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第25回 広島2人デモ 12月7日 報告

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みなさま

毎度毎週お騒がせして申し訳ありません。
広島2人デモ、第25回目の報告です。

本日の参加者は哲野、網野、Kさん、Kさんの娘さんの4人でした。
スピーカーを貸して応援くださる久野さんとピースリンク広島・呉・岩国のみなさま、いつもありがとうございます。

街はすっかり冷え切ってドリミネーションの明かりが綺麗です。
http://www.dreamination.com/
電力会社や政府による、「電力不足」とか「節電へのよびかけ」が寒いです。

集合場所にいくとちょうどKさん親子と同時でした。
Kさん「桑名市の市長選、伊藤さんが当選しましたね、未来の党の」
哲野「ええっ?知らなかった。それ、なんですか?」

帰って調べてみると
地元の中日新聞は現職破るとは書いてありましたが
肝心の推薦政党がかかれていません。

哲野「桑名市長選挙といえば、重要選挙ですよねえ。
    読み飛ばしたのかな?知らなかった。
    こうなると昨日の朝日新聞の自民過半数か?の記事も
    やっぱり怪しいなあ。」

こちらのブログをお読みください。

http://blogs.yahoo.co.jp/yosinonagato/30669232.html

抜粋
============
当選・伊藤徳宇36(なるたか)42,354
   無職、元市議、未来の党推薦

次点・水谷 元56(げん)   16,254
   現職市長
民主・自民・公明・維新の四党推薦
============

大差です。
こういうブログにはしっかり書いてあります。

==========
・・・今の衆院選への影響を恐れてか、
民・自・公・維新を勝たせたいマスコミは
この選挙の結果を報道しないので、
できる限り皆様に拡散願いたく、
よろしくお願い申しあげます。
============
と、このブログの管理者さんが書いている。

哲野「こうなると大手マスコミよりも、市民ジャーナリストの方が
    的確な報道をするね。」

さて、長くなりましたがそんな話をKさんたちとしていると
警察の方が登場。指令書の確認をしてチラシを渡します。
選管に選挙中の政治行動に関して問い合わせに行った件も報告し
選挙活動にならないよう、また妨害にならないよう注意します、と伝えました。

警察「雨が降らないといいですねえ。雨雲がもうそこまで、きてますよ」
Kさんの娘さん「あ、雨降ってきた」

パラパラ降り始めました。
音楽がちょうど鳴ったので出発です。

今日のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121207.pdf

▽今日のプラカード

上の画像をご覧ください

哲野「毎週お騒がせします。金曜日恒例の広島2人デモです、大飯原発の再稼働に抗議・反対して歩いています・・・」

そしてチラシの内容をスピーチしていきました。

1.今から26年前、チェルノブイリ事故が起こりました。
  未曽有の大惨事でしたが、ウクライナとベラルーシの両国がこの大惨事に気が付くのが
  10年も遅れました。

2.よく見ると、すでに翌年から出生は減っていました。
  その後出生は一直線に下がり続けます。
  80万人あった年間出生は2001年には37万人と半分以下になりました。
  放射能の内部被曝で死産、流産が激増したためです。

3.逆に死亡は翌年から一直線に増加していきます。
  事故の年、56万人だった年間死亡は2005年には78万人に増加します。
  これはやはり内部被曝で心臓疾患、呼吸器系疾患で放射線弱者である高齢者
  それから中年以降の男性の死亡が増加したためです。
  2010年、ウクライナの死亡原因の49.36%までが心臓疾患でした。

4.ベラルーシもほぼ同じ軌跡をたどります。

5.このままほっておけば今のウクライナ、ベラルーシの姿は
  10年後、20年後、の日本の姿となります。

6.これを回避するには政治が放射線被曝阻止、最小化を目指して
  最優先課題として取り組まなければなりません。

7.これは最優先の政治課題です。
  この政治課題に真剣に取り組む、政権を選ぶ選挙でなくてはなりません。

8.未来を見据えて、正しい選択が、いま、必要です。
  ウクライナ、ベラルーシの教訓に学ばねばなりません。

9.国とは、私たち無名の一般市民です。
  私たちが国です。
  私たちの健康と安全と生活の質を守ることが
  国を守ることです。
  大砲や、ミサイルや、国防軍や、日米軍事同盟では
  国は守れません。

