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第72回広島2人デモ 11月1日報告

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みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
第72回広島2人デモのご報告です。

今日の参加者は5人
哲野、網野、じゃけえさん、Kさん、原田さんでした。

今日の反応からご報告します。

プラカードをよく見るビジネスマンが結構いました。
これは全員同じように感じたそうです。
ビジネスマンの関心が高かった。

こちらを見ている中年で襟に社章バッチを付けているビジネスマンに哲野が
「中電の経営指標を載せています」と言って差しだすと
チラシを受け取ったそうです。
明らかにこの人は原発推進派ですね。

じゃけえさんの感想はツイートから引用します。
「今日のビラ配りは…進んで取りに来る人は来るし、
 全く気に留めない(処か白い目で見る)人は全く….。
 当然なんですが今日はそのギャップが露骨に表れたと思いました。
 どんどん差が広がってるような。
 でもチラシを自ら取りに来る人は着実に増えてます。
 プラカード見てる人を見つけて渡そうと思って見渡しながら配りました。
 キョロキョロしてたら私がチラシを持ってるのに気づいて取りに来てくれる人が3~4人くらい。
 プラカード見てるので差し出すと、会釈しながら好意的に受け取ってくれる人も3~4人くらい。
 信号待ちでチラシ持って立ってたら「ください。」と声をかけられたり。
 だがしかし、拒絶を露わにするのは少なからず全くの無視よりは、
 気にはしてるということではないか?疎ましく感じるということは
 少しは耳に入ってるという 事だ。
 不安だから考えたくないという気持ちの表れなのでは?
 と、なると寧ろ全くの無視よりはもう一押しで関心層になるのでは。
 そこは反原発はもう少数派ではないんですよ、と強調すれば
 受け入れやすくなるんじゃないか?とか思った
 "全くの無視"の人の他に"拒絶の意を露わにする"人も目につくようになったが、
 後者は裏を返せば関心を持ち始めていると言える。
 全体的に関心は高くなっている、という事ではないかと。」

Kさんも
「普段なら受け取らないような年代の男性が多かったですよ
 知事選近いから、いろいろ思うところあるのかも」

という感想でした。
チラシは40部用意しましたがデモが終わる直前に全てなくなりました。

さて本日の報告です。
とっぷり暮れた元安橋で待っていると最初にきたのはじゃけえさんです。
じゃけえさんは直前に大西候補の回答を取りに行ってくれていました。
後でじっくり読むとします。

しばらくすると警察の方が来たので指令書の確認を済ませチラシをお渡しします。
説明しているとKさん登場。
哲野「よく間に合ったねえ」
Kさん「だって休みだったんだもん」
哲野「じゃなんで早く来なかったのよ」
Kさん「だって仕事だったんだもん」
哲野「????」
本来仕事の休みの日だったのに
急きょ仕事が入ったそうです。
通常業務ではないので急遽入った仕事のみで
すぐに解放されたとのこと。

音楽が鳴って出発です。

本日のチラシ
第72回チラシ
▽A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131101_A4.pdf

特別報告「結・広島、広島県知事候補に質問状」
▽A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131101-ikata_A4.pdf

トップバッターはじゃけえさんです。
じゃけえさんは、これから再稼働される原発は、
重大事故が十分起こるという可能性があるという前提で再稼働されるということ
伊方原発が広島から一番近い原発で
福島並みの苛酷事故が起これば広島市は一時移転の対象になること
そして黙っていることは容認することだとスピーチしました。

それから県知事候補の2人に質問書を出しましたとスピーチしました。
県知事は広島県民の生命・財産に責任を負っている、
その県知事として伊方原発再稼働問題をどう考えるのか
そして11月6日に返事があるので次回にご報告できます、とスピーチしました。

次にマイクが渡ったのが哲野です。
哲野はチラシの解説をしました。
まず311から現在も福島第一原発の「原子力緊急事態宣言」は解除されていないこと
終息(避難指示も含む)に向け総理大臣に全権限が集中されることなど
法令の解説をしました。
またその解除の定義について原子力規制委員会に
電話をかけて問い合わせた内容をスピーチしました。
また「首相がトルコに日本の原発を売り込み成功」というニュースを解説しました。

