◆画像説明
1.第34回チラシ1-4P
2.第34回チラシ2-3P
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4
5.今日の天気
<チラシ>
▽A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208.pdf
▽A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208-A4.pdf
みなさま
毎週お騒がせします。
少し遅くなりました。
第34回広島2人デモのご報告をいたします。
参加者は6名
哲野、網野、Kさん、Kさんの娘さん、じゃけえさん、シュウトさんでした。
1週ごとに、明るくなっていくのがわかります。
警察の方との指令書の確認も、今日でついに懐中電灯なしで行いました。
じゃけえさん、Kさん親子が登場し雑談していると音楽が鳴りました。
出発です。
第34回のチラシ
▼A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208.pdf
▼A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130208-A4.pdf
告知版に誤植があったので修正しています。
今回のプラカード
1-2
3-4
今日はいつものトップバッター大歳さんが年度末で溜め上げた書類整理に集中しているとのことで、不参加。
(お気の毒・・・)
で、トップバッターは哲野。
チラシ内容をスピーチして歩きます。
哲野「毎度毎週お騒がせいたします。
金曜日夕方恒例の広島2人デモです。
現在は5人で歩いております。
(シュウトさんはまだ仕事中)
福島原発事故からもう2年経ちます。
2012年の11月からは福島第一原発も法的に原子力規制委員会の管理・監督下に入りました。
規制委員会の計画提出に対応して、東電は次々と修正計画を提出しています。
その過程でさまざまな現状が次第に明らかになってきています。
詳しくはお配りしているチラシをご覧ください。
東電は福島原発事故の全容をまだはっきり把握していません。
特に1号炉から3号炉の核燃料及びデブリ(溶融燃料の残骸。なぜデブリと呼ぶのでしょうか?残骸でいいと思うんですが・・・)
の実態が把握されていません。
最大の危険源が把握されていません。
使用済み核燃料プールにもお配りしているチラシにあるように
約6000体の燃料が浸かったままです。
東電は燃料に損傷はない、と主張していますが、その検査方法を見るとわずかな燃料引出しでその様子を見て、損傷はないと主張しているにす ぎません。
特に3号機プールはいったん、カラカラになっていますから、損傷はないはずがありません。
損傷なしは東電の希望的観測です。
これ以外に、共用プールには6400体の核燃料が貯蔵されていることも明らかになっています。
いったん冷却機能を失った共用プールは、今は完全に機能回復したと東電は主張していますが
それは応急工事にすぎません。
こうした危険源の多くは、完全密閉という意味では「むき出し」のままです。
ある意味、事故前よりも危険な状態にあると言えます。
地震にも津波にも台風にも不測の事態にも、事故前より脆弱な状態にあります。
一言で言えば、危機は全く去っていないのです。
さらに、新たな危機を生んでいる要素もあります。
プラカードやチラシをご覧いただければおわかりのように、
東京電力福島第一原発敷地全体が危険な
高レベル、中レベル、低レベルの放射性廃棄物の仮置き場と化しています。
さらにもっとも大きな危険は、福島原発の周囲にはまだ人が住んでいることです。
あまつさえ、帰還を促しています。
冷静に考えてみてください。
爆弾処理をするときは、その爆弾の危険度に合わせて周辺住民を避難させます。
爆弾処理がうまくいくとは限らないからです。
福島原発事故の鎮圧作業もうまくいく保証はどこにもないのです。
