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第22回 広島2人デモ 11月16日 報告

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◆画像説明
1.第22回チラシ表
2.第22回チラシ裏
3.プラカード1・2(表裏)
4.プラカード3・4(表裏)

みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
第22回広島2人デモのご報告を致します。

今日は2人でした。
広島2人デモ始まって以来の本当の2人デモになりました。

いつも応援参加してくださる人が
仕事や(師走突入ですね)
体調を崩されたりで来れない、と事前に連絡がありました。
ご連絡ありがとうございます。お大事になさってくださいね。

集合場所に行くと警察の方が・・・お一人です。
今日は第1・第3金曜恒例の「さよなら原発ヒロシマ」さんのヒロシマ・アピール・ウォークがあります。
あちらは車道を通るので大変です。
マスクをされているので「風邪ですか?」と聞くと
警察「ええ。風邪ひいてしまいまして・・」
網野「大丈夫ですか?」
警察「昨日までが一番辛かったんですが、今日の午後からは、楽になりました。もう大丈夫です。」
網野「病み上がりじゃないですか!」
警察「いや、今日からは食欲も出てきました。人間って食欲がないと駄目ですね。」
哲野「休めないんですか?」
警察「そうですねえ・・人手が足りませんから。なかなか休めませんよ。」

・・本当にお大事になさってください。

指令書の確認をして、チラシをお渡しします。
哲野「今日の話題のひとつは、解散総選挙です。どうですか、原発問題が国政レベルの争点の一つになると思いますか?」
警察「警察の立場ではなかなか答えにくい質問ですけど、これだけみんなが関心を持っているのに、原発についてはどう思うかと聞かれて答えない、と いうわけにはいかないでしょうね。
    政党のほうも、『知らない、そんなことは小さい問題だ』と言うわけにはいかんですよね。
哲野「そうでしょうね。僕もそう思います。そうすると原発問題が日本の総選挙で国政レベルの争点のひとつに初めて上がることになります。」
警察「そうなりますかね?」
哲野「過去の選挙を全部調べたわけではありませんけど、原発や放射能が国政レベルの選挙で争点になったことは一度もありませんでした。
    関連してフクシマ事故が世界に与えた影響をもう一つのトピックにしたんです。
    ポイントはフクシマ事故にもっとも敏感に反応したのは、ヨーロッパだ、という点です。
    2011年5月11日・12日にイタリアで原発再開をテーマに国民投票がありました。
    (チラシでは2012年と誤植しています。あとで訂正します)
    イタリアは元々、ヨーロッパでも最も早い原発保有国のひとつでした。
    チェルノブイリ事故の直後、6基あった原発の閉鎖を決定して最後の原発が廃炉処理に入ったのは1990年でした。
    ベルルスコーニ政権がこの原発の再開を計画し、元々イタリアの電力公社だったエネルという会社がスペインの原発やスロバキアの原発を買収 したりしました。
    いよいよイタリア国内で原発を再開しようと国民投票を行うわけですけど、その矢先にフクシマ事故が起こるわけです。
    原発推進派は情勢不利と見て、国民投票のボイコットを呼びかけました。
    というのは、50%以上の投票率でないと、国民投票の結果は有効にならないと決められていたからです。
    結果は投票率54.7%、再開反対は94.05%でした。
    ベルルスコーニの提案は葬りさられたわけです。
    イタリアの市民は非常に敏感に反応したんですね。
    次にスイスです。
    スイスは国内に核産業企業を抱えてまた、核産業に縁の深い国際金融機関もあります。
    昔から、原発には熱心でした。
    電気の40%を原発に今も依存しています。
    5月22日、スイスで反原発の大ラリーがありました。2万人が参加したそうです。
    人口が750万人です。
    スイスの国民の反原発の動きを見て、スイス連邦政府のエネルギー省、ドリス・ロイトハルトは25日、
    進行中だった新規原発建設の中止を発表、その後同じ日に原発禁止の政府決定を発表しました。
    どんな政治情勢があったか、私には知る由もありませんけど、現象から見ればスイス国民はフクシマ事故をみて脱原発を政府に迫り、
    核産業と縁の深い連邦政府も最終的な決断をせざるを得なかった、という気がします。
    スイスは元々1969年、リュサン実験原子炉が事故を起こして一部メルトダウンを起こし、敷地内地下の空洞が汚染されて
    永久封印したといういきさつもあります。
    そしてドイツのメルケル政権です。
    5月30日にメルケル政権は原発の段階的解消を決定してその時、17基あった原子炉のうち、古い8基を閉鎖・廃炉決定しました。
    残った9基は2030年代に最終的に廃炉になります。
    これもフクシマ事故の影響だと言えます。
    また、よく注意して見ると、ブルガリアは元々4基あった原子炉を74年と77年に廃炉にして今は2基です。
    新規原発計画が進行中でしたが、2012年3月、新規原発建設計画の放棄を正式に発表しました。
    またベルギーは、原発依存度54%の依存国ですが、原発の段階的解消を踏み切った、と伝えられています。
    これがはっきりした証拠がつかめないんですけど。
    さらに段階的解消を発表していない保有国の中で言えば、イギリスはこの3年間で3基の原発を閉鎖・廃炉にしています。計画も1件もありま せん。
    スウェーデン(原子炉10基)も計画中は1件もありません。
    オランダも計画中は1件もありません。元々オランダの原子炉は出力38万キロワットの申し訳みたいな原発で、お付き合いみたいなもんでし たけど、原発から離れていっているように見えます。
    だからフクシマ事故にもっとも敏感に反応したのは、賢い市民がパワーを持っているヨーロッパ諸国だったという点ですね。
    で、これを見てほしいんですが、ロシアと中国とインドは別にして、日本の建設中の原発3基は西側諸国の中では韓国に次に多い数字です。
    この3基は、島根原発3号機、電源開発の大間原発の1号・2号機のことです。
    韓国は4基、台湾、スロバキア、パキスタンが2基、ブラジルとアルゼンチンが1基、建設中です。
    2012年11月現在、アメリカ、フランスでも建設中の原発は1基です。
    もう原発は、先進民主主義国では市民の反対が根強くて大きく伸びない、新興国・発展途上国の市場に移っています。
    フクシマ事故に苦しむ我々がなぜ、3基の原発の建設まで許してしまっているのか。
    これは日本の民主主義の問題だと私は考えています。」

