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第10回 伊方原発再稼働反対デモ

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◆画像説明
1.第10回伊方デモチラシA3表
2.第10回伊方デモチラシA3裏
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
5.出発前、元安橋東詰め、集合場所の花時計前で撮影したプラカード

みなさま

お疲れ様です。
主催の原田様からご報告がありましたので、参加した私からも少しご報告を差し上げます。

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今年初、第10回目の 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対デモの報告です。
▼チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130112.pdf

1月12日(土)15:00に、5名で、元安橋東詰めをスタートしました。

今回は、次のようなことを訴えました。
「広島市から一番近い原発は、広島市から100キロの四国電力の伊方原発です」
「原発推進の安倍政権の誕生で、この夏以降の伊方原発の再稼働の可能性が非常に高くなってきました」
「広島市から80キロの山口県上関町での原発建設計画も、息を吹き返す可能性が高くなりました」
「広島市から130キロの島根原発の3号機の運転開始の可能性も高くなっています」
「広島市は、伊方、上関、島根と、3つの原発に包囲されることになるかもしれません」
「原発からは平常時でも放射能が放出されています」
「放射線被曝に安全値はありません」
「伊方3号機ではプルトニウムが燃料に使われます。事故でプルトニウムが放出され、プルトニウムが体内にとり込まれると、恐ろしい健康被害をもた らします」

いつも金曜日の「2人デモ」のときお会いするKさんが、こちらにも参加してくださっています。
Kさんに発言をお願いしました。
Kさんは、福島で、小中学生たちが、「安全な環境の中で勉強したい」と、裁判を起こした(ふくしま集団疎開裁判)ことについて話してくださいまし た。
「福島県の子どもの甲状腺検査で、43%の子どもたちに『のう胞』がみつかったという発表がありました」
「みなさん、自分の小中学生だったころのことを思い出してください。誰がそんな年頃のときに、放射能のことなど、心配したでしょうか?」
「子どもたちが、『自分たちは、どうせ長生きできないのだから…』と話しています」


若い子たち、中学生、高校生、そして小学生といった子たちが、ものすごく関心を持って見ているのがわかりました。
チラシを取りにくる子が、1人、2人でなく、ありました。

山陰からかけつけてくださった 廃炉マトリョーシカさんにも、発言をお願いしました。
福島で急性白血病が多発していること
茨城県の小学生の心臓疾患が増加していること
島根原発1号機は、今年3月で運転開始から40年になること
島根原発で事故が起これば、松江市の20万人、出雲市の17万人が避難することになり、その何割かを広島県が引き受けることになること
こういったことを話してくださいました。

50枚用意していったチラシは、すべてなくなってしまいました。

「ほんとうのことを知りたい」という密かな、強い思いが、特に若い人たちの中にあるように思います。

次回は、1月26日(土)15:00~ 同じコースで行う予定です。
====

以上、主催の原田様からの報告でした。
以下は私からの補足です。

天気の良い日でした。
集合場所に行くと、主催の原田さん、哲野も来ていて、少し待っていると
2人デモにいつも参加してくださっているKさん、
前回参加してくれた廃炉マトリョーシカさんが来てくれました。

警察の方も登場し、原田さんと指令書の確認をされています。

15時になり、
警察「3時になりました、いつでもどうぞ」
のお声がかかって、デモ開始です。

先頭に私とマトリョーシカさんがプラカードを持って歩きました。

今回のプラカードはこちら。
1-2
3-4

原田さんのスピーチが始まりました。

プラカードを見てもらえています。
次に哲野にスピーチが変わります。
哲野は「広島に一番近い原発は四国電力の伊方発電所、直線で100キロしか離れていません」ということを
連呼するようにスピーチしました。

その次に、前述原田さんの報告にあった、Kさんのスピーチの詳細です。

Kさん「福島県郡山市の小中学生14人の子どもたちが、

    『年1ミリシーベルト以下の、放射能から安全な場所で教育を』と訴えて
    裁判を起こしています。
    こんな小さな子どもたちが放射能を心配して裁判まで起こしデモをしているのです。
    申し訳ないと思います。

参考資料
http://maarenca.exblog.jp/17111290/

    みなさんは小中学校のころ、どんな事を考えていましたか?
    少なくとも、放射能で自分や家族がかんや色々な病気にかかるんじゃないか、
    そんな心配はしていなかったと思います。

    フクシマ事故や放射能の影響で今の子どもたちは
    放射能を心配し、怯えて暮して行かなければなりません。

    1月21日にこの裁判に関して、仙台高裁で二審第3回目の口頭弁論が行われます。
    2012年4月26日に発表された第2回甲状腺検査の結果は、13市町村3万8000人の子どもたち
    35%に、甲状腺に嚢胞が発見されました。
    そして福島市の4万2000人の子どもたちのうち、43%に嚢胞が見つかりました。