10.日本の未来社会がいま、私たちの政治決断、投票行動にかかっています。

プラカードは結構見てもらえました。
特に今回は、家族連れの人が意識してみていたと思います。
会社帰りと思われる男性もよくみていました。

ですが、さすがに選挙中、
「こういう事を言うのはどこぞの党の回し者かも」と警戒されているような気がします。

哲野とあとで反省点として挙げました。

「私たちが一番警戒しないといけないのは
 選挙活動と思われることを
 一般市民に警戒されることだ」

次回からは頻繁に、市民の原発反対行動であることを告知して歩くことにしました。

いつもの商店街の、顔なじみになったオーナーが、道の真ん中まで出てきて待ってくれています。
オーナー「今日のテーマはなんですか?」
哲野「今日のテーマは、ウクライナ、ベラルーシの教訓から深く学んで総選挙に向かおう、と言いたいことです。
    このグラフ、見ておいてくださいね。」

本通りから金座街に入るとやっぱり雰囲気が違います。
帰宅途中のサラリーマンや本屋にいるサラリーマンから視線があります。

チラシ配りをしたKさんが女性にチラシを渡した時に、
そっと福島から避難してきたことを告げられ
「ありがとうございます」と言われたそうです。

本通りまで帰ってくるとちょうどさよなら原発ヒロシマさんの
ヒロシマ・アピール・ウォークが終わったところらしく
お互いに「お疲れ様でした!」と声を掛け合いながら、元安橋まで向かいました。

元安橋に到着して信号待ちになったところで
目の前に自民党の岸田文雄氏の街宣車が手を振って選挙活動をしている場面に出合いました。
選挙妨害になってはいけないので
マイクでのスピーチをこちらはやめました。

哲野(傍らの警備課の警察に)「岸田文雄に投票してはいけませんとこのマイクで言うと、これは公職選挙法違反ですよね?」
警察「ま、そうでしょうね。」
Kさん「原発を推進してきた自民党に票を入れてはいけません!と言うと、これはいいんですよね?」
警察「特定政党や、特定候補者に不利になるような発言は、これは抵触するかもしれませんね。」
網野「原発を推進する政党を当選させないようにしましょう、はどうですか?」
警察「う~~~ん」
哲野「原発を推進してきた政権政党は、福島原発事故の戦犯政党です!と言うと、どうでしょうか?」
警察「・・・・・・・」(無視)

と言っている間に、岸田文雄宣伝カーは立ち去りました。

雨も激しくなってきました。
警察が、傘を持ってない私たちに相合傘をしてくれました。
挨拶して早々に解散しました。

事務所に帰って数えると、チラシは3枚しか残っていませんでした。
意外と、チラシのはけ具合はよかったようです。

以上ご報告いたします。

<追加報告>
毎週金曜、私たちのデモの他に
第一、第三の金曜日にさよなら原発ヒロシマさんがありますが
今月は
12月9日(日)16時~
12月15日(土)15時~
元安橋東詰め出発で伊方原発再稼働反対デモがあります。

以上お知らせします。

第25回 広島2人デモ 12月7日 告知

第25回 広島2人デモ
12月7日(金)18:00~
広島平和公園 元安橋東詰出発
本通り~金座街往復

本日のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121207.pdf

告知文

みなさま

毎度毎週お騒がせします。
いくつかのメールにお知らせします。

第25回広島2人デモ
12月7日(金)18時~平和公園元安橋出発です。
本通り・金座街を往復します。

よろしければご参加ください。
お気持ちの中だけでもご一緒に歩いてくださると嬉しいです。

チラシが出来ましたのでお目通しください。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121207.pdf

いままでの報告や
2人デモに寄せられたメールのやりとりなど
少し上げております。
こちらも時々覗いてやってくださいませ。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/

では、明日もしっかり歩いて参ります!

