◆画像説明
1.第16回チラシ表
2.第16回チラシ裏
3.プラカード1裏
4.プラカード2表
5.プラカード2裏
※プラカード1表は、前回と一緒です。
みなさま
毎度毎週お騒がせしてすいません。
懲りずに歩いております、広島2人デモ16回目のご報告をいたします。
今日の参加者は3人、哲野、網野、原田さんでした。
夕方6時はもう薄暗いです。
東詰めで待っていると、警備の警察の方が来ました。
指令書の確認をし、チラシを渡します。
毎回よくチラシを見てくれます。
特に放射能の話になり、哲野が説明をしていました。
警察「毎回、ホットな話題を入れられていますね」(朝まで生テレビの話題)
哲野「あの時専門家という人間が答えなかったので、
専門家ともあろうものが一体何をしてるんだ、と思いましてね。
放射線被曝に安全量はない、これはICRPの学者も含め、世界共通の認識なんです。
ですから、田原氏が『1ミリシーベルトが安全値なのか、20ミリシーベルトが安全値なのか』という質問を出した時に
すでに間違いが始まっているわけです。
ついでにこの20ミリシーベルトはどっから出てきたかというと、福島県の一部高汚染地域に適応されている許容上限値なのですが
これ自体、法律違反です。と言うのは、日本の法律は、公衆の被曝線量の許容上限値を1ミリシーベルトとしており、法律はまだこのままで す。
じゃあなぜ20ミリシーベルトが出てきたかというと、国際的に放射線防護の権威とされている国際放射線防護委員会ICRPの2007年勧 告で
それまでになかった被爆状況を作り出しました。
それが『緊急時被曝』『計画被曝』『現存被曝』の3つの状況(シチュエーションベースド)です。
緊急時被曝は、過酷事故を想定していますので公衆の被曝限度を20ミリ以上から100ミリシーベルト以下の間で選択しなさい、となってい ます。
現存被曝は、事故のあと、まだ汚染が続いている状況の許容上限値で、これが1ミリシーベルトから20ミリシーベルトとしました。
計画時被曝は何もない状況、すなわち原発が正常に運転している状況です。
原発は事故を起こさなくても放射能を放出しますので、この被曝限度を公衆の場合は1年間に1ミリシーベルトとしたわけです。
この2007年勧告は、2009年勧告でさらに3つの状況の詳しい説明をしました。
しかし、これはチェルノブイリ事故のような過酷事故を念頭に置いた新しい勧告内容で
例えて言えば、相撲で負けそうなので、自分のところだけ土俵を拡げたようなものです。
だいたい、ヒトの放射線感受性が事故時と平常時とで変わるわけがありません。
つまり、原発の過酷事故に対して、さらに被曝を強制する新しい内容なんです。
その最初の適用例が福島県の一部高汚染地域、と、こういうわけです。
ところでこのICRPの勧告は現在国内法にどう適応するか、審議中です。
国内法としてまだ法整備されていません。
政府は国内法よりもICRPの勧告を優先させたわけです。
私が法律違反と言うのは、以上のようなわけです。
ですから、警察は野田首相を逮捕しなければなりません。
田原氏やそのほかの専門家と称する人達は、このことが全くわかっていませんので、
その田原氏の質問自体がおかしいと指摘できなかったのだと思います。
一人変な人がでてました。池田信夫とか言う人で、この人は良くわかった人でした。
しかし、完全に原子力推進派の人なので自分に不利なことは黙っていたんじゃないかと思います。」
哲野が説明をしていると、原田さんが来ました。
チラシの話とか喋っていると音楽が鳴ってしまいました。
スタートです。
今回は原田さんが最初にマイクを握りました。
今回のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121005.pdf
今日のプラカードです。
プラカード1は前回と一緒です。
プラカードは上記画像をご覧ください。
今回原田さんはトリチウムの話、関電の話、原発の話、放射線被曝の話、
大飯を止めないと伊方の再稼働が狙われている話などしてくれました。
哲野は今回、目的を持っていました。
「放射線被曝に安全量はない」
「許容上限値は安全値ではない」
この2つがあまりにもみんなに知られなさすぎることに危機感をもって
何度も何度もこの話をしていました。