再臨界、再びの大量の放射能放出、台風や地震、津波などによる放射性物質の拡散、
こうした事態は十分起こり得る危険です。
であるならば、周辺住民を避難させて、腰を落ち着けて鎮圧作業にあたらなければなりません。
アメリカ原子力規制委員会の規制項目をそのまま当てはめてみるならば、半径50マイル(80km)には一般市民は立ち入るべきではありま せん。
チラシをご覧いただけば他に様々な危険が存在していることはお分かりと思います。
一言でいえば、危険を除去しようと新たな危険を生んでいる、危険の連鎖反応状態です。
福島原発危機はぜんぜん、去っていません。
最大の問題は東電の姿勢にあります。
東電の計画は、自然災害、不測の事故、人為ミス、大火事、など、障害は全く起こらないことを前提にして組み立てられています。
私たちからすれば、現在いつ、何があってもおかしくない状態です。
東電一社まかせにするのではなく、日本全体が福島事故解決に向けて全力を上げ、そのために政治がリーダーシップを取らなければなりませ ん。
私たちはいま、非常に危険な状況にあります。
また、こんな状態で、大飯原発を再稼働など、愚かしい限りです。
大飯原発再稼働は止めてしかるべきです。
こんな事態に、大飯原発を動かす、また他の原発を再稼働させようと考えるなど
愚の骨頂と言えましょう。」
哲野のスピーチはデモ向きのスピーチではありませんでしたが、
言わねばならぬことをとにかく言っておこう、という感じです。
電停を渡ったところでシュウトさん参加。
チラシ撒きにまわってくれました。
いつもの商店街のオーナーが声をかけてきてくれました。
哲野がスピーチを中断してマイク持ったまま、
立ち止まってチラシをオーナーに簡単に説明し、スピーチ再開。
哲野のスピーチを聞いていると
だんだん寒くて声が固くなり
歯の音が合わなくなっています。
だんだん冷え込んできたのです。
次にKさんにマイクが渡りました。
Kさん「いつもお騒がせしております。広島2人デモです。
原発の再稼働に反対して歩いています。
みなさんに知っておいて欲しいことがあります。
福島で今起きていることです。
福島県郡山市の小中学生が「年間1mSv以下の安全な場所で教育を受けられるように」と、裁判を起こしました。
TV・新聞などの大手メディアはこの裁判を報道しません。
政府・東電・東電の大株主である企業がスポンサーだからです。
スポンサーに都合の悪いことは報道しないんです。
震災以前、子どもの甲状腺異常は1%未満でした。
しかし、2012年4月に発表された甲状腺検査の結果、
福島の13市町村3万8千人の子どもの35%、そして福島市の4万2千人の
子どもの43%に嚢胞が見つかっています。
東京の3千人に行った検査でも36%の子どもに嚢胞が見つかっています。
福島市や郡山市の保育園では、原発から60km以上も離れているにもかかわらず、
市内の至る所にホットスポットが点在し、放射線量は毎時1.5μSvの所もあり、
乳幼児の外遊びは1日15分に制限されています。
そのため、震災の前には上がれていたジャングルジムや滑り台に上がれなくなっている子もいるそうです。
自然に囲まれている場所ほど線量が高く、以前のお散歩コースは立ち入り出来なくなっているそうです。
手抜き除染がニュースになっていましたが、
国や県が中間貯蔵施設が決まらないまま、ただ除染だけを進めた結果、
汚染土壌はあちこちに野積みされたままです。
汚染土壌をかき集めてホットスポットを作っているようなものです。
宮城に友人が住んでいます。津波で家を失いました。
その友人の住んでいる近くの一般廃棄物焼却施設で家庭ゴミに
放射能に汚染された牧草を混ぜて燃やされたそうです。
牧草に付いた放射能は燃やされることで灰に濃縮され、気化して空気中にも放出されます。
東北・関東の人々は、福島原発から今も放出されている放射能、
汚染された食品・水、汚染物質を燃やした煙、それらで毎日被爆し続けているんです。
広島は遠いから大丈夫。そう思っていませんか?