説明しているうちに音楽が鳴りました。

デモスタートです。

1-2
3-4

哲野がマイクを握り
「お騒がせします。毎週金曜日恒例の広島2人デモです・・・」
そしてチラシの内容をスピーチして歩きます。

本通りは前回と一緒でえべっさんの飾りつけがあり年末ムード。
哲野「えびす講っていつからですか?」
警察「日曜の18日からです。今年は18日・19日・20日です。まだ規制とかはありませんから」

今日は音声を少し絞り気味にしてたせいもあるのかもしれませんが
プラカードを見る人は前回ほどではありませんでした。
が、男性が特に聞くともなくスピーチを聞いているのはわかりました。

いつもの商店街のオーナーが店前にでてじっと見てくれています。
待ってくださっているのがわかります。
哲野がマイクを持ったまま、チラシを持っていきました。

本通りの中ほどまで来ると、プラカードを振り返りながら見る人が増えてきました。

折り返してから網野がスピーチを変わりました。

「今、大手スーパーなどに、厚生労働省や食品安全委員会が作成したパンフレットが置かれています。
 「食べ物と放射性物質のはなし」というパンフレットです。
 その1のパンフレットに「基準値以下の食品はずっと食べ続けても安全です」と書かれています。
 http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/zatsukan/051/houshasei_leaf.pdf
 これは嘘です。デマです。
 基準値は安全値ではありません。被曝許容上限値です。
 今の新基準値は食品摂取で年間1ミリシーベルトの被曝が上限になるように設定されたものです。
 年間1ミリシーベルトまでの被曝ならば安全だと言っていることになります。
 これは科学的真実ではありません。
 原発推進の科学者、ICRPの科学者も含め、世界中の科学者は
 「放射線被曝に安全量はない」と一致した見解を出しています。
 絶対に「安全」ではないのです。
 みなさん、『放射線被曝に安全量はない』、このことを覚えておいてください。」

周りで聞こえた人たちが、反応しました。振り返りました。
哲野によると特に女性が一斉に顔を上げたそうです。
通りすがりに「そうなんだ!」と言っていた女性もいました。
やはりこの「被曝問題」は多くの人が何気なく頭の奥底に抱えている問題意識なんだと思いました。

今日は変な男性がいました。
通りの真ん中でうろうろしながらじっとこちらを見ています。
デモが折り返してきても同じような場所にいてじろじろ見ています。
先週も映像を撮られたし。なんなんでしょうね。

本通りまで戻って来るとちょうどさよなら原発ヒロシマさんのデモ隊が。
前回通り、待つことにしました。

エールを送ろうと思って、こちら側で前回通りスピーチしました。
哲野「みなさん、今目の前を歩いているのは原発に反対する私たちとは違うデモです。
   すべての原発に反対し、
   中電の島根原発再稼働反対、3号機建設の反対、上関原発建設反対を訴えているデモです。
   私たちは関電大飯原発再稼働に反対して歩いています。
   毎週金曜日、全国各地で色んな人が色んな立場で、デモをしています。 
   全国50か所でデモをしています。・・・」
網野「哲野、違う。100か所!」
哲野「失礼しました。全国100か所でデモがあります。目の前を歩いているのは原発に反対する広島市民のデモです」

じっと見ていると、向こうからこちらにむけてプラカードを振ってくれる人が2~3人いました。
気が付いてくれたようです。
こちらもプラカードを振ってこたえました。

待つ間、信号待ちをしている人たちが
じっと興味ぶかそうにプラカードを見てくれました。

その中に、哲野のスピーチを聞いたおばさまが
「私も原発反対です!原発は絶対、なくさにゃあいけん!」と話かけてきてくれました。
哲野「ありがとうございます。ここにも原発を反対している市民の方がいます。」
とスピーチしたあと
「ありがとうございます。チラシを1枚もらってくれませんか?」と言って差し出したら受け取ってくれました。

「さよなら」さんが通りすぎたあと、もう一回信号待ちをして音がぶつからないよう離れて歩き始めました。

元安橋に近づいた時です。
小学生1年生くらい?小さな子どもさん2人、たたっと哲野に駆け寄ってきました。
「チラシちょうだい。」
哲野が手がふさがっていたので
哲野「チラシ、とって」とチラシの入ったフォルダを差し出すと1枚づつ持っていったようです。
哲野「読めるかなぁ?」
その子たちはちょっと離れて歩いていたお母さんとお父さんのところへ駆けて行きました。
哲野が「なるほど」と納得していました。
お父さんかお母さんの指示でチラシを取りに来たようです。

デモが終わって警察の方にお礼を言いました。
警察「次は明日ですね?」
網野「はい、明日15時からです。」
哲野「明日だっけ?」
網野「そうですよ。明日伊方デモです。」

終わった直後、原田さんが駆けつけて来てくれました。
仕事場からなかなか抜けられなかったようです。

明日は「伊方原発の再稼働を許さない市民ネットワーク・広島」主催による
伊方原発再稼働反対、伊方の存在を広島市民に広報するデモがあります。
11月17日(土)15時~16時
元安橋東詰出発、本通り・金座街を往復します。
お近くの方は宜しければご参加をお願いします。

伊方原発が島根原発より近いということを連呼して歩きます。
本当に存在が知られておりません。
(島根原発に3号機が建設中、ということも意外と知られていないことを知りました。)
前回歩いた時も警察から報告があるくらい、「知らなかった。そうなんだ」と声が多くありました。
しかも伊方は再稼働しなくても、使用済み核燃料が大量に保管されていて
地震等で施設に大きな事故が起こった場合
それらの放射性物質が拡散する危険性を孕んでいます。
原発事故がなくても危険なのです。

原子力規制委員会が第7回会合でフクシマ事故並みの過酷事故が起こった場合という
シミュレーションを公表しました。
そのデータで伊方原発が過酷事故を起こした場合、
グラフを読み取ると、ちょうど100km離れた広島は平均5ミリシーベルトの被曝をします。(実効線量)
5ミリシーベルト以上と言えば、チェルノブイリ事故で避難または移住勧告の対象となった予想被曝線量です。
先日、規制員会が発表した避難対象地域のグラフは7日間で100ミリシーベルトの予想被曝線量でした。
新聞を見た人の中には、「たいしたことはないんだな」と思った人も多いと思います。
またそれが規制委員会の狙いであったとも思います。

