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1.科学顧問団のメンバーは以下であることに(*委員会は)同意した。
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アーサー・H・コンプトン博士
アーネスト・O・ローレンス博士
J.ロバート・オッペンハイマー博士
エンリコ・フェルミ博士 |
さらに、委員会は、陸軍長官、あるいはその代理として、ハリソン氏がこれら4人の科学者に科学顧問団のメンバーとなるよう招聘する手紙を書くことに同意した。
J・B・コナント博士及びバニーバー・ブッシュ博士の提言に関していえば、科学顧問団が技術的な問題だけでなく、委員会に出席して政治的な問題に関するその見解を自由に述べることは、顧問団の良識である。 |
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2.軍事顧問団 (*Military Panel)
幾分かの討議の後、委員会は、陸軍、軍事顧問団設置の要求性と、暫定員会委員に関する提言性を確保するため、長官はマーシャル陸軍大将及びキング海軍大将と議論すべきである、と結論した。委員会は、もし科学顧問団が設置されるなら、そのメンバーは陸軍、海軍のハイレベルのメンバーであることが望ましくまた効果的であるとの意見に落ち着いた。
メンバーは以下であることが望ましい。
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陸軍側
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ジョージ・C・マーシャル陸軍元帥
トーマス・T・ハンディ陸軍中将
レスリー・R・グローヴズ陸軍少将 |
海軍側
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アーネスト・J・キング海軍元帥
リチャード・S・エドワーズ海軍大将
ウイリアム・R・パーネル海軍少将 |
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マーシャルは陸軍参謀総長。アメリカには平時元帥制はないが、戦時元帥制はある。
この文書でのマーシャルの肩書きは、General of the Armyなので元帥とした。ハンディは陸軍参謀本部次長、時には参謀総長代行―Acting
Chief of the Staffの肩書きを使うこともあった。グローヴズはマンハッタン計画の総執行責任者。キングはこの時、海軍総司令官兼海軍作戦部長(Chief
of Naval Operations)。この文書での肩書きはAdmiral of the Fleetなので、マーシャルの時と同様、海軍元帥とした。エドワーズはこの時、海軍作戦部次長。ウイリアム・R・パーネル海軍少将については分からない。シカゴ・ポートというアメリカの海軍雑誌の電子版に、原爆開発に携わった海軍将官として名前が出てくるが、よく分からない。なおパーネルの肩書きはRear
Admiral。
なお、この軍事顧問団は、スティムソンの反対で結局設置されなかった。) |
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3.
他の国における、この分野での産業流動性の潜在性に関するアドバイスをするため、産業顧問団を設置するかどうかについての問題が提出された。委員会は、現時点でこのような顧問団を設置しない、という見解を取った。しかし、ユニオン・カーバイド社のジェームズ・A.ラファーティ氏(*社長)、イーストマン・コダック社のA・K・チャップマン氏(*社長)などは、この問題を討議するため委員会に招いて、落ち着いて討議すべきである。
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他の国云々の持って回った言い方は、当然ソ連の核兵器開発の状況を知るために、産業人の見解が知りたい、と言うことだろう。) |
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