公職選挙法で定める選挙期間中の政治活動について

みなさま

広島県の選挙管理委員会に12月3日(公示前日)に行ってまいりました。

訪問の目的は、総選挙公示後の、市民の通常の政治活動が
公職選挙法に抵触するとすれば
いかなる点を注意したらよいか、ガイドラインを求めることです。

公示前日の広島県選挙管理委員会は急ごしらえの事務局で、狭い部屋がごったがえしていました。

市民から問い合わせが来る、などということは全く想定していなくて
入口のところで手近な人に声をかけ、要件を伝えました。

やがて女性の職員が現れて
書類で山盛りになった小さなテーブルを片づけて
そこで対応してくれました。
(15分待ちましたが)

15分待っている間の哲野との会話

哲野「こりゃあ、全く、政治活動についての市民へのアドバイスなんか、想定してないね、これは。
    受付のテーブルすらない。
    マニュアルの紙切れくらいあると思ったけど・・・それもないね。」
網野「結局、こういう要件で誰も来ていない、ということじゃないだろうか?
    考えてみると、公示後はみんな、選挙活動に入ってしまって
    政治活動をする市民はいないんじゃないかしら?」
哲野「うん、それ意外と当たってるかも。」

そんなことを喋っている間に、女性職員が再び登場。
手には、「選挙制度研究会 編 衆議院選挙の手引 平成24年」(ぎょうせい 2100円)を
しっかり握っていました。

1.6月から大飯原発再稼働反対のデモを続けていること
2.その都度、チラシを作って市民に散布していること
3.公示後もこの活動をやめるわけにはいかないこと
4.当然、選挙で反原発勢力に投票してくれと呼びかけたいこと

を説明しました。

職員「それは政治活動としてなさるわけですね?」
哲野「はい、憲法で保障された市民の正当な政治活動として行います。」
職員「要するに、公職選挙法で定められた選挙活動なのか、通常の政治活動なのか、
    その境目が問題ですね。」
哲野「はい、その通りです。」
職員「それは警察の刑事2課が判断することだと思います。」
哲野「!!!はぁ?!」
職員「選挙管理委員会は選挙活動が公職選挙法に合致してるかどうか
    例えば法定ポスターを使っているか、
    法定ビラを使っているかは判断しますが
    政治活動と選挙活動の境目については、判断できません。」

これは、暴論というものでしょう。
念のために、後で警察に寄って確認をしてみました。
警察の話ではすでに先週、総選挙取締対策本部を県警本部の中に立ち上げて
選挙違反になりそうな事案をチェックしているそうですが
基本的に選挙管理委員会から示されたガイドラインに沿って対策を講じているそうです。
当然、通常の政治活動か、選挙活動かのガイドラインも
本来であれば選挙管理委員会から示されるべきである、との見解でした。

これは警察の解釈のほうが正しいわけで
警察は法の執行機関であっても、判断する機関ではありません。
判断は、あくまで選挙管理委員会がすべきである、という県警の見解は
健全なものだと思います。

もし警察があらゆる事案を独自に判断するとすれば、それは警察国家になってしまいます。
広島県警も意外と健全なんだな、と思いました。

推測するに、急ごしらえの選挙管理委員会の職員は一般の県職員にすぎません。
長い間、国の下請け機関に甘んじてきた県の職員たちは
自ら住民の利益を図る、法の精神を守る、憲法を地方行政に活かしていく、という姿勢を
失っていると思います。

それで今回のような問題が起こると、自ら判断することをやめ
他に判断基準を求めるという体質が染みついているのではないかと想像しました。

この女性職員と議論をしてもはじまらないので

哲野「それでは、政治活動が選挙活動に抵触しないためのアドバイスをください。」
職員「私たちは安全サイドに立ちますので、出来れば選挙に触れないというやり方が望ましい。」
哲野「そういうわけにはいかない。
    原発問題は高度な政治問題ですから、政治問題を解決する場、
    すなわち選挙、これに触れないというわけにはいかない。
    だいたい、私たちのほうが選挙より先にはじめてたんですから。」
職員「それでは、公職選挙法の精神は公平ですから、
    選挙活動以外である特定の政党や
    候補者に有利になったり不利になったりする言動は
    選挙活動とみなされますので、ご注意ください。
    特に喋ったりして消えてしまうものはともかく、
    チラシをお作りのようなので、またチラシは残りますので、
    表現にお気を付け下さい。
    これが選挙活動だとみなされれば、チラシは違法チラシということになります。」
哲野「ま、あとは誹謗中傷は論外として、事実関係を提示するのはどうですか?」
網野「今、各政党の原発に関する政策を一覧にしたチラシを作ろうとしていますが・・・」
職員「それは構わないと思いますが、ただその一覧に、反原発の議員を選びましょうという呼びかけを入れると
    全体としては有利になる政党と不利になる政党が出てきますよね。
    これはどうでしょうか…」
哲野「そうすると、選挙期間中に経団連が『脱原発は非現実的だ』と言えば
    これは選挙活動としてみなされますか?」
職員「・・・・・・・・・・・・・」