哲野と二人で今日の感想を話し合いましたが
一見無関心のように見えて
やっぱり「被曝問題は皆の関心事」だということもわかりました。

何が正しい情報なのか、探っているという感じが強くしました。
大手マスコミを通じて、政府や原発推進派は今レベルの線量だと安全と思わせるキャンペーンをずっとやっていますが
やはりみんな心底納得していない、と言う感じが強くしました。

来週も懲りずに歩きます。

第22回 広島2人デモ 11月16日 告知

第22回 広島2人デモ
11月16日(金)18:00~
広島平和公園 元安橋東詰出発
本通り~金座街往復

◆以下告知文◆
みなさま

毎度週末に恐れ入ります。
第22回広島2人デモの告知をさせていただきます。
明日16日18時から、寒いですけど歩きます。

▽今回のチラシができました。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121116.pdf
宜しければお目通しください。

今回のトピックは
●フクシマ事故で一変した世界の原発推進機運
●総選挙で私たちの未来を変えましょう
の2本です。

伊方の広報デモに参加したとき
イタリア在住の中国人の方と話になりました。
その時にイタリアが、原発の是非を問う国民投票があり、反対多数で抑えた、という話を聞きました。
今回のチラシにはそのイタリアの話も載っています。

明日広島ではさよなら原発ヒロシマさんのデモも同時刻であります。
広島のデモの方も、全国各地のデモのみなさまも
風邪をひかないよう、気を付けて歩いて参りましょう。

未来のために、原発の息の根を停めましょう。
大飯を止めて、次の再稼働を停め、原発推進機運を止めましょう。

※いままでの報告は「広島2人デモ」のサイトに上げています。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/

第21回 広島2人デモ 11月9日 報告

ファイル 55-1.jpgファイル 55-2.jpgファイル 55-3.jpgファイル 55-4.jpg

◆画像説明
1.第21回チラシ表
2.第21回チラシ裏
3.プラカード1・2(表裏)
4.プラカード3・4(表裏)

みなさま

毎度お騒がせしております、チリ紙こうか・・・ではなく広島2人デモの報告です。
今日の参加者は6人でした。
哲野、網野、大歳さん、原田さん、Kさん、Kさんの娘さんでした。

プラカード作りに手間取り、仕事場を飛び出したのは17時半過ぎておりました。
17時50分に現場到着。
ちょうど大歳さんも同時でした。

大歳さんが「ここに来るまでに、これ、配られたんですよ」
なんだ?と見ると
「来たる!橋下徹」がどーんと書かれた街頭演説会のチラシ。
哲野「街頭でスピーチとかしてた?ぶつかるかな?」
大歳「ビラ配ってただけなんで大丈夫だと思います」
「来なくていいのに・・・」と大歳さんがポツリ。

大歳さんにチラシを渡します。
▽本日のチラシはこちら
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121109.pdf

大歳「地すべりか、活断層か、わからないということらしいですね。」
哲野「朝日新聞にそう書いてあったねえ。
    でも4人の専門家のプレゼンを読むと誰ひとりとして地すべりという事を言った人はいなかった。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/
    要するに活断層かどうか判断つかない、ということだ。」
大歳「じゃ、地すべりってどっから出たんでしょうか?」
哲野「僕の想像だけど、原子力規制委員会の記者会見で官僚がその言葉を使ったんだろうね。
    資料は手元にみんな配られていたはずだ。
    新聞記者は資料を読まないからね。
    発表を鵜呑みにして書く。
    たぶんそんなところだろうよ。
    地すべりか、活断層か官僚が言いそうなことだよね。
    論点を逸らしてる。
    ポイントは、活断層かどうかであって、活断層以外は全く焦点になっていない。
    資料をしっかり読まなきゃいけないよね。」
網野「本当にねえ・・・あの時だってそうだったもんねえ。
    原発事故の直後から出された原子力災害対策本部の資料が
    刻々と出されているのに、全く読んでいない。
http://www.inaco.co.jp/isaac/kanren/11_genpatu.html
    で、何か月も後になって「今わかった!」と報道する。
    そんなこと、もう原子力災害対策本部の資料に書いてあったのに。
    マスコミにはホントシラけさせられた」
哲野「発表報道にもう、慣れきってしまっているからねえ。操作しやすいよね。」

そんな話をしているところに、警察の方が2名登場。
南側からでした・・他に何かあったのでしょうか。
(中央警察署は本通りより、北にあります。だからいつも北からお見えになるのですが・・)

指令書の確認をして、チラシをお渡しします。
網野「哲野、チラシの説明をして。」
哲野「今回はこれにつきます!」
と言って、チラシ背面の渡辺教授の見解を指差します。
哲野「渡辺教授は活断層はあると言い切っているんです。
    専門家は4人なんですけど、視点が全然ちがう。
    渡辺教授以外は『活断層がある証拠』を見つけようとした。
    渡辺教授は『活断層でない証拠』を見つけようとした。」
警察「?」
哲野「要するにどちらが安全サイドに立った視点かですよね。
    『ある証拠』を見つけようとすると、もし証拠が出なかった場合、活断層であるとは言い切れない、となりますよね。
    そうすると再稼働は継続、という結論になりかねません。
    渡辺教授はそうじゃない。『活断層でない証拠』を見つけようとした。
    証拠が出ない場合は活断層でない、と言い切れない。これは『活断層があるとみなす』、という視点になります。
    この結論は活断層でない証拠が見つかるまで、原発の再稼働は停止、という結論になります。
    ちょっとした違いみたいですけど、決定的な違いですよね。
    どちらが本当に市民の安全サイドに立った、スタンスの科学者なのか。
    もう明白ですよね。
    ホラ、ここにこう書いてあります。
    『これは暢気(のんき)な学術調査ではない。”ない”ことを理屈づける調査は不要である。
     原子力発電所をすぐに停止し、すべてを調べなおす覚悟で調査すべきである。』
    そしてこうまとめています。
    『大飯原子力発電所の最重要施設の直下に活断層は存在する。
     F-6以外にも活断層が敷地に存在する。』
    ここが偉いですよね。他の3人はF-6にしか注目しなかった。
    渡辺教授は安全サイドに立つから、F-6以外の断層破砕帯にも注目した。
    そして、F-6以外にも活断層が存在すると結論している。
    他の3人はF-6しか調べていない。それが依頼事項でしたからね。
    渡辺教授は徹底的に安全サイドに立っている。
    警察だってそうでしょ?』
警察「?」
哲野「ほら、あの花火大会の警備で将棋倒しになって死人や怪我人が出た事件があったじゃないですか」
警察「ええ、あの裁判の争点は、警察が事故を予測すべきだったのにしなかった、このことが争われていますよね」
哲野「そうそう。最悪を予測すべきなんです。最悪を予測すればあの裁判はなかった。同じことじゃないですかね」
警察「警察とすれば、常に事故を想定し、危険を想定し、それに対して対処する、これが基本姿勢です。
    例えばこうやって私たちがデモについているのも、事故や危険、妨害や事件を未然に防ぐためです。
    事故や危険はありうると、想定するからこうやってついているわけですからね。」
哲野「それと全くおんなじじゃないですか?ましてや原発過酷事故の話ですからね。」