福島県鮫川村で稼働を停止していた堆肥センターの再稼働をするそうです。
8000Bq/kgを堆肥原料の基準にするそうです。
汚染された原料で作った堆肥に、放射性物質は凝縮され濃度が高まります。
そしてその堆肥を使った畑は汚染され、汚染された農作物が作られます。
汚染された畑で作られた作物、その作物を食べて育った家畜の肉。
中国からの大気汚染が毎日ニュースになっていますが、
北九州では毎日震災がれきが燃やされ、
風にのってダイオキシン・アスベストそして放射能が広がり続けています。
事故のあった福島原発から遠く離れていても、ここ広島も安全とは言えないんです。
今の福島で起きていることを知ってください。今福島で起きていることは、広島でも起きるんです。
どうか本当に原発が必要なのか考えてみてください。
食事のたびに放射能を心配する。地震のたびに原発の心配をする。
それをこれからずっと、自分が死んだ後も子ども・孫にまで続けさせるのはおかしいと思います。
TV・新聞は本当に大切なことを言いません。
自分で情報を探して、そして考えてみてください。
よろしくお願いします。」
次にじゃけえさんのスピーチです。
じゃけえ「福島の人々は今も高濃度汚染された地域で暮らしています。
福島第一原発から放射能は漏れ続けています。
量が減っても漏れ続けている限り危険です。安全ではありません。
福島の高校生達の中には
「どんな子供が生まれるかわからないから怖くて子供なんて産めない。」
と子供を産むことを諦めている子さえいます。
広島・長崎・チェルノブイリと同じ、それ以上の大惨事が起きています。
それほど恐ろしいものを作ってしまったのです。
福島の現状は全く報道されていません。
福島の人々は事故の風化をおそれています。
忘れ去られて、無かったことにされるのを恐れています。
(※安倍首相の所信表明演説は、まさにそうでした)
現状を知ることから福島への支援につながります。
知ろうとしなければ本当のことは知れません。
最近になってようやく放射能の勉強を始めました。
大まかな知識ですがスピーチしたいと思います。
放射能とは放射線を発する機能、能力のことです。
その能力を持ったものが放射性物質です。
被曝とは人体が放射線にさらされることです。
被曝には大きく分けて二つあります。
体外から被曝する「外部被曝」と
放射性物質を飲食などで口にしたり大気中に漂っている放射性物質を呼吸することで吸い込んで体内に入れてしまい
体内から被曝する「内部被曝」とあります。
Sv(シーベルト)とは人に放射線が影響を及ぼす量を表す単位です。
1Svは1000mSv(ミリシーベルト)1mSvは1000μSv(マイクロシーベルト)となります。
放射線に対する感受性は人により異なりますが、
統計的にどれ位の被曝で死に至るのかというと、
短期的に全身外部被曝した場合の致死量は
2Svで5%、20人に1人が死亡します。
4Svで50%で半数で、7Svで100%、全員が死亡します。
(※ICRPのモデルでは、これを「放射線による確定的影響」と呼んでいます。つまり、急性被曝のことです。)
放射能に近づいたり、放射能が漂っている空気を吸ったり、
放射能に汚染された食品を口にしたり、
普通に生活しているだけでリスクは膨大です。
目に見えないだけに警戒しなければ危険です。
放射能汚染地から離れていても安心はできません。
放射能は今、日本全国に拡散されています。
空気からも雨からも海からも流通品からもです。
内部に取り込んだ放射能は減ることはありますが簡単には無くなりません。
放射能を体内に取り込んでしまうと体内で被曝し続けてしまうのです。
(※つまり慢性被曝状態になります)
警戒しないといつ致死量に達してしまうかわかりません。
知ることで身を守ることが出来ます。
是非、放射能について知ってください。」
次にマイクが渡ったのがシュウトさんでした。
シュウト「あの忌野清志郎さんも、生前、原発反対の歌を歌っていました。
サマータイムブルースという曲です。
その中でもうたっていますが、日本の電力エネルギーは実はあまっています。
原発がなくても、日本は今まで通りの生活ができるのです。
関係者が、自分達の利益を守るために、隠しているのです。
事故が起こってから、デモをしても意味がありません。
自分の大切な人が、亡くなってから、デモをやっても意味がありません。
何かが起こる前に、1つ残らず、撤去したいのです!