哲野「・・・しかし実態はそうではありません。
    受注をしたのはアトメアと呼ばれる、フランスの企業を中心とした企業グループが受注しました。
    アトメアというのはフランスの核コングロマリット、アレヴァ社と
    日本の核コングロマリットの三菱重工業の合弁会社です。
    この合弁会社を中心としてつくられた企業連合、
    この企業連合の中には当然フランスのアレヴァも日本の三菱重工業も、
    それから関西電力も入っています。
    こういう企業グループが受注をしたと。

    新聞を読むと正式調印みたいなことを言ってますが
    三菱重工業は大枠で合意したと言っています。
    どっちが正しいのかと言えば、これは新聞の報道よりも三菱重工の発表のほうが正しいです。
    というのは今回決まった事は何かというとシノップというところに原子炉4基を置きます。
    その原子炉の形は、アトメア社が最初に開発した【Atmea1】にします、
    費用は恐らくは220億ドル、日本のお金にすると…2兆2000億円くらいになると思います。
    このことが決まっただけで、あと細かいことは全く決まっていません。
    一番大きな問題で決まってないことは、その220億ドルを
    誰がどうお金を持ってくるか、肝心なことがまだ合意されていません。
    だから三菱重工業の発表する大枠合意とか大筋合意とかいう言い方が正しいです。

    実際には三菱重工業が原子炉を作って輸出するわけではありません。
    アトメアの本社はパリ郊外で、工場もそこにあります。
    三菱重工業の技術も少しはそこで使われますが
    大半はアレヴァがこれまで蓄積開発してきた技術です。
    だから日本がトルコで原発受注という、こういういい方は全く誤った報道ということになります。」

あと中国電力の島根原発について解説しました。

哲野「直近の通期の有価証券報告書を見ると
    原子力発電施設建設仮勘定という項目がありますが4529億円でした。
    1号機2号機は建設が終わって稼働中ですから、これに対するお金ではありません。
    上関原発はまだ建設中になっていません。建設準備中とか建設計画中だとか
    なにしろ原子炉設置許可を取ってないわけですから
    建設中もなにも、有価証券報告書上はまだ何にもスタートしていません。
    当然上関原発のおカネはこの仮勘定の中に入っていません。
    従って4529億円はすべて島根原発3号機に向けられた投資です。
    今年の3月までに中国電力は4529億円のお金を島根原発3号機に投じたことになります。

    有価証券報告書を見て驚くのは、純資産が6156億円しかありません。
    純資産6156億円の会社が、その75%に相当するお金を
    島根原発3号機というたった一つのプロジェクトに注ぎ込んでいるわけです。
    非常に危険な計画だと思います。

    …つまり、もし島根3号機が稼働しなければ
    それまでに投じたお金はゴミになります。
    解体して産業廃棄物以外にすることはできません。
    建設仮勘定として資産計上することも出来なくなります。
    純資産6156億円の会社で4529億円が産業廃棄物になってゴミになる。
    つまり0査定になる。
    これは損金処理にしなければなりません。
    ですから単純に6156億円から4529億円を引き算すればよろしい。
    残ったお金は約1600億円。
    恐らく1年以内に中国電力は債務超過に陥ります。
    中国電力は上場会社ですから、約束事にのっとって債務超過になった場合には
    株式市場から撤退しなければなりません。
    これは中国電力の倒産を意味します。」

    「2012年度、中国電力は原発による発電を全くしていません。0whでした。
    有価証券報告書を分析すると、0whの原発施設、1号機2号機、
    この原発施設を維持するのに全く発電をしていないのに
    かかったお金は1年間で529億円です。

    今季のネットの赤字は111億円を計上していました。
    ですからこの529億円の無駄なコストをかけなければ
    中国電力は今でも400億円から500億円の純粋の黒字を出す
    超優良企業だったはずです。

    中国電力の足を引っ張っているのは高い燃料費ではありません。
    いま2つの例で申し上げたように、原発事業なんです。
    原発事業にさえ中国電力が手を出さなければ、超優良企業だったはずです。
    中国電力の足を引っ張っているのは、実は原発事業と無能経営です。」

哲野のスピーチ中に原田さんが合流しました。
次にマイクが渡ったのがKさんです。
福島からは現在も放射能が漏れていること
食べ物などを通じた内部被曝の危険があること
Kさんは関東や東北に病気や病気と言えない症状や体調不良が増えていること
そして東北・関東の問題を考えることは自分の身を守ることに繋がるので
考えてほしい、と訴えました。