そして2人とも、この話を特にしました。
「原発は通常運転でも放射能を出します。」
このことの認知度はまだ低い、と思い
調べた放出放射能数値と共にスピーチしてあるきました。
ドイツでは年間0.3ミリシーベルトだということも
オーストリアでは核施設・運営そのものが憲法で禁止されていることも
欧州放射線リスク委員会では年間0.1ミリシーベルトを推奨しているということもスピーチしました。
街は賑やかでした。
反応はありましたが、前回ほどではありませんでした。
街が結構遊びモードだったからかもしれません。
また、サラリーマンの反応はほとんどありませんでした。
時々スピーチやプラカードを気にしている方にチラシを差し向けましたが
受け取ってもらえました。
私の実感ですが、
さすがに放射線被曝関連の話になると、聞いていました。
放射線被曝に安全量はない。これは世界中の科学者の共通認識だという話は
スッとうけいれられていったようです。
高校生の集団、若いカップル、通りすがりに振り向く人もいました。
それで思い出しました。
以前ニュースを見ていた時
福島の農家の人が「良かった、規制値以内だから安全だ。安心して出荷できる」
と言ったコメントを取り上げて、なんの説明もつけず農作物出荷のニュースをしていたのを見ました。
とんでもない話です。
安全値でもないのに勝手に「国が出した基準だから安全値なんだ」と思い込み
「出荷できる」と喜んでいるわけです。
放射線被曝に安全値など設定しようもありません。安全量などないからです。
だから国が出しているのは許容の上限値。つまりこれ以上は必ず危険があるという数値なのです。
放射能はゼロが一番良いに決まっています。
現在食品は基準値という言葉が使われています。
それまでは暫定規制値でした。
基準値という言葉を使い始めたのは、基準値以内であれば安全だという印象を植え付けるためだと思います。
規制値(許容上限値)が、正しい言い方です。
ウクライナの資料を見ると、はっきり「許容レベル」(permissible level)としています。
ベラルーシ、欧州共同体は「制限値」(Limits)としています。
基準値、というあいまいな言葉を使っているのは、日本だけのようです。
用語からしてすでに、欺瞞的です。
放射線被曝に対する基礎理解がそれぞれ個人にない限り
正しい判断はできません。嘘や欺瞞を見抜くこともできません。
私たちはこれから、放射線被曝の基礎理解、
「放射線被曝に安全量はない」
「許容上限値は安全値ではない」
「原発から通常運転でも放射能は出ている」
この3つは必ずスピーチして歩くことにしました。
スピーチにも、入れましたが、福島第一原発からは今も1時間あたり1000万ベクレルもの
放射能が放出されています。
また、止める手立てもありません。
福島事故前、福島第一原発からは、6つの原子炉を合わせて1年間53万ベクレルのヨウ素131が放出されていました。
その20倍もの放射能がたった1時間で現在も放出され続けている事実にもっと注意を向けねばなりません。
いかなる形であれ、これ以上環境に人工放射能を余分につけ加えることは、絶対避けねばなりません。
フクシマ放射能危機を最小化する第一歩の、そのまた第一歩でしょう。
100ミリシーベルト以下は健康に害があるという科学的証拠はない。と言っている場合ではありません。
福島は収束してないのです。
とにかく収束が第一です。
それからこれは街の反応を見ての感想ですが、
放射能問題、原発問題に関心はある、
「自分にはどうにもできない」
「誰かが何とかするだろう」という雰囲気があると思いました。
「どうにもできない」になっているような気がします。
それと判断を他人に委ねることにより、福島原発事故が起こったということに
気が付いていないような気がしました。
来週この感じたことが、当たっているかどうか
よく様子を見てみたいと思います。
元安橋の東詰めまで帰ってきたのですが、話が途中で終わる形になってしまいました。
そのまま終わりましたが警察の方から
「スピーチが仕切りれトンボになってはおかしいから
出発した付近までは少し歩きながらスピーチしてもいいですよ」とアドバイスをもらいました。
毎回金曜日に仕事とはいえ、気持ちよく対応してもらっています。
以上ご報告いたします。