(1) |
核兵器の不拡散 アメリカ、ロシア(当時はソ連)、イギリス、フランス、中国中の5カ国を「核兵器国」と定め、「核兵器国」以外への核兵器の拡散を防止する。
この条約の第九条第3項で、「核兵器国」とは、1967年1月1日以前に核兵器その他の核爆発装置を製造しかつ爆発させた国をいう、と述べています。
それ以降の核兵器保有国は、インド、イスラエル、パキスタン、北朝鮮ですが、これはいずれもNPT以外の核兵器保有国で、NPTに参加していません。 |
(2) |
核軍縮の義務 各締約国による誠実な核軍縮交渉を行う義務を規定しています(第六条)。
しかし、非核兵器国が核軍縮交渉を行うわけではありませんから、これは「核兵器保有国」が負った義務であることは明白です。 |
(3) |
原子力の平和的利用の権利 締結国は核兵器を持たない代わりに、原子力平和利用の権利を持っていること、このために各国が協力することを謳っています。
特に第四条第1項でこれを「奪い得ない権利」と規定するとともに、原子力の平和的利用の軍事技術への転用を防止するため、第三条で非核兵器国が国際原子力機関(IAEA)の保障措置(セーフガード)を受諾する義務を規定しています。
つまり原子力の平和利用を間違いなく推進しており、核兵器への転用を計っていません、ということを証明するため、IAEAの査察と監視を受けることに同意するわけです。 |