説明をしているうちに音楽が鳴りました。
大歳さん、哲野と網野で出発です。

※本日のプラカードは上の画像をご覧ください。

最初は大歳さんのスピーチでした。
原稿を頂いているので以下転載します。
========
大飯原発の再稼働に反対してデモを行なっています。3.11福島原発人災事故から現在に至るまで全国各地で大小様々な反原発デモ、再稼働に反対す るデモ、汚染瓦礫拡散に反対するデモ、原発の新規建設に反対するデモなどが行われています。しかし、私たちの住むこの広島を含めた西日本、特に関 西より西の地域に住む人たちは、危機感が足りないということがよく言われます。これは、今のところ重大な健康被害が周囲に見られないためかもしれ ません。しかし福島では子供の43%が結節、のう胞などの甲状腺異常が確認されています。これは昨年の調査では35%でした。この一年間で8%も 甲状腺の異常を持つ子供が増えています。なかでも女の子の甲状腺異常は55%を超えています。また関東の一部でも甲状腺異常を持つ子供の割合が高 くなっているとも言われています。海外の研究者では今のまま対策を立てずに放置すれば今後5年から15年の間に100万人を超える子供に重大な健 康被害が生じるとコメントしている方もいます。
 
私は疫学の専門家ではありませんから、100万人という数字が過大評価なのか過小評価なのかはわかりません。しかしかなりこれを重く受け止めなけ ればならないと思います。東北や関東に住む方々、特にお子さんを持つ親御さん方が、気が気でないということを我々西日本に住む人間もしっかり意識 しなければなりません。私を含め、多くの日本人はかなり目前まで危機が迫らなければその危機による恐怖をしっかり認識できないという困ったところ があります。これはよく分かります。しかし、人がバタバタ倒れてからオロオロするようではあまりに知恵がなさすぎます。そうしたことのないように 正確な情報の共有と拡散に努めてなければなりません。ここで、気を付けなければならないのは大手メディアや中央省庁から発せられる情報を鵜呑みに してはならないということです。

 よくスーパーマーケット等で配布されている厚生労働省作成のチラシには基準値以下の食べ物であればいくら食べても大丈夫などと書いてあります が、当然大丈夫なわけありません。基準値イコール安全値ではありませんし、内部被爆はそんなに単純ではありません。

またセシウムからの放射線よりも天然のカリウムからの放射線の方がはるかに多いから、大したことはないというのも嘘です。確かにありとあらゆる食 べ物の中には天然のカリウムが存在します。しかし天然のカリウムの場合、一切人体に溜め込まれることなく排出されるのに対し、セシウムはわずかに 蓄積します。仮に100分の1ずつでも排出されず蓄積されていけば、健康へのリスクはそれだけ高くなりますから、基準値以下であればいくら食べて も大丈夫というのは悪質な嘘です。食べて応援なんてしている場合ではありません。

 厚生労働省にしても原子力規制委員会にしても国の機関は一貫して放射線リスクを過小評価することで、現在の原発依存体制を維持しようと考えま す。ICRPも同様です。

 残念ながらフクシマ原発事故で日本重が汚染されてしまったので、今までどおり安心して食べ物を食べることはもはや不可能です。放射線の人体影響 に安全値や閾値がないということはできるだけ汚染度の低いものを選ぶ以外にないということです。ではどのようにしてそれをやっていくのかが今後の 課題になりますが、話を一度福島に戻します。

 福島県とその周辺では今も線量の高い地域にたくさんの人が住んでいらっしゃいます。本来、国の基準では年間1mSvが被爆の上限なので、基準値 が20mSvまで引き上げられた現在、そうした地域に暮らす人たちは本来避難させるべき人たちです。たしかにここには倫理的な問題が数多くありま す。それでもせめて子供だけでも疎開をさせてあげなければなりません。これは緊急の問題です。これをやろうとすれば、国の財政が苦しくなるのは分 かりますが、それでもやらなければなりません。できなければ、国家というものがもう国家の体をなしていない、つまり税金を取ったりする資格もない ということです。今でも、政府が復興支援の予算を全く関係ないことに使っていることが問題になっていて、今度はベトナムにおける日本企業の原発建 設にまで復興支援の予算を使う計画が飛び出している始末です。今の政府は最悪です。

 もし、福島の子供の疎開が迅速にできないようであれば、さらなる医療費の増大、賠償費の増大、国を二分するような激しい怨みが残るでしょう。も ちろんそうなるのはゴメンです。では私たちはどうすればよいでしょう。もう、民主党政権がもらないことは誰の目にも明らかです。次の衆議院選挙で はかなり大幅に議席を減らすことになるでしょう。ただ困るのが、これで棚ぼた的に自民党が返り咲くことです。自民党総裁の安倍晋三氏は今でもバリ バリの反省なき強力な原発推進派です。安倍氏はかつて総理だった時期、福島原発の安全性について野党から厳しい質問を受けていましたが、「原発は 安全なので、対策をとる必要なない」として、必要な対策を怠りました。