このようなやりとりを45分間くらいして、もういいや、と切り上げました。
わかったことは、

1.公職選挙法で定める選挙期間中に、政治活動をすることをあまり選管は想定していなく、
  その境目は限りなく曖昧で、また、判例も少ない
  (公職選挙法に違反する選挙活動かどうかの判例はうんざりするくらいあります)

2.こうなれば自らのリスクで政治活動のギリギリを考えるほかはない。

3.選挙の摘発は買収・供応・選挙妨害など悪質な事例に限定されているようだ。

4.したがって、誹謗中傷、事実無根の主張、など市民社会の良識に反しないことを前提

にして、あまり気にしないことにしました。
ただ、はっきり言われたことは

1.特定の政党や個人に対する投票行動の呼びかけ
  (公職選挙法で定める選挙活動)
2.街頭演説等の選挙活動の妨害
  (公職選挙法で定める違法活動)

になる、ということです。

選挙期間中だからこそ、ひるまず、反原発を市民に訴えていこうと思います。

報告にもならない報告ですが、以上お知らせします。

11月30日広島2人デモ妨害の女性の件について

参加している大歳さんからのメールが来ました。
やりとりを掲載いたします。

網野様

大歳です。報告いつもありがとうございます。
あれから私もいろいろ考えてしまいました。

あの方はこうも言っておられました。
「福島の人たちは、死んだのか、虐められたりしたのか、違うだろう」
「原爆病院で、重度の患者の世話もしたことがないならこんな運動やめなさい」

上の発言については、あの方は福島の情報をきちんと持っていない。
下の発言についても、完全に論理の飛躍(というより論理の拒否)が見られます。
原爆の被爆者の世話をしなくては反原発運動できないなんて聞いたこともありません。

ただ想像するに、広島の被爆者の中には
「福島の人間は、自分たちほどの苦痛を味わってない。
なのに、大きく報じてもらって復興予算までもらっている。」
と感じておられる人はいるかもしれません。
私は「福島の人が世の中で一番不幸だから支援しましょう。」と訴えてはいません。
どちらが悲惨なのか、を論じてもいません。
こういった議論は建設的ではありませんし健全ではありません。
こうした意見は、理屈ではなく感情から生まれるものだと思います。

ただ、これがヒロシマがフクシマをどう受け止めるかへの
大きな障害になるのではないかと考えたりしました。
網野様のおっしゃる「被爆者の悲惨を神格化し続けたヒロシマ」が
フクシマへの理解を困難にするのではとも思っています。

私はヒロシマからの洗礼を浴びたのだと今は感じております。
とはいえ、デモへの妨害は許せません。
次回からは妨害の意思を確認できたときは速やかに
警察の方に対応してもらうようにします。(迷惑でしょうけど)

第24回 広島2人デモ 11月30日 報告

ファイル 59-1.jpgファイル 59-2.jpgファイル 59-3.jpgファイル 59-4.jpg

◆画像説明
1.第24回チラシ1・4P
2.第24回チラシ2・3P
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4

みなさま

毎度毎週お騒がせいたします。
第24回広島2人デモのご報告を致します。
昨日はハプニングがありました。

今日の参加者は5人でした。
哲野、網野、大歳さん、Kさん、Kさんの娘さんでした。

集合場所に到着が早かったのでプラカードを生垣に差して待ってると
通りすがりのひとがプラカードを結構見ています。
哲野「プラカード見ている人が結構いるな」

警察の方がきて指令書の確認をします。
網野「今日は懐中電灯を忘れました」
警察「ではこちらで」
指令書の確認をした後、
哲野「えらい明るい懐中電灯ですね」
警察「ええ、仕事で必要ですし。これくらい明るいとホラ。
    絞りもきいて結構遠くまで照らせるんですよ。
    必要なんで奮発して買ったんです。
    これくらい明るくないと離れた街角の奥とか泥棒がいるかどうか
    確認ができないですから」

