【参考資料】原発  2013.6.10

<参考資料> サン・オノフレ原発廃炉決定の動因 

<参考記事>サン・オノフレ原発廃炉決定の背景
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南カリフォルニア・エジソン社 概要
Southern California Edison (SCE)

社名: 南カリフォルニア・エジソン社
Southern California Edison Company (SCE)
本社: カリフォルニア州ローズミード(Rosemead)
株主: エジソン・インターナショナル(100%子会社)
エジソン・インターナショナル(Edison International )は持ち株会社(ニューヨーク証券市場上場)で、本社は同じくカリフォルニア州ローズミード。南カリフォルニア・エジソン社は親会社最大の子会社。他に主要な子会社はエジソン・ミッション・エナジー、中西部発電(Midwest Generation)、エジソン・キャピタルなど。2001年に破産法手続きをしている。業績全体は収入。収益とも下降気味。
年間収入: 106億ドル (2011年)
収入内訳: 商業顧客(41.6%)、一般家庭顧客(40.2%)、産業顧客(5.7%)、再販売(0.7%)、公共団体(5.5%)、農業顧客他(6.3%)
販売資源内訳: 他社購入電力(36%)、カリフォルニア州水資源省(CDWR)購入電力(21%)、自社発電電力(43%)
主要業務: 南カリフォルニア、他カリフォルニア中央部及び沿岸地域一帯を地盤に約1400万人に電気を供給している。ただし南カリフォルニアではロスアンゼルス、サンディエゴなどの大市場で他社との競合が激しくなっている。
   南カリフォルニア・エジソン社の発電施設
名称 所在地 種別 運営会社 所有比率 発電能力
サン・オノフレ原発 サン・クレメンテ 原子力 SCE 78.21% 215万kW
水力発電施設 36個所 水力 SCE 100% 117.6万kW
ペブル・ビーチ発電所 カタリナ島 ディーゼル SCE 100% 0.9万kW
マウンテン・ビュー発電所 レッドランズ 天然ガス SCE 100% 105万kW
ピーカー発電所 4個所 ガスタービン SCE 100% 19.6万kW
パロ・ベルデ原発 フェニックス 原子力 APS 15.8% 374万kW
フォーコーナーズ発電所4・5号機 ファーミントン 石炭 APS 48% 154万kW
太陽光発電 23個所 太陽光 SCE 100% 5.3万kW
*所在地は特に断らない限りはカリフォルニア州
*パロ・ベルデ原発のあるフェニックスはアリゾナ州
*フォーコーナーズ発電所のあるフォーミントンはアリゾナ州
*APSはArizona Public Service Companyでアリゾナ州公共サービス会社

【資料出典】SCE『2011年度年次報告書』 p15
サン・オノフレ原発 概要
San Onofre Nuclear Generating Station

名称: サン・オノフレ原子力発電所
San Onofre Nuclear Generating Station
所在地: カリフォルニア州サンディエゴ郡ローズミード
運営者: 南カリフォルニア・エジソン社
所有者: 南カリフォルニア・エジソン社(78.2%), サンディエゴ・ガス減力会社(San Diego Gas & Electric) (20%),リバーサイド市公共局(City of Riverside Utilities Department) (1.8%)
原子炉: 加圧水型軽水炉
1号機 45.6万kW。1964年建設開始、1968年1月操業認可。
1992年閉鎖。現在解体・廃炉中。
原子炉メーカーはウエスティングハウス、建屋設計建設はベクテル電力会社(ベクテル子会社)。
2号機 107万kW。1983年8月操業認可。2013年6月7日廃炉決定公表。
原子炉メーカーはコンバスション・エンジニアリング(Combustion Engineering)で建屋設計建設は同じくベクテル。
3号機 108万kW。1984年4月操業認可。2013年6月7日廃炉決定公表。
原子炉メーカーはコンバスション・エンジニアリング(Combustion Engineering)で建屋設計建設は同じくベクテル。
安全問題: サン・オノフレ原発は歴史的に見て長い間「安全問題」を抱えていた。1977年にはベクテル社の建屋建設問題が発生しているし、2008年には、緊急炉心停止システム不具合問題、非常用電源配線ミス問題、火災時安全データの虚偽問題などで召喚を受けた。2011年初頭のアメリカ原子力規制委員会(NRC)の報告は改善の遅れ、見通しの立たないことなどを厳しく批判している。NRCは度原発に強い不信感を抱いていたことが背景にある。2011年11月にはアンモニア漏出事件が発生し、一部作業者は避難したが、2基とも操業は続けられた。
反核運動
1977年8月6日(広島原爆記念日である)、建設中の2号・3号機に抗議して数千人がサン・オノフレ原発外側を行進した。
1980年6月22日、約1万5000人がサン・オノフレ原発反対抗議行動に参加した。
2012年3月11日(フクシマ事故1周年)、活動家がサン・オノフレ原発発の危険に関して集会を行った。約200人がビーチで発言し、聴衆が耳を傾けた。中にレイモンド・ラツ(Raymond Lutz)と2人のフクシマ事故の日本人被災者が含まれていた。地元の指導者や核産業界の幹部たちが、フクシマのような事故はおこらないと述べたのに対して、活動家たちは、原発の記録、地震のリスク、立地条件などが福島第一原発と非常に類似していると指摘した。そして蒸気発生器伝熱管の脆弱化、剥離、冷却水漏洩で現に操業を停止しているではないか、と活動家たちは指摘した。
2012年5月、反核活動家や環境保護活動家がアーバイン市にある南カリフォルニア・エジソン社の本社に集結し、サン・オノフレ原発の廃炉を要求し、最低限再稼働に反対した。彼らは南カリフォルニア・エジソン社に送った書簡でサン・オノフレ原発のフル操業は”危険な実験”と指摘した。
【参照資料】英語Wikipedia ”San Onofre Nuclear Generating Station”など。


【参照資料】
英語ウィキペディア“Southern California Edison”
英語ウィキペディア“Edison International”
“Southern California Edison”の公式Webサイト
年次報告“Southern California Edison 2011 ANNUAL REPORT”http://www.edison.com/investors/annual_rpts.asp
 ・ 英語Wikipedia ”San Onofre Nuclear Generating Station”など。