現在自民党の衆議院議員の中には、脱原発はたったの三人しかいません。経団連が、自民党に擦り寄っているのはこうした理由からです。今の自民党内 には原発推進派や、過激な新自由主義にブレーキをかけてくれるようなうるさ型の古株はほとんど残っていません。維新の会にもどうも期待が持てそう にありません。自民党にいた最も過激な市場原理主義者たちが特別顧問として実権を握っているからです。

ではどの議員が脱原発を進めてくれるのか、福島の子供の疎開を進めてくれるのか、これを調べるにはインターネット、ソーシャルネットワークサービ スが中心となります。テレビ、新聞はほとんど役に立たないでしょう。全国の市民団体が脱原発議員リストの作成を手がけているので、ヤフーやグーグ ルで、「脱原発」「議員」「リスト」というように検索すれば、いろいろ見つけることができます。自分の住む選挙区の議員が原発に関してどういうス タンスなのかを知ることができます。非常に簡単なので是非やってみていただきたいと思います。私からは以上です。ありがとうございました。

=========
いや、今回もなかなか聞かせるスピーチでした。

実はデモの後に、「本当は選挙の事を言いたかったんですけど・・・」と大歳さんがつぶやきました。

哲野「いや、あれくらいでいいですよ。あまり選挙のことは持ち出さないほうがいい。
    みなさんもおわかりでしょう、デモと聞くと広島では「どこかの政党のまわしものか」「社民か」「共産か?」と疑われる。
    どこかに誘導されるんじゃあないか?と警戒される。
    広島の人達は特にそこは敏感ですからね。
    あまり出すと、説得力がなくなる。」

網野「それに、やっぱり大歳さんが最後にいうように
    みなさんは、自分で問題を考え、情報に当たって調べてください、
    自分たちのためになると判断したところに票をいれてくださいと
    はっきり言った方が、聞いている方も安心することがわかりました。
    今まで私たちは、「あそこがいい。ここがいい、あの政党は駄目だ」と
    宣伝文句や相手の蹴落とすような言葉ばかり聞かされて本当にうんざりしている。
    自分たちで調べましょう、変えていきましょう、という声は聴いたことがなかった。
    それは本当に私たちの伝えたいことでもあるけど
    そう、はっきりいう事はある意味、みんなの信頼を得られるのかもしれない。」

というやりとりがありました。

さて

本通りは「えべっさん(えびす大祭)」のお祭り飾りがつけられ、年末色です。
人通りも多く、ウキウキした感じの中に、帰宅や飲み会へ足を向けるサラリーマンが大勢います。

そこへプラカードを掲げ、「毎度毎週お騒がせします・・金曜恒例の広島2人デモです。関西電力の大飯原発再稼働に抗議して歩いています・・・」と やってくるわけです。
反応が薄いかも?と思っていましたが、結構、注目されました。
声で気が付き、プラカードをじっと見る人が多かったです。

特にやはり一番注目をあび興味を引いたのは「放射線被曝に安全量はない」です。
やはりこの基本的な見解が知られていない。

サラリーマン、若い遊びに来た男の子、カップルの女子、おじさん、おばさん、もう年齢層は幅広かったです。
ふりかえりながらもじっと見るのです。
多かったです、本当に。

あと注目されたのが100ミリシーベルトの避難基準のプラカード。
これも目を引きました。

チラシは受け取りに来た人にだけ渡す方針にしたようです。
(たぶんチラシを興味を示した人に差し出したら相当撒けたとは思います。)
それでも10人ほど「ください」と取りに来たようです。

哲野はいつもの商店街のオーナーにチラシを渡しにいきました。
オーナーは「まぁまぁ、毎回ありがとう・・・」と言ってくれたそうです。快い対応で受け取ってくださっていました。

あと私どもが通るときに、呼び込み営業の一部の方々が
じっとみながら通りすぎるのを待っているのです。
今は声を出しても無駄・・・と思っていらっしゃるのかと思っていましたら
どうもそうではなく、興味を持って聞いてくださって
応援してくださっているようなのです。
私どもが通り過ぎる前、少し離れているところにいても
じっとこちらをみて目の前の商店街を行きかう人に声をかけていないのです。

わからないほどの無言の応援、だと思いました。
(飲食店さんらしいので、たぶん放射能問題は切実なんだと思います)

それからいつも立っているホストの男の子たちが、わりとじっと見てくれます。
声が聞こえ始めると、通り過ぎるまで邪魔にならない位置に移動してくださっているのだと思います。
邪魔だな、という気は感じません。じっとプラカードを見てくれる人も居ます。

そういう人たちは、6月から歩いている私たちをずっと見て来て、知っている人たちです。
深読みしすぎで、ただ「こいつらが通りすぎるまで待ってよう」ということかもしれません。わかりません。

新しい人や、その日限りのバイトの人、新しいお店の女の子などは
気にも留めず仕事に夢中で前を塞いだりされてしまいます。
それで気が付いたのです。最初、歩き始めたときこの人たちもそうだったな、と。
たった2~3人、多くて4~5人のデモです。
縦列で2人の幅しか占めていないのです。そんなに気を配るほどのデモではありません。
真横を気にも留めない通行人が通り過ぎるくらい、邪魔にもならず威圧感すらないのです。
やはり、心配りを感じずにいられません。

本通りの中ほどに来たとき、大歳さんからマイクが哲野にスイッチされます。
哲野はチラシの内容をスピーチしました。
特に渡辺教授の話、7日間で100ミリシーベルトの避難基準の話、それらがIAEAの安全基準のコピーで作られ
現行法の「年間1ミリシーベルトの被曝線量」を全く無視していること。
チェルノブイリよりも、フクシマよりももっと過酷な被曝を強制しようとしていること。
7日間で100ミリシーベルトにならないところは「避難しなくてよろしい」=「避難させない」、
要は勝手に避難してもいいけど責任とらないよ、と言い切っているということをスピーチして歩きました。
この「官僚的ものいい」はなかなか一般人にはわかりません。

そうしてスピーチしていると、原田さんが駆けつけて来てくださいました。
原田さんがチラシ配りに回り、大歳さんがプラカードを持って先頭に並びます。
大歳「実はチラシ配り、あまり得意じゃない・・」
網野「実は私も。」すみません、これでも人見知りが激しいのです。

