記事一覧

第28回 広島2人デモ 12月28日 報告

ファイル 74-1.jpgファイル 74-2.jpgファイル 74-3.jpgファイル 74-4.jpg

◆画像説明
1.第28回チラシ表
2.第28回チラシ裏
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4

みなさま

今年最後のお騒がせです。
第28回広島2人デモの報告を致します。

参加者は6人。
哲野、網野、原田さん、Kさん、Kさんの娘さん、じゃけえさんでした。
じゃけえさんはツイッターで見てくれて、初参加です。

ここで一言御礼を。
いつもスピーカーを貸してくださって応援してくれる久野さん、ピース・リンクの皆様、ありがとうございます。

広島は雨でした。
集合場所の元安橋東詰に網野がいき
アーケードの東端には哲野に行ってもらいました。

時間まで元安橋にいてアーケードに移動します。
全員そろってました。

雨のないアーケードで警察の方と指令書の確認をしてチラシを渡します。
網野「安倍さんにやっぱり一言謝ってもらわないと」
哲野「2008年に今回の福島事故を予測したかのような質問があったのに
    原発は安全だと言いましたからね」
と内容を簡単に説明しました。
警察「雨ですから人通りが多いと思いますよ。いつも通り、安全に気を付けてください」

6時の音楽が鳴ってだいぶ経ちます。

網野が真中でスピーカーを持ち、Kさんの娘さんと、じゃけえさんがプラカードを持って先頭を歩き
後ろに哲野と原田さんとKさんでスタートです。

本日のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121228.pdf

本日のプラカード
△上の画像をご覧ください。

哲野のスピーチが始まりました。

哲野「毎度、毎週、お騒がせします。
    年末のあわただしい時にお邪魔して申し訳ありません。
    金曜日夕方恒例の広島2人デモです。
    大飯原発の再稼働に抗議・反対して歩いています。・・・」

以下スピーチ内容です。

1.2006年第一次安倍内閣の時に、国会質問で、地震津波などで電源喪失が起こった時
  日本の原発はちゃんと冷却できるのか、という議員の質問に対して
  当時の安倍首相は「日本の原発は安全でそうしたことは起こらない」という主旨の答弁をしました。

2.もし、この時、安倍首相が真摯にこの質問を受け止め、少なくとも総点検を指示していたなら、
  あるいは福島原発事故は起こらなかったかもしれません。

3.国民の安全と生活を守ることが総理大臣の第一義の仕事です。
  この第一義の仕事に安倍首相は失敗しました。

4.人間は誰しも過ちをおかしますが、首相としては致命的な過ちです。

5.一昨日、第2次安倍内閣が誕生しました。
  第2次安倍内閣の首相、安倍晋三君はまず自分の不明を恥じ、率直に謝罪をすべきです。

6.過ちを認め、謝罪をすることは第二、第三の福島原発事故を防ぐ大きな歯止めの一つになります。

7.しかし過ちを認めず謝罪をしなければ、第二、第三の福島事故が起こる可能性は高くなります。

8.安倍晋三君はやはり、一言でいいから、「悪かった」と謝るべきです。

9.自民党政権は原発推進をする構えです。
  6人の首相秘書官のうち、2人までが経産省の原発推進の主導者です。
  1人は前資源エネルギー庁次長の今井尚哉(たかや)氏です。
  次期事務次官レースのトップを走っている人物で、経産省の原発推進をずっとリードしてきました。
  また、4月13日金曜日夕刻、四大臣会合で大飯原発再稼働の安全宣言をしましたが
  四大臣会合には一貫して今井氏が陪席し、大飯原発再稼働を事務サイドからリードしました。

  もう一人は前総務課長の柳瀬唯夫氏です。
  柳瀬氏も原発推進のホープで2006年第一次安倍内閣の時に
  「原子力政策の課題を対応:原子力立国計画」を作成した人物です。
  原発輸出に力をいれ、ベトナムへの輸出の時には
  貿易担当として話をまとめようとしました。

10.第2次安倍政権が原発推進に舵を切ろうとしていることは
   この2人の首相秘書官官邸入りが何よりも雄弁に語ってくれています。

11.選挙で自民党安倍政権が誕生した以上、原発推進の流れを止めることは難しい。
   ですが、私たちは一層の警戒と監視を強め、この流れを断ち切らなければなりません。

以上のような内容を、繰り返してスピーチしました。

歩き始めてびっくりしたのは
ほとんどの人が、プラカードを見たことです。
逆に、プラカードを見ないようにして、かたくなに正面を向いて歩くビジネスマン風の姿が目立ったほどです。