次に原田さんにマイクが渡ります。
福島からは現在も大量の放射能が出ていることに触れ

原田「…全国の原発のモニターが、いまも福島原発から漏れている放射性ヨウ素を検出しています。
    今私たちが吸っているこの空気の中にも福島原発から漏れ出た放射性ヨウ素や放射性セシウムが混じっています。
    そして福島では年間20mSv以下の土地は帰還することを促されています。
    これはチェルノブイリ事故のあとで、原発苛酷事故が起こっても
    経済的社会的コストを減らすために国際核共同体が作りだした防護基準に基づいています。
    放射線防護の基準を引き上げれば、その汚染地域から多くの人を避難させなくてもよくなり
    経済的負担が軽減される、このような考え方です。

    しかし汚染地域に住んでいる人たちの命の健康は確実に蝕まれています。
    アドルフ・ヒトラーはユダヤ人をガス室に閉じ込め虐殺しました。
    安倍晋三は自国民を高濃度放射線汚染地域に閉じ込めてじわじわと殺しています。
    これが現在の安倍首相のやっていることです。

    年間20mSvというのは以前は公衆の防護基準としては許容されないものでした。
    一般の年間の被曝線量、これは決して安全値ではありませんけども
    年間1mSvと定められていました。
    現在も法律上はそう決まっています。

    しかし避難などにかかる経済的社会的コストを減らすため
    ただ、そのために、防護基準が引き上げられ
    (「緊急時被曝状況」及び「現存被曝状況」の適応)
    年間20mSv以下の土地には人々が帰っていくことが求められています。

    この国では人の命や健康よりも
    いかに経済的コストを下げるか、
    原発を安く動かし続けていくかということが優先されています。
    これが現在の日本の姿です。」

そして広島市にも伊方原発という一番近い原発があり
もしここで福島並みの苛酷事故が起こったら、
広島の被曝線量は4mSvと原子力規制委員会のシミュレーションから見て取れる
空間線量率に直すと40μSv/hになって防護服を着ていても長くとどまるべきではない中に
広島市民は投げ出されることになるシミュレーションがでているのに
それでも再稼働されようとしている、と訴えました。

次にマイクが渡ったのが網野です。
網野は中国電力管内ではもう2年近く原発が止まっていて
原発の電気で暮らしていないということ
また安全基準、安全審査と言う言葉をテレビや新聞で見るけど
規制基準、規制基準適合性審査であって安全基準ではないことを
いつものようにスピーチしました。

網野「この基準を通れば安全だと私たちに思い込ませたい、刷り込みたいために
    マスコミや、電力会社さんの回し者の方々は
    安全審査、安全基準という言葉を使います。
    どうかみなさん、騙されないようにしてください。
    実際に原子力規制委員会の田中俊一委員長自身が
    安全基準ではない、規制基準だと
    みなさんに安全だと思われては困るというんで
    安全基準から規制基準に名称を今年の4月に変えております。」

元安橋に帰ってデモ終了。
警察にお礼を言ってお別れし、
じゃけえさんがデモ前に受け取りに行ってくれた、大西候補の回答をKさんが読み上げ
みんなが目を通しました。

一堂「う~~~ん・・・」

網野「正式な回答として受け取ったので、一字一句そのまま載せてもいいんだけど・・・」
原田「このまま載せていいかどうか、ちょっと念のため確認しましょう」
ということで、原田さんから来週早々に確認してもらうことになりました。

確認後、掲載報告の予定です。
次回のデモには報告チラシをまた作成いたします。

以上ご報告します。

▽以下各人スピーチ全文▽

◆じゃけえさん

ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、お騒がせしております。
毎週金曜日恒例の広島2人デモです。
毎週金曜日、この時間にアーケードを往復しながら
みなさんに知っていただきたいことをスピーチしながら歩いております。

