みなさま
毎度お騒がせしております
第116回広島2人デモのご報告です。
先週は哲野が足を痛めてお休みをいただきましたが
今週はすっかり回復し、本人、気持ちが良いらしく、はしゃいでおりました。
今回2人デモの最中、たまたま哲野と網野がプラカードを並んで持って歩くシチュエーションになりました。
その時の哲野と網野の会話から。
哲野「小汚いおじちゃん、おばちゃんが今日はプラカードをよく見るね。」
網野「うーん。そうね。」
小汚いと言ったって、生活にゆとりと時間が無くなっている哲野と網野も
結構最近小汚いんですが、そういう小汚さではなくて。
ちょうど広島駅の近くにJRAの場外馬券売り場があるんですが
そこからぞろぞろと出てくるおじちゃんおばちゃんの小汚さ、というか、
宮島の競艇場から外れた舟券を投げ捨てながら出てくるおじちゃん、おばちゃんの小汚さというか。
せっぱつまった人の小汚さというか。
こういう人たちは今まで原発だの、被曝だのといった話題には
全く興味を示しませんでした。
政治問題や原発問題、被曝問題、あるいは選挙に興味を示すのも
自分の中の気持ちに一定のゆとりが必要です。
自分のなかにゆとりが全くない、切羽詰まった人たちは
こうした話題に全く関心を示してきませんでした。
ところが今日は、そういう人たちがプラカードに興味を示したうえ
チラシを取って行きました。
いったい何が起ったのか、よくわかりません。
今後じっくり考えてみる必要がありそうです。
先に本日のプラカードをお示しします。
▽
▽第116回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20141205.pdf
タイトル「中高生のための原発・被曝基礎知識その4」
トピック
Q1:フクシマの放射能は広島に届いてるの?
Q2:原発は通常運転でも放射能を出しているんですか?
Q3:広島の小中学生の被曝限度は年間1mSvなのに、福島県の小中学生はなぜ年間20mSvなんですか?
Q4:シーベルト(Sv)ってなんですか?
Q5:空間線量率ってなんですか?
Q6 : 現在の「食品中の放射性物質に係る基準値」はどうやって決まったの?
Q7:基準値内の汚染食品ならいくら食べても安全といわれていますが、本当ですか?
Q8:文部科学省の放射線に関する副読本「放射線について考えてみよう」では、
私たちは放射線に取り囲まれて、普段の生活を送っていて、
放射線はいわれるほど危険なものではない、という印象をもちます。
なのに、なぜ福島原発から出た放射能に大騒ぎしているのでしょうか?
今日は前回に続き、2人切りになると想定してチラシも14部しか持っていきませんでした。
集合場所に着いて待ってると、警察の方が現れました。
いつものように指令書の確認をし、チラシを渡しました。
哲野が若干の説明を加えます。
熱心に聞いていてくれました。
すると、久しぶりにSさんが現れました。
哲野「どうしたんです、今日は。ネクタイ締めてるじゃないですか。」
Sさん「いや、ちょっと人に会うんで。18時半には戻ってきますよ。
哲野さん、足、大丈夫ですか?」
哲野「いやもう、すっかり。50年来の持病です。
痛みがすっかり引いて、もう、ウンチが出た猫状態ですよ。」
音楽が鳴って2人で出発です。
スピーチは哲野が担当です。
哲野は今日のチラシの中身を要約して説明しました。
街はすっかりクリスマスモード、クリスマス商戦モード。
パルコ前では、ステージが組まれ、『くまもん』が踊っていました。
周りに人だかりができ、携帯で撮影する人も。
邪魔になってはいけないので、通り過ぎる間はスピーチを控えました。
とはいいながら、あまりの平和ムードに心のどこかでひっかかりを感じ
実はここでくまもんにうつつを抜かしている場合ではないんだがなぁ、と。
基本的に日本の社会が置かれている危機に対する認識が違っているわけですが
私たちが感じている危機感を一方的に押し付けるわけにもいきません。
18時半近くになってくると、約束を終えたSさんが参加。
チラシまきに回ってもらいました。
すぐに、原田さんが合流。
哲野「どうしたんですか。仕事は?」
原田「いや、今日は忘年会でね。車だしお酒飲めないからと、引き揚げてきたの。」
哲野はこれ幸いと原田さんにマイクを渡します。
というのも、もう30分以上、哲野一人でしゃべりっぱなし。
しかも寒さで口がかじかんで、おしゃべりが「おちゃべり」になっています。
原田さんのスピーチは師走の寒空で歩く人達の共感を誘ったようです。
