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これは本当である。イスラエルから証拠を出せと云われると怖いので、イスラエルを核兵器保有国として明確化することを避ける風潮があった。特に日本のような国には有効である。反ユダヤ主義とか云われるといっぺんに縮み上がる。反イスラエルと反ユダヤとは明らかに異なる。特にイスラエルの狂信的ともいえる国粋主義は、ユダヤが伝統的に保持してきた、グローバリズム、ヒューマニズムとは縁もゆかりもないものと見える。イスラエル=ユダヤではない。イスラエルはユダヤの中のほんの一部の現象にすぎない。しかしイスラエルから凄まれるとそれはそれで効果があった。
信じられないような本当の話を一つ。広島の平和記念資料館<原爆資料館>の展示の最後の方に「世界の核兵器保有国」を展示するコーナーがある。ここにイスラエルが「核兵器保有国」として正式に表示されたのは、今年09年4月からである。それまでは、「核兵器を保有していると見なされている」とおずおずと展示していた。イスラエルの核兵器保有を巡る情勢はなんら変わっていない。資料館が出典の根拠としている「ストックホルム国際平和研究所」のデータが今年に入ってイスラエルを核兵器保有国として明示したわけでもない。敢えて云えば、アメリカが非公式にではあるが、イスラエルを核兵器保有国扱いにし始めた程度だろう。広島の平和記念資料館は、広島市長の顔色を窺い、外務省・日本政府の顔色を窺い、間接的にアメリカの顔色を窺い、もう頃合いはよしとして、亀が甲羅から首を出すようにして、イスラエルを「核兵器保有国」として展示したものだろう。繰り返すが09年4月である。) |