毎回チラシを作成し、お配りしております。
原発問題について考える際、是非参考にしてみてください。

日本の原発は事故を起こさないことを前提に稼働してきましたが
福島原発で苛酷事故は起ってしまいました。
原発事故が起ってしまってからの日本では、原発苛酷事故が充分起る可能性があることが前提で再稼働されます。
事故後に作られた規制基準は事故が起こることが前提で作られた基準です。
その基準に適合しているからといって、原発は事故を起こさないわけではありません。
事故を起こすことが前提でつくられた基準なのですから
事故を起こす可能性が充分にあり得ます。
今日本の原発はすべて止まっています。
停まっている原発で再稼働最有力候補になっているのが
私たちの住む広島から一番近い原発、
四国にある愛媛の伊方原子力発電所が再稼働最有力候補となっています。
事故が起こってから作られた原子力災害対策指針には
事故が起こった際、どのように避難するのか、ということが盛り込まれています。
原子力規制委員会から事故が起こった際、放射能がどのように拡散されていくのかという
シミュレーションが出されています。
そのシミュレーションによると、私たちの住む広島から一番近い
四国にある伊方原子力発電所で福島並みの事故が起こった場合
避難基準で言うと、避難しなければいけない地域に含まれます。
私たちの住む広島から一番近い原子力発電所でもし事故が起これば
広島には住めなくなってしまいます。
伊方原子力発電所の再稼働を容認するということは
伊方原発で事故が起こっても構わない
事故が起こったら広島で築き上げてきたものすべてを捨てて
避難しても構わないと言っているのと変わりません。
広島市議会に伊方原子力発電所再稼働を止める決議をあげてもらうための請願書を
市民1541名の署名とともに提出しました。
伊方原子力発電所を容認しないでください。
黙っていると容認しているのと同じです。
これからも広島に住みつづけたいと思うのでしたら
伊方原発反対を声に出してください。

広島県知事選挙が11月10日に迫っています。
候補者は2人います。
現職の湯崎候補と大西候補です。
私たちは広島県知事候補二人に伊方原子力発電所再稼働問題について
どう考えているのかという質問書を送りました。
選挙までに回答していただけるようにお願いし
質問書は受け取っていただけました。
本日大西オサム候補から質問書の回答をいただきました。
湯崎候補からはまだ回答を頂いておりません。
11月6日に伊方原子力発電所再稼働問題についての質問書の回答を頂く予定です。
次回の広島2人デモで報告することが出来ると思います。
2人の候補者の回答に是非ご注目ください。

広島県知事は広島県民の命と生活を守ることが仕事です。
国のいう事だからと言って、原発問題を国任せにすることは
県民を守ることが出来なくなってしまう可能性もあります。

伊方原子力発電所再稼働を容認するということは
広島から一番近い愛媛の伊方原子力発電所で事故が起こっても構わない
事故が起こったら広島で築き上げてきたものすべてを捨てて
避難しても構わないと言っているのと変わりません。
黙っていると容認していることになってしまいます。
これからも広島に住みつづけたいという気持ちがあるのでしたら
伊方原子力発電所反対を声に出してあげてください。
広島市議会に伊方原子力発電所再稼働反対の決議を上げてもらうための
請願を広島市民1541名の賛同署名とともに提出しました。

署名は追加で提出することができます。
伊方原発再稼働反対にご賛同いただける方は
署名のご協力を是非お願いいたします。
結・広島で検索してみてください。

ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、毎度お騒がせしております。
広島2人デモです。
原発に反対したい一心で個人が集まり
みなさんに知っていただきたい情報をスピーチしながら歩いております。
少しでも耳を傾けていただけると幸いです。

毎回チラシを作成し、お配りしております。
原発問題について考える際、是非参考にしてみてください。
チラシの内容はwebでもご覧いただけます。
広島2人デモで検索してみてください。

◆哲野

金曜日の夕方、お勤め帰りのところをお邪魔致します。
原発の稼働に反対して歩く広島2人デモと申します。
2人デモですが今は4人で歩いております。

原発問題や放射能被曝問題を考える際にみなさんにお役に立ちそうな情報を見繕って
おしらせして歩いております。

安倍首相がトルコに行って、トルコで原発輸出を決めてきたと新聞が大々的に報道しました。
それで思い出したんですが、日本はまだ原子力緊急事態宣言が続いている。
まだ原子力緊急事態宣言が続いているのに、安倍さんよくやるなぁと思いながら昨日のニュースを見ておりました。

原子力緊急事態宣言というのは一体なんでしょうか?