等身大のスピーチで、普通の生活している市民が語りかけているようでした。
抜粋してご紹介します。
原田「忘年会のシーズンですね。
今年あった嫌なことは何もかも忘れたいのはやまやまなんですが、
やはりどうしても忘れてはならないことがあり、こうしてお騒がせしております。
私たちは今も、非常に大きな危機の中にあるということを忘れることはできません。
今も福島第一原発の原子力緊急事態中です。
これを解決しないと、すっきりした気持ちで過ごすことが出来ないんじゃないかと思います。
今も福島第一原発からは、放射性セシウムだけに限っても
1時間で1000万ベクレルという放射能が出ています。
今も福島から放射性物質が出続けている、その事態は全く変わっていません。
実は、今も、福島原発から出ている放射能は、微量ではありますが(初期の大量放出期に比べれば)
全国に拡散し続けています。
実は、この広島にも福島原発からのヨウ素131が届いている。
それ、どうしてわかるのかというと、原子力施設運転管理年報で
福島事故後1年経っても全国の原発からヨウ素131が検出されているからです。
広島から最も近い伊方原発からもヨウ素131が検出されています。
広島にヨウ素131が届いていないわけがありません。
原発は事故を起こさなくても、通常運転でも、稼働中でも、放射能を出し続けます。
福島原発からの放射能だけでも、日本は今大変な状態にあります。
原発を再稼働させて新たな放射能をこれに加えるなどということは
ちょっと考えられません。
今も福島第一原発による、原子力緊急事態宣言下にあります。
このことだけは、忘れてはならないと思います。」
この時Sさんが、チラシを配る様子が目に入ってきましたが
小さなお子さんを抱いたお母さん、よく見ると隣には若い旦那さんがいましたが
「ください」とチラシをとっていきました。
新聞が福島原発のことを報道しなくなったから、原発や被曝問題について
関心が薄れている、という大きな誤解があります。
新聞は決して原発や被曝問題に関する情報バロメーターではありません。
街に出て一般市民の人たちの反応を見ていると
原発や被曝問題に関する関心は高くなっていることがわかります。
これが私たちの実感です。そろそろ、新聞から世の中をことを窺い知るという習慣は
止めなければならないと思います。
次に網野にマイクが渡ります。
網野「私たちは、原発や被曝について、しっかりした知識をみなさんが持つべきだと思っています。
そのための材料の一つとして、毎回チラシを作成しお配りしております。
どうか参考にしてください。
今から3年前、2011年3月11日、福島第一原発による原子力緊急事態宣言が発令されましたが
これはいまだに解除されていません。
福島第一原発からは大量放出期に比べれば、少ないとはいうものの、
本来出てはいけないいろんな核種の放射能がだらだらと出続けています。
そして日本全国をだらだらと汚染しつづけています。
食べ物を汚し、水を汚し、土を汚しています。
経済も、生活も、人間の健康な生活基盤があってこそです。
その基盤が壊れていく。
これをまず、なんとかしなければなりません。
お金もかかりますが、まず、お金はここに使わなければなりません。
原発の問題は被曝の問題なんです。
被曝の問題は、私たちの問題です。」
元安橋に帰ってデモ終了。
チラシは全部なくなりました。
寒かったんですが、久々のSさん参加でしたので
元安川の河畔のベンチでしばらくおしゃべりしていました。
河畔の木々にはひろしまドリミネーションの飾りつけがあり、
明るくておしゃべりにはうってつけでした。
▽
網野「請求書と一緒に中電のチラシが入ってたけど
ちょうどこの時間帯って節電の要望の時間帯だよね。」
▽中国電力webサイト「節電のお願い」
http://www.energia.co.jp/supplydemand/
哲野「この間も、中電からのメールマガジンを受け取ったけれども、
冬の節電目標について書かれてあった。
今回のドリミネーションのテーマが『節電』だったら面白かったのにね」
網野「そういえばこれまでいっさい、電力不足の宣伝がなかったね」
哲野「中国電力がそんなことできるわけがないじゃないか。
なにしろ、全供給電力のうち、36%までを非電力会社から買っているんだから。
電力不足になるわけがない。
ドリミネーションだって、余裕で実施できる。
売上不足の中国電力にとっては内心ありがたい話だよ」
以上ご報告いたします。