(2010.5.8)
(更新:2011.8.21)
2010年NPT再検討会議 関連
* 2010年5月12日: 翻訳者の方が、「13.ウィーン・グループ10代表」と「22.オランダ政府代表」で決まりました。リストには取消線を入れています。
*2010.5.17 「12イラン政府代表(大統領)演説」の翻訳者が決まりました。
2011.8.21   アメリカの代表演説を翻訳
翻訳はこちらで読めます。
お知らせとお願い

 お知らせ

 多くの方がご存じのように、2010年5月3日からニューヨークの国連本部で核兵器不拡散条約(NPT)の2010年再検討会議が5月28日までの日程で始まりました。
<http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/NPT/2010_calendar.htm>参照の事)

 3日には開会会議に続いて、一般討議も始まりました。

 この会議の成功については様々な議論があります。「最終合意文書」に至らなければ成功とはいえないとか、中にはアメリカオバマ政権のように、NPTがはじまる前から、最終合意はできない、国際社会で「イランを孤立化」できれば成功だ、という考え方も存在します。
(最終合意は参加国189カ国の全会一致が原則です。)

 私は、NPT会議の成功を、上記のようには考えていません。再検討会議では、世界各国の主として政府機関の代表やグループの代表がそれぞれ自分たちの意見を自由に表明します。また再検討会議のサイドイベントでは、専門家を含めていろいろな考え方をもつ地球上の人々がそれぞれ自分たちの考え方や、討論や報告を発表します。

 こうした様々な考え方や情報を地球市民全体ができるだけ共有することが、再検討会議の成功だと私は考えています。どれくらいの人がこの情報を共有できたか、という事については客観的に測定する基準や装置がありません。その意味では、こうして世界の人々がニューヨークに集まって自由に討論することがすでに成功ということにもなります。

 ところが私たち日本の市民には大きな問題があります。それは「日本語の壁」です。
日本国内からだけ眺めているとそれは「英語の壁」と見えるかも知れません。しかし地球を俯瞰的に眺めてみれば、それは「英語の壁」ではなく「日本語の壁」です。私たちは「日本語の壁」にぐるり取り囲まれています。)

 そのため、折角の「NPT再検討会議成功」の機会を逃し、私たち日本の市民だけが他の諸国人々と情報の共有ができていないケースが多いと思います。このため日本の市民が、世界から孤立していく傾向が近年強まっている、と感じられます。

 お願い

 私はこのNPT再検討会議の一般討議の内容を、重点的に選んで日本語化しようと思い立ちました。そして世界の人たちとできるだけ「核兵器」をめぐる情勢を、情報として共有化しようと思いました。
本来この仕事は日本の外務省の仕事です。しかし日本の官僚政府の外務省は、長年、米務省とも云うべき存在で、逆に日本を「情報の孤立化」「認識の孤立化」の方向に追いやってきていると思います。どちらにせよ外務省はこんな仕事には全く興味を持ちません。)

 一般討議における発言は国連の「2010年再検討会議」サイトからPDF文書で読むことができます。(<http://www.un.org/en/conf/npt/2010/statements/statements.shtml>)

 この中から私は以下の演説を選択しました。(順不同)

1. 東南アジア諸国連合(ASEAN)代表(ベトナム社会主義共和国第一副外相)演説
2. CTBTO(包括的核実験禁止条約機関準備委員会)代表演説
3. 欧州連合(EU)代表(EU委員会外交・安全保障担当上席代表)演説
4. 国連事務総長演説(Word ファイル)
5. 国際原子力機関(IAEA)事務局長演説
6. 南太平洋諸島会議代表(オーストラリア外相)演説
7. 非核兵器地帯及びモンゴル非核兵器地位署名国代表(チリ外務省局長)演説
8. 非警戒グループ(チリ、マレーシア、ナイジェリア、スイス、ニュージーランド)代表(ニュージーランド軍縮・軍備管理相)演説
9. 非同盟運動代表(インドネシア外相)演説
10. 新アジェンダ連合代表(エジプト外相)演説
11. アメリカ政府代表(国務長官)演説
12. イラン政府代表(大統領)演説
13. ウィーン・グループ10代表(オーストラリア国連代表部大使)演説
14. アルジェリア政府代表(アルジェリア外相)演説
15. キューバ政府代表(キューバ国連代表部代表)
16. ニュージーランド政府代表(ニュージーランド軍縮・軍備管理相)演説
17. フィリピン政府代表(フィリピン外務相)演説
18. ブラジル政府代表(対外関係相)演説
19. マーシャル諸島代表(マーシャル諸島国連代表部大使)演説
20. ロシア連邦代表(ロシア副外務相)演説
21. 中国代表(2010再検討会議代表団代表)演説
22. オランダ政府代表(オランダ外相)演説
23. 中央アジア非核兵器地帯代表(ウズベキスタン国連代表部代表)演説
24. 南アフリカ政府代表(国際関係協力省軍縮及びNEPAD特別代表)演説
25. アラブ諸国同盟代表演説
26. ウクライナ政府代表(ウクライナ外相)演説
(上記下線をクリックすると演説テキストがPDFで直接ダウンロードできます。)

 お願いというのは上記の演説(とりあえずすべて英語原文のもの)をどなたかに日本語に訳していただきたいのです。私一人ではとても手に余ります。英語と日本語ができればどなたでもやって頂けると思います。

 手順としては以下のようにしたいと考えています。
1. ご希望の演説とその番号を指定して下記にメールで知らせていただく。
メール先:網野沙羅(当サイト管理者)
sarah◆inaco.co.jp(※マークをアットマークに変換してください)
(ご質問・お問い合わせもこちらにご連絡ください。)
2. メールで簡単な打ち合わせ
3. Word文書で翻訳を送っていただく
4. メールで簡単な打ち合わせ
5. 掲載

 なお掲載に当たっては翻訳者名を明示いたします。翻訳者名はペン・ネームで構いませんが、Web上のハンドル・ネームやネット・ネームはご遠慮下さい。要は当サイトの方針として匿名性はできるだけ排除したいという趣旨です。また簡単に訳者紹介を致しますので差し支えのない範囲で略歴をお送り下さい。

 また、お断りしておきたいことは、当サイトの方針として、「引用自由」「情報無料」をルールとしております。ですから、翻訳著作権は翻訳者に帰属しますが、その成果は全ての人が無料で断りなしに利用できる、という点をあらかじめご了承ください。

 翻訳担当が決定しましたら、上記リストに取消線でその決定をお知らせします。

 時間はいくらかかっても構わないと思います。NPT再検討会議が終了するまでということではなく、私たち日本の市民の「基礎資料」となればと考えています。

 (あの、断るまでもないと思いますが、ギャラは一切出ません。)

 その他、ご自分で上記リスト以外に翻訳対象を見つけられて、お送りいただいても構いません。というのはアラビア語やスペイン語のみのテキストで重要な演説もあるからです。

 何とぞよろしくお願いします。

哲野イサク