる空気、恵みをもたらす海、住み慣れた土地での生活、
それらをすべて「核利益共同体」の犠牲に差し出しますか?
伊方原発再稼働を止めるただ一つの方法は、
広島市民が一斉に政治意志表示をして、
安倍内閣に再稼働をしない政治判断をさせることのみです。◇今回も島根から駆けつけてくださった、廃炉マリョーシカさんのスピーチです。
広島市民の皆さん。こんにちは。
また今日もしつこく、中国山地を越えて島根県から広島に遣って来ました。
何度でも遣ってくるつもりです。
「お百度参り」って御存知ですよね。
日本の民間信仰で、神仏に祈願するために百度参拝するという。これがお百度参りです。
心願、つまり心からの願いが成就するように、お百度を踏む。
私自身は無神論者ですし、ほんとうは、人に見られないように行った方が効果あるんでしょうけども。
月2回のペースなので、ここ広島に来ています。5年はかかってしまいます。
5年というのは、「5年の猶予期間」と同じ長さです。
原子力規制委員会は、「原子力新安全基準」の適合に、「5年の猶予期間」を設けようとしてます。
ふくしまで起きたような過酷事故の対策に、設置に時間のかかる設備について「5年の猶予期間」です。
委員長の田中俊一、彼の私案で示された文章には、
「新規制導入の際には、基準への適合を求めるまでに一定の施行期間を置くのを基本とする」
今月3月19日-規制委員会定例会合の文章です。新安全基準の適合を求める5年の間に、本当に何も起こらないのでしょうか?
思い出してください、今月の18日。
福島第一で、電源がネズミによってショートして・・・
ネズミが原因というのはほんとかどうかわかりませんけれども、冷却システムが停止しました。
私たちは今この場で買い物をしたり、
彼氏や彼女と一緒にお茶を飲んだりすることも出来なくなるかもという危機的状況、
危機的状況、タイムリミット4日間の危機的状況の時を刻んだのです。確かに、原子力規制委員会のHP上は、何も起こりませんでした。
そして、平然と、翌19日、「5年の猶予期間」。田中私案です。
もう一度繰り返させていただきます。
19日午前。「5年の猶予期間」。田中私案。
20日午前零時12分。共用プール、冷却システムの全面復旧です。
何か起こってませんか?
3・11前の5年間に島根原発で起こったこと。・2006年
<11月7日>
復水貯蔵タンクの点検において、
腐食によりタンク水位計配管取付け部の一部に、
技術基準における必要な厚さ(9.9mm)を下回っている部位が見つかっています。
<11月9日>
復水フィルタ出口ヘッダー配管と復水フィルタ出口配管との
合流部6箇所のうち2箇所(B, C)の一部に減肉が認められています。(B:5.9mm, C:5.8mm)
・2008年
<11月21日>
燃料 取替装置の点検を実施するために燃料取替装置を移動したところ、
燃料つかみ部が燃料プールの手摺に接触し変形しました。
要するにぶつけちゃったということです。
<4月18日>
原子 炉圧力の上昇操作中、A-、B-原子炉格納容器 線量当量率計の指示値が安定せず。
<7月11日>
定期 試験のため高圧注水ポンプを起動したところ、誤信号による高圧注水系駆動用タービンが自動停止しています。
<8月3日>
高圧 注水ポンプ起動直後に、タービンに蒸気を供給する主塞止弁が急速に開き、
蒸気流入量が一時的に過大となり、高圧注水系駆動用タービンが自動停止しています。
・2009年
<3月26日>
原子炉保護系ハーフスクラム試験実施中、制御棒1本が全挿入されました。
<6月4日>
B-原子炉再循環系配管の溶接継手部1箇所に、ひび(長さ80mm、深さ4mm).。
・2010年
<3月30日>
28 回定期検査(平成21年5月~平成21年10月)の後に行った
「不適合管理検討会」(平成22年1月22日開催)において、
「点検計画表」上では第26回定期検査で点検したこととなっていた
「高圧注水系蒸気外側隔離弁の駆動用電動機」が、実際には点検されていないことが発覚。
1 号機の運転を停止し、改めて点検を実施すること、
及び定期検査中の2号機についても点検実施を公表。
点検未実施511件。
・2011年
<1月18日>
A- 原子炉再循環ポンプ 出口弁下流側配管溶接継手部1箇所に、
ひび(長さ574mm、深さ:最大5.0mm)。
同入口弁上流側配管溶接継手部2箇所に、ひび(長さ25mm、深さ:最大2.7mm・長さ27mm、深さ:最大2.7mm)。
B-原子炉再循環ポンプ 入口弁上流側配管溶接継手部1箇所に、ひび(長さ79mm、深さ:最大4.0mm)。
・2012年
<9月10日>
原子力安全・保安院から、(平成24年8月10日付) 「燃料集合体チャンネルボックス上部(クリップ)の
一部欠損について(指示)」を受け、調査したところ、クリップ接合部の一部に欠損がある
チャンネルボックスが10体ある ことを確認。 (1号機10体、2号機3体)
以上1号機。
・2006年
<3月1日>
試験のため制御棒の一部を引き抜き原子炉の炉心倍増率測定を行ったところ、
IRM(中間領域計装)異常高の信号により、制御棒が自動で全挿入。
<3月18日>
高圧炉心スプレイ系の 7つのスプレイノズルにおいて、部品の一部(デフレクタ)の脱落確認
・2008年
<10月14日>
B-原子炉再循環系配管と原子炉浄化系配管の接続部分の溶接継手部に、
長さ81mm、深さ3.6mm・長さ120mm、深さ3.6mmのひびを確認。
以上2号機。
5年間に、何も起こってませんか?