1999年だったと思いますが東海村でJCO事故が起こりました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/東海村JCO臨界事故
この時に原子力施設、核施設というのは苛酷事故、重大事故を起こすんだということは
はじめて事実として確認できました。

そして、そういう事故に対応する法律が出来ました。
『原子力災害対策特別措置法』
原災法とか原災措置法とか呼ばれています。
放射能が敷地外に漏れるような事態、あるいはそれが予測されるような事態になると
内閣総理大臣は原子力緊急事態宣言を発動することができる、という一文が書かれています。

原子力緊急事態宣言が発令されると
事故の終息に向けて、全ての権限は…これは避難指示権限も含めて
すべて内閣総理大臣に集中します。
法律上はそうなっています。

つまり事故の終息に向けて内閣総理大臣がすべての権限、オールマイティを握ってしまう、
こういう法律です。
考えてみれば当然のことかも知れませんが
この法律が出来た当初、緊急事態宣言が発令されるような事態になるとは
誰も思ってなかったそうです。

そして2011年3月11日、福島原発事故が起きました。
これが重大事故、大変な事故になりそうだとわかったのが午後4時ごろ。
完全に水を入れることが出来なくなった。
そして当時の菅総理大臣ですが、7時ごろ、緊急事態宣言を発令しました。
いまでもこの緊急事態宣言は解除されていません。
いまでも日本は緊急事態宣言中です。
翌3月12日ですが、福島第二原発で圧力容器の抑制が効かなくなったという報告がされましたので
福島第二原発にも緊急事態宣言が発令されました。
2011年には二つの緊急事態宣言が発令されていたわけです。
福島第二は11年12月に、苛酷事故の蓋然性がなくなったということで
緊急事態宣言は解除されました。

しかし福島第一原発は緊急事態宣言がまだ続いています。

昨日、広島から原子力規制委員会に電話をしてみました。
どういう事態で原子力緊急事態宣言の解除を内閣総理大臣に助言されますか?というのが私の質問です。
原子力規制委員会の担当者の回答は
だいたい、いま20mSvのところが20mSv以下に確実になるという見通しがたったときに
緊急事態宣言解除をしようと思っている、というのが回答でした。

今の答えを簡単に言ってしまうと福島県の3つの避難区域のひとつ
避難区域解除準備区域が確実に20mSv以下になると見通しが立てば
緊急事態宣言を解除する、という回答でした。

詳しくはチラシの中に書いておりますのでお読みください。

しかしこの回答は非常におかしな回答で
本来福島第一原発がまだ緊急事態宣言中であるのは
周辺に大量の放射能をまだ出しているからです。

周辺に大量の放射能をまだ出し、そして線量が下がらないからです。
だから緊急事態宣言中なのです。
その大量の放射能が出ている根源は、もちろん
1号炉から3号炉、あるいは1から4までの燃料プールにある損傷した核燃料です。
この核燃料の状態は全くわかりません。
この核燃料が完全に取り除かれた時に緊急事態宣言を解除する、というのが
正しいやり方だと思うのですが、
緊急事態宣言は、原子力規制委員会によれば、放射線量が下がれば緊急事態宣言を解除する、と。
という回答でした。

こうやってみなさん、ゆっくりと本通りを歩いておられますが
2011年3月11日と同様に、私たちの日本は
原子力緊急事態宣言がまだ続行中であるということを
しっかり頭の中に叩き込んでおいてください。

さて新聞の報道を見てますと、安倍首相はトップセールスとして
トルコから受注をし、三菱重工が原子炉をトルコに輸出すると
こういう風に読めてしまいます。
そういう風に読めるように首相サイドが随行記者団にブリーフィングしたんだと思います。
しかし実態はそうではありません。
受注をしたのはアトメアと呼ばれる、フランスの企業を中心とした企業グループが受注しました。
アトメアというのはフランスの核コングロマリット、アレヴァ社と
日本の核コングロマリットの三菱重工業の合弁会社です。
2007年に設立されています。本社はフランスのパリ郊外。
社長はアレヴァから出ています。
副社長は三菱重工業から出ています。
確か神田さんという人が副社長だったと思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アトメア

このアトメア社の仕事は世界的に加圧水型原子炉を開発・販売・納入をすると
典型的な原発企業、ただし、フランスの核コングロマリット、アレヴァ社と
日本を代表する核コングロマリット、三菱重工業の合弁会社。
この合弁会社を中心としてつくられた企業連合、
この企業連合の中には当然フランスのアレヴァも日本の三菱重工業も、
それから関西電力も入っています。
こういう企業グループが受注をしたと。