これは参加者一同もすぐ気が付き、驚きました。

マイクがじゃけえさんに渡ります。

じゃけえさん
「みなさん、私は今日、はじめてデモに参加します。
 みなさん、原発は危険です。危ないです。
 福島原発事故はまだ終わっていません。まだ放射能も出ています。
 福島の人はまだまだ苦しんでいます。
 それなのにまだ原発を再稼働したり、新しく作ろうとしています。
 原発を停めなければいけません。
 テレビや新聞は本当のことを伝えていません。
 私は今年になって、そのことがわかりました。
 本当のことを知ろうとするとインターネットでいくらでも知ることができます。
 みなさん、私もまだまだ勉強不足ですが、原発は危険です。
 そのことを伝えるために、今日デモに参加しました。
 みなさんの中で原発が危険だと思っている人はどうぞ一緒に歩いてください。」

というような内容のスピーチをされました。

哲野が次にスピーチするあいだ、横にぴったりくっついたおじさんが
チラシを見ながらぶつぶつと哲野に話しかけます。
哲野はさっきのスピーチを繰り返しています。
あとで哲野にきくとおじさんは

「広島に原発つくったらええんよ。」
「原発は必要じゃけえ。」
「福島原発事故では誰ひとりとして死んどらん」
「今日本はベトナムに原発を輸出する。たいしたもんじゃ」
「日本に原発はどうしてもいるんじゃ」
「原発がなかったら燃料が高こうなって貿易赤字になる。原発はいるんじゃ」

の内容を繰り返し哲野に話しかけていたそうです。
そのうちすたすたと前の方に行ってしまいました。
こうやってマスコミを通じて原発推進を刷り込まれ、自分の頭でものを考えられないひとがいるんですねえ。
・・・そういえば同じことを言ってた中部電力の社員の人がいましたねえ・・・。
さすがに中部電力の社員は広島に原発が必要だとはいいませんでしたけど。

いつもの商店街のオーナーが通りの真ん中あたりまで出て待っていてくれていました。
哲野がスピーチ中だったので、Kさんがチラシを届けに行きました。

原田さんに次にマイクが渡りました。

原田「安倍内閣が誕生しました。
    原発がこれから次々再稼働します。
    そればかりではありません。
    新しく建設される危険も大きくなりました。
    広島からわずか直線で100キロメートルの四国電力伊方発電所も再稼働の危険が高まります。
    広島から130キロ離れた中国電力島根原発も再稼働の危険が迫っています。
    建設中の島根原発3号機もすんなり稼働させられる危険があります。
    広島から70キロメートルしか離れていない山口県の中国電力上関原発も建設になる可能性があります。
    大飯原発、東北原発東通原発など、敷地内直下に活断層があると指摘されていますが
    安倍政権誕生で活断層も活断層でないとひっくり返る可能性もあります。
    みなさん、安倍政権誕生に警戒しましょう。
    知らないうちにとんでもない危険に巻き込まれていきます」

雨がほとんど上がったので、最後の元安橋まで歩きました。

警察官にお礼をいい、お別れしました。
警察「寒いのでお身体に気を付けてくださいね、よいお年を」
全員「ありがとうございました、良いお年を」

で、恒例の立ち話になりました。

哲野「Kさん、今日の反応、どうでした?」
Kさん「プラカードをよく見てくれましたねえ。」
哲野「そう、それ僕も気が付いたんだけど、何をみてたんだろうね。」
Kさん「やっぱり”安倍さん”じゃないかしら。」
網野「みんな、自民党が原発を作ってったんだってわかってますからね。
    口に出さないけど、福島原発事故の責任は自民党にあるって思ってますよ。
    そこに安倍さんが国会の場で首相として『原発は安全だ』と言い切っている。
    ここまでは知らないと思うんですよ、みんな。
    福島事故のA級戦犯、安倍といっても、みんな違和感がない、というか
    口に出さないだけで共感した部分があるんじゃないでしょうか?」
哲野「チラシのはけ具合はどうでした?」