何か起こってませんか?
私の心願は、心からの願いは、みなさんの生命と、そして出来るならば私自身の生命とがまっとうできる量にすることです。
そのためなら私は何度でもこの広島の地にやってきます。
今島根原発では3号機の稼働が進められようとしています
それを阻止するための私は原告です。
稼働を阻止するための原告の役割も担って広島のみなさんに訴えるためにこうして立っています。歩いています。
広島市民の皆さん、ご傾聴ありがとうございまし た。
◇哲野さんは、
福島原発事故後、大きく変わったことは、「原発苛酷事故は発生する」ということを
前提とするようになったことだ、ということを強調されました。「原発苛酷事故は発生する」のに原発を動かし続けるということの意味――
人間の命や、決して「賠償」などできないような財産、大切な人やふるさと、安全な食べ物――
基本的な生存権が侵されていることに、なぜみんな怒らないのか、という憤りがこめられているように感じました。チラシにもあるように、山口県知事が四国電力に問い合わせをし、
それに対して四国電力が「伊方原発で苛酷事故が発生したら
山口県民に賠償する。賠償には『風評被害』を含む。」と回答したこと、
特に山口県知事山本繁太郎氏が「原発過酷事故が起きたら、
山口県民に賠償してくれるか」という問い合わせとしたことの異常さを指摘されました。◇網野さんは、
黙っていたら認めることになるということ、
「知らない」では済まされないこと、いやなものはいやだと言うことが
民主主義社会でのイロハであることを強調されました。デモに参加してもらわなくてもいい、有権者として、
例えば請願といった形で、みんなが意思表示しなければ、ということを強調されました。
マスコミは大切なことを報道しません。報道されたときは手遅れです、ということも。お花見の人や観光客、非常に多くの人通りでした。
プラカードに目をやる人は多いのですが、チラシを差し出すと拒否する人も。
気にはなっても、考えたくない、というところでしょうか。
(確かに、お花見に来て、原発の話など聞きたくはないかも。
しかし、どこかできちんと向き合わなければ、
元安川でお花見をすることなど二度とできないような事態が来てしまうかもしれません。)次回は、4月13日(土)15:00~、同じコースで歩く予定です。
以上原田さんの報告です。
◆哲野のスピーチです。
哲野「春の土曜日のお休み中をお邪魔します。大変無粋な話でお邪魔します。
広島から一番近い原発は島根原発ではありません。
伊方原発は広島から直線で100キロ、愛媛県にあります。
瀬戸内海、遮るものがありません。
原子力規制委員会は原発再稼働のために今新安全基準を作っています。
その新安全基準に照らすと一番最初に再稼働するのは伊方原発です。
新聞やテレビは報道しませんが、四国電力は再稼働にむけて着実に準備しています。
四国電力は山口県知事に対して質問の回答書を公表しました。
なぜお隣の山口県が四国電力に質問書をだしたかと思われるかもしれませんが
山口県の上関町は伊方原発からわずか40kmくらいしか離れていません。
もし伊方原発が苛酷事故を起こしたら、当然、山口県の上関町も放射能の被害に遭います。
そのことを心配して山口県知事は質問書を出しました。
四国電力の回答書は、もし苛酷事故がおきたら山口県民の財産を誠意をもって賠償する
これには風評被害も含むと、山口県知事に回答しました。
これこそ山口県知事が四国電力から最も聞きたい回答だったでしょう。
『本当に事故が起こったら賠償してくれるのか、風評被害も含め賠償してくれるのか』
この回答を聞いて山口県知事は自分の安心材料にして
恐らくは伊方原発の再稼働に反対しない態度を明確にしたことでしょう。
しかし私は山口県知事は間違っていると思います。
山口県知事が四国電力に確認しなければならなかったことは
『伊方原発が絶対に事故を起こさない絶対保証』を求めることだったと思います。
それができなければ山口県知事として伊方原発の再稼働反対、政治生命をかけて反対すべきだったと思います。
なぜなら山口県知事は県民の命と健康と財産を守る、政治的最高責任者だからです。
その政治的最高責任者が、事故を起こしたら賠償してくれるかという質問をだして
賠償しますという答えを聞いて満足したわけです。
山口県知事は間違っています。
広島県知事は四国電力伊方3号機が事故が起こったら、あるいは絶対に事故が起こさない保証を求める、
広島県知事はまだこういう動きをしていません。
思い出してみてください。
福島原発事故で近隣の双葉町、浪江町、飯館村、そのほかの地域、
この地域に住んでいた人たちは何もかも失いました。
先祖伝来の田畑、綺麗な空気、綺麗な食べ物、子どもたちの健やかな笑い声、
つましいけれど幸せな日常生活、住み慣れた土地、家、すべて失いました。
未来まで失いました。
福島原発で近隣の人たちが失った価値に、いったい、お金で価格が付けられるでしょうか?