しかし三菱重工のニュースをみると
確定的に受注をしたとは言ってません。
新聞を読むと正式調印みたいなことを言ってますが
三菱重工業は大枠で合意したと言っています。
どっちが正しいのかと言えば、これは新聞の報道よりも三菱重工の発表のほうが正しいです。
というのは今回決まった事は何かというとシノップというところに原子炉4基を置きます。
その原子炉の形は、アトメア社が最初に開発した【Atmea1】にします、
費用は恐らくは220億ドル、日本のお金にすると…2兆2000億円くらいになると思います。
このことが決まっただけで、あと細かいことは全く決まっていません。
一番大きな問題で決まってないことは、その220億ドルを
誰がどうお金を持ってくるか、肝心なことがまだ合意されていません。
だから三菱重工業の発表する大枠合意とか大筋合意とかいう言い方が正しいです。

問題は読売新聞、朝日新聞、各紙に
まるで判で押したように安倍首相のトップセールス成功と
大いに持ち上げるのはなぜかです。

これは事実に反しても、まだ安倍さんを持ち上げたい
そうしないとえらいしっぺ返しを食う
安倍さんというのは蛇みたいにしつこいところがありますから
執念深いところがありますから
あとで酷いしっぺ返しを食うという心配がひとつと
今安倍政権の順風満帆にノッておいたほうが得だという計算が働いていると思います。

しかし実際には三菱重工業が原子炉を作って輸出するわけではありません。
アトメアの本社はパリ郊外で、工場もそこにあります。
三菱重工業の技術も少しはそこで使われますが
大半はアレヴァがこれまで蓄積開発してきた技術です。
だから日本がトルコで原発受注という、こういういい方は全く誤った報道ということになります。

さて今日のチラシでは中国電力のことも少し触れています。
直近の通期の有価証券報告書を見ると
原子力発電施設建設仮勘定という項目がありますが4529億円でした。
4529億円が原子力施設の建設仮勘定です。
1号機2号機は建設が終わって稼働中ですから、これに対するお金ではありません。
上関原発はまだ建設中になっていません。建設準備中とか建設計画中だとか
なにしろ原子炉設置許可を取ってないわけですから
建設中もなにも有価証券報告書上はまだ何にもスタートしていません。
当然上関原発のおカネはこの仮勘定の中に入っていません。
従って4529億円はすべて島根原発3号機に向けられた投資です。
今年の3月までに中国電力は4529億円のお金を島根原発3号機に投じたことになります。

有価証券報告書を見て驚くのは、純資産が6156億円しかありません。
純資産6156億円の会社が、その75%に相当するお金を
島根原発3号機というたった一つのプロジェクトに注ぎ込んでいるわけです。
非常に危険な計画だと思います。

もし何かの事情で島根原発3号機が動かないとなったらどうなるか。
実際にその事態は起りました。
ほとんど島根原発3号機が完成している、93%完成しているときに
福島原発事故が起こりました。
そして当時の民主党政権は新規の原発は認めないという方針を出しました。
つまり、もし島根3号機が稼働しなければ
それまでに投じたお金はゴミになります。
解体して産業廃棄物以外にすることはできません。
建設仮勘定として資産計上することも出来なくなります。
純資産6156億円の会社で4529億円が産業廃棄物になってゴミになる。
つまり0査定になる。
これは損金処理にしなければなりません。
ですから単純に6156億円から4529億円を引き算すればよろしい。
残ったお金は約1600億円。
恐らく1年以内に中国電力は債務超過に陥ります。
中国電力は上場会社ですから、約束事にのっとって債務超過になった場合には
株式市場から撤退しなければなりません。
これは中国電力の倒産を意味します。

もし島根3号機が稼働しなければ、それは中国電力にとって死活問題になってくる。
もうすでに死活問題になっているんですが…
こういう風に危ない橋を中国電力が渡っているんだということを
みなさん頭に入れておいてください。

原発は非常に危険なギャンブルです。
私たち生活者にとってもギャンブルですが、電力会社にとってもギャンブルです。
そのことを中国電力島根原発3号機は今回立派に証明しました。