金座街も結構注目されていました。
サラリーマンが遠目からちらと見て、足を止め、少しスピーチを聞き、プラカードをみて
用事のあった方向へ行かれます。

八丁堀オフィスから丁度出てきたサラリーマンの流れが金座街に入ります。
チラチラと見る人もいれば、プラカードをじっと見る人もいます。
立ち止まってじっと見ている人も居ます。
金座街でもお店の人が外にでて、私たちの方をずっと見ていた方がいました。

途中から原田さんにマイクがスイッチされます。

原田さんはわかりやすいたとえ話でスピーチをされました。
「ブレーキの利かない車を走らせてはいけません。
 ブレーキが利かないかもしれないなら、ブレーキが利くと証明されるまで車を走らせてはいけません。
 原発も活断層がない、と証明されるまで、動かしてはいけません」

その通りです。

デモが終わって警察の方にごあいさつし、
恒例の立ち話になりました。
と、そこへKさん親子が登場。
Kさん「JRが事故で遅れた・・・」最近多いですね、事故。
でも娘さんも、一緒に来てくださってありがとうございます。
色々話をしましたが早々に原田さんがご帰宅に。
原田さんは11月11日の四国電力前の伊方原発再稼働反対デモに現地参加されるそうです。
頑張ってください。

残った5人で色んな話をしました。

哲野「渡辺教授が潰されるかもしれない・・・
    こういう気骨のある学者は我々が守っていかなければいけない。」
と言いました。
5人ともうなづいていました。
渡辺教授を守るためにも、彼の調査報告内容は
多くの人の目に触れさせなければなりません。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/data/0003_02.pdf
※3番目が渡辺教授の資料です。
単独資料はこちらから取れます。(11月4日有識者会合資料)
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/data/0002_14.pdf

特にKさんからの報告は悲痛なものでした。
「復興の邪魔になるから、そういうことは言わないでくれ」
「瓦礫は安全なんだ」
「風評被害が出ると困る」と福島現地の友人からメッセージが来るそうです。

Kさんは
「風評って、風評だと本当に思ってるの?私たちはいいけど子どもの命はどうするの?
 瓦礫だって遺体があるかもしれないのに、分別作業もせず
 ただ一気に燃やしているじゃないか。」
友人は言葉を詰まらせたそうです。
わかっているけど現実を直視できない、安全と言われると嘘とわかっていてもすがってしまうのだそうです。

哲野がぴしゃりと言いました。
「復興プロセスとは、原状回復、復旧を経て、復興になる。
 前提となる原状回復は出来ないんです。
 そのことはみんな(国も現地も)わかっている。
 だから復興、復興と言ってあおりたて幻想を抱かせている。
 誰も原状回復という言葉を使わないでしょう。復旧も。出来ないとわかっているからです。
 そして移住コストを抑えるために、被曝地に縛り付けようとしている。
 それが復興の幻想です。
 エートスプロジェクトそのものですね。」

それに「風評」というのは根も葉もない、噂のことです。
言っておきますが、根も葉もあるなんてもんじゃありません。
国がデマを流しているんです。

ICRPの科学者たちも言っています。「放射線被曝に安全量はない」これはすべての科学者が認めています。
これをこともあろうに「基準値以内は安全」と厚生労働省は言い切りました。
全く科学的裏付けのない、デマです。
食品安全委員会に呼ばれた専門家が口を酸っぱくして「安全と言い切れない」と釘をさしたのに、です。

福島の人はもっと怒っていい。
高飛車な彼らを土下座させ、責任を取らせる権利は現地の人たちにしかないんです。
私たちにはないんです。

彼らを助けるためにも、本当の意味での福島事故からの復興をさせるためにも
私たち国民の側に権力を取り返さなくてはいけません。

そのためには私たち一人一人が、学び
今いったいどういう中に私たちが置かれているのか
正しく俯瞰して眺めることが必要だと思います。

5人で色々話しているうちに40分も経っていました・・・

来週も懲りずに歩いて参ります。

◆追伸
私は仕事で行けませんが
11月11日の愛媛・四国電力 伊方原発再稼働反対デモ参加のみなさん、広島から応援しています。
四国電力の嘘と高慢さを明らかにしてきてください。
風邪など召さぬよう暖かくして、乾燥にも気を付けてください。

第21回 広島2人デモ 11月9日 告知

第21回 広島2人デモ
11月9日(金)18:00~
広島平和公園 元安橋東詰出発
本通り~金座街往復

以下告知文======
みなさま

毎度お騒がせします。
「またか」とうんざりしている方もいるやもしれません。すみません。しつこくて。
広島2人デモの告知をさせていただきます。

明日11月9日(金)18時~
平和公園 元安橋 東詰 出発~本通り~金座街往復します。
今回のチラシが出来ましたので宜しければお目通しください。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121109.pdf

宜しければご一緒に歩きませんか。寒いですけど。

今回のトピックは

◆活断層でない明確な証拠を
  直ちに再稼働停⽌を

◆IAEA(国際的原発推進エンジン)
 の⾔うなりに市⺠に過酷な被曝を
 強制する⽇本の原⼦⼒規制委員会
 と官僚たち(原⼦⼒規制庁)

の2本です。
特に活断層調査に入った専門家有識者一人、東洋⼤学・渡辺満久教授の見解は素晴らしいものです。
是非お目通しください。

では明日もしつこく歩いて参ります。

先週の報告をアップしています。
前回のA4版のチラシもアップしています。
宜しければご利用ください。

http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/

第20回 広島2人デモ 11月2日 報告

ファイル 49-1.jpgファイル 49-2.jpgファイル 49-3.jpgファイル 49-4.jpg

◆画像説明
1.第20回チラシA3 表紙・裏表紙
2.第20回チラシA3 中見開きページ
3.プラカード1・2
4.プラカード3・4

※追記
20121102.pdfをA4チラシに差し替えました。

◆A4版チラシPDF
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121102_A4.pdf
◆A3版チラシPDF
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121102_A3.pdf

みなさま

毎度毎週押し付けがましく失礼します。
本日の広島2人デモは20回目でした。
デモのご報告をいたします。

今日参加者は20回目にして2人かとおもいきや4人でした。
先々週から参加してくださったKさん親子が参加してくださいました。

そして20回目を記念して
スピーカーをいつも貸してくださって
さりげなくいつも応援してくださっている久野さん、ピースリンクのみなさま、本当にありがとうございます。