    福島現地ではどんどん事態が悪化しています。
    子どもたちが放射能の心配をし、怯え、不安に思いながら暮らしている、
    そんな社会はなんとかしなければなりません。
    他人事ではありません。
    日本の全ての子どもたちの問題です。」
通り過ぎる中高生の子たちがよく興味を示しています。
(あとで原田さんに聞いてみると、Kさんのスピーチの時、チラシを取りに来た人が多かったとのことでした)

その次に廃炉マトリョーシカさんのスピーチです。
以下転載します。

===
広島市民の皆さん。こんにちは。私たちはシカです。キキでもなくナウシカでもなく、ただのシカです。
経産省前のウシさんや、大阪で不当な逮捕を受けたウシさんの声を代弁するためにも島根県から来ました。

シカは、今、大変危機的な状況に立っています。「前門のオオカミに後門のトラ」です。
「前門のオオカミ」とは、島根原子力発電所。「後門のトラ」とは、伊方原子力発電所です。
両方の原発に挟撃される形になっています。

自民党安倍政権になって、今私たちが声を上げ動き出さなければ、
原子力発電所が動き出してしまいます。

『福島原発事故』で「テラベクレル」単位の放射能が日本全国にまき散らされました。
「10の12乗-兆」単位の放射能です。
とてつもない量です。
CTBT包括的核実験禁止条約の国際監視制度(IMS)で群馬県の高崎市にある観測所では、
チェルノブイリ原発事故の84倍もの放射能が計測されました。
茨城県取手市では市民グループの発表で、
子供の心電図の異常が3倍になっています。

福島は今とんでもないことになっています。
今月、1月11日
文科省前での「ふくしま集団疎開裁判」-光前幸一(こうぜんこういち)弁護士の発言を引用します。
「福島県相馬市で警戒に当たっていた現職の警察官3名が急性白血病で死亡しました。」
「少なくとも3名の現職警察官が、急性白血病で死亡しました。」
ふくしまの子供たちは日々放射能の危険に曝されているんです。

島根原子力発電所は1974年3月29日に運転を開始しました。
福島第一の数年後です。
今年の3月で40年を経過します。
機械は必ず故障します。必ず壊れます。
2008年には燃料棒にヒビ割れが見つかっています。
2009年には取り外した燃料棒が全挿しました。

島根県民として広島の皆さんにお願いがあります。
松江市20万人、出雲市17万人。
事故が起これば、その何割かを広島県として受け入れてもらわなければなりません。
こんなことは非現実的です。

ぜひとも島根原発再稼働、そして伊方原発再稼働を止めてください。
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廃炉マトリョーシカさんの急性白血病で・・・というスピーチには一斉に視線が集まりました。

そしてまた原田さんにマイクが渡ります。

私の目の前を歩いてる親子のうち、ちいさな子どもが(7歳くらいと4歳くらい)何度も何度も振り返りながらじ~~~とプラカードを見ています。
私がもっていたのは、地図のプラカードです。お魚の名前も入っています。どうも興味を引いたようです。
哲野が寄って行って、その7歳くらいの子の肩をたたいて、「ん!」とチラシを差し出すと
チラシを受け取って見ています。そしてお父さんと一緒に離れて行きました。

原田さんは福島の子どもたちが「私たちはどうせ長生きできない・・・」と言っているのを知っていて
報道されないこのことをスピーチしようとしましたが、涙で声が詰まって出来なくなりました。

哲野が気持ちが落ち着くまでスピーチを変わり、
最後は原田さんで終わりました。

警察にお礼を言ってお別れし
恒例の立ち話になりました。

網野「チラシは・・・」
Kさん「ない。」
網野「全部?!」
Kさん「私の分を最後に一枚残してあったんだけど、取りに来た人がいたんで渡しちゃった。もう一枚も残ってません」
哲野「今日はチラシがよく売れた。」
原田・Kさん・哲野が一致して、「チラシを良く取りにきてくれた」
原田「署名したいんですが・・・と言ってきた人までいた。」
哲野「小中高生が、驚くほど興味を持っていたね。中学生の女の子のグループに「ん!勉強!」といって渡したら、その子が取って見てた。
    Kさんが同じグループの別な女の子に渡したら、その子も取った。
    何か、僕たちが知らないところで彼らの関心が高まっているような気がする。
    思わずマイクをとって、『小中高生のみなさん、申し訳ありません』と言いたくなった。」

中高生に関心が多いと思ったのは全員の感想です。
また中高生にチラシを渡すと受け取ってくれる子が多かったようです。
Kさん「小学校高学年も関心が高かったね。」
哲野「露店のところにいた子でこっちを見てる
    こういうのにいかにも興味なさそうなヤンキー風の茶髪の女の子に、ん!と差し向けたら
    いやがってとらないので、また ん!まぁ読んでみなさいよ、と言って突き付けると
    しかめっつらをしながら結局取った。ちょっと嬉しそうだったね。」