2012年度、中国電力は原発による発電を全くしていません。0whでした。
有価証券報告書を分析すると、0whの原発施設、1号機2号機、
この原発施設を維持するのに全く発電をしていないのに
かかったお金は1年間で529億円です。
この529億円には核燃料減損費、
つまり使用した核燃料は価値が減ったよ
減った分だけを計上している、こういう会計規則になっています。
ですから見かけは核燃料が非常に安く、非常に低コストに表現される
よく原子力発電は安いコストだと言われますけど
その根拠は核燃料減損費だけを見ています。
残ったぶんはどうなるかというと、これは資産計上しています。
資産なわけです。
非常におかしな会計原則ですが、こういう会計原則の下で
原子力発電は安い、安いと宣伝がされてきたわけですが
現実に今申し上げたように、たった1whの島根1・2号機には
1年間で運営コスト529億円もかかっている
今季のネットの赤字は111億円を計上していました。
ですからこの529億円の無駄なコストをかけなければ
中国電力は今でも400億円から500億円の純粋の黒字を出す
超優良企業だったはずです。

中国電力の足を引っ張っているのは高い燃料費ではありません。
いま2つの例で申し上げたように、原発事業なんです。
原発事業にさえ中国電力が手を出さなければ、超優良企業だったはずです。
中国電力の足を引っ張っているのは、実は原発事業と無能経営です。

◆Kさん

毎週お騒がせしております。
広島2人デモです。
毎週原発に反対して歩いております。
みなさんに考えてほしいことがあります。

福島原発から今も空気中や海中に放射能が漏れ続けています。

もしも自分の住んでいる近くで、もし工場のようなものが爆発して
目には見えない何か化学物質のようなものが出ましたが
すぐに健康に被害が起きる量ではありません。問題ありませんと言われて、
「ああ、大丈夫なんだ」って安心して暮らし続けることが出来ますか?

知らない間に空気や水の中に混ざり、雨と一緒に土にしみこみ
自分達の食べ物の中にもそういう得体のしれないものが入っているかもしれない
それでも毎日毎日空気を吸い、水を飲み、食事をしないわけにはいきません。

そして数か月、数年経って、自分だけではなく
家族や周りに住んでいる友人知人が病気になっていったときに
化学物質は関連はありません、たまたまです、
そう言われて納得することができますか?

今、東北や関東で起きていることはそういうことです

白内障、緑内障、心臓病、脳梗塞、口内炎、じんましん、
鼻血、気管支炎、様々ながん。

ごく身近な人たちや自分もなったことのある病気や比較的軽い症状かもしれません。
けれど震災以前に比べ、そういう病気や症状が増えています。
そして時々罹っていた病気であるはずが
常に体調不良に見舞われるようになってきています。

テレビの報道をみていておかしいと思いませんか?
今年になって今まで聞いたことのない
無菌性髄膜炎やアトピー性白内障などいう
病名を耳にしていませんか?

今までなら菌やウィルスなどで起きていたかもしれませんが
そういうものと関係なく起きている
炎症も起きていないのにそういう病気になる
今東北や関東のことを考えるということは
遠く離れたこの広島で自分の身を守る事にも繋がります。

日本は色んな土地の食べ物を流通させて食べるようになっています。
知らない間に放射能に汚染された食べ物を口にしているかもしれません。
自分の命や家族の命、これから生まれてくる子どもたちのために
今どうしても皆さんに考えて欲しいです。
色んな報道がされていますが
放射能と健康被害と結びつけることはありません。
それなのに病気は年を追って増えています。
ただ報道を鵜呑みにするのではなく
なぜそんな風になったのか
ただ新しい病気が増えたというだけでなく
放射能があり、放射能が人体に有害であるということをよく考えて
そしてその上でテレビや新聞の報道をみてください。

そして自分や家族の健康を守るために何をしなければならないか
考えてください。
宜しくお願いします。

◆原田さん

福島原発からは今も放射能が出続けています。
東京電力の発表によっても1時間あたり1000万ベクレルの放射性セシウムが
福島原発からは出続けています。
全国の原発のモニターが、いまも福島原発から漏れている放射性ヨウ素を検出しています。
今私たちが吸っているこの空気の中にも福島原発から漏れ出た放射性ヨウ素や放射性セシウムが混じっています。
そして福島では年間20mSv以下の土地は帰還することを促されています。
これはチェルノブイリ事故のあとで、原発苛酷事故が起こっても
経済的社会的コストを減らすために国際核共同体が作りだした防護基準に基づいています。
放射線防護の基準を引き上げれば、その汚染地域から多くの人を避難させなくてもよくなり
経済的負担が軽減される、このような考え方です。