メールで時々連絡をくださっていて
言葉に出さなくても、応援してくださっている人がいらっしゃいます。
そして県外からいつも温かいお言葉を送って下さる方々
いつも報告をよんでくださっている方
そして「気持ちは一緒に歩いている」と念を飛ばしてくださっている方々
ありがとうございます。

今日は20回目でした。
先日チラシの内容を作ろうとして哲野と新聞の整理をし、色々話をした後
チラシのテーマについてアイデアを出し合う時間になりました。
(毎回ですが)

このテーマがある、あのテーマがある、このことも調べて伝えないといけない・・・
いつも2~3テーマなのですが連続して伝えないといけないテーマもあり
そうするとA4表裏で終わりません。

「20回目だし、特別チラシということでA3表裏でつくるか!」と2人で意見が一致しました。
が、それがどれだけ大変な作業になるか、はA4表裏のいつものチラシ作りでわかっています。
しかし、どのテーマもいまやっておくべきテーマであり
様々な「嘘」「デマ」に対応できなくなります。

ほぼ20時間はかかりましたでしょうか、今回のチラシが出来ました。
お目通しくださると嬉しいです。
どのテーマも半端な思いでつくったものではありません。
スペースが限られるので仕方なく削る部分も相当ありましたが手を抜いたつもりはありません。
キチンと調べ、説明を求められれば出典も明らかにしつつ説明できるほどです。
そしてこのチラシは有価証券報告書も含め、ほとんどインターネットで検索できる公開情報です。
みなさんも「調べればわかる」情報です。
どうかご自身で、第一情報に当たっていただきたいと思います。

前回の反省を踏まえてしっかり懐中電灯を用意していきました。

「今日はチラシを配る余裕ないと思うよ」と哲野がつぶやきましたが
その通りで、今日は2人になりそうでした。

待っていると今日は珍しく南側からいつもの警備課の方がお二人、姿を現しました。
今日はさよなら原発ヒロシマの月第一・第三で行うデモがある日でしたので
恐らくその便でいらっしゃったのでしょう。

指令書の確認をします。用意した懐中電灯は・・・実はこのイベントで会場の誘導用に使われていたもの。
http://www.youtube.com/watch?v=WqqSwFscWtI
蛍光灯付きで便利なのですが
終わった後は使う道もないので希望スタッフに配布され、ひとつ貰っていました。

チラシをお渡ししました。
警察「いつも立派なチラシをつくってですよねえ・・・
    警察もカラー(の印刷機)があるにはあるんですが、いつもモノクロしか使わんから」
とお褒め言葉(?)をもらいつつ
調べた内容を警察の方に説明する哲野。
警察「みんなこれから値上げを発表しましたよね」と水を向ける。
哲野「そうなんですよ。燃料費高騰で大赤字という電力会社のストーリーなんですけど
    このストーリーは相当無理がありますね。
    数字上は赤字決算ですけど、中身を調べてみると相当圧縮できる部分がある。
    関電の中間決算にしても大騒ぎした割にはわずか1168億円の純損。
    まぁ、赤字の燃料費の中身ですよね。
    いまどき重油や石油を燃料に使っているところなんか
    日本の電力会社くらいなもんでしょう。
    ここにアメリカの燃料別発電量を表にしておきましたけど(重油・石油)0.9%ですよ。
    コストから見て、石油重油はまったく火力発電には適さない。」
警察「天然ガスも高いんだそうですけど・・・」
哲野「そうなんですよ。それがよくわからない。
    今年年初、アメリカの天然ガス価格は単位(100万BTU)あたり国内で2ドル程度でした。
    今はさらに下がって1ドル近くになってます。
    ま、シエールガスの影響もあるんですけど。
    今年1月から9月で東部から中西部にかけてのグリッド(電力送配電網)では
    9か月間で電力料金が平均30%も下がっている。
    これは要するにガスの値段が下がったから。
    だから天然ガスを燃料に使って大赤字というのは、全くツジツマが合わないんですよねえ・・・
    今年の3月ごろ、天然ガスは安くなったはずなのに日本の通関統計を見てみると
    BTUあたりまだ15ドルもしている。ありえないですよねえ。本当にここはわからない。
    ここに大阪瓦斯の中間決算の内容を出しておきましたけど。
    ホラ、見てくださいよ。
    本業の都市ガス事業は燃料価格調整制度のおかげで売り上げも伸びたし営業利益もそこそこ出ました。
    それでも146億円です。4713億円の売り上げに対して、146億円ですよ?
    ところがこのLPG・電力事業を見てくださいよ。
    900億円の売り上げに対して、営業利益201億円です。
    大阪瓦斯連結ベースの半期営業利益全体の、ほぼ半分をこの事業で利益を上げているわけです。
    つくった電気は全部関電に売ってますけどね。
    大阪瓦斯の燃料は100%LNGですよ。関電のいう事が本当なら大阪瓦斯だってマッカッカでしょう。
    つじつまがあわないですよ。
    実態的には、例の、LNGアジア価格のせいだということにはなるんでしょうけど。
    だから私は燃料費高騰だとは分析していない。関電の無能経営が赤字の原因だと思います。
    そうまでして、原発を再稼働したいんですよね。ホントの狙いはそこですよ。」

説明しているうちに音楽が鳴りました。

今日は20回目にして本当の「2人デモ」です。

哲野がプラカード1枚とチラシ、マイクをもち
私がもう一つのプラカードとチラシ、スピーカーを持ってスタートです。

▽今回のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20121102.pdf

▽プラカード
1-2
3-4

哲野が風邪をひいているのもあり、「今日は2人デモだということ。
チラシを見てくださいと簡潔にスピーチして歩こう」ということになりました。

「みなさま、お騒がせします。金曜日恒例の広島2人デモです。
 関電の大飯原発再稼働に反対して歩いています。
 詳しくはチラシをご覧ください。」

この繰り返しを歩きながら、ゆっくり、スピーチして歩きました。
スピーチせずに歩く時間も挟んでみました。
網野「あまり間を空けすぎじゃないか?」
哲野「これでいい。どういう反応になるか見てみたい」