廃炉マトリョーシカさん
   「島根でしょ、伊方でしょ。いろんな地域の人が連携しなきゃいかんですよね。
    そういう動きがあるんでしょうか?」
原田「一応広域ネットワークはあるんですよ。」
網野「でもイベントカレンダーを運営していると、
    あまり動きがないみたいですね。」
マトリョーシカ
   「なんででしょうか?」
哲野「これは、僕が横から見ていた時の印象だけど、
    下積みでもくもくと汗をかいて準備する、ま、事務局が手薄なんじゃないだろうか?
    実際、活動を何かしようとすると、警察へ行って、申請して、段取りしなきゃいけない。
    僕たちみたいに、チラシを準備しようとすると、2日から3日はかかってしまう。
    おまけに報告が大事だってことがわかってるから報告も書く。
    実際、報告が情報共有、経験共有になるんですよね。
    僕たちの運動では。
    新聞がまともにこの問題を取り上げれば、僕たちがそこまですることはない。
    でもやらないからやらざるを得ない。
    要するに、手間暇食うんですよね。
    これが、実際には大変なんだと思う。」
網野「そうですよね。舞台に立って目立ちたい人はいっぱいいるんですけど、
    舞台裏で下積みして汗をかいて、という人が増えればいいんですけどね。
    実際大変なのわかります。主婦やって、仕事もって、子育てして・・・なかなか出来ないですよ。」
マトリョーシカ
   「そうなんだ・・・」
哲野「こないだね、フランスの反原発活動家が福島の会議に出て、広島に寄ってくれたんで網野と2人で丸1日広島見物兼ねて色々行った。
    ABCC=放影研にも連れて行きましたよ。
    『ここが放射能安全神話の故郷だ』ってね。色んな話をしましたよ。6時間くらい。
    その時、彼が福島の例の20か国閣僚会議に出席して、すぐ近くにエートス・プロジェクトのジャック・ロシャールがいて
    2~3言立ち話したそうです。
    その時、ロシャールが『我々はフクシマを占領する』と言ったんだそうですよ。
    そのフランスの活動家はね、『僕たちは戦争してるんだな』とつくづく思ったと言ってましたよ。
    戦争っていうのはね、核推進勢力と、反核勢力との間の戦争のことですけどね。
    大砲やミサイルは使いませんけど、一般大衆の支持を巡って彼らは戦争をしている、という意識があるわけですよ。
    私たちの側に『今戦争を闘っている』という緊迫感を持ってる人が、どれくらいいますかね?」
網野「ただでさえ、向こうは、金はあるわ、権力はあるわ、人材はそろってるわ、マスコミは押えてるわ、
    情報戦だっていうのに、圧倒的に不利ですよね。こちとら、明日の飯の心配しながらやってるわけですから。」
原田「ま、愚痴らないで、やることやりましょう。」

次回伊方デモは26日です。
私たちも応援して一緒に歩きます。

以上ご報告いたします。

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告知
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第10回伊方原発再稼働反対デモ
1月12日15時~16時
平和公園元安橋出発
本通り・金座街往復

第10回伊方デモです。
多くの方のご参加をお待ちしています。
主催の原田さんを応援して、2人デモも参加します。

島根のかた、四国のかたでちょうどお時間のある人
どうかご参加ください。
マイク回しますので、ご自分の居住区の立場から考えられる危険性や思いをスピーチしてくださると嬉しいです。

以下主催の原田さんからのデモ告知を掲載します。


みなさま
(重複お許しください)

旧年中は大変お世話になりました。

安倍原発推進政権の誕生で、伊方原発再稼働がいよいよ現実味を帯びてきました。
今年夏、参議院選挙が終わり、原子力規制委員会の新基準が決められれば、伊方再稼働・島根3号機運転開始・上関原発計画復活へ向かって働く力は巨大なものとなるでしょう。
それに抗しきれない可能性も大です。

しかし、たとえ伊方原発が一旦再稼働されても、全原発の廃炉に向かって私たちは進むのみです。
破局を迎える前に原発廃炉を実現するためには、圧倒的多数の人たちに正確な情報を伝えていく必要があります。

そのためのあまりにも小さな活動ですが、今年も伊方原発再稼働反対デモを継続して行きたいと思います。

第10回 伊方原発再稼働反対デモを、次の日時・コースで行います。
今回は、島根原発、上関原発についてもアピールしていきたいと考えています。
 
日時:1月12日(土) 15:00~16:00
コース:元安橋東詰ー本通りー金座街(折り返し)

ぜひご参加ください!