しかし汚染地域に住んでいる人たちの命の健康は確実に蝕まれています。
アドルフ・ヒトラーはユダヤ人をガス室に閉じ込め虐殺しました。
安倍晋三は自国民を高濃度放射線汚染地域に閉じ込めてじわじわと殺しています。
これが現在の安倍首相のやっていることです。

年間20mSvというのは以前は公衆の防護基準としては許容されないものでした。
一般の年間の被曝線量、これは決して安全値ではありませんけども
年間1mSvと定められていました。
現在も法律上はそう決まっています。

しかし避難などにかかる経済的社会的コストを減らすため
ただ、そのために、防護基準が引き上げられ
年間20mSv以下の土地には人々が帰っていくことが求められています。
そして現在もそのような汚染レベルのところに
多くの人が閉じ込められています。
ナチスドイツのアドルフ・ヒトラーはユダヤ人をガス室に閉じ込め虐殺しました。
安倍晋三は自国民を高濃度放射線汚染地域に閉じ込めてじわじわと殺しています。
現在も放射線汚染地域に多くの人が避難できずに閉じ込められています。
確実に健康と命が蝕まれています。
これが現在の日本です。
広島にも近いところに原発があります。
広島市から100kmのところには四国電力の伊方原発があります。
この伊方原発で福島並みの苛酷事故が起こった場合
広島市の被曝線量は1週間で4mSvとなることが
原子力規制委員会のシミュレーションから結論付けられます。
1週間に4mSvということは1時間あたりに直せば
1時間あたり40μSvです。
防護服を着ていても長くは留まれないような線量です。
そのような線量のなかに、広島市民は生身のまま投げ込まれてしまう
そのようなシミュレーションがされています。
それでも伊方原発の再稼働が行われようとしています。

この国では人の命や健康よりも
いかに経済的コストを下げるか、
原発を安く動かし続けていくかということが優先されています。

福島では
国が避難をさせないため、避難することが出来ず
健康への影響を心配しながら多くの人が閉じ込められています。
アドルフ・ヒトラーはユダヤ人をガス室に閉じ込め虐殺しました。
安倍晋三は自国民を高濃度放射線汚染地域に閉じ込めてじわじわと殺しています。
これが現在の日本の姿です。

◆網野

広島2人デモです。
毎週金曜日、原発に反対して個人が集まり
歩いております。

中国電力の島根原発が再稼働しないと経営が悪化するということが新聞に載りました。
なので、中国電力の有価証券報告書を調べてみました。
チラシにまとめましたので実際に中国電力の数字をご覧ください。

実際には中電の純資産は6156億円、
それに対して島根原発3号機の建設仮勘定4529億円です。
島根3号機が稼働できないとなればゴミになる。
債務超過、倒産になります。
島根原発3号機稼働は中国電力にとって悲願ではなくて死活問題だということがわかります。
中国電力の経営指標、原発のランニングコストも数字を出しております。
良かったらご覧ください。

中国電力は実はもう2年近く原発が停まっています。
私たちは原発の電気で暮らしておりません。
それが中国電力管内の現状です。

テレビ新聞等で安全審査、安全基準という言葉が使われていますが
安全審査、安全基準ではありません。
原子力規制委員会の使う言葉は
規制基準、規制基準適合性審査です。
実際にもこの基準は安全基準ではありません。
原発は重大事故を起こすという前提で作られています。
重大事故を起こした際、それ以上の福島のような苛酷事故にならないようにというのが今の考え方です。
事故を起こさないようにという安全基準ではなくて
事故は起こすんだけど苛酷事故にならないようにというのが
現在の規制基準です。
この基準を通れば安全だと私たちに思い込ませたい、刷り込みたいために
マスコミや、電力会社さんの回し者の方々は
安全審査、安全基準という言葉を使います。
どうかみなさん、騙されないようにしてください。
実際に原子力規制委員会の田中俊一委員長自身が
安全基準ではない、規制基準だと
みなさんに安全だと思われては困るというんで
安全基準から規制基準に名称を今年の4月に変えております。
マスコミは電力会社さん側なのでみなさん騙されないようにしてください。