・・・個人で買っていらっしゃると知り
そういうのペンと一緒で必要経費じゃないかと思いました。

警察「それから、来週と再来週の金曜は選挙期間中ですから
    選挙管理委員会の方に違反にならない内容を
    念のため聞いておいた方がいいと思いますよ」
哲野「そうですね。ありがとうございます。来週月曜日でも行きます。」

チラシを渡して簡単に説明していると大歳さんが来ました。

ちょうど音楽も鳴り、開始です。

本日のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121130.pdf

今日のプラカードは上の画像をご覧ください。

今日は小型のスピーカーでしたので
近寄った方しか声が聞こえません。
プラカードを高く掲げて歩きました。

すると結構、プラカードを見てくれました。
声で気が付く人もいますので前回ほどではありませんが。

大歳さんの今日のスピーチです。

==============
毎度お騒がせします。毎週金曜日恒例の広島二人デモを始めます。関西電力の大飯原発再稼働に反対して歩いております。真夏の電力不足という嘘を理 由に始めた大飯原発はどうもまだまだ止まってくれそうにありません。各大手新聞社に書かせた、火力発電が高コストのため電気料金の値上げは避けら れないというのも嘘でした。電力会社はわざわざ高いレートで火力燃料を仕入れていることが分かったからです。今頃、関西電力は次の嘘を考えている ことでしょう。はたまた、開き直って会社の存続と株主の利益を守るために再稼働は「しょうがなかった」というのでしょうか?

もうかなり寒くなって冬が本格化します。この夏から大飯原発に関連した主なニュースは、やはり、原子力規制委員会の発足です。少し前の話になって ほじくり起こすのは恐縮ですが、この原子力規制委員会の人選は未だに国会の承認を得ていません。特に委員長の田中俊一氏は、福島原発事故直後に除 染アドバイザーとして被災者に被爆を強制させた犯罪容疑者であり、実際に告訴されています。 この人選での委員会発足は野田首相が国会閉会後に脱 法的にスタートさせたものです。忘れてはいけません。

ともあれ問題の多い原子力委員会は、大飯原発の直下を通っているF6と呼ばれる断層が活断層なのかどうか専門家を集めて調査させました。いまだ に、このF6と呼ばれる断層が「活断層である」と主張する学者と「活断層とは断定できない」と主張する学者で議論が継続されています。しかし、私 たち市民が真に問わなければならないのは、そもそも、そうした議論が必要であるような恐ろしい場所で現在でも原発が動いているというこの状況こそ が異常ではないのかということです。これは大飯原発のある関西地区だけの問題ではありません。私たちが大飯原発に反対する大きな理由が、これが今 後の原発政策を決める要所、いわば天王山であると考えているからです。これを認めてしまっては次々に現在止めている原発が再稼働させられる恐れが あるということです。

大飯原発の次は四国の伊方原発であると言われています。伊方からこの広島市街地までは直線距離で100kmほどしかありません。実はいま我々の住 むこの広島県内でも特に瀬戸内側においては、中電管内の島根原発よりも、四国の伊方原発の方がより大きな影響を受けます。

広島の釣りが好きな方の多くは山口県の上関や周防大島まで足を運んでいらっしゃいます。上関そして周防大島と伊方原発とは、たったの 30~50kmしか離れていません。伊方でもし事故が起これば、瀬戸内の魚も牡蠣もサザエもワカメも食べられなくなります。事故が起きなくても加 圧水型の伊方の原子炉はトリチウムという猛毒を大量に排出します。絶対に再稼働させてはいけません。言うに及ばず、上関原発の新規建設などは論外 です。

上関地区とは山口県の柳井港のすぐ隣の半島とその先の長島、祝島のエリアのことです。上関原発予定地の田ノ浦は長島の最西端に位置しています。こ の辺は全国有数のマアジの生息地であり、スナメリクジラの生息地であり、アオリイカ、ハマチ、マダイなどの水産資源に恵まれた海域です。ここで魚 を採るのは長島の島民の方だけではありません。みんなの海なのです。