Kさん、哲野、原田さんがチラシ撒き部隊でしたけど中で一番しっかりしているのがKさん。
哲野としてはKさんに聞いてみるほかはありません。

Kさん「いかにも~って感じのケバケバした若い女の子の3人連れが
    『だって、原発ってもうあるんだもん、どうしようもないよね』と話しながら私のすぐそばを通りすぎていったんです。」
哲野「え?それってもう諦めムードが漂っているってことですかね?」
Kさん「私はそう思わない。
    というのはね、今みたいな女の子はこれまで全く頭の中に原発のゲの字も無かった女の子なんですよ。
    その子たちが、消極的に認めているとはいえ、原発に関心を持ち出した、と私は見ますね。
    だってこれで何回歩いたか覚えてないけど、これまでこういう女の子たちは全く無関心だったんですからね。
    ここ3~4回くらい前からですよ、特に中高生以上の若い人が反応を返してくれる頻度が多くなった」
哲野「なるほど、そういう見方もあるのか。ということは
    ホラ、いままで広島にはなんとなく原発のことに触れないみたいな空気があったじゃないですか。今もあると思うけど。
    それがだんだん溶けだした、ってことだろうか。」
網野「そうだと思いますよ。たぶん、私たちがこうやってデモすることで
    口に出しやすい雰囲気になるんじゃないですか?」
哲野「僕たちだけじゃないよね。さよなら原発さんもやってるし。
    若い学生が中心でクリスマスにサンタの格好をしてデモしたというじゃない?
    ようは入れ替わり立ち代わりいろんな連中がやってきて、それぞれ原発反対!と言ってるわけで
    その意味では反対賛成は別として、原発のことが口に出しやすい話題になってきたとはいえるだろうね。」
Kさん「チラシはね、若い人がよく取ってくれるようになった。
    さっきも高校生の5~6人のグループがいたんで
    ふっと差し出したら、誰かが手を振って断る。だけど誰かが手をだす。
    渡したら、グループでチラシを囲んで結局読んでる。」
哲野「あ、それさっき僕も見ましたよ。なにやってんだ?と思ってみたら
    『A級戦犯ってなんだ?』『一番悪い事したヤツよ』というような話をしてましたよ」
Kさん「中高生に関心が高まってるんじゃないかな、という感じがする。
    チラシを撒いているときの実感だけども。」
哲野「それって広島だけの現象かしら?」
Kさん「私は全国的な現象だと思う。というのは高校生が首相官邸前で原発反対のスピーチをしたんだそうです。
    ツイッターでみたんだけど、
    僕たちは選挙権がない、大人がしっかりしてほしい、ということを言ってるようです。
    学校に知れると怒られるので、こっそりデモにも参加してるようです。」
哲野「へえ~そうなんだ。」
Kさん「そういう子のツイートが、同年代の中高生の間で流れて広まっているのは確実ですね。
    だから原発の問題や情報に触れることが多くなっているんだと思います。」
網野「そうか、彼らのほうが素直に問題に触れられて反応してるんですね。」

ここ1か月の中高生の関心の高まりは、どうもそういうところに要因があるようです。

哲野「じゃけえさんは、なんで今日参加しようと思ったんですか?」
じゃけえ「やっぱりこのままじゃいけない、原発反対なら反対と声を上げなきゃいけないと思ったんです。
     横川シネマとかでイベントがあって、友達に誘われて行って、そのアーティストのフォローをしたんですけど
     そのフォローをみていると原発の情報とか見て触れるようになって。
     見てたら大事な情報やすごいことになっているのに
     テレビや新聞ではやらない。「なんでこんな大事なことやらないの!」と思って。
     それに、漫画家さんが東京から一家で避難されてきてるんですよ、
     今度本も2冊くらいでるんですけど・・・」
網野「誰です?漫画家さんて」
じゃけえ「西島大介さんです」
網野「ええっ!有名な漫画家さんじゃないですか!知らなかったな・・・」
哲野「さっきテレビや新聞がほんとのことを伝えてないって話をしてましたけど
    それに気が付いたのはいつです?」
じゃけえ「やっぱり今年になってからですね。
     色々注意して見ると、インターネットだといろんな情報がある。
     でも新聞やテレビと比べてみると大事なことを伝えてない、ていうことに気が付いたんです。
     私、まだまだ勉強不足ですけど・・・」
網野「勉強不足はみんな同じですよ。311からみんなスタートしたんですもん。
    専門家だってそうですよ。逆に専門家のほうが勉強してないひとがいるけど。」
哲野「僕だって311で衝撃受けてそれから勉強開始ですからね。
    勉強不足はあたりまえですよ。
    でも勉強して知ろうとしているか、していないか、ここは決定的な違いだと思います。」

また来年!良いお年を!とお互いに言い合い、お別れしました。

来年は1月4日に歩きます。

網野「今日が12月28日の仕事納め、1月4日が仕事はじめでちょうど・・・」
Kさん「見事に重なりましたね!」(笑い)

以上ご報告いたします。