間違い発生の機構 |
備考 |
不適切な参照集団 |
研究集団と参照集団とがともに降下物からの内部被ばくをうけている。
(広島・長崎の生存者で内部被曝を受けたものはいないと考える方が科学的ではない。) |
高線量から低線量への外挿 |
細胞は高線量では死滅し、低線量で突然変異を起こす。
(だから高線量で発生した事象をそのまま低線量での事象に拡大延長して類推することは非科学的) |
急性被ばくから慢性被ばくへの外挿 |
先行する被ばくによって細胞の感受性は変化する。
(急性被曝と慢性被曝は全く異なる影響を細胞に対して与えている。) |
外部被ばくから内部被ばくへの外挿 |
外部被ばくは一様な線量を与えるが(単一の飛跡)、内部被ばくでは放射線源に近い細胞に高線量を与えうる(多重のあるいは連続的な飛跡) |
線形しきい値無しの仮定 |
明らかに真実ではない。
(少なくとも内部被曝は全く異なるメカニズムを持っている) |
日本国民から世界の人たちへの外挿 |
異なった集団が異なった感受性を持つことは非常によく明確にされている。
(放射線への感受性は、個人によっても人種、民族集団によっても大きく異なることがわかっている。日本人=広島・長崎の被爆者に当てはまったことが、世界中の人たちに当てはまるとは限らない。) |
戦争生存者からの外挿 |
戦争生存者は抵抗力の強さによって選択されている。 |
調査があまりにも遅く開始された |
初期の死亡者数が失われている。最終的な死亡者数が正確でない。 |
ガン以外の疾患が除外されている |
入市被ばく(後の被ばく; later exposures)に対する全ての健康損害が無視されている。
(たとえば全身倦怠、心臓疾患などは全く被曝の影響ではないとしている。) |
重篤な異常だけに基づいてモデル化された遺伝的傷害 |
軽度の影響を看過し、出生率における性別比率を無視している。 |