電力会社だろうが、経団連だろうが、アメリカだろうが、ロスチャイルドだろうが、この海を汚す権利はありません。電力会社以外にもこうした勢力た ちが原発再稼働の圧力をかけています。
福島原発事故の影響で、上関原発の計画は一旦止まったかに見えましたが、完全に計画を断念してはいません。おそらく中国電力は原発推進の自民党が 政権の奪還するまで様子を伺っていると思われます。

広島に住む私たちが上関のある山口県や伊方のある愛媛県の行政に対して、無力であるということは決してありません。
むしろ他県からこうした反対の声を上げられるというのは大きな圧力になります。原発の問題に関心がある、原発や放射能の影響に詳しく調べている よ、とアピールすることは大きな意味があります。
 原発に限らず、権力というものは、市民の無知と無関心と先入観を利用したり促したりするものです。テレビ、新聞とそこに登場する文化人、タレン トがそうした役割に使われる道具になることは非常によくあることです。

 何やら私も偉そうなことばかりしゃべっておりますが、私自身もそうした報道によく騙されてきました。後になってそう気づくことが多いものです。 マスコミ報道の裏側はずいぶん後になってわかるものです。

 ただ今はインターネットでの情報の選択が便利になりました。ここには問題もいろいろありますが、利益関係から自由な情報が多く得られることは大 きな救いになっています。
 例えば震災直後、記者クラブをはじめとする大手新聞社からの報道が、権力のフィルターを通った頼りないものだったのに対して、海外のメディアの 方が正確に情報を伝えていたという事実があります。これは今においても変わりません。実際、海外のメディアと有識者は、日本政府の震災後の対応を 正確かつ冷淡に見ています。

 私も英語のサイトなどはさっぱり読めませんが、重要な情報は親切にも翻訳してくださる方がかなりいらっしゃいます。ユーチューブでも海外の原子 炉や放射線の専門家による解説が字幕付きで読むことができます。「ECRR」や「内部被爆」などのワードで検索すれば、非常に多くのことを調べる ことができます。
 私が今おこなっているスピーチもウェブ上で再確認することができます。広島二人デモで検索してくだされば、毎週更新する、新聞にはほとんど載る ことのない、原発と放射能、被爆の影響から、電力会社の大株主の企業名について参照することができます。今お配りしているチラシにホームページの アドレスも明記しております。
 是非ご確認ください。よろしくお願いいたします。

=============

次に哲野にマイクがスイッチします。

哲野は
1.西ヨーロッパの市民の力が強い国ではもう脱原発に向かっていること
2.チェルノブイリ事故の後、苦しみ続けた市民がフクシマ惨事で特に(日本より)危機感を持ったこと
3.国連加盟国193か国のうち、原発保有国はたった30か国しかない、世界的に見ればマイナーな発電手段であること
4.今回総選挙があります。この総選挙で脱原発の流れを決定的にしましょう
  そして健康と生活の安全を守ろうとする西ヨーロッパの市民に続きましょう

ということをスピーチして歩きました。

街は先週ほど人は多くありませんでしたがそれでも通常のにぎわいでした。
今回小型スピーカーでしたので周りのにぎわいや
店から流れ出てくる音、呼び込みの声にかき消されて
さほど聞こえません。

ところがデモ隊が近づくと、声を落としたり、よけてくれたりする人が居ました。
なので意外と声の届く範囲が広がっていたのがわかりました。
デモ隊の周りが少し静かになるのです。
商店街の人たち、バイトとはいえ呼び込みの人の仕事の邪魔になっているであろう
私たちのデモですが、ささやかな心遣いに、感謝したいと思います。

金座街でも周りはプラカードを見る人がけっこういました。
プラカードで何を伝えたいかを表現するってやはり有効です。

折り返しを過ぎて、網野にマイクがスイッチします。

私も同じ、西ヨーロッパの脱原発の動きをスピーチして歩きました。
具体的に動いた国の名前もゆっくりはっきり言いました。

本通り電停近くになって
大歳さんが誰か女性に話しかけられています。
信号を渡って歩き、振り返ると大歳さんも警察もいません。
さすがに逆戻りして待っていると
女性と一緒に3人が歩いてきます。