もう一つ皆さんが忘れている、あるいは見落としがちな問題があります。
それは人間以外の生き物達も当然、私達人間と同様あるいはそれ以上の被害を受けている事です。
私達が目にするテレビ等では、動物ましてや昆虫や植物にいたっては
その被害については殆んど報道されていないのではないでしょうか。
私達人間の起こした事故で、何も関係のない沢山の生き物が病気になっている、
あるいはこれからなっていくでしょう。
身体に及ぼす影響は人間だけではないのです。
私達人間の文明の為に人間の勝手な都合で、他の生物が犠牲になるのは食物連鎖の範囲を越えています。
自然の摂理を大きく越えたおこないは、許される事ではないですし、阻止しなければなりません。
地球に住んでいるのは私達人間だけではありません。
地球に害を及ぼすモノは出来るだけ多く無くして行きましょう。
最近発表された研究結果では、
極端に言えば日本のどこで地震が起こってもおかしくない可能性が出てきました。
黙っていては何も変わりません。
まだ日本はデモに参加したあるいは原発に反対したからといって、
他国のように生命に危険が及ぶ事はないでしょう。
原発を皆で無くして行きましょう。」
次にまた哲野にマイクが渡り、その後、網野もスピーチをしました。
網野のスピーチ内容は
1.自分自身で調べないと、現在の危険や現在の世界がわからなくなっていること
2.デモに参加しなくていいし私たちも信用しなくていいので、自分で知ろうとし、調べてほしいこと
3.黙っているのはYESと同じ、また無関心もYESと同じであること
4.私たちも311から調べて色々知った市民であること
5.現在の状況は、無関心が許されなくなっていること
最後にもう一度哲野にマイクが渡り、元安橋でデモ終了。
警察にお礼を言ってお別れし
みんな一致して即座に「寒い!」
Kさん「来る前、なんじゃこの寒さ!と思った」
実は前日も終日雪がちらつく寒さだったのです。
先週の2人デモに比べると、街の反応は冷淡でした。
ひとつには、寒くて人通りも少なく、足早だったこともあります。
また、テーマが福島第一原発で、広島の人には遠い世界のことと捉えられたのかもしれません。
チラシのはけに関しては反応がイマイチな印象を受けました。
取りに来た人も少なかったようです。
哲野、Kさんの観察によると背広来たサラリーマン層、特に30歳代以降の男性は
これまで無視を決め込んできた人が多かったのが、反応を返すようになりました。
例えば、哲野は遠くからこちらに「バカ」と言っている人も見ましたし
これ見よがしに首を横に振って「わかってないなぁ、この人たちは」と
私たちが理解不足であることをジェスチャーで示す男性もいました。
この人たちは、今まで全く無視を決め込んできた人たちです。
何が起こっているのかがよくまだわかりません。
しかし、明らかな変化ではあります。
結局、チラシのはけ具合は、先週とたいして大きくは違わなかったことが後でKさんに聞いてわかりました。
印象と実際が違うのかもしれません。
翌日の9日、広島2人デモのwebサイトのアクセスを見ると
8日金曜日の予告チラシの閲覧者だけで200を超え、ダウンロードは100を超えていました。
1日だけでです。(解析ソフトの分析)
数字の高さに「やっぱり関心はあるんだ」と思いました。
恒例の立ち話・・・になるはずだったのですが
あまりの寒さで解散しました。
あとでじゃけえさんは感想を送ってくださいました。
じゃけえさん
「今回のスピーチは福島の現状について焦点を当てよう、と前回の情報交換で決まり、
スピーチメモに取り組もうとしたが、常々ちゃんと放射能の勉強をしようと思っていたので
まず放射能の基礎用語をネットで勉強しました。
本当に初歩的なことですがやっと理解しました。
次回も福島について主に健康に関した内容でスピーチすることになりました。
スピーチするとなると不確かな情報は発表できないので情報の確かさをよく吟味しなくていはいけません。
当日は寒くて寒くて、鼻水が垂れているかわからないくらいに感覚がマヒするほどでした。
寒いせいか前回ほどチラシははけなかったようです。
それほど前回の反応はすごかったです。
本当に寒かった! 」
その後の2人の感想です。
哲野「じゃけえさんは偉いなあ。自分の頭で理解しようとしている。
これが、我々一般市民に今一番必要なことだよね。
ある新聞記者さんが、『僕は文科系だから、これは理解できない』とつぶやいているのを聞いたことがある。
最初からギブアップするか、しないか、これが決定的な分かれ目だ。」
網野「じゃけえさんもだけど、Kさんも、シュウトさんもだよね。
タイプは違うけど、自分の頭で理解しようとしてる。」
以上ご報告いたします。