|
しかし放射線障害の中には、明らかに障害と浴びた放射線との間に医科学的証拠を発見できるものもある。これが「放射線障害の確定的影響」と云われるものである。
日本語ウィキでは、『多量の放射線に被曝し、特定の器官において多数の細胞が死滅した場合には、その器官の機能が損なわれ、生物体に身体障害を引き起こす。』としている。
それでは「放射線障害の確定的影響」から見てみよう。先の日本語ウィキの記述では次のようにいう。
その前に、単位の説明をしておかなければならない。「シーベルト」と「グレイ」は生体の放射線吸収量と物質一般の放射線吸収量の違いであることは先にも述べたとおりだ。そして現実にはほぼ同じ意味をもつ単位として使われていることも述べた。
ところが今までは「マイクロ」のケタだったのが、一挙にその100万倍のケタに跳ね上がるのである。「μ」(マイクロ)は「100万分の1」の表示である。「確定的影響」の世界は、ケタが1ケタになる。別な言い方をすると余りにも放射線の影響がケタ違いに大きいため、障害の原因と結果の関係が医科学的も確定できるということだ。また本来個人差の大きい放射線障害の影響だが、被爆線量があまりにも大きいため個人差などはどこかに吹っ飛んでしまっている、ということでもある。
前出日本語ウィキでは、「確定的影響」について「主に細胞死によって生体器官の機能が損なわれて生ずる影響である。」としている。わかりやすく言うと「確定的影響」とは放射線によって生体の中で「細胞死」に関する影響のことである。放射線障害という言葉に対して「急性放射線障害」という言葉を使う方が適切である。 |