歩いてるのはたった2人です。

ところが思いもよらない反応になりました。
時々耳に聞こえるスピーチで、まず視線が来ます。
プラカードを見てもらえます。

数人で歩いていた時の先週と反応が同じなのです。

そしてチラシを受け取りに来る人が現れたのです。
最初は初老のおじ様でした。
プラカードを見てその場に止まったいらっしゃいましたが
ゆっくりこちらに近づいて、手を差し出しながら「ください」と。
こちらのほうがびっくりしました。

歩いていると哲野が「ちょっと待って」
そしていつもの商店街のお店の方にチラシを渡しに行きました。
手がふさがっていた哲野、チラシの入ったクリアフォルダを開いたまま差し出して
「一枚取ってください」
するとオーナーが一枚取って行かれました。

そしてまたスピーチして歩きます。
プラカードを見る人はかなりいます。

本通りを半分すぎたところでしょうか、「すいませ~ん」と言いながら
Kさん親子が駆けつけて来てくださいました。
「子供が学校から帰るのが遅くて。引っ張ってきました!」

娘さんがすかさず哲野からプラカードをとって
Kさんがチラシ担当になります。

プラカードをもって先頭を歩くというのは
実は結構、勇気が要る・・というより
決心ができていないとできません。

最初娘さんが参加してくださった時
プラカードにするかチラシにするかでチラシを選ばれました。
それが当たり前なのです。
その後、デモで色んな人からの小さな応援や心遣いを知ったあと、
そして関心のない人がたくさんいることを知ったあと
いつの間にか彼女は堂々とプラカードをもって先頭を歩くようになりました。

そして今では当たり前のように手をのばし、プラカードを高く掲げ
先頭を歩いてくださいます。

そしてKさん親子がきてくれてからは
スピーチをチラシの内容紹介をはさみつつに変更しました。

そしてアンデルセンのところでKさんによると
チラシを渡そうとした人に「社民党ですか?」と聞かれたそうです。
「いいえ、違います。これつくって歩いています」
質問する方の気持ちもわかります。先入観がぬぐえません。
「デモ」と聞くと、政党がやってるもの、どこかの団体がやってて誘導されそうとか
そういうイメージがあります。

少し過ぎたころ、ビデオカメラで少し離れたところから私たちを撮影している人がいるのに気が付きました。
どこかの団体のおじさんのようです。
少し不気味に感じました。

終わるのが少し早くて45分くらいかな、と思っていると
本通り電停交差点に交通警備の警察官の姿が見えます。
明らかに別デモの警備の人です。
おかしいな、今日はさよなら原発ヒロシマのデモしかないはずなんだけど
あちらはここまで来ないコースのはず・・・

警備課の方が先に行って話をして戻ってきました。
警察「デモがもう数百メートルのところまで近づいていて、コースがぶつかりそうです」
網野「え?『さよなら』ですか?」
警察「『さよなら』です。どうしますか?」
網野「ここを通るんですか?」
警察「あそこから一緒です。本通りに入って、元安橋までです。コースが伸びたんですよ」

警察と相談した結果、音がぶつかるのもお互い困るし
あちらは大所帯。こちらのほうが数人で小回りがきくので
『さよなら原発ヒロシマ』さんが通り過ぎてある程度離れるまで待つことに。

デモにエールを送ろうとプラカードを振ったりしましたが、気が付いてくれません。
哲野は「みなさん、今歩いているデモ隊は中国電力島根原発再稼働に反対し
     上関原発の建設に反対して歩いています。
     私たちは関西電力大飯原発の再稼働に反対・抗議して歩いています。
     日本の全国で様々な人がそれぞれに原発に反対して今も大勢歩いています。
     原発に反対する理由は様々ですが、共通していることは
     原発は危険だ、ということです。
     原発は過酷事故を起こせば本当に危険ですが
     事故を起こさなくても放射能を出し続けています。
     電力会社の人や、原発推進派の人は
     微量の放射能なので健康には影響がない、あるいは安全だと言います
     そんなことはありません。
     放射線被曝に安全量はありません。
     絶対安全値は被曝ゼロです。
     原発は危険です。それでみんな歩いています。
     今、目の前を歩いていく人たちは、中国電力の原発に反対し
     私たちは関西電力の大飯原発に反対しています。」

その通りです。毎週金曜日、全国で100近いデモ、抗議行動があるのです。

Kさんによると、この待っているあいだ、相当チラシが受け取ってもらえたそうです。
「取りに来る人も結構いたんです。
 渡そうとした人の後ろの人とか前の人とか手が伸びてきて
 あの時は『釜じい』(千と千尋の神隠しのキャラ)になりたかった!」
20人くらいの人が取ってくれたようです。

そして『さよなら』さんが離れたのを確認してデモ再開。
元安橋までいくと、ちょうど解散しはじめたところでした。
「ヒロシマ・アピール・デモのみなさん、お疲れ様でした!」と声をかけると
数人の方が「お疲れ様でした~」と答えてくださいました。

終わったあと警察の人と第1・3金曜は必ず重なるので今後どうしましょうか?と相談になりました。
今回のようにぶつかりそうな場合はこちらが少人数なので待つことにしました。
思わぬ功名もあり(チラシが売れた)こちらは待つのが得策と判断。
警察「そしたら、申請時間を19時じゃなくて15分くらい延ばして19時15分とか余裕を持っておいたほうがいいです。」
なるほど。その手がありました。次回からそうします。

警察とお別れして、4人で恒例の立ち話になりました。

哲野「チラシを受け取りに来る人が目立ったね」
この哲野の感じは、4人とも一致した感触でした。

それからチラシを受け取る人が多かったというのがKさんの感想でした。
Kさん「やっぱりプラカードじゃないかしら?」
Kさん「プラカードを一面しか見ない人は、チラシも受け取ってもらえない。
    プラカードを表も裏もじっと見る人は、興味があるのでチラシを差し出すとほぼ受け取ってもらえる。」

哲野がチラシを差し出されて受け取るのと、自分から取りに来るのとは
「行動」としては全く違う種類なんだけどなぁ。とまたまたリクツっぽいことを言ってました。

また来週も懲りずに歩いて参ります。