こうしたお金に換算できない価値を賠償と言う形でお金にするわけです。
そのような苛酷事故を起こすようなものを動かしてはいけません。
どんなに賠償金を積まれても、私たちが失う価値に比べれば、雀の涙にすぎません。
私たちが失う価値はお金に換算できない、金額で表現できないほど大きな価値を持つものだからです。
事故がおきたら賠償金がもらえるかと聞いた山口県知事は、
県民の生命と財産を守る、最高責任者としての県知事の資格は私はないと思います。
苛酷事故は前提としていろんな対策が進んでいます。
しかし考えてみてください。お金をもらってどうにかなりますか?
このような原発、苛酷事故をおこすような原発、
広島から100キロしか離れていない原発
これを動かすことがいったい、広島市民の生活にどんな影響があるのか。
こうやって本通りを歩いて安穏に買い物をしたり
デートしたり、映画をみたり、喋り合ったりするような
このつましい生活が一瞬にして吹っ飛ぶ、その可能性がある
その可能性があることを、みなさんちょっと想像してみてください。
お金をもらって済む問題ではありません。
賠償金を貰って済む問題ではありません。
新安全基準が施行されるのが7月、再稼働まで最短であと5か月後に迫っています。
新聞が報道した時にはもう手遅れです。
すべて政治的にも経済的にも手はずが整っています。
みなさん、あと5か月しかありません」
◆網野のスピーチです。
網野「お休み中の所、お騒がせしてホントにすみません。
気分ぶち壊しになるかもしれませんけども
伊方原発に反対して私たち歩いております。
隔週、歩かせていただいております。
皆様にお伝えしたいのは、広島に一番近い原発は
中国電力の島根原子力発電所ではありません。
愛媛県の佐田岬半島にある、四国電力伊方原子力発電所です。
たった100キロの距離です。
広島型原爆にして1万発分の核物質があります。
ここが危険なのは『伊方原発敷地前面海域の活断層群』と言う、活断層群がすぐ目の前にあることです。
また、再稼働予定の伊方3号機は燃料にプルトニウムを使います。
プルトニウムで汚染された地域は2万年は元に戻りません。
広島は福島から遠いから大丈夫だと思っている方いらっしゃるかもしれませんがそうではありません。
広島にはたった100キロしか離れていないところに伊方原発があるのです。
ここが事故を起こさないという保証は誰にもできませんし
事故が起こった時に広島に住めるかどうか誰も保証はできません。
原子力規制委員会は、原発は苛酷事故を起こすものと前提しています。
苛酷事故を起きたら被害を最小限にするために規制を厳しくしましょうというのが原子力規制委員会の方針です。
もともと、原発は苛酷事故など起こさないということで建てられてきました。
しかし180度変わりました。
福島原発事故が起きたからです。
福島原発事故がおきたら、『いや、原発は苛酷事故を起こすものだよ』とあっさり方針転換しました。
そして私たちに、避難訓練しなさい、いつも逃げる準備をしておきなさい、と行政に指導をかけています。
行政のそういう計画がないと再稼働を認めないと言っています。
停めようとおもったらたった一つだけ方法があります。
最終的に政府が再稼働の政治判断をします。
そこに地元の人間として再稼働を認めないという意思表示をすることができます。
しかしそのためには、私たちは一人一人、原発はやめてくれと言う必要が出てきています。
しかし市民ならば当たり前です。
私たちは声をださないと、意思表示しないと、相手がやっていることを認めることになります。
これは小学校で習う事です。
黙っているのは認めているのと同じことだ、YESと言っているのと同じことだ
実際社会はその通りのシステムですから、私たちが黙っているのはYESと同じことになります。
知らなかったでは済まされません。
小中学校ときちんと義務教育を受けてきているわけですから。
嫌ならいやといわないといけない、これは主権を持った普通の市民としての当り前の権利です。
ここを躊躇してはいけません。
政治意思表示というのはデモのことではありません。
県知事や県議会、市議会など、市民の代表である機関に
市民の声の代表として正式に政治意思表示をさせることです。」