そこからが大変でした。

女性「デモをやめなさい!」

哲野「この方は警察の人です」
警察「この人たちは、正式に申請をしてされてますから・・・」
女性「知るか!」
警察「いろんな主張があるんですから。」
女性「認めない!どうでもいいそんなの!」
哲野「あなたもデモをしたらいい」
女性「やるわけないじゃない、バッカじゃないの?
    デモをやめろっていってんの!いう事をききなさいよ」

女性の主張がよくわからないですが
あとでみんなの話を総合すると

1.被曝の話をすると被爆者が傷つく
2.被爆者を傷つけるような話はすべきではない
3.原発と原爆が同じものだとあなた方は思っている
4.この2つは違うものなのだ
5.だからデモをやめなさい

という内容のようです。

1.被曝の話をすると被爆者が傷つく
という主張は原爆被爆者を絶対聖化しようとする考え方に基づくもので
よく掘り下げてみると広島では普通にみられる考え方です。
被爆者を水戸黄門の印籠のように使って、相手を黙らせる、または自分の主張を押し通す
この女性は少々極端ですが根っこには同じ考え方
「被爆者の絶対化」の考え方があるようです。

3.原発と原爆が同じものだとあなた方は思っている
という主張は全く彼女の勘違いです。
説明をしたんですが、本人は受け入れません。
でもよく考えてみると、確かに原爆と原発は同じものだと言うことを
主張する人も広島市内には多いのです。
それで彼女が私たちの主張を頭からそうだと決めつけているのではないかと思います。

原爆と原発は核の分裂および融合という技術を利用している点では同じですが
本質的にまったく異なるものです。しかしこのことを彼女は全く受け入れません。

元安橋に行く前に、本通りの端で7時を迎えてしまいました。
デモは終わりです。
デモが終わったと言うのに、しつこく付きまといます。

あとで大歳さんの話を聞くと彼女は原爆被爆者の病院か施設かに勤めているらしいのですが
その施設の被爆者の人が「被曝とか放射能の話を聞くと吐きそうになるくらい気分が悪くなる」というのと聞いたらしいのです。
それで街中でデモをしている私たちに
「被爆者の気持ちを考えない」と決めつけ、やめろと言ってきたようなのです。

警察に「じゃあ、今日は終わります、ありがとうございました」と言って離れようとしても
女性がしつこく「名刺をだしなさいよ!」とついて来ようとするのを
警察が止めてくれていたおかげで帰れました。

大歳さんが後でメールをくれて
「しかし、あれだけ会話にならない人と話すのは初めてでした。
ある意味カルチャーショックでした。
「原爆と原発は違います!!!」って
原爆と原発は同じです、とは一言も言ってないのに。。 」

大歳さんがカルチャーショックと言っているということは
まだヒロシマがわかっていないようです。

あとでじっと私は考えました。

被爆者の人たちが被曝のことや放射能の話を聞きたくないのは
それが問題解決にいつまでもつながらなかった自身の経験からくるもので
得体のしれない恐怖に加え、被爆者だということで散々差別されてきた過去がだけが甦るからだと思います。

今はそうではありません。放射能による被曝のメカニズムが医科学的・分子生物学的に研究が進んでいます。
苦しんだ理由が明らかになりつつあるのですが
その情報が被爆者自身にフィードバックされてこなかったために
医科学者に対しても不信感を生んでいる、ということも言えると思います。

その不満を被爆者自身の言葉で語るならわかります。

あの女性。
私たちほど原爆や原発、放射能や被曝のこと、様々な被爆者がいることを
勉強していないことははっきりわかりました。

残念ながらある意味、被爆者の悲惨を神格化し続けたヒロシマが生み出した存在なんだと思います。

警察の人の話の通り、12月4日公示になると正式に選挙期間に入ります。
私たちは大飯原発反対を掲げてデモをするわけですが
選挙・政治情勢の話に触れないわけにはいきません。
また選挙期間中だからといってデモを中断するわけにもいきません。

選挙より私たちのデモのほうが先なんですから!

といって公職選挙法違反に問われるのも芸がありません。
そのギリギリのところを探りに選管に問い合わせを出そうと思っていたところです。
警察も公安委員会も直接の管轄ではありませんけど
一応老婆心、ということろなんでしょう。
月曜日に哲野と一緒に電話でなく、県の選管を訪ねてみることにしました。

またご報告します。

以上ご報告いたします。